2015/11/06 - 2015/11/06
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YAMAJIさん
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江戸時代の富士登山の紹介です
富士山が噴火を繰り返してた昔、人々は激しく吹き上げる炎と噴煙を遠くから眺め、そこに怒れる神を重ねていました。なかでも平安時代初期の864年に起こった噴火は大規模で、流れ出た溶岩が人々の命や家屋を次々に脅かします。この噴火を鎮めようと建てたのが、富士山を御神体とする浅間神社です。
長い祈りが通じ、平安時代後期の1,083年に噴火がおさまりました。その後、富士山の力を得ようと、修験者らが山中に足を踏み入れるようなります。室町時代になると、修験者に引率されて一般庶民も登頂しはじめました。
歩く以外に交通手段のない江戸時代に、富士山の頂上を目指すのは容易なことではありません。天候が良い日でも、江戸から富士山北口(吉田口)までは健脚者でも3日間、そこから頂上までは最短でも往復に2日間、合計8日間の旅となります。多額の費用と時間がかかることから、代表者に祈願を託す登山グループ「富士講」が誕生しました。
「富士を拝み、富士山霊に帰依し心願を唱え、報恩感謝する」というわかりやすい教えが広まり、富士講は瞬く間に江戸に広がっていきます。「江戸八百八講 講中八万人」と例えられるくらい、江戸にはたくさんの富士講が作られ、富士登山は一大ブームになりました。
江戸日本橋から上吉田宿までの道のり
江戸から富士山までの道のりは、日本橋から内藤新宿、八王子宿、大月宿を通って上吉田宿に至るルートでした、上吉田では、御師住宅という宿坊に宿泊しました。
「御師」とは浅間神社の神職の資格を持つ傍ら、富士山に登る道者たちを迎え入れ、食事や宿泊をまかなうなどの世話をした人のことです。それぞれの「富士講」は「御師」の檀家となっており、あらかじめ宿泊する「御師住宅」は決まっていました。上吉田には当時86軒もの「御師住宅」が軒を連ね、大変賑わいました。
北口本宮富士浅間神社で祈祷します
上吉田で宿泊した道者は、北口本宮富士浅間神社で山行の安全を祈願してから、富士山の山頂を目指しました。
北口本宮富士浅間神社は、日本武尊が富士の遥拝地と定めた歴史ある神社です。まず境内の参道では樹齢300年以上の杉並木が迎えてくれます。木造では日本最大の大鳥居をくぐり、桃山様式の本殿に向かい、拝殿で安全を祈祷してから、吉田口登山道へと進んでいきました。
登山道の入口は、本殿に向かって右手奥にあり、白木造りの「登山門」が、吉田口登山道の起点となっています。
吉田口登山道から山頂へ(江戸時代の登山体験です)
吉田口登山道は、現在でも徒歩で麓から登れる唯一の登山道です。「登山門」から登山道に入り、「大塚丘」の浅間大神と日本武尊にお詣りし、富士八海の一つ「泉水」で水垢離をします。馬返し(標高約1,450m)には、江戸時代4軒の山小屋がありました。一合目の鈴原神社の大日如来にお詣りし、二合目の御室浅間神社に到着です。三合目は早朝に麓から登山を始めて、ちょうど昼食を取ることが多かったため、「中食堂;三軒茶屋戸」がありました。
急勾配を登り標高2,000を超える四合目へ、四合目の大黒茶屋で一服し、四合五勺の御座石神社と井上小屋に到着です。五合目直下には「中宮三社」があり、五合目の山小屋に泊まります。五合目(標高約2,300m)の山小屋が一番賑わったようです。五合目の小御岳神社に参拝して下山する人もいます。
五合目からは、厳しい登山道が続き、久須志神社の鳥居をくぐれば吉田口頂上です。さらに、富士山頂を一周する「お鉢めぐり」で、鳥居御橋の鳥居をくぐれば、富士山頂(標高3,776m)に到着です。帰りは八合目の山小屋に泊まり下山しました。
- 旅行の満足度
- 4.5
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「道の駅なるさわ」で仮眠し、早朝北口本宮浅間神社へ向かいます。
時刻は6時14分です。ロイヤルホストの駐車場で、赤富士を待っています。 -
今日は赤富士は見られずです。
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富士山頂は朝日を浴びて綺麗です。
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北口本宮浅間神社の参道です。
富士北口登山道(吉田口)の起点であり、富士講の聖地として古くから栄えてきました。 -
角行の立行石です。
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仁王門礎石です。
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大鳥居前の石橋です。
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北口本宮富士浅間神社の大鳥居は、日本最大の木造の鳥居です。
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髄神門です。
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手水舎です。
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迫力満点の青銅の龍が、勢い良く水を吐き出しています。
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北口本宮富士浅間神社の拝殿です。
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拝殿の内部です。
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拝殿前の御神木「太郎杉」は、樹齢1,000年以上の杉の大木です。
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拝殿前の御神木「夫婦檜」は、富士夫婦檜の大木です。
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富士登山道吉田口です。
写真奥の白木の鳥居が「登山門」で、吉田登山道の起点になります。 -
七色もみじです。
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諏訪神社の拝殿です。
諏訪神社拝殿前の御神木も、スギの大木が対になって並んでいます。 -
「吉田の火祭り」の神輿です。
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御師旧外川家住宅です。
江戸時代上吉田には、86軒もの御師坊が軒を連ねていました。富士道者の世話をし、自らの住宅を宿坊として提供していました。富士道者は、ここで一泊し、翌朝に富士山中へと踏み出していきました。 -
ヤーナ川(間の川)と呼ばれる水路です。
宿泊する富士講が到着や出発の際の禊場となっていました。 -
御師の街の町割りです。
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御師宿坊「旧外川住宅」の間取り図です。
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主屋です。
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主屋の天井です。
奥座敷には天井板が張られていますが、建築年代が古い主屋の天上はむき出しです。 -
奥納戸です。
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風呂場です。
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風呂場の天井です。
水滴が落ちない構造になっています。 -
奥座敷です。
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御師(神職)の授与証です。
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檀家配札帳です。
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外川家檀家分布図です。
外川家の檀家は、千葉の富士講が多かったようです。 -
御神前です。
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上段の間です。
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上段の間の釘隠し、東京浅草の富士講(丸鉄講社)の講印です。
丸鉄講社の富士登山の人々は、必ずこの上段の間に泊まれました。財政面で最も外川家を支えた富士講だったことがわかります。 -
行者の衣装です。
行者の衣装は一生使い、最後は死に装束としたといいます。 -
奥座敷の後ろには、屋敷林が広がり、屋敷神や屋敷墓があります。
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富士スバルラインの大沢駐車場です。
富士山の四合目に位置し、標高2,020mあります。 -
カラマツ林と富士山頂です。
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南アルプスの南部から中部の山並みです。
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南アルプスの中部から北部の山並みです。
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八ヶ岳です。
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富士スバルライン五合目の総合センター展望台です。
富士スバルライン五合目は、標高2,305mに位置しています。 -
五合園レストハウス、富士山みはらし、こみたけ売店、スカイパルス富士と続き、その先が吉田ルートの登山道です。
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富士山の吉田口登山ルート図です。
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小御嶽神社です。
937年に小御岳山の山頂(富士山五合目)に創建され、古くから山岳信仰の霊地として祈りの場として、多くの修験者が訪れ参拝しています。 -
小御嶽神社の本殿です。
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日の出展望台からの「影富士」です。
富士吉田市と忍野村、山中湖を展望しています。 -
サルオガセが寄生しています。
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五合園レストハウスの屋上展望台からの富士山です。
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葛飾北斎の浮世絵「諸人登山」;吉田口からの登山の風景です。
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駐車場が広がり、右端に展望台とトイレです。
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総合センター展望台からの富士山です。
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中央に北岳の雄姿が見えます。
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鳳凰三山です。
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本栖湖です。
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八ヶ岳はカスミの中です。
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夕日が富士山の稜線に沈みます。
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日没時刻は16時45分でした。
海外の観光客はまだ大勢いました。そのパワーに圧倒されました。 -
富士山の稜線に日が沈みました。
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