2015日本美食飽食紀行（１）　北海道三温泉巡り

2015/04/06 - 2015/04/09

今年もやってきたイースター休暇。オーストラリア在住の身としてはクリスマスと並ぶ長期旅行のチャンスです。今回はJRパスとYOKOSO JAPANを駆使して北海道から沖縄まで、旨い物を求めての大移動です。

とはいうものの、まずは温泉で日頃の疲れを癒やしつつ、ついでにちょいと親孝行とまいりましょう。

エリア 登別(北海道)

アデレードからシドニーへカンタス航空国内線で飛び、その日はシドニーの空港近くのホテルで一泊、翌朝発のＪＡＬ便で成田を経由して札幌へ。ＪＡＬの便がカンタスのように夜発になると、随分楽になるのですが。。

ともあれ、伊丹からの便できた嫁と合流してお昼ご飯を食べることにしました。久しぶりに来たので新しい店も増えていたのでまずは回転寿司の「根室花まる」へ。なかなか人気があるようです。

残念ながらお味はいまひとつ。

そうそうに退散です。店員の威勢がやたらといいお店でした。

冷酒一本、寿司８皿食べて2893円なり。

続いては同じ空港内にある立ち食いの店へ。佐藤水産が経営している寿司屋で、こういうタッチパネル式のもので注文するしくみです。二人で同じパネルで操作せず、それぞれで操作します。基本的に想定はお一人様らしい。

握るのは割とベテランっぽい職人さんで、注文の仕方こそ変わってますが職人さんと会話しつつ食べたりするところは普通の寿司屋と変わりません。

広島から来た母と合流して、いよいよ温泉巡りに出発です。最初の目的地は登別温泉。移動手段はバスです。千歳からは室蘭行きのバスに乗り、途中で登別行きの小さなバスに乗り換えます。

千歳から登別までの運賃は大人１３７０円です。

この日の宿は第一滝本館。外国人観光客も多い大箱の宿ですが、さまざまなタイプの浴室がなんと男女併せて３０もあるのがポイントです。もちろん、登別温泉ですから泉質は文句なし。

なかでも露天風呂は完全な源泉掛け流し。

数ある日本の温泉に行ってますが、泉質だけならこの登別が一番好きです。

何もかもいい宿、というのはありません。今回は泉質を最優先し、なおかつ極力安く泊まれる宿を探してみました。その結果がこの第一滝本館です。当然しわ寄せは食事にきます。ビュッフェ方式ですが、正直にいうと美味しいといえるものがありません。

嫁は揚げたての天ぷらを狙ったり悪あがきをしていましたが、結局諦めたようです。ご飯はさすがに北海道、お茶漬けを美味しく戴きました。

食堂で見ていると中国人、韓国人、日本人のツアー客が主たる客層ですね。気がついたのは静かなこと。数年前に同じ登別温泉で非常にけたたましい中国人客に辟易したものですが。

朝風呂も堪能し、夜に比べると遙かに上出来な朝食を食べ、送迎バス「わくわく号」で札幌へ向かいましょう。この送迎バスは予約が必要ですが、なんと一人５００円、とてもリーズナブルです。　

遠くの山には雪が積もっています。

などと言っていたら、なんと札幌市内ではかなりの勢いで雪が降り始めました。昨日は暑いくらいだったのに、今日は寒いですね。。。

この日の昼食は大好きな寿司屋、「金寿司」さんです。随分久しぶりの訪問でしたが相変わらず美味しいお寿司を堪能しました。内装ががらりと変わっていて、テレビもなくなっていたのに驚きです。

北海道温泉巡り、２カ所目は札幌近郊定山渓です。この日の宿は「定山渓第一寶亭留翠山亭」さん。

ここは、離れの「森の湯」が100％の源泉掛け流しです。のんびりお風呂につかり、マッサージチェアでじっくりと体をほぐし、夕食といきましょう。今日は食事処で食べるプランを選んであります。

献立に「十割そば」がありますね。楽しみです。

どうやら蕎麦が自慢のようですが。。。


「名物は蕎麦粉100％の「十割そば」です。茹で時間は10秒間、蕎麦の香りとコシ、旨味がお口の中に広がります。そば通の方はぜひ一度お試しください。」

じゅ、十秒？？？？

なんと、たった十秒しか茹でていない、パキパキの蕎麦の登場です。

蕎麦通ではなく、単なる蕎麦好きですが、これはダメです。
食事中に写真を撮りまくるのも恥ずかしいので写真がありませんが、箸で持ち上げてもクネクネとした形が変わりません。

堅いのとコシがあるのとは別物です。旨味も口の中に広がりません。


ちょっとどうかしてますね。

他の料理もまぁ、大したことはありませんでした。

寝る前に大浴場、翌朝起きてまた大浴場、温泉はたっぷり堪能できます。

朝食はビュッフェですが、七輪でちょっと干物をあぶれたり、とろ火に掛けた北海道産タマネギのスープがあったり、なかなか工夫されています。そして相変わらず北海道産のご飯は美味しいのです。

ホテルと札幌駅の間には、「湯けむり号」と名付けられた無料の送迎バスが出ています。さすが、札幌の奥座敷、というだけのことはあり、とても便利ですね。

この日の昼食はフランス料理です。

札幌駅前、ＪＲが経営するホテルの最上階にある「ミクニ・サッポロ」

おなかもいっぱいになったので、駅前のバスターミナルから、名湯ライナーという支笏湖畔行きのバスに乗りましょう。

今宵の宿は、支笏湖畔にある鶴雅リゾートスパ 水の謌。

タイ人の団体客が来ていましたがとても静かです。普通の和風旅館や和風ホテルではなく、なかなか凝った宿です。

部屋が無料でグレードアップされていて、客室に露天風呂がついているスイートでした。ダブルベッドが二つの寝室に、大きなソファのあるリビングがついています。

そして、客室よりも何よりも感激したのがこれ。

ＪＢＬパラゴン！

オーディオやジャズに関心がある中年世代ならみんな知っているであろう、往年の名器です。

もちろん、他の機材もなかなか張り込んでいますね。

お好きなＣＤをかけます、とあったので早速ＭＪＱのヨーロッパコンサートをリクエストして聞き惚れる嫁でした。

温泉そのものはわりと普通。行き帰りに必ずエステの勧誘が来るのがちょっとめんどくさい、とは嫁の台詞です。

食事はまたまたビュッフェです。「“ヘルシーなおいしさ”がコンセプトの
新しいスタイルのビュッフェレストラン」というのが売り文句。

なかなか豊富な料理が揃っています。

こんな感じに、ワインのつまみになりそうなものを選んでみました。

この日はタイ人の団体客がいましたが、隣のテーブルの客は中型の蝦を大量にとってきてもりもりと。「爆買い」ならぬ蝦の「爆食い」状態でした。

朝食もビュッフェでしたが、ストウブの鍋で炊いたご飯がくるところが特徴。

前夜に部屋にチーズを持ち帰ったのですが、そのときに対応した新人社員が、「昨夜のチーズはいかがでした」と。ちゃんと覚えているのにちょっと感心です。

送迎車の出発までの間に、支笏湖畔をちょっと散歩してみました。この日は快晴で、非常にいい眺めを楽しめました。

さてさて、この日のメインイベントは、航空自衛隊千歳基地見学です。約束の時刻より２５分も早くついてしまいましたが、快く迎えにきてくださって予定より早めに見学開始。空自紹介のビデオをみたあと、見学コースに出るとちょうど政府専用機の離着陸訓練がはじまっていました。

これまた、たまたまですが救難ヘリコプターからの降下訓練も。見ていると本当にピンポイントで目標地点に降下します。すごいものです。

この日は非常に寒く、風も強い日でした。千歳に配属されている部隊はいろいろですが、これは救難隊が使っているU-125Aというジェット捜索機です。

千歳の基地見学は広報の方の案内で、自動車で移動するのですが、救難隊の説明には現役のパイロットの方が２人、説明に来てくれました。

基本は自衛隊の航空機事故を想定した舞台ですが、消防や海上保安庁では技術的に無理な事故現場があれば、最後の砦としてこの千歳救難隊が出動するのだそうです。

UH-60ヘリコプターのコクピットです。実際にこのヘリで、東北の震災の時に救助にあたったパイロットさんから直接の説明を聞くことができました。

千歳基地といえば、やはり第二航空団。北からの領空侵犯に対処する要です。ということで、F-15イーグルの撮影は集合写真のみ。滑走路上に整然と整列している状態も機密なのだそうです。確かに。。。


このときは、実際に第二航空団に所属してF-15を飛ばしている若い二等空尉さんが説明に来てくれました。実際に操縦している人に説明を受けられるのは楽しいですね。

案内係の広報担当の一曹さんも、「イーグルは真後ろからの姿もいいんですよー」と愛情たっぷりでした。

お約束した時間よりも長く案内していただいた上に、折角遠いところから来られたのですから、とわざわざ電話を掛けてとりよせて下さった卓上カレンダーもありがたくいただきました。

日本の安全を守る北の要として、今後ともご活躍ください。

千歳見学を終え、一路広島へ。

このあと、広島空港はアシアナ航空の着陸失敗事故で閉鎖の憂き目となりました。少し旅程がずれていたら。。。。

広島駅近くの居酒屋「安さん」へ、鰯の刺身を目当てにいくもこの日は入荷なし。がっくりしつつ、軽く飲んで食べて帰宅です。

母と嫁と、おなご二人を引率する温泉巡り、というのは結構疲れるものですね。