グラバー園と「蝶々夫人」

2016/09/16 - 2016/09/17

九州復興割引のツアーにまた参加した。長崎は何度行っても、話題やテーマが豊富だから退屈はしない。今回は、グラバー園で思いがけず、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」にまつわる未知のエピソードに出会った。喜波貞子というソプラノ歌手の存在だ。日本では蝶々夫人の役では、三浦環のほうが有名だが、実際にはヨーロッパでの評価では、喜波貞子のほうが上だったようだ。彼女は祖母きわが日本人で祖父はオランダ人ゲールツ。その二人の娘つるは喜波貞子の母であり、オランダ人クリンゲンと結婚した。歌手のTeiko Kiwaの誕生だ。４分の１は日本人の血。彼女は１７歳まで日本育ち。蝶々夫人の役などでヨーロッパで大成功したそうだ。日本文化や様式をきちんと紹介できた歌手として評価が高いそうだ。知らなかった。藤原義衛とも共演していた。

「蝶々夫人」自体のストーリーは酷いものだが、それでも、このオペラは大人気の作品だ。２年前にウィーン国立歌劇場で見た舞台と演奏は感激した。つい引き込まれてしまった。あの演出は日本様式がちゃんと訓練されていて驚いた！欧米での上演は、大抵はビデオを見ても、日本風ではない変な舞台や演出が多いが、この時のウィーンの演技には驚いたものだ。歌手達は日本人ではないのに、日本人が演技しているように見えた！

このグラバー園に展示されている三浦環や喜波貞子はこのオペラ人気を高めるに貢献したのだろうと思う。

一枚目は三浦環像前広場のところにある作曲家プッチーニの像。プッチーニはイタリアのルッカに生家がある。家の前に行ったことはあるが、当時、閉鎖されていて中に入れなかった。「ラ・ボエーム」,「トｳーランドット」や最晩年の「トスカ」など、人気オペラの作曲家だ。名演だと、確かに、つい泣かされてしまう。。。

この像の説明は次の写真にあり。

エリア 長崎市(長崎)

• 旅行の満足度: 4.0

グラバー園 名所・史跡

三浦環の像

もうひとつプッチーニの円形の像がある。

以上は既によく知られている展示だが、次に来たこのリンガーの旧宅は重要文化財だ。この中に次のようなソプラノ歌手喜波貞子Teiko Kiwaの展示があった。

グラバー園 名所・史跡

蝶々夫人に使用した衣装。Teiko Kiwaの母つるは、大正天皇の皇后のデコルテを作るほどのプロで、Teiko Kiwaに日本から本格衣装を送ったという。道理で。。。

Teiko Kiwaの夫はポーランド人。

グラバー邸

リンガー関係は省略

港には16.7万トンの巨大なクルーザーが入港中。観光地は中国人だらけだった！ただ、彼等も海外の旅に慣れてきた人も増えているのではないだろうか。たまたま目撃したマナーも数年前とは違う人もいた。

この旅行記へのコメント （2）

• ryoko_memeさん 2016/09/18 16:14:08

  長崎に？！

  tadさん、こんにちは。
  九州の旅、楽しまれているようですね。
  
  最初読んだとき、イタリアで撮られたプッチーニの銅像かと思いましたら、長崎なんですね。びっくりしました。
  
  プッチーニのオペラは私もいつか生の演奏が聴きたいと思っています。
  特にトゥーランドットは、私がオペラに興味を持ち始めたきっかけ曲になっておりますので、良い巡りあわせがあればなあ〜と、願っているところです。

  tadさん からの返信 2016/09/18 16:50:11

  RE: 長崎に？！

  びっくりしますよね！
  
  プッチーニはなんとイタリアの故郷のルッカでは、大事にされているようには見えませんでした。彼の家は博物館になっているはずなんですが、家の周辺はそれらしい雰囲気もありませんでした。大理石の丸い像はルッカ市からの寄贈とありますが、本場のほうをもっとちゃんとすべきでしょう！
  
  トゥーランドットはロンドンのロイヤル・オペラで見ましたが、中国人が実際にでてきて活躍する演出でした。ストーリーはとんでもない話ですが、それでも、いい歌で盛り上がるように作られているんですね！ボエームもそうですが、盛り上げがプッチーニは本当に上手いですね！イタリア人の歌好きにあっています！いい場面にくるとたいては、ジンと来ますから。。。