2013/11/02 - 2013/11/04
247位(同エリア591件中)
naoさん
1641年の丸亀藩成立により、城の再建と城下町の拡大整備に着手した丸亀の町は、1660年の天守閣の完成をみて、城下町の整備を終えます。
城下町の形成とともに発達した商工業の隆盛により、西讃岐経済の中心地として発展する一方、江戸時代後期に金毘羅参りが盛んになったことにより、延享年間には大坂~丸亀間に金毘羅船の定期航路が開設されるに至り、丸亀港に入港する参拝客で丸亀の町は賑わいます。
金毘羅参りに使われた街道として、丸亀街道、多度津街道、高松街道、阿波街道、伊予・土佐街道の五街道がありますが、このうち最も頻繁に参拝客が往来したのが丸亀街道でした。
丸亀街道は、金毘羅船の発着点だった丸亀港の太助灯籠を起点に、琴平の高灯籠までの延べ150丁(約12km)の街道で、街道沿いの要所には起点からの距離が記された丁石や道標が建てられ、金毘羅さんを目指す参拝客の道しるべになりました。
この、金毘羅参りの参拝客で賑わった丸亀街道に沿って開けた町並みには、丁石や道標とともに、今も伝統的な町家が点在し、当時の面影を知ることができます。
二日日は塩飽本島へ渡る予定を立てていたので、塩飽本島へ渡る前後の時間を利用して、丸亀街道沿いを中心に丸亀の町歩きを楽しみました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ホテルへ向かう途中で丸亀城がライトアップされているのを見かけたので、夕食前に訪れました。
丸亀城 名所・史跡
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薄明かりに照らされたお城が、お濠にその姿を映しています。
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お濠の水面で揺れる天守閣。
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石垣のすぐ上にあるのは大手一の門の建物です。
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大手一の門の左手にあるのが大手二の門で、いわば丸亀城の表門にあたります。
大手一の門と二の門が直行しているのは、枡形になっているためです。丸亀城 名所・史跡
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約400年の時を経た丸亀城は、日本で最も高い石垣の上に建っていて、この壮大な石垣がこの城の象徴となっています。
丸亀城 名所・史跡
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二日目は、塩飽本島へ渡る前後の時間を利用して丸亀の町歩きを楽しみます。
まず、お城のすぐ西側の、武家屋敷のあった六番丁界隈の町並みを訪れます。
この建物は、かつての門長屋や蔵の面影を留めているように思われます。 -
大きな敷地のお屋敷です。
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武家屋敷の名残かもしれません。
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次は、中府町三丁目界隈の町並みです。
丸亀街道(金毘羅街道)に面するこの町家は、「月星」という銘柄の日本酒の蔵元でしたが、現在は廃業されています。丸亀街道 名所・史跡
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2階には、袖壁が付いています。
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屋根のある門の上に、さらに屋根をかけた珍しい形をしています。
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この建物は、日本酒の蔵元だった頃の風格を感じさせるのに十分な雰囲気を持っています。
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蔵元さんの少し先に中府の大鳥居が建っていて、丸亀街道(金毘羅街道)はまだまだ続いているんですが、フェリーの時間があるので、この辺りで引き返して丸亀港へ向かいます。
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1階に、やけに太い格子が付いた町家があります。
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写真ではちょっとわかりにくいかも知れませんが、一棟の建物なのに外壁の出入がある所を境に、手前は切妻屋根、奥は入母屋屋根になっています。
この町家の家主さんは、相当こだわりのある方のように見受けられます。 -
2階の外壁に・・・
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ナマコ壁をあしらった町家があります。
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丸亀街道(金毘羅街道)に建つ、百四十丁石灯籠です。
ここから金毘羅さんまで140丁も残っているようです。丸亀街道 名所・史跡
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次は、中府町五丁目界隈の町並みです。
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屋根のケラバを鉄板で補修しておられます。
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こちらの町家にも太い格子が付いています。
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決して牛乳会社の回し物ではないんですが・・・。
目についた町家が、たまたま牛乳販売店だっただけなんです。 -
2階妻側の、黒い板を貼った窓のようなものは何なんでしょうね・・・。
どう見ても雨戸を閉めているだけのように思えます。 -
元工場だった建物です。
見ようによっては面白いんですが、危険なので早く撤去した方がいいですよ! -
次は、城西町二丁目界隈の町並みです。
2階妻側の窓は、床まである掃き出し窓のように見えます。
落ちないように気をつけてくださいね。 -
呼び樋が面白いですね・・・!
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この町家は空家のようで、南京錠が掛けられています。
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丸亀の汚水枡の蓋は、お城を中心に、うちわが周りを固めています。
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ナマコ壁が美しい蔵造りの町家です。
黒壁の平入り住宅と一体になっています。 -
こちらは、中府町五丁目のナマコ壁。
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緑青に覆われた外灯がアクセントになっています。
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JR丸亀駅の前にある猪熊弦一郎現代美術館です。
ここは、少年時代を丸亀で過ごした画家、猪熊弦一郎氏の作品をはじめとする、現代美術専門の美術館で、設計は谷口吉生氏の手になります。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 美術館・博物館
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正面に設置された猪熊弦一郎氏の壁画「創造の広場」やオブジェを通じて、駅前広場と美術館をつないでいます。
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駅の北側にある新町の町並みです。
この後、丸亀港フェリーターミナル10:40発の本島汽船のフェリーで塩飽本島へ渡り、塩飽水軍の拠点だった笠島集落の町並みを散策します。丸亀駅 駅
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塩飽本島から、本島港14:50発のフェリーで丸亀港フェリーターミナルへ戻った後、丸亀港の「太助灯籠」を起点とする丸亀街道(金毘羅街道)で金毘羅さんを目指した参拝客の足跡をたどりながら、丸亀の町歩きを続けます。
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「太助灯籠」は、かつて金毘羅参りの参拝客で賑わった丸亀港のシンボルで、丸亀港に入港する金毘羅船の目印になりました。
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フェリーターミナルから「太助灯籠」へ向かう道で出会った町家です。
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写真の電柱から手前だけで一軒のお宅のようです。
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「太助灯籠」は、江戸在住の人々の浄財により1838年に完成したそうです。
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灯籠本体は青銅製で、龍などの細工がなされています。
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台座には、灯籠の建設にあたり浄財を寄進した延べ1357人の名前が刻まれています。
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「太助灯籠」の名前は、最も高額を寄進した江戸の豪商「塩原太助」にちなんで名付けられたといわれています。
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「太助灯籠」の南にある「みなと公園」には「一対の石燈籠」が立っています。
これは、中府の大鳥居の南方の、金毘羅街道と伊予街道の分岐点にあった3基の石燈籠のうちの2基を移設したもので、「一対の石燈籠」と名付けられています。 -
「秋寅の館」という名のまちの駅です。
ここは、「秋山寅吉商店」の本社建物を再利用したもので、丸亀活性化の拠点として活動されています。 -
与謝蕪村とゆかりのある「妙法寺」へやって来ました。
ここは、江戸時代の俳人であり画家の与謝蕪村が金毘羅参りの際に滞在した寺で、その時に描き残した『紙本墨画蘇鉄図』が国の重要文化財に指定されています。妙法寺(蕪村寺) 寺・神社・教会
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本堂の脇には・・・
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蕪村の句碑が立っています。
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本町で見つけた町家です。
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とても風格のある、気品に満ちた雰囲気が漂っています。
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「寿覚院山門前の燈籠と道標」です。
中央には、道標を兼ねた石燈籠が立っています。寿覚院 寺・神社・教会
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また、石灯籠の両脇には、金毘羅街道を示す道標があります。
この道標は、行先を指差しています。 -
これが寿覚院です。
寿覚院山門前とは、そのものズバリの命名です。寿覚院 寺・神社・教会
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金毘羅さんの道標。
なお、道標の前に雪洞が立っていますが、翌週の11月10日に「金毘羅街道ぼんぼりウォーク」と題されたイベントが行われるようです。
1週間早かったらよかったのに、残念〜! -
金毘羅さんへの道しるべとともに、田宮坊太郎の墓所、玄要寺を示す道標があります。
田宮坊太郎は、江戸時代に丸亀で親の敵を討ったと言われる少年を題材とした戯曲の主人公で、人形浄瑠璃や歌舞伎で演じられています。 -
南条町の石燈籠です。
丸亀市内には、みなと公園の「一対の石燈籠」のように移設されたものが多い中、この石灯籠は建立された当時の位置に残っている、貴重なものだそうです。 -
鶏鳴軒の道標です。
琴平へ新しい道が通じたことを知らせるため、鶏鳴軒という散髪屋さんが建てたそうですが、丸亀にはこんな殊勝な方も居たんですね。 -
ここからは三日目の町歩きです。
って言うか、二日目にも一応写真は撮ったんですが、念のため、改めて撮影に来たというのが実態です。
昨日も訪れた百四十丁石灯籠です。 -
中府の大鳥居の手前にある道標です。
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金毘羅さんまでの距離、150丁を示しています。
なお、この道標は「百五十丁石の起点石」と呼ばれているんですが、本来の起点「太助灯籠」ではなく、中府の大鳥居を起点としているように思われます。 -
昨日も訪れた中府の大鳥居です。
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中府の大鳥居は金毘羅さんの一の鳥居で、「金毘羅宮」と書かれた青銅製の額が掲げられています。
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朝の丸亀城です。
丸亀城 名所・史跡
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天守閣に比べて、石垣の壮大さが際立っています。
では、三日間滞在した丸亀を後に、次の目的地へ向かいます。
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