2014/06/01 - 2014/06/11
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Weiwojingさん
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これまでイギリスには2回訪れており、今回で3回目となる。初回は15年間ほど前に約2か月滞在し、4年前の2回目は10日間でそんなに長くはなかった。そして今回は1か月の予定で、6月1日に出発した。6月30日までの滞在である。
小説家・夏目漱石はおよそ120年前にイギリスに留学し、約1年ほどロンドンで研究生活を送った。ロンドン生活は彼の日記に詳細に記されていて興味深く読むことが出来るが、そこから分かることは彼にとってロンドン生活はけっして愉快のものではなかったようだ。
冬のロンドンの陰鬱な気候に神経が障り、元来持っていた憂鬱症が再発し、下宿に閉じ込こもり、外出もあまりしなかったようである。また、下宿は5回も変えるなど、短いところでは1カ月に満たない下宿先もあった。
吾輩は夏目漱石とは異なり大いにイギリス生活を大いに楽しんだ。「正にイギリスは楽しく、且つ愉快である」。先ずは吾輩が見たイギリスを紹介したいと思う。観光ルートとはあまり縁のない個人的な好みで見て歩いたので、大方の諸氏にはそんなに面白いとは言えないかもしれない。しかし、表側のはなやかな観光スポットだけでなく、あまり目に付かないロンドンの別の側面も知っていただければと思う。
* このビルは夏目漱石がロンドン滞在中に5回目で最後に下宿した建物である。建物の壁に 青いプレート (Blue Plaque) が見えるが、これは2002年に日本人として初めて授与されたものである。漱石記念館の真向かいの建物にある( 住所: 81、The Chase, London SW2 )。
○○ 次の旅行記もご覧ください ○○
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ② ー British Museum ( 大英博物館 )と British Library ( 大英図書館 ) を訪ねて」
http://4travel.jp/travelogue/10897725
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ③ ー ロンドン Kenwood House 訪問記」
http://4travel.jp/travelogue/10897735
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ④ ー アンティックを求めて Porthbello ( ポートベロー )を歩く」
http://4travel.jp/travelogue/10899570
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ⑤ ー エス二ック・タウンを歩く(バングラデシュ人街篇)」
http://4travel.jp/travelogue/10904989
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ⑥ エスニック・タウンを歩く(チャイナタウン篇」
http://4travel.jp/travelogue/10905720
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ⑦ エス二ック・タウンを歩く(ユダヤ人街篇)」
http://4travel.jp/travelogue/10908740
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ⑧ エス二ック・タウンを歩く(インド人街篇)」
http://4travel.jp/travelogue/10912647
■ 「イギリスは楽しく、且つ愉快である ⑨ ロンドンの教会建築探訪」
http://4travel.jp/travelogue/10902673
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吾輩がまずロンドンで泊めていただいたお宅は、以前スリランカで家を借りて住んだところのS氏という名の大家さんだった。この方は現在ロンドンに家族と在住で、吾輩がスリランカにいた時たまたまイギリスから戻って来ていた。そんな縁で泊めてていただいたわけだ。
S氏の住まいはロンドン郊外で、中心部から地下鉄で1時間近くかかるBARKINGという駅の近くである。District Line と Hammersmith & City Line の2線が運行している。この駅を利用して驚いたことは、この地区に住んでいるのはアジア系(特にインド人)とアフリカ系黒人が多いことである。どこか外国の街に紛れ込んだようである。 -
Barking 駅週辺の街並みはイギリスのどの街とも同じで、大きなビルや商店が多数並んでいる。ただ歩いている人々の姿がイギリス人ではなく、かなり多くの人が外国人移民のようで、肌の違う人ばかりである。
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この地区ではアフリカ系黒人が多いような気がする。どこを歩いていても彼らを見かける。
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もう一方ではこのような回教徒(モスレム)の人も多い。
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友人S氏の家で、ロンドン滞在中はここに泊めていただいた。典型的な中産階級の家で、周りも似たような家が多かった。
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毎日用意していただいた食事はスリランカ料理が中心で、このようなカレーが多かった。スリランカにいた時はいつもこのようなカレーばかりだったので、美味しくいただいた。
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S氏の息子(スダム)で、スリランカにいた時は英語は全然しゃべれず、A,B,C,D,E...X,Y,Zのアルファベットと One、Two、Three、Four 位の数字しか分からなかった。
ところが、昨年10月イギリスに来てからまだ10カ月しか経っていないのに、もう会話は子供なりに英語を話すことが出来るようになっていた。スリランカにいた時は吾輩とはほとんど会話をなしえるすべはなかったが、今回はなんでも自由に話すことが出来、まずはその適応力には驚いた。今は幼稚園に通っている。 -
滞在したS氏の近辺にはイギリス人だけでなく外国からの移民の方々が大変多く、この写真は彼の家の前に住んでいる住民である。恐らく中東から来た人たちだと思われる。
友人の息子は彼らとは遊ぶことはなく、いつも家の中で遊んでいる。言葉や文化が違うので親は一緒に遊ばせたくないようだ。今は夏休みなので、学校や幼稚園はすべて休みで、そのために家にいることが多い。 -
Barking の街を歩いていると、いろいろなエスニック料理の店や食材店があるのに気が付く。しかし、そんなには多くない。
この店は中華料理のTake Away 専門店のようである。何度も前を通ったが、ほとんど客の姿は見えなかった。 -
この街にはかなり大きな回教寺院 (モスク) がある。
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このモスクは名前を?AL MADINA MOSQUE BARKING? といい、金曜日にこの前を通った時、あまりにもたくさんの人が出入りしているのを見て、ここがロンドンとは到底思えない思いがした。
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地下鉄の車内で自転車を持ち込んでいる人がいたが、車両によっては持ち込みが出来るようになっている。これは大変いいシステムだと思う。
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ロンドンの地下鉄は便利だ。漱石の時代にはまだなかったと思われるが、東京と同じようになかなか複雑で、乗りこなすにはかなり時間が必要である。別な線に乗ってしまったり、方向を間違えるなどかなり失敗をしてしまったことがある。
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吾輩が利用した地下鉄路線は主として Cental Line、Hammaersmith & City Line, District Lineで、中心部に出るには大変便利である。常に Oyster Card (オイスターカード)を利用した。これは日本の Suica と同じで、地下鉄でもバスでも利用できる。
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ロンドンのタクシーと言えば、この黒塗りのキャブが走っている。どこへ行くにも地下鉄かバスのどちらかを利用出来たので、今回のロンドン滞在中は使うことはなかった。
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イギリスの鉄道は大いに興味があり、駅や電車を見に King's Cross Station (キングズクロス駅 ) へ行ったりしては何度も利用した。
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King's Cross 駅には映画『ハリー・ポッター』の撮影に使われた場所があり、そこには映画の中に登場する9と4/3番線にまつわる観光スポットがある。多くの人がその場所で写真を撮っていた。
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このクラシックなたたずまいを有する駅は St. Pancras Station (セント・パンクラス駅)で、その駅舎の重厚さには圧倒さえてしまった。
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セントバンクラス駅はパリやブラッセルを結ぶ国際線も出発しているので、大変大きく、外国人の利用も多い。
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ここは駅の構内で、駅舎の外が古いレンガ造りなのに対して、内部は現代的に作り変えられている。大変機能的に造られている。
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駅舎の中を少々見て回った。レンガ造りの部分はそのまま利用し、昔の面影があちこちに残されている。古くなれば何でも取り壊し新しいくするという日本の建築界もイギリス式のやり方を大いに見習ってほしいと思う。
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夏目漱石が住んでいたところを探しに出かけた。
The Chase という名前の通りがあり、この一角に夏目漱石が5番目に下宿していた建物がある。高級住宅地と言うほどでもないが、あまり人の姿もなく静かなところである。 -
The Chase の80番地に漱石が下宿していた建物が今でもそのまま残されている。
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彼が下宿していたところは一つの建物に2世帯の家族が住んでいて、この写真に見るように入り口が2つ並んでいるのがわかる。
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漱石がここに住んでいたことを示すプレートが建物の壁に取り付けられている。日本人として初めてこのような記念碑が付けられたのは漱石だけである。
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「吾輩は猫である」という言葉が聞こえてきそうだ。漱石記念館のすぐ前で見かけた猫である。ずっとうずくまったままで、記念館に入る人を見ているみたいな様子だ。
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こちらは漱石記念館である。2階左側の出っ張りのある部屋が記念館となっている。
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記念館には2部屋の展示室があり、漱石に関するたくさんの資料が展示紹介されている。
この部屋には漱石がロンドン滞在中の5回の下宿先の場所や当時のロンドンの様子、彼が読んだ書籍などが展示されていて大変興味深い。 -
もう一方の部屋には彼の著書類が保存されている。
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翌日、書店で本を見ていたら偶然漱石の『吾輩は猫である』 ( I AM A CAT ) があるのに気が付いた。何という奇遇でだろうか。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 銭形幸一さん 2014/06/15 21:55:03
- 今度はイギリスですか…
- こんばんは。
スリランカから帰国なさり、日本各地を旅行なさってたかと思えば今度はイギリスですか?
純粋な旅行ではないかもしれませんが世界各地を回ってらっしゃり羨ましい限りです。
さすがロンドンは大英帝国の都だっただけあって国際色豊かですね。
今も世界中の優秀な人材が集まってるんでしょうね。
東京にも世界中の人が今以上に集まってきてほしいと思うのですが、日本人は異民族に関して寛容性が無いから難しい話なんでしょうが…。
漱石記念館の存在初めて知りました。
海外で日本人や日本に関わる人物の功績をたたえる記念館とか見ると嬉しくなります。
日本人ではありませんが上海で魯迅故居を見た際には感慨がひとしおでした。
話が脱線してしまうかもしれませんが、戦前の日本は朝鮮半島の植民地統治で朝鮮人を日本人と同化しようとするようなおっちょこちょいをおかしましたが、アジアの優秀な人材を日本に受け入れようとする姿勢があったんですよね。
孫文が日本に亡命したり、周恩来も日本に留学したり…。
私には今のところ縁も所縁もないイギリスですがTamegaiさんの視点から観たイギリスの旅行記の続編楽しみにしております。
- Weiwojingさん からの返信 2014/06/16 16:04:28
- RE: 今度はイギリスですか…
- こんにちは。今度はイギリスです。
イギリスは私の最も好きな国の一つで、各地を回るのが楽しみです。この国では伝統や古いものを大事にして、長く何でも使っています。建物もその一つです。外観は何百年も経っていても内部はすつかり現代的に改造して、利用しています。
夏目漱石はイギリスでの生活はあまりなじめなかったようです。それは当時の日本人ならばみんな同じだと思います。彼の記念館は興味あるロンドンでの日本人の足跡です。多分このようなものは唯一でしょう。
イギリスではなかなかインターネットがつながりにくいです。繋がる時に書き込みをしておきます。
これからたくさんイギリス旅行記が続来ます。さらに見ていただけると嬉しいです。
ありがとうございました。
Tamegai
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