2013/09/28 - 2013/09/28
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ドクターキムルさん
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鎌倉市の木はオオシマザクラを含むヤマザクラである。例えば、今泉の尾根道には幕末に植えられたオオシマザクラの桜並木が続くが市役所の担当者でさえ知らないことであろう。また、鎌倉市の花はリンドウである。しかし、鎌倉の山道を随分と歩いたが目にすることは殆どない。鎌倉ではリンドウはむしろ馴染みの薄い花である。
私が鎌倉で見付け、はまってしまっているのが秋咲きシロバナタンポポだ。日本の在来種で鎌倉山中の旧街道で白い花を付けていた。この春にはこの場所に5本の株があったが、その後に草刈りがなされて、この秋には3本になっていた。しかし、近くに2本の株を見付けた。葉を見るとシロバナタンポポではあるが、秋に開花を確かめないと秋咲きシロバナタンポポであるとは言えない。やはり、春にしか咲かないシロバナタンポポと比べれば春と秋に咲くシロバナタンポポは魅力的だ。また、繁殖の機会も2倍になろう。
今年の梅雨前に、境内にシロバナタンポポが植えられている宝戒寺(萩寺)と大巧寺(おんめさま)にそれぞれ1株づつ置いて来た。宝戒寺の株は担当者に会えずにどうなったか不明であるが、この夏の酷暑でも枯れていなければこの秋に咲く可能性はある。大巧寺の鉢は、ベランダの秋咲きシロバナタンポポが咲き出した後の9月中旬に寄って見たら、玄関の陽の当たらない場所に置いてあった。「涼しくなったのだから陽の当たるところでないと咲かないでしょう。」と言っておいたので、次に寄ってみると庭の陽の当たる場所に出ていた。しかし、水はやってはいなかったので私が水をやった。この鉢も10月半ばには開花するであろう。鉢の大きなが8号ではなく、それより小さい鉢であったので8号鉢への植替えが必要である。
建長寺に寄って回春院近くの火事で亡くなったお婆さんのことを尋ね、秋咲きシロバナタンポポの花が咲いていた旧街道が裏山になる塔頭に寄って、住職に、「秋咲きシロバナタンポポの株を増やしたので、境内に植えるようでしたら持ってきますが?」と尋ねると、「そんなものはいらん!」とにべに断られてしまい、早々に退散した。米寿になるこの住職によると、ここで生まれ育って88年になるがシロバナタンポポは見たことがないという。このことから、秋咲きシロバナタンポポは人が植えたものではなく、野生の種であること(在来種が残っていたものであること)は確実である。
JR北鎌倉駅までの間にある東慶寺(縁切り寺、駆け込み寺)にも秋咲きシロバナタンポポを育ててもらえないかと寄ってみると、東慶寺の境内には春にしか咲かないシロバナタンポポが植えられているという。秋にも咲くのならぜひ頂きたいということだ。さらに、円覚寺にも寄って、秋咲きシロバナタンポポを育ててもらえることになった。円覚寺・建長寺の宝物風入がある11月初めに開花しているような鉢を選ぶつもりだ。
可笑しなことに、建長寺縁(ゆかり)の秋咲きシロバナタンポポが臨済宗建長寺派のお寺ではなく、臨済宗円覚寺派のお寺で面倒を見てもらうことになりそうだ。
(表紙写真は大巧寺(おんめさま)の秋咲きシロバナタンポポ)
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