丹後半島一周の旅☆お盆休みも混雑回避 ポイント3・伊根は朝イチで海上タクシー

2015/08/13 - 2015/08/16

前日の夕食はどうにか済ませたものの、今朝の食事にまでは手が廻らず（と言うか、宮津シーサイドマートミップルで何も買わなかったのは失敗でした）、スーパーもコンビニも見つからないままの素泊まりとなりました。当然ながら、ペンションに自販機は在りません。
部屋が日の出と共に明るくなって目が覚めたのですが、一応非常識な時間を避けて、チェックアウトは7時近くまで待ちました。
伊根の入口にヤマザキショップが在る事を聞き出して、出発です。
アッと言う間に伊根に到着しましたが、ヤマザキショップはお盆休みで閉店、他に店らしい店は在りません。
舟屋を巡る観光船乗り場の駐車場で缶コーヒーをゲットして、PHOが常に持ち歩いているクリーム玄米ブランをかじって、取り敢えずの朝食としました。
日本海沿いの観光地を訪れていながら、新鮮な海産物を全く口に出来てないって‥

エリア 丹後半島(京都)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: レンタカー JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

丹後半島東側を国道178号線に沿って北上しています。よって海は右側。にしても、海荒れたら即波かぶりそうだよね

丹後半島の東端にある伊根町では、周囲5kmの伊根湾に沿って、1階は舟のガレージ、2階は居室などの生活の場となった、所謂「舟屋」が軒を連ねています。直接海に面して建ち並ぶ230軒あまりの舟屋は全国的にも大変珍しく、平成17年7月、海、舟屋、主屋、背後の山などの景観は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
ん〜っ、期待が高まります。
ってヤマザキショップは何処だ？

残念ながら、期待していたヤマザキショップは開いていませんでした。店の前にお盆中はお休みって貼り紙が有りました。
丹後半島東側でコンビニと呼ばれる店は、伊根のヤマザキショップ以外は天橋立周辺まで戻らなくてはなりません。って勿論そんな事しませんが。
で、この伊根湾めぐりの遊覧船乗り場に自販機が在ったのを幸い、駐車場に車を停め、PHOがバッグに入れていたクリーム玄米ブランをツレと分け合って食べました。
PHOはこのシチュエーションがかなり気に入ってました。旅行中なんだけど、旅行気分とはちょっと違う、懐かしい時間の過ごし方が出来たと思います

遊覧船乗り場は伊根湾の入口に在り、乗り場自体は小さいですが、見付けやすいのは間違い有りません。
一息入れたら、湾の反対側の赤い灯台（地図中央やや右の最下部）まで行ってみます

手の届きそうなところにウニがこんなにいっぱい

伊根湾めぐり遊覧船は、舟屋が立ち並ぶ伊根湾を約25分かけて周遊します。湾を取り囲むようにして建つ舟屋を海上から眺めるのは、陸地からではなかなか味わえない趣が有ります。
午前9時から午後4時まで、毎時0分、30分毎に運航しています。一度の150人まで乗船出来、680円で船旅が楽しめます

PHOらも9時発の第一便に乗ろうかと考えていたのです。が、まだ1時間も有るので、伊根の集落の中を走ってみる事にしました。伊根湾をグルッと廻って、舟屋を陸から見てみましょう

Wikipediaによれば、「丹後天橋立大江山国定公園（たんごあまのはしだておおえやまこくていこうえん）は、京都府京丹後市から京都府舞鶴市の由良川河口右岸に至る「丹後半島海岸地区」及び、丹後半島内陸部の「世屋高原地区」、福知山市の旧大江町地域を中心とした「大江山連峰地区」の3地区で構成された国定公園。2007年8月3日に若狭湾国定公園から丹後半島海岸地区を独立させ、他の2地区を追加指定する形で新設された。62番目に指定された、現在日本で最も新しい国定公園である。」そうです

お〜っ！ズラリと並ぶ舟屋☆これが見たかった

洗濯物も見えるし、生活が其処に有るのですね

山が直ぐ後ろに迫った狭い所

陸側と言うか、裏の通りを走ってみました。道は狭いですが、メインストリート

右側の裏が海です

行き止まりまで来ました。駐車場など無いので、車を降りてゆっくり写真を撮るような暇は有りません。Uターンの合間に急いで1枚だけ

蔵も在る

さっきは気付かなかったのですが、一軒のお宅の軒先に亀島丸と書かれた看板発見。しかも海上タクシー8時からとなっています。乗れるジャン！車を停めて声をかけてみると、女性の方が「今、一組乗るって舟着き場に向かったから、直ぐ行けば間に合うよ。郵便局手前に駐車場在るから」と言ってくださいました。ラッキー☆
ところが、舟着き場に行くと、ちょうど出航する気配。激しく手を振って合図しました。
と、同時に先ほどの女性も駆け付けてくれて、無事に乗せてもらえました。しかも、船尾には既に家族連れが5人くらい座っていたので、舳先の部分に2人だけで乗せてもらい、逆にプライベート感たっぷり。日当たりが良いので、日傘を貸してもくれました。風を感じる気持ちの良い船旅です。

この丸っこい島が、伊根湾の入口ド真ん中に在るお陰で、伊根の舟屋が守られているのだそうです。、大きな波が直接湾内に入って来る事は無く、何と海水面は1年を通じて高低差50?程度に留まっているそうです

海上保安庁の船

伊根はNHKの朝の連続テレビ小説『ええにょぼ』の舞台となり、一躍その名を全国に知らしめましたが、それ以前にも、『釣りバカ日誌』や『男はつらいよ』などの映画の舞台にもなっています。それが、どれでって説明もしていただきました。このパンフレットにも詳しく載っています。PHO的には遊覧船より320円高い千円ですが、その価値は充分に有ると思いました

大きな遊覧船より、小型の海上タクシーをお勧めするもう1つの理由は、勿論小回りが利くからですが、特に舟屋への距離が近いのです。
先にも述べましたが、舟屋にお住まいの皆さんは普通に生活していらっしゃる訳ですよ。なので不必要な波や音を立てないように注意が必要です。また舟のお客さんに説明を届きやすくする為にエンジンを切って話をしていただく場面が多々有りました

舟屋の守り神、青島。
青島は伊根湾の入り口に浮かぶ小島で、島全体をシイなどの常緑樹が覆い、鬱蒼として蒼黒く見えることから青島と呼ばれるようになったと言われています。湾の奥から見ると一つの島に見えますが、グルッと周ってみると二つに分かれた島（青島と亀島）で、間に橋が架けられているのが分かります

「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」に登場する伊根湾は、実に多くの場所で撮影されました。

寅さんが京都で出会った美しい女性・・・
夫に先立たれ、小学生の娘を伊根町の実家に預けて働いている「かがり」。
やがて、かがりは心を寄せていた男性の結婚を知り、仕事を辞めて帰郷する。
彼女をなぐさめようと寅さんは丹海バスに乗り伊根町にやってくるが・・・


寅さんが泊まった舟屋（かがりの家A）は当時のまま残っています。
ツーショットの現場は高梨の白数さん宅の浜（ベンチ判りますか？）

PHOが座ってる位置から振り返ってみるとホントに先っちょに居るって判るでしょ。写真や動画撮影もバッチリだし、スピーカーが付いているので説明もハッキリ聞こえます。

艫の部分には屋根（日除けテント）が付いています

伊根湾は開口部が南を向いているため若狭湾内を時計回りに回遊して来る魚が入り込みやすく、それに加えて入り口に青島があることで抜け出しにくいという特徴があり、昔から魚が豊富で磯物だけではなく回遊魚も釣れる人気の釣り場でした。

またかつての伊根湾は捕鯨で知られ、青島は鯨の島とも呼ばれていました。伊根町に残る「鯨永代帳」という記録書には明暦2(1656）年から昭和2（1927）年まで約350頭の捕鯨の記録が残されています。湾の特徴を活かして鯨を追い込み、青島の両側をたくさんの船で塞いで捕獲するという漁が行われ、青島では鯨の解体等が行われていたといいます。青島の頂上にある蛭子神社の参道脇には３つの古びた鯨の墓が残され、鯨の島だった証を静かに伝えています。

青島では毎年8月19日〜20日に蛭子神社の祭「おべっさん」が催されます。この時行われる「こばりあい」と呼ばれる船競争は、普段静かな伊根湾に鯨捕りの船が戻って来たかのようだそうです

民宿えびすや。
今は素泊まり専門の民宿ですが、1993年「ええにょぼ」でヒロインが住んでいた家です

遊覧船に乗ったらお約束、カモメに餌をやります。てか、亀島丸さんはお客さんに餌用えびせんを配ってくれるのです。まあ料金のうちかもしれませんが、他の海上タクシーがそうしているのかは不明。でも小さい袋に百円払うよりずっとお得な気分です

あくまで手から直接餌付けします

船長の山田さん。
「お世話になりました。とっても楽しかったです。皆に宣伝します！」

一緒に乗った家族連れとの撮影も。
PHOらは舟の前の方を広々使わせていただきました。

これから伊根湾を上から見下ろせる所へ行ってみます