2013/11/02 - 2013/11/04
900位(同エリア1791件中)
naoさん
香川県高松市仏生山町は、高松藩主松平家の菩提寺である法然寺の門前町として発展しました。
高松藩主が法然寺への参拝に通った仏生山街道は、かつて藩主の行列が「お成り〜、お成り〜」と言いながら通ったことから、通称「お成り街道」とも呼ばれています。
この「お成り街道」の道筋にあたる本町通りには、お殿様を見下ろさないようにと、高さを低く抑えた中2階建ての町家が残っていて、門前町としての面影を留める町並みが続いています。
本町通りは、虫籠窓や卯建などをしつらえた、伝統的な建築様式の町家が点在する町並みなんですが、特徴的なのはその道幅です。
本町通りを歩いていて、幅の広い道路だな〜と思ってたんですが、後で調べると、この門前町が造られたとき、多くの素麺職人が呼び集められたので、素麺を干す場所を確保するために幅の広い道路が造られたというのが真相だとわかりました。
当時のお役人は、粋な計らいをしたものです。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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仏生山へやって来ました。
法然寺の駐車場に車を停めさせてもらって、仏生山の南側から町歩きを始めます。 -
「前山坂道」と名付けられたこの坂道は、高松藩主が法然寺への参拝のために造らせた仏生山街道の最終地点で、法然寺の総門はすぐ先にあります。
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ちきり神社の参道前にある町家です。
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虫籠窓のデザインに家主さんのこだわりが見て取れます。
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間口の広い立派な町家です。
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元々立派な町家にもかかわらず、さらに右側部分を増築されています。
「余計なお世話だ」と叱られるかも知れませんが、一体何人家族なんでしょうか・・。 -
門前町にしては幅の広い道路が通っているんですが、この町が造られたとき素麺職人が集められたので、素麺を干す場所を確保する必要から幅の広い道路が造られたんだそうです。
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この町家は、2階を使わなくなったのか、窓をふさいでしまっています。
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この町家は、当初の建物の軸組はそのままに、手を加えて使っておられます。
昔の建物は、正真正銘100年は保つように頑丈にできているので、「もったいない」精神が発揮できます。 -
こちらは、古い家具のリメイクのお店です。
建物もそうですが、古い家具に使われている木材の品質は高いので、古い家具をリメイクする価値は十分あると思います。 -
左側の町家にも、「もったいない」精神が現れています。
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1階に大きなガラス戸が入っているので、かつて何かの商をされていたんでしょうね。
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今で言うショウウィンドウのようなも窓もしつらえられているし・・・。
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こちらは、古い町家を活かしたカフェ「仏生山アジール」さんです。
築後85年になる町家を改装しているそうで、ゆっくりと流れる時間を楽しみたいというお客さんに人気だそうです。 -
「仏生山アジール」敷地の入口です。
内部には、カフェの入口と駐車場があります。 -
左に見える、コンクリート打放しの塀に庇が架けられた部分がカフェの入口で、右側が駐車場になっています。
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入口を入った右側には、併設されているギャラリー臘(ラフ)があります。
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この町家も、虫籠窓のデザインにこだわりが見られます。
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それにしても、先ほどもこの町家と同じように、1階のガラス戸やショウウィンドウのような窓や格子窓のある町屋を見かけましたが、この様式が仏生山の標準的な町家の典型なのかも知れませんね。
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こちらは、創業200年になる老舗のお酢の醸造元、「神崎屋」さんです。
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昔ながらの手造り製法を守り続けている「神崎屋」さんは・・・
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現在のご当主が6代目にあたるそうで、歴史の重みを感じさせます。
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江戸情緒がそのまま残っているようなたたずまいのこの町家は、この町で最も古い建物だそうです。
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この町家からは、堂々と殿様を見下ろせそうです。
まあ、そんなことは許されるはずはないんで、明治以降に建替えられたんでしょうね。 -
こちらは、かつて呉服屋さんだった「天満屋」さんです。
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「天満屋」さんには、意匠を凝らした袖卯建が上がっています。
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この町家は、虫籠窓の内側に今風の片引き窓を仕込んでいます。
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この町家の妻側には、ちょっと気になる物が付いています。
3つ付いている長方形のカバーは梁の小口を覆うカバーだと思うんですが、真ん中のカバーが傾いているのが気になる原因です。
まさか、斜めに梁を架けるはずはないんですが・・・。 -
法然寺まであと1kmであることを示す道標があります。
後ろの看板に寄れば、ここには1912年に杮落しした、香川座という芝居小屋があったそうです。 -
この町家も、袖卯建があがっていますが、それ以上に注目したのは格子の出窓に反りの付いた屋根を架けていることです。
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妻側の破風や屋根板を押さえる桟木は、一本々々削り出しているんでしょうね。
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かつての国営企業の専売品を一手に引き受けていたようなお店ですね。
今は民営化されていますが・・・。 -
今回、四国の町を歩いていてよく目にした道標が、ここにも立っています。
これは、古いお遍路みちを掘り起し、四国の美しい景勝地をめぐる自然遊歩道として活用するため、新たに国が定めた道に立てられているもので、いわば現在のお遍路道の道しるべと言えるものです。
ちなみにこの道には、歴史・文化指向の国土交通省ルート(約1300km)と自然指向の環境省ルート(約1600km)の2ルートがあります。 -
仏生山の町並みの、北の入口にあるのが和菓子屋の「アオイ堂」さんです。
琴電仏生山駅から歩いてくると、まずこのお店が目に入ります。 -
「アオイ堂」さんの前から南側の町並みを見た様子です。
この二人組は、まさに仏生山駅の方から歩いてこられました。
では、私もこの二人の後について法然寺の方へ引き返します。 -
「天満屋」さんです。
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「神崎屋」さんを過ぎてしばらく歩くと、水神さんがあります。
かつてこの通りには、法然寺の参拝者の喉を潤すための井戸がたくさん掘られていたそうなんですが、この井戸は井戸の水を守る神様を祀ったものであろうと言われています。 -
町並みの突きあたりの、木がこんもりと茂っている所はちきり神社で、その前を右に曲がった先に法然寺があります。
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では、仏生山の町歩きはこのくらいにして駐車場へ戻ります。
せっかく香川に来たんで、昼食に美味しいさぬきうどんを食べに行きます。 -
昼食には、さぬきうどん界のアイドル、るみばあちゃんで人気の「池上製麺所」さんを訪れました。
人気店だというのはわかっていたんですが、ガードマンが出て交通整理する程とは思いませんでした。
到着した時は幸運にも駐車場に空きがあって、すんなり駐車することができました。池上製麺所 グルメ・レストラン
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店内も混雑していましたが、一人の私は空いているカウンター席に座って、すぐ食べることができました。
食後、お土産を買おうと売り場へ行くと、るみばあちゃんが椅子に座ってお客さんに愛嬌を振りまいています。
時折、客のリクエストに答えて、満面の笑みで写真におさまっていました。
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