2015北海道　天国からまた地獄？　と思ったら・・セーフ！！　帯広　ハルニレの木　黄金道路　襟裳岬　パトカー後部座席へ

2015/06/26 - 2015/07/06

ほぼ毎年通っている北海道ツーリング。
今年もその季節が巡って来た。
だいたいめぼしい場所は行ったが、今年はこれまで走っていない道を攻めたいと思う。
低気圧が居座っているが大丈夫か・・笑

エリア えりも(北海道)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: バイク
• 旅行の手配内容: 個別手配

７月３日（金）　晴れ

やっと胸張って「晴れ」と言える日が来た。

●バイク好き

帯広のふく井ホテルの駐車場係のおっちゃんは昨日に引き続きいい人。
バイクが好きらしく、今は奥さんの「危ない」という理由の禁止を守って自転車に乗っているが、せめてものこだわりはフェラーリの５万円の自転車。リタイヤしたら大きなバイクに乗るんだと少年の様に目を輝かせる。
男っていくつになっても子どもだねえ・・笑

●帯広農業高校　地図上②　

こちらは観光地でも何でもない普通の高校の敷地内にあるカラマツ並木。
入って行くのは少しばかりはばかられるが、何食わぬ顔で侵入。
登校時間なのか、多くの高校生に「なんだこいつ」という顔で見られる。はっきりと並木がどこか分からなかったが、何となく走っていたら行き着いた。十勝牧場と同じでオフロードで轍以外は結構な深砂利。

こんな所でこけたら助けを求めにくいじゃないか。
倒さない様にUターンと撮影を必死でこなして早々に離脱。

写真は帯広の町の中にある公園。前も寄ったな。

●ハルニレの木　地図上③

帯広からほど近い豊頃町にそれはある（いる）。
地図に明確に書いてある様な無い様な。でもご安心を。町がちゃんと標識を立てて案内してくれる。橋を渡ったら右に折れて堤防の道を１Km程だ。
それでも最初は見つけられずに行き過ぎてしまった。写真で見て想像していた木は無かったからだ。堤防の上の道を端っこまで行って戻る。

ハルニレという休憩所が設けられているが、素直にそこで停まれば良かったのだ。目指す木はそこから堤防を川の方に下りた所にある。

え？　２本？　１本じゃないの？　最初の印象はこれ。

「ベストな撮影場所はこちら」と丁寧に標識が立っている。
それじゃと普通はそっちに行くと思う・・。

で、300m程行ってみたら・・　まあ、そうかな？　ベストかな？って感じ。
せっかく来たんだから木の近くに行きたいと道を探すがどん詰まり。木への道がない・・300ｍ来た道を戻って最初の分岐で別の道を行かないと駄目なの？

仕方ない・・　
ヤブコギ開始！

牧草？をかきわけかきわけ進むこと８０ｍ程。無事に到着。水がたまってなくて良かった。樹齢140年のハルニレが優しく迎えてくれる。

なぜか誇らしげなコンちゃん

結論。まあ寄ってもいいけど寄らなくてもいいかも。
ただ、ここで見た青空はなぜか今回のツーリングの中でもベストと言える色だった事を書き添えたい。たまたまだろうけど。

●忠類（ちゅうるい）

これは地名だ。ナウマン象の何かが発見された場所でナウマン象で町興しをしている。ナウマン博物館だっけ、前来た時に入った。その時のコンちゃんの雄姿がこれ。

忠類ナウマン象記念館 美術館・博物館

道の駅でしばし休憩。この道の駅にはレストランが無い。ポテトとかザンギとかのスナックは有るがちゃんとお昼を食べたい人は隣の風呂屋のレストランにどうぞ。

１１時開店と同時に飛び込む。
若いお姉さんが2人フロアをしている。水を持って来てくれた。
「ご注文は？」
「何かお勧めはありますか？」
「・・・」
「・・・」
「このチーズ豚丼はオリジナルですけど」
「じゃあ、それをお願いします」
こう書くとすんなり行ったみたいに見えるが、実態はそうじゃない。
笑顔の無い応対。
私の顔が怖いのかな・・。笑
ほどなくチーズ豚丼到着。
なんだか「すき家」にありそうな豚丼だったけど、まあ美味しかったので文句は言うまい。お勘定を済ませて退散するが終始笑顔はなかった。

でも、これは印象がとても悪かった事を意味するのではない。東北から北に行くとこういう事がままある。関西人の様なノリを期待してはいけない。大人しいというか派手を好まないというか。決して人が悪くて仏頂面な訳ではない・・と思いたいが。。笑

●黄金道路　地図上④

黄金道路？　夕日が黄金色に輝くの？　いいえ・・

実は国道３３６号の一部、えりも町庶野～広尾町音調津の間を黄金道路と呼ぶのだ。
断崖をくり抜いた道路のため建設費が予定を大幅に上回ってしまい、黄金が敷きつめられるくらいになったことから黄金道路と呼ばれる様になった。

私が通った時も各地で工事中で、素晴らしくきれいなトンネルに修復されていた。いまだに黄金道路の名称は継続されている。生活道路なので地元民が安全に通行出来る道は必要だ。どこまでお金をかけるか？　は判断がむずかしいが必要なものに税金を投入する事は賛成だ。

しかし道沿いに「黄金道路」と立派な記念碑が置かれているのはどうかと思う。黄金道路は通称であって地元民が誇らしげに言う事じゃない。笑

黄金道路 自然・景勝地

●襟裳岬　地図上⑤

襟裳岬は過去２回訪れている。
しかし、すかっと沖合いの岩礁の先まで見渡せた事は無い。一度１時間待ってやっと晴れた記憶があるが、何となくもやもやした印象がある。これだけ晴れてるんだから先まで見えるっしょ。襟裳岬を通らないルートも走ってみたかったが、やはり立ち寄ることに。で、３回目のご訪問。

行ったことのある人は知っていると思うが襟裳岬に至る道の風の強いこと！　日本でも有数の強風地帯。ぶんぶん吹かれながら走って到着。駐車場は無料。二輪停車場所が決まっている訳ではないが何となく固まっている。

今回は見事に先っちょまで見えている。やっぱり見えた方が嬉しい。

襟裳岬 自然・景勝地

風の館に入ってみる。これまで関心無かったが、先日のバス旅で立ち寄っていたので・・。ミーハーである。入館料３００円。

ちょうど映画が始まった。２０分程度の映画であるが時間があれば見て損はない。カメラワークが悪く揺れるので一生懸命見ていると酔いそうになる。笑
日本有数のゼニガタアザラシの繁殖地とは先日のバス旅の番組まで知らなかった。自前の双眼鏡で見てみる。おお！確かに十数頭がごろごろしてる。風の館にはフィールドスコープを無料で貸してくれるので是非見て欲しい。

スタッフがヒマを見ていつ見てもアザラシが入る様にフィールドスコープを動かしてくれている。風体験もバス旅で蛭子さんが体験していた。１０人程度の来館者は風体験開始のアナウンスに従って進む。私も様子だけ見に行ってみる。自身が風体験するより人間の反応を見ている方が面白い。

襟裳岬の原っぱで発見したキタキツネのほんまもん。
こんな南にもいるのね。へええ・・

●プリウス

黄金道路から襟裳岬、浦河あたりまで「つくばナンバー」のプリウスを何度か追い越した。制限の時速５０キロぎりぎりで走っておいでなのでどうしても・・。私が休憩や観光で立ち寄っている間に追い越されるので、走り出すと前にいる事が何度かあってまた追い越すことに。

セイコーマートで牛乳６０％のアイスを食べていたらプリウスが停車した。

下りて来たおっちゃんが
「何度か追い越したやろ！」（一瞬怒られるかなと思ったが微妙な空気で話かけて来た）
「あ！つくばナンバーのおっそい車！あなたでしたか。遅すぎるので何度か追い越しましたね。笑　（笑ってごまかす）」
「4月29日に北海道に来てうろうろしてんねん。今は筑波やけど元は神戸の出身や。」
「すごいですね。プリウスで車中泊ですか。しんどいでしょ。」
「一回止まったら一週間くらい同じ所で釣りしたりゴルフしたり気ままな旅よ」
「そればすごい！　いつ帰るんですか？」
「7月末か8月頭か・・」
なんて他愛の無い会話は続く・・。オッサンもヒマなんやろなあ・・。

●アイスを送る

何度か書いているが、セイコーマートの牛乳６０％アイスモナカが最高に美味しい。
家族も昨年一緒に北海道を旅してその旨さは知っている。なので、是非自宅に送ってやりたいと思うがセイコーマート自体はクール宅急便の扱いがないらしい。

するとセイコーマートの店員さんが「隣の魚屋さんだったらクールの扱いはされてますが・・」と。え？　ちょっとお願いしにくいんじゃない？と思いながらも隣の魚屋さんに行ってみた。

事情を説明したら魚屋さんからまさかのOK。もちろん魚屋さんの商品の冷凍物を二千円程買った上でセイコーマートのアイス類も２０００円分位買って一緒に送ってもらった。実に丁寧に梱包してくれて無事に自宅に到着。魚屋さんありがとう！！

自宅の冷凍庫にはアイスモナカをはじめセイコーマートのアイスがいくつか保存されている。しかし、放っておくと家人に食べ尽くされてしまうので、名前を書いた紙を貼って横取り防止をしてある。だって、味を忘れた頃に食べたいじゃないか。笑

●パトカーは革張りシート　地図上⑥

浦河を通過して三石あたり。R236はまったりと制限速度ぎりぎりでゆっくりと進んでいる。三石の市街地に入った頃だろうか。５０キロ制限の道を前の車に追いつこうとちょっとアクセルをひねった瞬間に目の端にパンダ色の車の陰が・・。

パンダカーは対向車線をはさんで逆車線側のスペースにこちらを向いて停まっていた。げげげ！もしかして！！

案の定パンダカーは赤色灯をくるくるしながら追いかけて来る。サイレンは鳴らさない。マイクで「前のバイクさん、停まって下さい」とか言っている。

万事休すである。

路肩が十分にないので比較的広い場所を探して停車。パンダカーから一人の警察官が下りて来て私をパンダカー後席にいざなった。もう逃げも隠れも出来ない。

「ちょっと出されてましたねえ」
「はあ」
「ここは制限速度が５０キロと知ってますか？」
「知ってます。」
「ここはずっと５０キロなんです、知ってます？」
「はあ・・（いつもそうだが、こういう時の警察官はやたらと物腰が柔らかく丁寧だなと思う）」
「実はね、今回は対向車の具合で測定値が正確じゃないので切符は切れないんですよ。注意書を書きますのでサインだけ頂けますか？」
「心の中で（え？そなの？うっそぉ！ラッキ～♪）　そうなんですか・・分かりました。ちなみに参考にいくら出てたか教えてもらえますか？」
「６７キロになってますね。」
「出来るだけ制限＋１５キロで走る様にはしてるんですけどねえ・・（と、余計な事を口走る）」
「そうされてても、細かい調整はむずかしいからどうしても超えてしまいますからね。」
「そうですよねえ」
「サイン頂けたら結構です。ポイントの減点も罰金もありませんから。ところで、このバイクは何ccですか？」
「1200ccです」
「はい。そしたら気を付けて行ってください。」
「ありがとうございます。」

パトカーに乗る瞬間は地獄で閻魔さんの裁きを受ける前の亡者の様な表情だったと思うが、降りる時は3億円の宝くじが当たったかの様な明るい表情だったと思う。自分では出来るだけ表情に出さない様に努力はしていたが・・笑

ところで、なんで排気量を聞かれたのかいまだに分からない。バイクが好きで1150のGSか1200のGSか聞きたかったのかな・・。そんなん見たら分かるしなあ・・。ま、いいや。

九死に一生を得るとはまさにこの事か。違反をしていながらニコニコしたり、この様なリポートを書くとは不謹慎な！といったお叱りの声もあろうかと思うが、本人は結構こたえているので安心めされよ。

●静内エクリプスホテル　地図上⑦

夜間に天気が崩れる予報だったので、またまたホテル泊。
結局テント一式を持参してはいるが全く使わなかった。望洋台のバンガローで使ったグランドシート位か。笑

ホテルを使う時は出来るだけ素泊まりを選択する。なぜなら早いホテルであっても朝食が始まる時間は７時だからだ。朝食を食べて用を足して身支度を整えて、いざ出発となるといささか遅い。それに自分でパンを買っておいて部屋で食べれば、着替えて朝食会場に行かなくても、寝起きのボサボサの髪の毛でいられる。

これが北海道最後の宿泊となるので、ちょっと気分を変えたかった。
出来れば部屋食の温泉宿が良かったが、お値段が張るので楽天トラベルを探しまくって・・決めたのが静内エクリプスホテル。旧名ウェリントンホテル。

気になるバイク置き場だが車寄せの横にスペースがあり先客（セロー）が停めていたので横に並ばせてもらった。

今宵はなんと一泊二食付き！　夕食はラムのしゃぶしゃぶ。これがあなた、美味い！　ラムって美味しいのね。スタッフも愛想がよく食事も楽しかった。このホテルはすべての対応において気持ちよく過ごせた。

ただ、テレビの足に貼ってあるラベルには驚いた。
ってえ事は過去に持ち出した強者がいたという事か・・すげえ

静内エクリプスホテル 宿・ホテル

●静内を散策

まだ陽が残っているので街を散策する。
う〜ん・・なかなかええ味出してますなあ。
しばらく歩いていたら陽が落ちると共にどんどん寒くなって来たのでホテルに戻る。

さあ、いよいよ明日は北海道最後の日！　楽しむぞう♪

お天気星取り表　２勝４敗１分
本日の走行　２４０Km

この旅行記へのコメント （2）

• むかいのトトロさん 2016/01/17 15:30:47

  襟裳岬は好きですよ

  >kumaさん
  コメントありがとうございます。
  襟裳岬は何もない所なんて歌っている失礼な歌手がいますが、
  行ってみると分かりますよね。本当に何も無いって・・あははは
  ガスってて沖合までの岩礁をなかなか見せてくれないのが好きです。
  確かに風がめちゃ強くて横に流されながら走ります。
  夏はいいですが冬は厳しそうですね。
  また、夏に渡道の折はお邪魔したいと思います♪

• kumaさん 2016/01/17 14:10:24

  懐かしいです、ありがとうございます

  実家の襟裳岬市街（襟裳岬先端近くの町）の旅行記を拝見できて嬉しいです。
  私は、日本でも有名な強風の所で毎日学校に通ってました。去年の夏以来帰ってないので懐かしさが込み上げてきました。
  今年の夏も帰る予定です。
  北海道ツーリングの時は、また 襟裳岬に寄って下さい（笑）