2014/05/21 - 2014/05/29
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haruhiko_iyotaさん
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学生時代、卒業旅行としてヨーロッパ7カ国を訪問した。あれから32年の月日が過ぎた。当時、行きそびれたフィレンツェへ、どうしても行きたくなった。
実質的な最終日である今日は、高速列車フレッチャルデントとフレッチャロッサに乗り、ローマへ向かう。
フィレンツェからの日帰りの為、時間の制約があり、どの程度回れるかわからないが、ヴァチカン美術館(予約済)とパンテオンだけは、じっくり見たい。
訪問した都市:フィレンツェ、ピサ、シエナ、ベネチア、ローマ、アムステルダム
フィレンツェ5泊、スキポール空港1泊、機中2泊
32年ぶりのイタリア ひとり歩き
(7) ベニスからの帰りも、高速鉄道イタロを利用
⇒ http://4travel.jp/travelogue/10954930
32年ぶりのイタリア ひとり歩き
(9) フィレンツェ最後の夜は、Trattoria da Guido で夕食
⇒ http://4travel.jp/travelogue/10955027
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
Lanterna Fiorentina B and Bの部屋の窓から外を見ると、路面が濡れている。幸い、雨はほとんど降っていないようだ。向かいの建物は小さなHOTELで、右の窓はいつも開いていた。廊下に面した窓だから開いているのだろう。
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いつものように、朝食のため、近所のフラワーカフェへ向かう。小雨が降っていても、歩道部分は、ほとんど濡れない。この通りは、サンマルコ広場から、駅へつながる幹線道路のため、バスがひっきりなしに走っている。
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朝食後、いったん部屋に戻る。ここは、専用のバスルーム。廊下を挟んで、斜め向かいにあるので、やや不便。最初のうちは、いちいち部屋の鍵を締めてから、バスルームへ行っていたが、そのうち鍵は開けっ放しで、行き来するようになった。
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部屋のドア
廊下側から、部屋のドアを見たところ。廊下の照明は、スイッチオンにしても、1分ほどですぐ切れる。省エネが徹底している。照明が消えると、ほぼ真っ暗になり戸惑ってしまう。 -
左のが廊下と階段をつなぐドア
宿泊客には、3つのキーが渡されている。部屋と、このドアと、1階玄関ドアの鍵。外から帰ってきて、部屋に入るためには、3つのドアを鍵であける必要がある。しかし、気兼ねせず、自由に出入りできるのは便利。 -
08:25
そろそろ出かける。また、いつもとは違うコースで駅へ向かう。今日は、B&Bから北西へ出て、フォルテッツア庭園の横を通ってみる。 -
フィリッポ・ストロッツィ通り
中心部の歴史地区と違って、車道が広い。 -
バッソ要塞の前でジョギング中の人
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サンタマリアノベッラ聖堂
列車の出発時刻までは、まだ余裕があったので、駅前のサンタマリアノベッラ教会までやって来た。駅からは教会の裏側が見えているのだが、正面のこちら側から見ると、全然異なる姿を見せる。教会の前は、ちょっとした公園になっている。 -
サンタマリアノベッラ教会前の公園
公園の周りを、ホテルがぐるっと囲んでいる。 -
公園の隅に、ツーリストインフォメーションだろうか、六角形の小屋が建っている。横に日帰りツアーのポスターが見える。
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そして、シャッターの一部分がくりぬかれていて、中のキャッシュディスペンサーが使えるようになっている。しかし、この隙間から手を突っ込んでの操作は、なかなかやりにくそう。
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09:15
サンタ・マリア・ノベッラ駅に到着。まだ一部路面は濡れているが、天気はだいじょうぶそうだ。 -
サンタ・マリア・ノベッラ駅の待合室
このスペースでは、いつも多くの乗客が列車の到着を待っている。左側の壁沿いに切符売り場がある。電光掲示板の向こう側がホーム。切符の自動販売機は、ホーム側に多く設置されている。 -
列車案内板
フィレンツェからローマまでは、09:38発のフレッチャルデント9407。フレッチャルデント(Frecciargento)は、イタリア国鉄から民営化したトレニタリア(Trenitalia)の高速列車。切符は、2ヶ月ほど前に、インターネットで予約購入した。 -
Train: Frecciargento 9407
Departure: Firenze S. M. Novella (time: 09:38)
Arrival: Roma Termini (time: 11:10)
Fare: Super Economy; 1 Adults; 1ª CLASSE -
フレッチャルデント
列車がホームに入線してきた。フレッチャルデントは「銀の矢」という意味。最高速度は250km/hで、座席は「ファースト」と「スタンダード」の2クラス制。今回はファーストを予約。 -
右前のテーブルを開いた状態
車内に入り、指定席に座る。今回も、昨日と同様に、一番端っこの席。フレッチャルデントは、向かい合わせの席が多く、ひとりで気兼ねなく座るには、端っこの席を指定するしかない。シートは1席だけで、テーブルは前に2つある。 -
座席表示
座席番号は、壁面上部に表示されている。指定した席の番号は「A01」。 -
車内から見るホーム
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車内の様子
月曜日の午前、ローマ行きの特急列車ということで、ビジネスマンの姿が目立つ。昨日のイタロ車内とは全然雰囲気が違う。このエグゼクティブな雰囲気が写真で伝わるだろうか。席の横に、べろ〜んとヘビの頭のようなモノが立っているが、これは手元用の照明。 -
10:00
コーヒーとスナック菓子のサービスは、イタロとほぼ同じような内容。 -
案内装置
高速列車フレッチャルデント(Frecciargento)のデッキ部分には、このような装置が備え付けられている。列車に関する情報をいろいろ調べられる端末らしい。 -
デッキから見た車内
ガラスドアの向こう側、入ってすぐ左が私の指定席。右側が1列、左側が2列座席。左側でも、ドアのそばだけが1列座席となっている。車両の端のため、揺れはややあるが、他人を気にせず、快適に過ごせるシート位置。 -
テルミニ駅に近づく
11:16、列車は、ローマ・テルミニ駅のホームに入ってきた。頭端式ホームの駅で、ホームはかなり長い。 -
シート
ローマまで乗ってきたフレッチャルデントの座席、降りる前に写真を撮っておく。たぶんイタロより車両が古いこともあって、乗り心地としては、昨日乗ったイタロの方が、揺れが少なく、若干良かった。 -
テルミニ駅に到着したフレッチャルデント
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列車を降りて、ホーム頭端部分を振り返る。フィレンツェ・サンタ・マリア・ノベッラ駅と同じような造りのホームで、さほど特徴は無い。
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ショップが並ぶテルミニ駅コンコース
11:30、駅のコンコース部分まで出てきた。
ここから地下鉄A線(メトロ)に乗り換えて、ヴァチカン美術館へ行く。
ヴァチカン美術館は、12:30入場で予約を入れてある。充分余裕をみて予約を入れたが、ちょっと行き方を間違えると遅刻になる。方向を間違えないように、慎重に移動しなければならない。 -
メトロへ
ローマ・テルミニ駅のコンコースから、地下鉄A線に向かうため、エスカレーターを降りる。
ローマには地下鉄A線とB線の2本がある。この2本の線は、テルミニ駅で交差している。ヴァチカン美術館へ行くためには、A線に乗る必要がある。 -
地下へ
まずは、1つ下の階へ降りる。 -
A線 路線図
標識通りに進んでいくと、切符の自動販売機があった。その横に、路線図が表示されている。ヴァチカン美術館の最寄り駅は、この図ではテルミニ駅の6つ下、「Ottaviano」。Battistini方面行きの電車に乗らなくてはならない。 -
メトロ自販機
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ディスプレイ部分
自販機で地下鉄切符買う。
ただ、自販機の前に立つと、さっそく「使い方を教えてあげましょうの人」がやってくる。
うっとうしいので、さっと別の自販機に移動する。こうすると、しつこくは追ってこない。操作は特に難しくない。行き先を指定して、お金を入れるだけ。 -
無事、Biglietto(切符)を購入。
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メトロのホーム
改札を抜けて中に入ると、ホームに出る。しかし、ここはA線のホームでは無い。 -
下のホームへ
ホームを先に進むと、左に曲がったところに、A線の表示が見えた。エスカレーターで下に降りる必要があるようだ。
ちなみに、イタリア語で出口は「uscita」(ウシータ)。まぁ、隣にEXITと、ちゃんと書いてあるので、覚える必要は無いが。 -
更に進む
下に降りたが、まだBattistini方面行きホームではなかった。表示に従って、更に先に進む。 -
またエスカレーター
さらにエスカレーターで降りていく。目的のホームはなかなか遠い。 -
床に描かれた表示
Battistini方面の表示に従って進む。 -
電車が到着
やっと地下鉄A線Battistini方面行きホームに到着。電車はすぐにやって来た。ローマの地下鉄というと、落書きいっぱいの車両を想像していたが、到着したのはきれいな電車。
良く調べてこなかったが、女性専用車両などあって、間違って乗ったら恥なので、乗客に男性がいることを確認してから乗車する。
あとで調べて知ったのだが、地下鉄B線が開通したのが1955年、A線の開通は1980年で、B線の方が遙かに古い。だから、B線よりずっと深いところにA線が通っているのだ。 -
カラフルな切符
自販機で買った切符をじっくり見る。切符のサイド部分がカラフルな色になっている。その下が、磁気テープ部分、端に矢印があって、その横にはQRコード、けっこう複雑な構造をしている。 -
切符裏面
切符を裏返す。こちらの面には、基本的な情報が印刷されている。Metrebus Roma、1.5Euro、Uale 100 minuti。要するに、メトロとバスに乗れる切符で、金額は1.5ユーロ、100分間有効、という意味。地下鉄から降りて、そのままバスに乗換が可能。
イタリアの切符はトレニタリアもそうだが、切符面の印字情報が多い。日本の切符だと、表は最低限の除法だけで、裏面は真っ黒。それに比べて、イタリアの切符は、かなり文字が多い。切符自体も大きい。自動販売機で買うときも、切符が出てくるまでに妙に時間がかかる気がする。印刷に時間がかかるからだろうか。 -
電車は、Flaminio駅を出ると、テヴェレ川では地上に出てくる。その先で、また地下にもぐる。
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メトロのドアにはこのような注意書きラベルが貼られている。
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12:04 オッタヴィアーノ駅(Ottaviano)に到着、地上に出る。
この駅は、1980年開業、1999年まではメトロA線の終点だった。ここから、ヴァチカン美術館入り口までは、徒歩10分くらいかかる。 -
12:14 ヴァチカン美術館入口
予約無し入場者列を横目に見ながら、壁沿いの坂道を歩き、やっと入口に到着した。
途中、いろいろと声をかけてくる物売りの移民が多くて、気が散る。あまり良い雰囲気では無い。
写真、左の列は、予約無しの列。予約済の場合は、たいして待たずに入場できるはず。 -
予約列から、ヴァチカン美術館に入場する。
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チケット売り場
中に入ると、チケット売り場のゆったりとしたスペースが広がる。 -
窓口でバウチャーを見せて、入場券を受け取る。
代金は、クレジットカードで決済済。チケット本体が16ユーロ、予約手数料が4ユーロ。つまり、4ユーロ払って予約すれば、あの長蛇の列に並ばなくて済むということ。これは、時間制約が多い旅行者にとってはとても価値がある。 -
いよいよ美術館の展示部分に入っていく。入口にはらせん状の通路とエスカレーターが設定されている。この部分は、新しく造ったのだろうか。エスカレーターを利用して上がる。
32年前にもここへ来てはいるのだが、ほとんど記憶に残っていない。
覚えているのは、「二重らせん階段を下るのが心地よかった事」と「ヴァチカン美術館からサンピエトロ寺院へ抜ける通路があって便利だった事」の2つだけ。美術品の印象は何も残っていない。
記憶に残るのは、とても楽しかった事か、とても苦しかった事だけで、中途半端な内容は時間と共に記憶から消去される。美術品には何の興味を持たない学生だったから、ヴァチカン美術館の記憶が抜け落ちているのも、当然だろう。 -
エスカレーターを上がりきったところに設置されている案内板。
美術にすごく興味がある、というわけではないので、一通り見て回るが、システィーナ礼拝堂(Cappella Sistina)とラファエロの間(Stanze di Raffaello)をじっくり見ることができれば、それで良い。 -
キリストの変容
まずは、ピナコテーカ(Pinacoteca)から見ていく。真ん中にラファエロ・サンティの「キリストの変容」が飾られている。
この絵は、1520年、ラファエロが亡くなる年に描かれたもので「未完成」という。けっこう大きなキャンバスに描かれており、迫力を感じる。
その右側は、「聖母戴冠の祭壇画」(1502年 - 1504年)。 -
テラスに出てみる。天気が良くて、気持ちがいい。
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テラスからは、中庭が見下ろせる。緑の芝生が眩しい。向こうにはサンピエトロ大聖堂のドーム屋根が見える。高さは約120m。
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ラファエロの間を見学。写真は、教科書でおなじみ、ラファエロのフレスコ画「アテネの学堂」。幅7m×高さ5mの大きな絵。
この後、システィーナ礼拝堂を見学する。システィーナ礼拝堂の見学者は、これだけの人がどこから湧き出てきたかと感じるくらい人が多くて、満員電車状態だった。フロアに居座って、天井を長時間見上げている人が多いため、こんなに混み合うのだろう。あまりの人の多さにめげて、早々に抜け出す。 -
13:55、カフェテリアに入り、遅めの昼食をとる。作り置きのパスタ、パサパサのパン、甘いケーキ。うまいものでは無い。
フルーツだけにしておけば良かったと、食べながらちょっと後悔する。それでもなんとか完食。 -
食事の後は、有名な二重らせん階段を下って出口へ向かう。
上から見ると、階段の幅は、上は広く、下に行くに従って狭くなっていることが良く分かる。 -
段を踏み外して転けないように、という注意書きが、目立つように取り付けられている。変則的な階段なので、転ける人も多いのだろう。
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ヴァティカン美術館から、サンピエトロ寺院への抜け道を捜してみたが、分からず。結局、美術館の出口から外に出てしまった。
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ヴァティカン美術館から出て、塀沿いに歩き、サンピエトロ寺院の正面にやってきた。椅子が並べられているので、なんだかすっきりしない。最近はいつでも椅子を置いているのだろうか。
右から左にむかって、入場者の長い列が出来ている。いまさら、この列に並ぶ時間も気力もないので、とても残念だが大聖堂の見学はあきらめる。 -
寺院からやや遠ざかり、オベリスクの前まで移動。ベルニーニが設計したこの広場、32年前は、このような柵や椅子が無かったので、もっと広々としていた。これもちょっと残念。
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サンピエトロ広場をあとにして、サンタンジェロ城の方向へ歩く。道路の横にオベリスク風な街灯が立ちならんでいる。
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大通りを渡ったところで、サン・ピエトロ大聖堂を振り返って見る。左右の建物が立派なので、その突きあたりにある大聖堂が、余計に引き立って見える。
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サンタンジェロ城の前に到着した。
西暦135年、ローマ帝国アドリアヌス帝の霊廟として建設が始まり、14世紀以降、要塞化された。
現在は、国立博物館となっている。残念ながら、月曜日は休館なので入れない。 -
サンタンジェロ城のすぐ前、テヴェレ川にかかるサンタンジェロ橋。映画「ローマの休日」で、この橋の下あたりの浮き桟橋で、乱闘シーンがあったのを想い出す。
32年前も、この橋までは来ているが、サンタンジェロ城には入っていない。 -
サンタンジェロ橋の上からサンタンジェロ城を見る。よく見かける構図で、橋の上から撮ると、ちょうどサンタンジェロ城の正面となる。塀が高くて、いかにも要塞という感じ。
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サンタンジェロ橋を渡って、細い石畳の道を辿りながら向かうのは、パンテオン(Pantheon)。
パンテオンは、紀元前25年に初代ローマ-皇帝の側近であるマルクス・ウィプサニウス・アグリッパによって建造された。天井の高さと、ドームの直径は同じサイズで、43.2m。 -
15:17、GoogleMapに従って歩いて行くと、パンテオンの側面に出てきた。
狭い通りの先に、突然、大きな建物の壁が立ちふさがる。壁面にアーチ構造が多く使われているのが分かる。 -
パンテオンの側面を横の通りから見下ろす。
壁だけを見ると、廃墟のようにも見える。パンテオンが建つ地面は、横の通りよりも、かなり下に位置する。 -
パンテオン正面の列柱が見えるところまでやってきた。
腰掛けて休んでいる人と比較すると、柱の大きさが良くわかる。 -
正面から見上げたパンテオン。
屋根の下には、「M. AGRIPPA L. F. COS TERTIUM FECIT(ルキウスの息子マルクス・アグリッパが三度目のコンスルのとき建造)」と書いてある。 -
外は日射しがきつく暑いので、さっそく中へ入ってみる。
ここは、自由に出入りが可能。ほとんど列もできておらず、すんなり入れる。 -
天井に大きな穴があいている構造のため、パンテオンの内部は、とても明るい。キリスト教の聖堂として、きれいに装飾されているので、2000年近く前の建築物とは思えない。
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けっこうな数の人が見学中だが、大きなフロアーと高い天井のため、それほど混み合っている感じはしない。外とは違って、ひんやりした空間が心地よい。
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正面部分には、一部椅子が並べられている。
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天井を見上げると、中心の穴から光が射し込み、ドーム無い全体を明るく照らしているのがわかる。この天井の模様も2000年前からあるのだろうか。
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祭壇
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これがラファエロの墓。
ガラス張りで、中の古い棺がそのまま見えるようになっている。32年前訪れた時、この墓を意識して見たかどうか。同行者の誰かが教えてくれたような気もする。もう記憶の彼方で、定かでは無い。 -
ひとまわりしたので、そろそろ外に出よう。
出入り口をみると、壁面の厚さ6mというのを実感できる。
今のコンクリートよりも、遙かに耐久性が高いローマン・コンクリートでできたパンテオン。
ローマの中では、私が一番好きな建築物、やっぱりパンテオンはすばらしい! -
パンテオンからトレビの泉まで徒歩で移動。この間の距離は650mと近く、7分ぐらいで到着。
トレビの泉は、1762年に完成したローマで最も巨大な人工の泉。この写真では、わかりにくいが、この時間、とても混み合っていて、泉に近づくのはなかなかたいへん。 -
天気が良く暑い日だったので、この泉の水を見るだけで、生き返ったような開放感がある。細い路地を通ってきて、突然開けたところにあるトレビの泉は、一目見るだけで人を引きつける。
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中央に水を司るネプトゥーヌス(ポセイドーン)、左に豊饒の女神ケレース(デーメーテール)、右に健康の女神サルース(ヒュギエイア)。
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観光客でごった返す中を、なんとか隙間をみつけて、階段を下へ降りていく。降りていける通路(階段)は、一部にしか無く、また狭いので、けっこうたいへん。
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なんとか下まで行く。泉の周辺はびっちり人がいて、水辺にはなかなか近づけない。よく見ると、向かって右側端だけがちょっと空いていたので移動。
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泉の縁に腰掛けてくつろぐ。
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32年前は、当然のように、後ろ向きでコインを投げ、その瞬間を写真撮影した。しかし、今回はひとり旅、一応、肩越しにコインを1枚、こっそり投げておく。
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泉の水は冷たく、太陽光に反射して水がきらきら輝く。
何度も訪れたくなるような魅力がある場所だ。 -
トレビの泉を堪能したので、次に移動する。
時間が限られているのでややあわただしい。 -
トレビの泉にこっそりコインを投げ込んだあと向かったのが、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会。
トレビの泉から、ローマテルミニ駅方向へ歩いて15分くらいの距離にある。 -
限られた時間の中で、この教会を訪れたのは、ダン・ブラウンの小説「天使と悪魔」に登場したこの教会が、印象に残っていたから。
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そして、どうしても見たかったのが、ベルニーニ作「聖テレジアの法悦」。写真などでは何度も見ているが、現物がどんな感じなのか、確認したかった。
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この彫刻は、教会の左奥にあった。
天から降りてくる光が、金色の線とたぶん窓からの光で、うまく表現されている。
そして、彫刻とは思えないような、柔らかなローブとテレサの恍惚の表情が印象的。 -
ただ、彫刻はかなり高い台座の上にあるため、下から見てると細部は良くは見えない。それでも、しばらくその場にとどまり、じっくり鑑賞した。
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会は、テルミニ駅にも近く、行きやすい場所にあるが、比較的小さな規模で、訪れる人も少ない。もう少し、にぎわっているかと思っていたが、そうでもなかった。 -
そろそろ列車の時間が近づいてきた。サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会から、テルミニ駅へ戻る。
途中、共和国広場(Piazza della Repubblica)の大きなローターリーを通る。ここには、サンタ・マリア・デランジェリ・エ・デイ・マルティーリ聖堂がある。ここも入ってみたかったが、時間が無い。 -
テルミニ駅に到着した。駅前は、バス乗り場が大きく広がっている。正面から見ると、シンプルな形の駅舎で趣はない。
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駅舎内部に入る。正面には自動販売機や窓口が並ぶ。2階には、レストランなどがあるようだが、時間が無かったので、上には行ってない。
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電光掲示板
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Train: Frecciarossa 9550 date 26/05/2014
Departure: Roma Termini (time: 17:20); Arrival: Firenze S. M. Novella (time: 18:51)
Carriage: 4; Place: 1D (Mandatory reservation) ;
Fare: Super Economy; 1 Adults; BUSINESS
帰りは、高速列車フレッチャロッサ(赤い矢) ミラノ行き に乗る。
フレッチャロッサの最高速度は300km/h、座席は4クラス制で、上から「エクゼクティブ Excective」「ビジネス Business」「プレミアム Premium」「スタンダード Standard」となっている。今回は、ビジネス で予約してある。 -
列車に乗り込む前に、サンデーのコーヒーを買いたくて、マックに並ぶ。
ところが、この写真のような少年が前に3人並んでいて、それぞれが大量の注文をするので、なかなか列が進まず、順番が回ってこない。
しばらく待って、やっと番が来る。サンデーのコーヒーを注文。しかし、コーヒーの部分がなかなか伝わらない。「かふぃー」とか「かふぇー」とか言ってもだめ。そこで、仕方なく、ベタな日本語風に「こーひぃ」と言ってみたら、すんなり伝わった。 -
トレニタリアの高速列車フレッチャロッサ(Frecciarossa 9550)はすでに入線。17時20分にローマ・テルミニ駅を出発し、フィレンツェ到着は18時51分の予定。
フレッチャロッサにはERT500という動力集中方式の車両が使われている。つまり、両端の車両が動力車で、中央は客車となる。 -
指定席は、4号車(Coach 4)の1D。
往きと同じく、車両の一番端を指定してある。 -
さっそく車内へ。
苦労して買ったサンデー(コーヒー)を食べる。
プリントアウトしたチケットには、バーコードやQRコードのようなものが印刷されているが、イタロもトレニタリアでも、検札に来る車掌はこれを利用することはなく、検札用の端末に予約番号を打ち込んでチェックしていた。 -
あと5分ほどで出発となる。
写真は、車内から見たテルミニ駅ホーム。
32年前は、この駅から国際列車に乗り、ベネツィアを経由して、スイスへ入った。車両は、ヨーロッパらしいコンパートメント方式で、向かい合わせの6人がけの椅子だった。
ちょうど、車両清掃をする人たちの組合がストをしており、車内がゴミだらけで、乗車早々、コンパートメント内のゴミを通路に出す必要があった。
32年後の今回乗るのは、高速列車フレッチャロッサ、しかもビジネス(1等)の革張りシングルシート。電動リクライニング付き、ということで時代の移り変わりを如実に感じる。 -
フレッチャロッサは予定より3分ほど遅れてテルミニ駅を出発。
32年ぶりのローマとも、これでお別れ。次、ローマを訪れる機会はあるだろうか。トレビの泉でコインを投げておいたので、チャンスは来るはずだが・・・ -
高速列車フレッチャロッサ(Frecciarossa 9550)の車内
中途半端に早い時間の列車のため、乗客は少なめ。左中央のガラスで仕切られた向かい合わせの席は、サイレンスという区分になっている。静かに仕事ができる席、という位置づけのはず。 -
テルミニ駅を出発して30分後、往きのフレッチャルデントと同様に、無料のスナック菓子と飲み物サービス。コーヒーを頼む。あとで知ったが、アルコール類を選ぶ事もできるらしい。
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シェードの上げ下げも電動式
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電動リクライニング付き革張りシート、横に電源コンセント
快適なシートに座って過ごす内に、午後6時50分過ぎ、あっという間にフィレンツェに到着した。快適すぎるのも、ちょっと問題あるかもしれない。その時間が、旅の印象として残らない。 -
先頭車の側面
サンタマリアノベッラ駅のホームから、フレッチャロッサ先頭車の側面を撮る。光の加減から、陽が傾いているのがよくわかる。
32年ぶりのイタリア ひとり歩き
(7) ベニスからの帰りも、高速鉄道イタロを利用
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32年ぶりのイタリア ひとり歩き
(9) フィレンツェ最後の夜は、Trattoria da Guido で夕食
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