クリスマスのカケラを探しに行こう！（リガ＋タリン＋α）【9】～タリン・歌の原で日本の歌を口ずさむ～

2013/12/27 - 2014/01/03

　人々は歌った。自分の国を、この手に取り戻す為に――

　私が「バルト３国」を初めて知ったのは、たしか中学生の頃。社会の教科書で、ソ連の崩壊とその引き金になった国として、国の名を必死で覚えた記憶があります。その頃は、まさか自分がこの国々に興味を持つとは思ってませんでした。
　ちょうどリガからタリンへ移動中、ネットでタリンの情報を集めている時に、バルト三国の独立運動についての情報に行きあたりました。死者が出るほどの軍事衝突があったり、それでも「人間の鎖」や「歌の革命」と言われる穏やかな、だが決して屈しない意思表示で独立を勝ち取ったこの３国の歴史がただただ凄いと思いました。その一端に触れたくて、急遽行く事を決めたのが「歌の原」。
　その後は、旅行の下調べで気になったカフェでのんびりお茶です。


　12/27　前泊（名古屋）
　12/28　名古屋→ヘルシンキ（ヘルシンキ泊）
　12/29　ヘルシンキ→リガ観光（リガ泊）
　12/30　リガ観光（リガ泊）
　12/31　リガ→タリン観光（タリン泊）
☆1/1　　タリン観光（タリン泊）
　1/2　　タリン→ヘルシンキ経由→名古屋（機中泊）
　1/3　　名古屋着

エリア タリン(エストニア)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝食です。
ここは、レストランも運営しているホテルなので、期待してました。
お味は……「期待値ほどではなかったけど、美味しい」。

あと、ホテル規模を考えたら仕方ないのですが、種類が少なめなのは残念です。

デザートはマフィンで。

ちなみに、この時に日本人の方を発見。
私が朝食を食べに来た時には既にいらっしゃったのですが、アジア系であれとおもい。そして、「地球の歩き方」が机に出てたんで確信。

１５室ぐらいの小さなホテルだから、確率的には凄いな……とびっくり。

ショーウインドウは、まだまだクリスマス模様。
お家はクッキー製、屋根の雪は多分アイシング。
かわいいー。

さて、お腹が一杯になった所で出発。

最初の予定では、今日は１日旧市街探検に当てるつもりでした。
しかし、タリンに来る前、長距離バスの中でタブレットで調べ物をしながら、どうしても行きたい場所が出来ました。

それは、「歌の原」。
今の時期はイベントなんて全くなく、ただ場所を見るだけになるけれど、それでもどうしても一目見たくなったのです。

歌の原への行き方は、バスとトラムがあります。
もっとも近くまで近寄れるのはバス。ホテルからすぐ乗り場に行けるのはトラム。

ちょうど、新市街方面に向かっていた所、カドリオルグ公園行きのトラムを見つけたので、あわてて乗り込みました。

流石に元旦の朝、乗客が誰もいません！

カドリオルグ公園行きのトラムの終点で降ります。

公園を突っ切った所に、歌の原がある……はず。
近くにあった、立て看板の地図をスマホで撮って、出発です。
さて、迷子にならずに行けるかな？

道ばたに落ちていた、花火の残骸。
ここでも、皆さん派手に新年を祝ったんだろうなーと思わせます。

公園に入って、まず目につくのは池。

ここでも、カモさんたちはすいすい泳いでいます。

……おや？

「先生、僕たち寒いんで見学します」
そんなカモさんたちも。

銅像があったら撮りたくなるのは、旅行者の性。

写真には撮ってませんが、朝からお仕事なのかボランティアなのか、公園の清掃をされている方がいらっしゃいました。
……きっと、昨日新年を祝いすぎて、はしゃいじゃった方がいるんだろうな……。
でも、そういう方々のおかげで、この公園はきれいです。

さて、そろそろ迷子になっております。
スマホで撮った地図によると、このKUMUという美術館を右手に、ずっと道なりにすすめばいいはず……なんだけど。

進めども進めども、それらしき建物は見えず。ついでに、人影もほとんどなく。
「本当にコレであってるのー？」と、自分史上最大に心細くなってました。

……いざとなったら、来た道を戻ればトラムに乗れる。トラムに乗れれば、市街に帰れる……と呟きながら前に進みます。

写真は、途中で見つけた家っぽい建物。公園を抜けると、住宅街のようで、こんなお家が何件もありました。

トラムを降りてから、20分以上は経っていたでしょうか。

前方の大きな道路を挟んで見えたのが、これ。

……ひょっとして！

やったー！
無事に来れました、歌の原。

ここでも見つけた、花火の残骸。
……ヨーロッパの人たちって、本当に大晦日に花火が好きだよね……。

指揮者さんの銅像。

銅像の後ろから、歌の原を見下ろす。

革命の時は、どれほどの人たちがこの芝生を埋め尽くしていたんだろう。
誰もいないこの場所で、私には思いを馳せる事しか出来ないけれど……「自分の国を奪われる」「取り戻す為に立ち上がる」そのときに胸を満たしていたのは、どんな思いか。

自己紹介の所に「旅とは、自分が誰なのかを確認する事」と書いていますが、海外に行くたびにそう思う。決して自分を捜しに行っている訳ではなく、観光を目的にしているのだけれど……海外に行くたびに、私の生まれた「日本」の事を考えてしまう事がある。日本という国の歴史、特殊性を。

私が自分の国を思うとしたら、どんな歌が浮かぶだろう？

「さくら、さくら、やよいのそらは……」

気がつけば、口からこぼれていました。

さて、ちょうど歌の原を出てすぐに、バス停を見つけました。
来たバスの行き先を見れば、「Viru keskus」。
……よし、これなら帰れる！

写真は、バスから見えた、多分教会。
不思議なデザインの建物、気になるー。

さて、新市街に戻ってきました。
お散歩ですっかり冷えてしまった体を温める為にも、旅行前よりチェックしておりましたカフェへ向かう事にします。

たしか、劇場の近くにあるはずなんだ。

見つけた。ソラリス、というコンプレックスがあります。
たしか、この中にあるはず……。

目的のお店は４階にあるはずなのですが、なかなか４階まで行くエレベータが見つけられず。
なぜか、本屋につっこんでました。
しかし、この本屋、本の並べ方から楽しそう。

さて、無事に４階までたどり着きました。
目的は、Kohvik Komeet（コフィック・コメート）というカフェです。
http://www.kohvikkomeet.ee

HPでみた、ケーキの写真が美味しそうで、気になっていたのです。

お店は開店すぐぐらいで、すいていました。

通してもらったのは、窓際の席。
旧市街が望めます。

さて、メニューを見せて頂きましたが……お茶は分かったのですが、目的のケーキ達がいまいち分かりません。
ふと、他のお客さんを見ていたら、カウンターに実際のケーキを見に行く人を見かけました。
そっか。分かんなかったら、見て注文すれば良いよね。

という訳で、カウンターでケーキを物色。
何種類もあったのですが、写真のケーキが一番好みっぽかったので、これに決定。
注文に来てくれたお姉さんにこの写真を見せて、お願いしました。

ちなみに、これの上に乗っているのはりんごです。

お茶は、ハーブティ。お店のブレンド、と書いてましたが、きつい癖もなく、美味しく頂きました。
ちなみに、お茶のポットは大と小がありました。写真は大で、３杯以上ありました。

街を見ながら、ゆっくりお茶。幸せです。

お茶を楽しんだ後は、街歩きへ戻ります。
劇場前、ラッパを吹く天使。

ん？　これは報道のトラックのようです。

さて、Viru近くまで戻ってきました。

昨日の価格調査の結果、お土産用のニット製品は旧市街ならここが一番安そう……という訳でやってきました。
ちなみに、価格調査の指標に使った「にゃんこ柄の靴下」は、写真奥のお店で売ってるはず……だったのですが、あれもしかして今日休み？？

残念ながら、お休みの模様。
仕方ないので、他の開いている店舗で、よさげな靴下を探します。

いつもこの手の屋台は冷やかしだったのですが、
今みたいに買う気で、本気で商品を見るのって、本当に楽しい！
「何探してる？」的に話しかけてくるお店のおばちゃんに、「じぇんとるまん」
「ふぉーれでぃーす」とか、渡す相手を言いながら、商品を出してもらいます。

写真は、買い終わった後に、お願いして写真を撮らせてもらったもの。
（たしか、ここは姉のお土産を買った）
こういうお店の方は、ノリが良くって良い。

さて、荷物も出来たので、一旦ホテルで一休み……するつもりが、部屋の清掃が終わっていない様。なので、荷物だけ置いて、再び街に出ます。
（実際は、清掃が終わってないどころか、清掃がされなかった訳ですが……詳しい話はホテルの口コミに書いてます）

昨日琥珀を買ったお店の看板。よく見れば、看板の上に琥珀の目をした猫様が……！

本日も、ラコエヤ広場のクリスマスマーケットにつっこみます。
写真は、マジパンの屋台。

昨日も実は飲んでた、ホットワイン（※ただしノンアルコール）
今日ももちろん飲みました。

ちなみに、お店によって微妙に値段が違います。

さて、せっかくなので来てみました。
「Anneli Viik」
http://www.anneliviik.ee

今日は開いてそうです。しかも、１テーブルだけだけど、席も空いてそう。
よし、行こう！

実は、前回の時はお店の中を隠し撮り（お店の方に断らずに撮りました）。
今回は、ちゃんと「撮って良い？」と聞いたら、快く「いいよ」と言ってもらったので、ちゃんと正面から撮ります。

流石チョコ屋さん、チョコレートの種類が一杯です。

先ほど、別のカフェでケーキを食べた後なので、軽めにチョコレートです。

ここのチョコレートはオペラのタイトルがついてまして、
赤いのは「マダムバタフライ」
白いのは「ラ・ポエム」

白いのは、中がショウガ味でした。不思議で、でも美味しい。
赤いのは、赤いのは表面だけ。中はとろっとキャラメルで美味しかったです。私はこっちのチョコの方が好みでした。

ちなみに、私は紅茶なので違ったのですが、
カフェラテを頼んでおられた方のカップが、イッタラのホットクールでした。

カフェで一休みした後は、再びお散歩。

何故道ばたに散乱する、カーネーション……？

おや、ここ誰か出て来た……ってことは入っていいの？

と入ってみれば、入場料１ユーロ也。

でも、面白そうだから行ってみよう。

という訳で入りましたのは、（多分）聖霊教会。

この螺旋階段、上がれます。

ここのシャンデリアも豪奢で綺麗。

パイプオルガンもあります。

ちょっと眩しい。

剥げた木の質感が、年期を感じさせます。

タリン旧市街は、可愛らしい街だと思う。
それ自体がテーマパークみたいな気さえする。

ここで一旦、ホテルに帰投。
ホテルで１問着あったり、休憩したりしていたら、

次に出た時は夜になってました（笑）

Viruのショッピングセンター、実はまだしっかり見れてないから、ちょっと見に来ました。

カレフの専門店。

気になった、寿司のお店。
……そうか、Bentoか、定食は弁当になるのか……。

さて、このショッピングセンターにも地下にスーパーがありました。
これは見に行くしかない。

フォークの隣に置かれていた、まさかのお箸です。

ここで、お土産を物色。
リガで買いそこねていた「エミルス・グスタフス」のチョコレートを発見。迷ったのですが、幾つか買い込んでおく事に。
後は、バラマキ用にカレフのチョコ。前回買った時もなかなか美味しかったので、今回も期待です。

ついでに、今日の夕ご飯も。
マッシュポテトは、一番小さいのにしたののい、多すぎた……orz

とうとう、明日は最終日。もう日本に帰らなくてはなりません。