2015.8 蘭州・敦煌・西安～河西回廊を行く【11】～玉門関

2015/08/13 - 2015/08/13

　深夜（2～３時頃）にホテルの「摘星閣」という名前の屋上テラスで星空を眺めましたが、次々と凄い数の流星が見えました。日本では夜空を眺める機会などないので、さすが砂漠と思っていましたが・・・帰国後、従兄弟のFacebookを見るとこの日（８月１３日）はペルセウス座流星群といって一年のなかで最大の流星が出現する日だったということが判明。あまりの流れ星の数に寝ぼけていたのかと思いましたが（笑）偶然のラッキーデーだったようです。

　旅行６日目は、引き続き敦煌に滞在。午前中は、漢の西端に位置した関所跡の玉門関、漢代の長城跡を見ました。
中国の遺跡（嘉峪関など）は、整備されすぎておりテーマパークのようになっているところが多かったのですが、やっと遺跡らしを満喫しました。

エリア 敦煌(中国)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

流星を眺めた屋上テラスで朝食ですが、その前に日の出を見ようと待ち構えます。ここからは鳴沙山も良く見えます。

シルクロード ホテル ホテル

日の出は７時少し前でした。日の出を喜ぶのは日本人だけかと思いましたが、周りの中国人も興奮していました。

シルクロード ホテル ホテル

太陽が昇ってくると、ホテルの先に見える鳴沙山に徐々に光が当たっていきます。

シルクロード ホテル ホテル

光と影のコントラストが刻一刻と変化していきます。

シルクロード ホテル ホテル

朝食のビュッフェです。連日の中華料理でお腹の調子が悪くなった同行者（ツアー）の方多数でしたが、生憎普段から油（脂）、辛味たっぷりの食生活を送っている私はむしろ快調・・・（笑）

シルクロード ホテル ホテル

朝食を食べている間にすっかり明るくなりました。本日は8：30ホテル出発で荷物出しもない為、余裕です。
本日は前日とは打って変わって雲一つない晴天です。

シルクロード ホテル ホテル

敦煌の北西100ｋｍ、車で2時間ほど走って玉門関に到着。
玉門関は陽関（午後訪問）と並ぶシルクロード西域南道の重要な関所で漢の武帝の西域進出に伴って構築されたものです。

玉門関 史跡・遺跡

荒れた大地に生えているのはラクダ草、強烈なトゲがあります。このトゲのあるラクダ草を食べるのは文字通りラクダだけだそうです。

玉門関 史跡・遺跡

玉門関の遺址は駐車場からはかなり離れた場所にあり歩いて進みます。何故かこの道を少しでも外れると監視員の方に怒られます。
歴史に興味がないとだだっ広い草原の真ん中にただの煉瓦と土の塊の一部分が残るのみなのですが、このような光景の方が、インドに向けて通過した玄奘三蔵や前漢の将軍李広利などがテーマパークのような遺跡より想像しやすいです。

玉門関 史跡・遺跡

一昨日訪れた嘉峡関は、明時代の万里の長城の西端の砦でしたが、この玉門関はその約１５００年前の漢の時代に作られた関所です。
１９０７年にイギリスの探検家スタインが「玉門都尉」と書かれた木簡をこの地で発見したことより玉門関跡であることが特定されました。

玉門関 史跡・遺跡

近くを疎勒河が流れていましたがその川沿いだけ緑が広がっています。

玉門関 史跡・遺跡

玉門関の内部から北の門を見ます。この門を出るといわゆる西域です。トルファンへ続く道が北西へ延び、天山山脈沿いにカシュガルへ続く天山南路となります。

玉門関 史跡・遺跡

今度は、外（西域側）から写真を撮りました。

玉門関 史跡・遺跡

玉門関の北側に展望台が設けてありそこから眺めることができます。写真をセピアにしてみました。

玉門関 史跡・遺跡

展望台から見渡すと遠くに烽火台跡が見えます。緊急時に烽火（のろし）で連絡をとるように5ｋｍおきに設置されていました。

裏（？）南東方向からの景観です。それにしても蒼い空、こんな所で夜空を見上げたら素晴らしいでしょうが、一人置いていかれても困るのでバスに戻りました（笑）。

玉門関 史跡・遺跡

玉門関からバスで移動してすぐ近くに漢の長城跡がありました。
万里の長城はほとんどが明代に築かれたものですが、この長城は漢のものであり２０００年間の風雪にさらされてかなり風化していますが残っているのは奇跡のようです。

途切れ途切れとなっています、歴史に関心ないとただの土くれなのですが・・・感動！！

この長城は葦と砂礫を積み重ね築かれています。
障害競技（馬術）はやっていましたがさすがにこの壁を跳び越すのは無理です・・・

大陸を感じる光景です・・・

続いてもう一つの関所「陽関」へ向かいますが、その前に昼食。
オアシスの中にブドウ農園が広がりますが、その中にレストランがありました。

ブドウ棚の下で昼食をとりました。

この緑のブドウは、干しブドウ用と言ってましたがこっそり食べたら（笑）甘酸っぱくてとても美味でした。

ワインも飲みましたが美味しかったです。