GW 世界の絶景を巡る10日間（トルコ、イスタンブール編)

2013/04/28 - 2013/04/30

２０１３年のＧＷに行ったトルコ・ギリシア旅行記第２弾です。

ネヴシェヒル空港から国内線で１時間半、旅はイスタンブールに戻ります。

カッパドキアは自然が織り成す驚異の世界遺産でしたが、イスタンブールはアジアとヨーロッパ、キリストとイスラムの文化が交差する、大変長い歴史を誇る世界遺産です。

イスタンブールでの滞在は２泊でしたが、実際の観光可能時間は中１日のみ。イスタンブールは街全体が世界遺産に指定されており、見所は数限りなくあります。この短いで時間で、広いイスタンブールの街をどこまで周れるか。体力勝負の感もあった旅程第３日目の開始です。

エリア イスタンブール(トルコ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 観光バス 徒歩 飛行機
• 航空会社: ターキッシュ エアラインズ
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

イスタンブールでの宿泊は、旧市街にあるプチホテル、ソックル・パシャホテルに２泊です。値段的にはそこそこで、ホテルランクは２★でしたが、内装はすごく美しく、アメニティも充実していて、５ツ星を付けられてもおかしくないくらいでした。

ソクル パシャ ホテル スペシャル クラス ホテル

朝食も美味しく、特にヨーグルトが絶品で、毎日ヨーグルトを３杯は食べていました。
もちろん立地は旧市街にあり、場所もブルーモスクの裏口から徒歩10分程度と非常に便利なところにあります。

私はホテルに着くと、到着後明るければそのまま、遅ければ翌朝食事前に近くの散歩をすることにしています。
これは、周辺の目印を覚えることと、雰囲気を肌で知るためです。

ということで、歩き出してすぐ「アヤソフィア⇒こちら」の看板を見つけたので、それに沿って歩いて行ってみました。
しかし、着いたところはアヤソフィア？にしては小さすぎます。よく見ると「キュチック・アヤソフィア」となっており、やはり同じビザンツ帝国時代に建てられた教会で、イスラム寺院に改修されたものらしいです。

キュチュック アヤソフィア ジャーミィ 寺院・教会

同じく更に少し歩くと、ブルーモスクではなく、メフメット・パシャ・ジャーミイに着きました。誰もいないので、中まで見ることができましたが、青いタイルが美しく、イスタンブール内にはこんなジャーミイ(イスラム教寺院)がいっぱいあります。

ソクルル メフメットパシャ ジャーミィ 寺院・教会

一度ホテルに戻って朝食をとったあと、再度の探索開始です。
今度は間違えることなくブルーモスクの裏手までやって来ました。ブルーモスク(スルタン・アフメット・ジャーミイ)は、今でも現役の寺院のため、礼拝の時間を除けば自由に入ることができます。

スルタン アフメト モスク 寺院・教会

内部に入ると、偶像廃棄のイスラム教だけあって、彫刻や絵画などはありませんが、アラベスクやタイルで飾られた屋根が美しく迎えてくれます。

もちろん現役の寺院ですので、内部ではお祈りをしている人もあり、女性は腰巻を巻いたり、男性ならば脱帽したりと、色々と決まりがあります。
それらを守り、静かに観光する必要があります。

内部を一周し、正面の入口から出ます。特に門番等はありませんが、皆礼儀正しく観光しています。

外へ出ると、公園をはさんでアヤソフィアが見えます。ただ、この日は月曜日でしたので、アヤソフィア美術館は閉館日で、内部に入ることはできません。

アヤソフィア 寺院・教会

そのため、横をとおり先にトプカプ宮殿の観光をすることにしました。
写真の場所はブルーモスクの隣にあるヒッポドロームで、３本のオベリスクが飾られています。

コンスタンティヌス7世のオベリスク モニュメント・記念碑

旧市街を１５分ほど歩いてトプカプ宮殿に着きました。
イスタンブールの観光では、トプカプ宮殿が混むので、できるだけ早い時間に行っておいたほうが良いと聞いていましたので、開館とほぼ同時に行きましたが、それでもチケット売り場はすでに行列で、買えるまで30分くらいかかりました。

トプカプ宮殿 城・宮殿

トプカプ宮殿はとても広く、最初から行く場所を決めて回らないと難しいです。私はハレムとの共通チケットを購入しましたので、まず向かうはハレムです。

ハレムの内部です。ハレムは日本でも言葉で通じますが、スルタン(王)の後宮です。と言っても、ただ王妃がいた場所というだけではなくて、後宮に入る女性や護衛の教育の場所として機能していたとのことです。

ハレム 博物館・美術館・ギャラリー

ハレムの内部はご覧のとおり、各所が青く美しいタイルで覆われています。
混雑が激しいため、なかなかじっくりと写真を撮ることができませんが、ちょっとしたところでも、見事な装飾が凝らされています。

ハレムの中でも一番美しいと言われるスルタンのの寝台です。
色鮮やかな青のタイルと金のベッドの対比が非常に美しく目を捉えます。

そんなで、チケットの購入に３０分、ハレムの観光に３０分、そのほか歩いて３０分ほどかかっているうちに、内部は大変な混雑になってしまいました。
この行列の先には宝物室がありますが、この並びでは１時間以上はかかりそうです。観光時間を考えるとこれ以上は厳しく、宝物庫は断念せざるをえませんでした。

天気も良いので、スルタンアフメット広場から観光はオープンデッキバスに乗ることにしました。まずはこれで市街を一周回ってみようと思います。

海を挟んでむこう側にはガラタ塔と新市街が見えます。
イスタンブールは旧市街、新市街、アジアサイドと、ボスポラス海峡と金角湾を挟んでそれぞれに町の雰囲気が違い、興味深いです。

ガラタ塔 建造物

出発して５分くらいでガラタ橋にさしかかりました。橋からは多くの人が釣り糸をたれていましたが、その向こうはボスポラス海峡です。
昔から文明の十字路としてアジアとヨーロッパを繋ぐ要所ですが、現在でも多くの船が行き交っています。

ボスポラス海峡 海岸・海

新市街を一周し、今度は金角湾に沿って上流へと進んでいきます。
眼下一面に住宅が広がっていますが、その先に金角湾が見えます。残念ながら、金色に輝く湾を見ることはできませんでしたが、この光景もなかなかのものです。

金角湾 海岸・海

バスは市街の一番外、テオドシウスの城壁に沿って今度はボスポラス海峡側に戻っていきます。テオドシウスの城壁は、かつてのビザンツ帝国の防衛戦でしたが、オスマン帝国によって破られ、その後も改修と破壊を繰り返されて今に伝わっています。
通常の観光ではなかなかここまでは来ないようですが、とりあえず市内を一周してみようということで、降りずに観光しました。一周約１時間半の長いコースです。

テオドシウスの城壁 史跡・遺跡

ということで、街を一周回ったあと二周目に突入しましたが、更に進んでドルマバフチェ宮殿の前のところで降車しました。
ここも月曜日ということで、休館日でしたが、とりあえず新市街の端から歩こうと思ってここまで来ました。

ドルマバフチェ宮殿 城・宮殿

少し歩いたところがドルマバフチェ・ジャーミイです。ここは道路側から見るよりも、ボスポラス海峡側から見るほうが美しいということで、ギリギリの角度まで行ってみましたが、陸からはこれが限界です。これ以上はクルーズ船でないと見れないでしょう。

ドルマバフチェ ジャーミイ 寺院・教会

その後、ガラタ橋まで距離がありましたので、トラムに乗りました。
トラムはプリペイドカードかトークンというプラスチックのコインを購入して乗車しますが、トークンは１枚３リラで、どこでも同じ値段です。

トラムヴァイ (路面電車) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

再びガラタ橋に戻ってきましたが、今度は歩いて渡りました。
ガラタ橋は、大きな橋で上層はもちろん車とトラムが通る道路ですが、中層には多くのレストランが立ち並んでおり、すぐ目の前で捕れた魚料理を振舞っています。中でもサバサンドが有名ですが、ここでは食事はしませんでした。

ガラタ橋 建造物

橋を渡ったところにまたイスラム寺院です。
ここは、イエニ・ジャーミイという寺院ですが、丘の上にあり、反対側に見える新市街の景色がなかなかです。

イェニ ジャーミィ 寺院・教会

そしてその隣がエジプシャン・バザールです。
実はここがイスタンブールのお目当ての一つで、お土産にオリーブ石鹸を頼まれていましたので、ここで探すつもりでした。

エジプシャンバザール 市場

内部に入ると多くの店があり、香辛料とかお茶などを量り売りしています。お目当ての石鹸は切り売りで買いました。
例により値札はないので、全て交渉です。活気があって本当に面白い市場です。

エジプシャンバザールから出て、次はグランドバザールに行きたかったのですが、方向を完全に見失い、迷ってしまいました。
しかし、通りには多くの人の流れがあり、明らかに同じ方向に向かっていたので、この先がグランド・バザールだろうと勝手に想像して歩いて行きました。

当たりでした。
10分ほど歩くと、入口の門が見えて、多くの人が中に入っていきました。歩き疲れたので、ここでまたトルコアイスで一休みです。

グランドバザールの建物内に入りました。
すごい人ごみと活気です。グランドバザールは売り物の種類によりお店が固まっており、私はお土産店中心に見て回りました。途中で良さそうな絵画があり、交渉をしたのですが、当初相手が20リラ。こちらは14リラで買ったのですが、その値段でも店主が驚いたようでした。価値を見誤ったかな(苦笑)。

グランド バザール 市場

グランドバザールを出たあと、再びスルタン・アフメット公園に戻ってきました。午後の良い時間でしたので、公園の花をバックにブルーモスクが映らないか、なんて色々試したりしてみました。
なかなか写真は難しいです。

スルタン アフメット パーク 広場・公園

次にスルタンアフメット公園の隣にある入口から地下宮殿へ入りました。
地下宮殿と仰々しい名前がついていますが、実際は昔のイスタンブールの地下貯水池です。今も水が溜まっており、内部は薄暗い電灯で照らされ、神秘的な雰囲気となっています。

イスタンブル地下宮殿 城・宮殿

しかし、観光としては、他に取り立ててというものはなく、一番奥にこの写真のギリシア時代のメドゥーサの首の彫刻を使用した柱(異教徒のため、逆向きにつけたということです)が２本あるだけで、一周１０分もかからず周り終わってしまいます。
観光的にはどうしてもという場所ではありませんので、お時間があれば、というところでしょう。

かなり長い時間歩き回って疲れましたので、少し早いですが夕食にしました。
向かった店は、トラムのスルタン・アフメット駅のすぐ前にある「セリム・ウスタ」です。この店は、持っていったるるぶでも一番人気の店として紹介されていたので、まず行ってみることにしました。

スルタンアフメット キョフテジシ セリム ウスタ 地元の料理

ここの名物はキョフテ(ひき肉にバーベキューのようなもの)です。いわゆる地元のファーストフード店のような感じで、コースでゆっくり食べるというより、とにかく半セルフサービスで注文してさっさと食べて出るという感じで、雰囲気は全くありません。
でも、このキョフテが美味しいんです。肉の旨みが詰まっていて、ライスと合わせて食べると絶品でした。
トルコ料理が世界三大料理と言われる理由もわかる味です。

そのまま付近を散策していると、アヤソフィアの前で多くの警官が白バイを走らせて撮影をしていました。ＴＶか映画の撮影でしょうか。面白かったですが、立ち入り禁止になっていましたので、観光には少し邪魔でした。

その後公園で待つこと１時間、日が暮れてきました。
イスタンブールの一番美しい時間帯は、日暮れから30分程度の夜の闇に閉ざされるまでの時間帯だと私は思っていましたので、ここまで待っていました。

先ほどと同じスルタン・アフメット公園からアヤソフィアを見ていますが、赤茶色いその外壁がライトに照らされ、更に美しく映ります。

また、公園の噴水もきれいにライトアップされて雰囲気を盛り上げます。

反対側を見ると、ブルーモスクがこちらは白い外壁にライトが反射し輝くように見えます。どちらを向いても見事な景色で、夢中でシャッターを切り続けました。

夜も更けてきましたので、ホテルに戻りました。時間は既に夜の１０時。観光の開始が、朝の散歩を入れなければ９時前ですので、１２時間以上も歩いていたことになります。それでもイスタンブールはすごい街で、まだ一部しか見ることができませんでした。特にアヤソフィアとドルマバフチェ宮殿は休館でしたので次回への宿題です。
イスタンブールは東西の要衝として本当に興味深い街でした。これからもイスタンブールにはトランジット等で訪れることがあると思いますので、またその時に時間をとって再度訪問をしたいと思います。

この旅行記へのコメント （4）

• 銭形幸一さん 2013/09/01 23:23:41

  また書き込みます（笑）

  こんばんは。
  FaceBookに旅行記が採用されていましたね。
  改めてmassiさんのイスタンブールの旅行記拝見しました。
  私もついに一昨日、年末のイスタンブールへの航空券とホテルを予約しました。
  航空券は予約するのが遅かったと後悔してます。
  フランクフルトでトランジットが7時間。
  まぁ仕方がないですね。
  
  現地6泊で到着後、旧市街に2泊、帰国前に新市街に2泊します。
  中日2泊はカッパドキアにしようかサフランボルにしようか検討中です。
  改めて旅行記拝見しましたがとてもいい雰囲気ですね。
  今から楽しみです。

  massiさん からの返信 2013/09/02 00:54:55

  RE: また書き込みます（笑）

  こんばんは〜。
  
  なぜか1,000件近くも訪問数が上がっていて、どうしてと思ったら、やはりFaceBookのほうに出ていたのですね。自分も時々見ているのですが、この写真が取り上げられるとは思いませんでした(苦笑)。
  
  イスタンブール、良いですね〜。自分も旅行記で書きましたが、１日ではとても回り切らず、またトランジットの機会にでも再訪したいと思っていました。
  物価もそれなりで、ホテルも結構良いところが多いし。
  
  カッパドキアは２日あるとちょっと見る場所がなくなってしまう感じでしたが、一度は行っておいて良いと思いますよ。自分も次はサフランボルにもいきたいな〜。
  
  それでは、良い旅を〜。

• Gizumoさん 2013/06/30 11:23:33

  やはり混んでますね〜

  massiさん　はじめまして
  
  先週イスタンブールに行ってきましたが、やはりデモの影響で
  通常よりかなり観光名所は空いていたようです。
  
  トプカプ宮殿とアヤソフィアは30分から1時間暗い並ぶと覚悟していましたが、トプカプ宮殿のチケット売り場は午前中なのに5分しか並ばないで済みました。
  宝物殿は並んでいたけど、10分待ち位でした。
  この写真の行列を見るといつもはかなりすごいのですね。
  
  でも宝物殿よりハレムの方が断然良かったです。
  
  地下宮殿は時間がなくてカットしたのですが、やはり見ておけばよかったと
  ちょっと後悔してます。
  
  ブルーモスクと噴水のライトアップきれいに撮れてますね！
  
  Gizumo

  massiさん からの返信 2013/06/30 12:26:59

  RE: やはり混んでますね〜

  本当、たった１か月の差でこんなに違うなんて、わかりませんね。
  まあ、でも騒いでいるのは本当に一部の人たちだけみたいですね。旅行中にあった人も、いい人ばかりで、ホテルの大学生バイトの兄ちゃんは、トルコでは今こんなのが流行っている、なんて、街中で音楽がかかって皆で踊りだすパフォーマンスの画像(ユーチューブ)なんかを見せてくれたりしましたが…。
  
  イスタンブールはアヤソフィアとドルマバフチェが休館日であったせいか、トプカプ宮殿にほとんどの人が流れ込んできていたみたいです。暑い中チケット売り場に並んでいる横をツアー客にすいすい抜かされていくのはなんか癪でした。
  でも個人のほうが好きな時に好きな場所に行けますので、チケットだけ事前に買えないのか、と思いましたが…。
  
  > ブルーモスクと噴水のライトアップきれいに撮れてますね！
  
  その場では結構きれいに撮れたつもりなんですが、帰ってパソコンで見るとブレブレで(苦笑)。イスタンブールでは一日中歩き回っていたので、三脚を持っていかなかったんです。その代り、レンズは３本バックパックに、って、かなりの苦行でしたが、三脚も持っていけば…。
  
  そちらこそお写真がきれいでうらやましい。私ももう少し腕を上げたいです。
  
  他にも色々と行かれているようで、またいろいろ参考にさせてください。