2012/11/23 - 2012/11/25
76位(同エリア178件中)
naoさん
1日目の夜と2日目に美濃を訪れました。
良質な原料と長良川の清流に育まれた「美濃和紙」は、1300年もの歴史を誇る伝統産業で、日本の代表的な和紙として知られています。
その和紙の商いにより財を成した商人達が集まる町並みには、「うだつ」が上がる威風堂々とした町屋が連なり、一種独特の雰囲気を漂わせています。
現在、美濃和紙活用の新しいあり方を模索すべく、灯りのオブジェを公募する『美濃和紙あかりアート展』が毎年開催されていますが、この公募展で選ばれた優秀作品を展示する『あかりの町並み~美濃~』というイベントが、11月から12月にかけて、うだつの上がる町並みを会場に開かれています。
この、「伝統産業の発展」と「古い町並みの活用」という、一石二鳥ともいえる手法は、他の伝統的な町の活用策の良い事例になるのではないかと思われます。
さらに、新たな美濃和紙文化の創造を目指す若い紙漉き職人さんたちが、素材としての美濃和紙が持つ可能性を追求し、独特の表現方法に工夫を凝らしておられるようで、新たに生み出された和紙は、ヨーロッパなどの諸外国で注目されているとのことです。
小倉公園の西側を流れる長良川には、建設当時の鉄製橋桁をそのまま使った「美濃橋」が架かっています。
これは、主塔間に渡されたメインケーブルが橋桁を吊り下げる近代的な構造の吊橋の中では日本最古のもので、今も、歩行者と自転車のみが通行できる現役の橋として活躍しています。
「上有知湊(こうずちみなと)」は、上有知(美濃の旧名)の経済発展を図るべく、長良川の流通や交通の拠点として開かれた湊で、明治末期まで繁栄していましたが、鉄道の開通とともにその役目を終えてしまいます。
現在は、当時の繁栄の証しである川灯台、舟着場の石段、石灯籠など、古き佳き時代の名残をとどめるのみとなっています。
『あかりの町並み~美濃~』というイベントが、うだつの上がる町並みを会場に開かれることが事前にわかったので、何をおいても見るべきだろうと、夜に訪れるようスケジュールに組み込みました。
うだつのシルエットが浮かびあがる夜の町並みが放つ、ロマンチックな雰囲気に触れることができて、訪れた甲斐があったと思いました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
1日目の夜、観光ふれあい広場の駐車場に車を停めて、うだつの上がる町並みを訪れました。
ここは、和紙により財を成した商人達が、江戸時代から明治にかけて建てた「うだつ」が上がる商家が軒を連ねる、一種独特の雰囲気が漂う古い町並みです。 -
この町並みを会場に『あかりの町並み〜美濃〜』というイベントが開かれています。
-
これは、『美濃和紙あかりアート展』で優秀作品に選ばれたオブジェを展示するイベントで、毎年11月から12月にかけて開かれます。
-
商家の軒下には・・・
-
優秀作品に選ばれたオブジェたちが・・・
-
アクリルケースに入れられて展示されています。
-
『あかりの町並み〜美濃〜』と同じ時期に、町並みにある外灯を美濃和紙のちぎり絵で装飾する、『あかり絵ぇまち』というイベントも開催されています。
-
このお店にはオブジェと『あかり絵ぇまち』の外灯が並んでいます。
-
町並みの一角には・・・
-
たくさんのオブジェを展示している・・・
-
広場があります。
-
オブジェを見に子供たちも集まって来ました。
-
昔ながらの町並みとモダンなオブジェの取り合わせは、そんなに違和感を憶えません。
この、「伝統産業の発展」と「古い町並みの活用」という、一石二鳥ともいえる手法は、他の伝統的な町の活用策の良い事例になるのではないでしょうか。 -
今井家住宅の前もオブジェがいっぱい並んでいます。
-
今井家住宅には、重厚としか言いようのない骨太の格子がはめられています。
-
竪格子と竪オブジェ。
シャレてる場合じゃないですね・・・。 -
このイベントを見ていると、伝統産業と町並みを大切にする心が、町中の人々にいきわたっていることが窺えます。
オブジェが放つ明かりを受けて夜空に浮かびあがる「うだつ」のシルエットは、とても印象的でした。 -
この日は、『あかりの町並み〜美濃〜』のロマンチックな余韻に浸りながら、関市にある「シティーホテル セキ」に宿泊しました。
夕食に出されたしゃぶしゃぶのお肉が柔らかく、とても満足のいく食事ができました。
食後、スタッフがこっそり教えてくれたところによると、通常出すお肉が品切れになったので、ワンランク上のお肉を出してくれたとのことで、ラッキーなサービスを受けることができました。 -
ホテルをチェックアウトして、2日目の行動開始です。
-
まず、小倉公園西側を流れる長良川に架かる「美濃橋」を訪れました。
-
この橋は、主塔間に渡されたメインケーブルが橋桁を吊り下げる近代的な構造の吊橋の中では日本最古のもので、建設当時の鉄製橋桁がそのまま使われています。
-
今も、歩行者と自転車のみが通行できる現役の橋として使われているので、安全確保のため車止めが設置されています。
では、橋を渡って右岸へ行ってみましょう。 -
長良川下流の左岸には・・・
-
「上有知湊(こうずちみなと)跡」が見えます。
-
橋の中ほどまで来て、ちょっと気になる物を見つけました。
-
吊り橋全体の荷重を受けるメインケーブルと、橋桁を吊るワイヤロープです。
どちらも年季が入っているのか、すごく錆ついています。 -
橋を渡って、右岸の川原に下りてきました。
-
先ほど、橋の上からも見ることができた「上有知湊(こうずちみなと)跡」です。
「上有知湊」は、上有知(美濃の旧名)の経済発展を図るべく、長良川の流通や交通の拠点として開かれた湊で、明治末期まで活躍していましたが、鉄道の開通とともにその役目を終えてしまいました。 -
現在は、当時の繁栄の証しである川灯台、舟着場の石段、石灯籠など、古き佳き時代の名残をとどめるのみとなっています。
-
紅葉がきれいな小倉公園。
-
その紅葉を背景にした南無延命地蔵尊。
-
右岸の主塔。
-
床版は、木造の単純な構造で作られています。
-
橋桁のディティールも比較的単純です。
-
メインケーブルは、7本のワイヤロープが寄り合わされています。
-
メインケーブルを固定するアンカレイジ。
-
では、左岸へ戻りましょう。
-
ここで、私のスナップを1枚。
醜いものをお見せしてすいません。 -
床板の隙間から下を覗くと、川原の石ころが見えています。
板切れ一枚下はすぐ川原です。 -
川の中では、投網漁を楽しんでいる人がいます。
-
では、「上有知湊跡」を見に行きましょう。
-
「上有知湊跡」には、繁栄の証しである川灯台、舟着場の石段、石灯籠などが昔の名残をとどめています。
-
背後に、わずかながら住吉神社の鳥居が見えています。
-
川灯台と舟着場の石段。
-
紅葉を透かして見る川灯台。
-
現存する川灯台としては、全国的にも珍しいものだそうです。
-
川灯台と舟着場の石段と石灯籠。
-
川灯台は、民家の中にあってひと際個性を発揮しています。
-
「上有知湊跡」がある川湊公園の紅葉は・・・
-
ピークを迎えています。
-
南無延命地蔵尊。
-
そろそろ、「うだつが上がる町並み」へ向かいます。
-
町並みへ行く途中には、紅葉のトンネルがありました。
-
昨夜と同様、観光ふれあい広場の駐車場に車を停めて、太陽の元で「うだつが上がる町並み」を散策します。
-
立派な「うだつ」が上っています。
町屋の前には、『あかりの町並み〜美濃〜』の主役である、灯りのオブジェが見えます。 -
大石家住宅の「うだつ」。
寺院建築などに用いられる、破風と懸魚(げぎょ)が瓦で表現されています。 -
本屋根の軒先より「うだつ」の破風の方が出っ張っています。
-
この稲わらは何を意味しているのでしょうか・・・。
-
灯りのオブジェ。
-
上には昔ながらの「うだつ」、下にはモダンなオブジェ。
-
「うだつ」と、『あかり絵ぇまち』の外灯と、灯りのオブジェ。
本当に違和感はありませんよね。 -
今井家住宅東側の「うだつ」。
-
今井家住宅西側の「うだつ」。
おのおの、微妙にデザインが異なっています。 -
この町の汚水桝の蓋は、もちろん「うだつ」がモチーフです。
-
余談ですが、これだけの幾何学模様を描けるクモは、天性のデザイナーと言っても過言ではありませんよね。
-
たくさんの灯りのオブジェが集まる広場。
-
旧武藤家住宅。
-
旧武藤家住宅の「うだつ」。
-
町家で見かけた煙出し屋根。
-
紅葉の山を借景にした、うだつが上がる町並み。
-
この町並みの町屋の多くは、カフェやギャラリーとして活用されています。
-
雨ニモ負ケズ・・・。
-
「うだつの上がる家」といっても、工事の様子は今風です。
-
古川家住宅と・・・
-
平田家住宅の・・・
-
「うだつ」が並んでいます。
-
小坂家住宅。
-
小坂家住宅の「うだつ」。
こうして各町屋の「うだつ」見てくると、それぞれ個性のあるデザインを凝らしておられるのがわかります。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
naoさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
78