2012/01/18 - 2012/02/04
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たびたびさん
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東海道の興津宿は、東海道五十三次の17番目の宿場町。ここからさった峠を越えて由比宿に至るコースは、東海道を辿るハイキングコースでも最も人気のあるコースのひとつです。そのハイライトが富士山を望むさった峠なのですが、あいにく、その日は天気がいまいち。蒲原にも寄ってはみたものの、そんなことでは満足できず。
仕方ないので、天気を見計らって、翌々週に再チャレンジ。やっと、溜飲を下げました。その日は、由比から、清水に出ての街歩き。帰りの熱海で晩飯はおまけとして、さすが東海道の歴史と文化。この辺りが観光資源の宝庫であることを再認識する旅となりました。
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興津駅から清見寺へ。
線路をはさんで、高台に建物が見えています。 -
清見寺は、寺伝によると奈良時代を創建とする古刹。その後、足利尊氏や今川義元の帰依を受けて繁栄します。
海を見下ろす眺め by たびたびさん清見寺 寺・神社・教会
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江戸時代には朝鮮通信使や琉球使の接待が行われた場所でもあり、海を見下ろす眺めの良いことでも知られていました。
これは臥龍梅。朝鮮の梅ですね。 -
現在でも眺めの良い部屋があって、見学コースになっていますが、
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イチオシ
境内からも海が見えて、十分にその雰囲気は感じることができます。
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これは、五百羅漢。島崎藤村の自伝小説「桜の実の熟する時」に登場します。
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さほど広い場所ではありませんが、
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配置が絶妙で、
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イチオシ
なんだか大きな空間を感じます。
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この寺には、徳川家康が今川氏に人質となっていまして、本堂の裏手には、家康が住職に師事し勉強していた手習いの部屋が残されていました。
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さらに歩いて興津坐魚荘。ここは、明治の元勲、西園寺公望が政治の第一線から退いた後、興津の海岸に建てた別邸です。
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建物の外観は、こじんまりしているように見えましたが、内部は西園寺公望の写真を展示した洋間の応接などもずいぶんゆったり
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「坐漁荘」の名は“なにもせず、のんびり坐って魚をとって過ごす”という意味だったようですが、公望を訪ねてくる政治家は多かったようで、明るい部屋で来客と話し込んだ様子が想像されました。
なお、西園寺公望は、法律を学ぶためフランスで10年間留学。大臣を歴任した後、伊藤博文のあとを受け、内閣を組織。その政治姿勢は平民主義を貫いたとされています。 -
JR興津駅への帰り道。
白い暖簾と立て看板で気がついて、ちょっと立ち寄ってみました。興津駅 駅
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驚いたのは、たい焼きを焼く鉄の型。分厚い鉄の型で、これなら、火の通りもかなりいいでしょう。聞くと先代のおばあさんが作ったもので、それを50年も使っていて、独特のもっちり感が出せるのだとか。たいの形もくっきりしていて。男前のたい焼きです。
ただ、皮は確かにうまいのですが、あんこはどうでしょうか。味がぼんやりしていて、もう少し、工夫の余地があるような気はしました。 -
ただ、この辺りで一番有名なのは、宮様まんじゅう。
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小さな酒まんじゅう。日保ちがしないので、はやめにどうぞ。
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興津駅から、今度は東へ。さった峠に向かって歩き始めてすぐ。宗像神社とともに、「女体の森」という怪しい標識があったので寄ってみました。
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この「女体の森」は、興津の辺りが深い霧に包まれても、立派なクロマツで覆われた森のてっぺんが霧から出ていたため、海に出ている漁師のかっこうの目印になり、また、宗像神社に祀られている神様が女神だったので、「女体の森」となったのだそうです。
(この後、さった峠を越えましたが、この日のさった峠のレポートは省略です。)女体の森とは? by たびたびさん宗像神社 寺・神社・教会
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さった峠を越えて、由比に下ってくる途中。街道の脇を走る高速道路から海を見下ろす景色のよい高台にある、くらさわや。
桜エビ尽くし by たびたびさんくらさわや グルメ・レストラン
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イチオシ
ここは、桜エビの料理が自慢の食堂。写真のような桜エビ尽くしの料理は彩りから見事な出来栄えです。桜エビのかき揚げは、何度か食べていましたが、これまではそんなに印象はありませんでした。
しかし、生の桜エビは今回初めて。その甘みのある味わいにはちょっと感動です。桜エビがこんなにおいしいとは知りませんでした。ヒラメの刺身など、その他の小皿もそれぞれレベルが高くて、これはお勧めです。 -
街に入ると東海道 あかりの博物館。
館長の片山光男さんが個人で収集した古灯具を中心に1000点以上が展示されています。 -
イチオシ
展示の品々もさることながら、館長の道具を使った火起こしや旅に携帯した組み立て方式の灯りの操作など。ひょいひょいっと手品のような実演が感動もの。
かつては身近な道具だったものだけに、その実用性はそれなりに完成された域にあることがよくわかりました。これは、単に、展示されたものを見るだけでは、とてもわからない。貴重な博物館だと思いました。 -
名主の館小池邸は、由比地区で長年名主をつとめた小池家の母屋。
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明治期に建てられたもので、正面の潜り戸を入った土間の感じや大黒柱など、風格を備えています。ここは、宿場町由比の中心部にあって、さった峠から降りてきて、ちょうど、休憩したくなるような場所。で、見学無料なこともあって、ちょっと立ち寄った次第です。
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展示品は特にないのですが、上り口とかすっきり整理されているので、休憩するには逆に遠慮がなくていいでしょう。私がいる間にも、何組かの見学や休憩のグループが入ってきました。
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東海道の宿場町には、旅人の疲れをいやす和菓子屋さんがちらほら。桃林堂もその一つ。
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お勧めを尋ねたら、エビ饅頭。乾燥した桜えびの粉末を生地に練りこんだということでしたが、基本は人形焼きのようなまんじゅうです。一個100円。ただ、私が感心したのは、「夜の雪」。広重の傑作で、雪の蒲原を描いた浮世絵にちなんだお菓子。生地にごまを練りこんだサブレのようなお菓子。文句なくおいしいし、コクがあります。腕がしっかりしてると何を作ってもさまになる。そんなお菓子屋さんだと思いました。
蒲原駅 駅
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おもしろ宿場館は、JR由比駅をさらに越えて。この辺りが旧東海道十六番目の宿場町由比の宿だそうで。玄関には、ひょうきんな旅姿の人形が立っています。
由比駅 駅
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面白そうだけど、内容は浅いかなあとか思ったのですが、さにあらず。入口から入ってすぐには桶屋。
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町人の旅籠では
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お茶を出す女将さんに、
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イチオシ
客の呼び込みも。かなり強引です。
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これは、寺子屋。
さらに、地階の展示室には、本陣の奥間で寛ぐ参勤交代の殿様や姫君。宿場町の賑わいが迫力ある人形で再現されていました。また、真相には不可解な面があるとされる由比正雪の乱のいきさつなどもとても詳しい解説がありました。
ちなみに、このひょうきんな人形は、地元出身の方のデザイン。ユニークです。 -
春埜製菓は、大正15年の創業。ここの名物は、十返舎一九の「東海道中膝栗毛」にも登場するという、写真の「たまご餅」。ご飯と同じうるち米の粉を使ったお餅のまんじゅうですですが、賞味期限は2日と短く、鮮度が命。小さなお餅は、口に入れるとつるんとした独特の感触。まあるい形とこの食感がたまご餅の名前の由来です。北海道の特赤小豆のあんこが柔らかなお餅にくるまって、確かにこのおいしさはかなり上質。由比ならではの逸品でしょう。なお、ほかに、駿河湾の幸桜えびを使った「桜えび最中」「桜えびクッキー」もありました。
たまご餅 by たびたびさん春埜製菓 グルメ・レストラン
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東海道広重美術館は、旧東海道由比宿の本陣跡に建てられた美術館。町興しで何を作ろうか検討した結果、雪の蒲原を描いた「夜の雪」に因んで、広重の美術館となったとのことでした。東海道を描いた有名な浮世絵師は葛飾北斎などほかにもいるのでしょうが、その話を聞いて逆に、「夜の雪」の評価の高さがわかりました。
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館内は、広重の作品のほか、浮世絵の画題や制作方法の違い、色彩や構成が錦絵として完成に至るまでの歴史等、改めて、浮世絵全般の理解を深める内容となっています。
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旧東海道の由比宿に残る由比正雪の生家。正面に旧本陣跡に建つ広重美術館がありますので、由比宿の中心に位置していたことがわかります。
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ここは、江戸時代から18代も続く、今も現役の染め物屋。不定休のようですが、開いていれば、季節を題材にした手拭やハンカチ、手作りのバッグなどが求められます。
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店頭の脇には、染料の藍を蓄える大きな釜のような穴がいくつもあって、これも見どころです。
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蒲原に移動。
これは本陣跡なのですが、現在は、普通の個人住宅。見学はできません。蒲原駅 駅
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さて、蒲原夜の雪は安藤広重の東海道五十三次でも、最高傑作と評価される一枚。
広重は、蒲原を一度訪ねているのですが、冬ではない時期。雪景色など見ていないようで、想像の世界で描きあげたもの。しかし、ぼかしの技術等を駆使し、抒情的な傑作を生みました。この碑は、この「蒲原夜の雪」が昭和35年に、国際文通記念切手として世界に紹介されたのを記念して建てられたものです。蒲原駅 駅
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ここからが、日を改めての翌々週のチャレンジ。
山道に差し掛かってきました。 -
さった峠は、東海道「由比宿」と「興津宿」の間。JR興津駅から歩くと1時間弱。峠から見る富士山と駿河湾の景色は、安藤広重の「東海道五十三次」にも描かれており、当時の様子をよくとどめている場所として有名です。
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上りがしばらく。
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もう桜の花が
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ほころんでいました。
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頂上へ。
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前回と違って、空気が澄んでます。
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さらに進んで。
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イチオシ
もうひとつの絶景ポイントへ向かいます。
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標識の写真はきれいですが、ここまで見えるのはめったにないでしょう。
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ここが一番の絶景。
今では、山裾を走る高速道路が素晴らしいアクセントになっていて、当時よりずっと迫力があるかもしれません。 -
なお、古くは海岸線を波にさらわれぬよう駆け抜けた、東海道の難所。これを迂回するために山側の迂回ルートとして作られたのがさった峠です。
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イチオシ
それにしても、
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高速道路の先の富士山は、すばらしい眺めです。
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由比の街まで。こちらは緩やかな下りです。
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下りきった辺り。
望嶽亭藤屋は、室町時代の名所絵図に既に名を残し、江戸時代には東海道53次の「由比」と「興津」の間の間宿の脇本陣で、この建物の座敷から見える富士山が絶景であったため、望嶽亭と名付けられました。現在は、二十三代目だそうです。特に、有名なのが江戸城無血開城につながる、山岡鉄舟の逸話。山岡鉄舟は、幕府方勝海舟の密命を受けて、新政府軍西郷隆盛に会うのですが、このさった峠で鉄舟は薩摩兵に遭遇、望嶽亭主人の機転で危機を脱したというのです。この日は、藤屋の女主人がいらっしゃいまして、熱く、事件の様子を語っていただきました。
なお、山岡鉄舟ゆかりの寺として、清水に鉄舟寺があります。 -
由比の町は、桜海老の町。町にはたくさんの販売店があります。
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さて、清水に移動。エスパルズ通りの専門ショップです。
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さらに歩いてエスパルスドリームプラザへ。
建物隣りの観覧車や映画館、ショッピング街、レストランなどを合わせた複合商業施設です。エスパルスドリームプラザ ショッピングモール
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エスパルズドリームプラザや清水港・ヨットハーバーをを望む景色のいい海辺。
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港内を行き来する船舶や遠くには湾の向こうに富士山が見えて、
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活気と賑わいの清水の顔に、雄大な自然に恵まれた清水の顔の両方を感じることができます。
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ヨットハーバーに面したオールガラス張りの広い吹き抜けホールがあって、開放感抜群。
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ここでベンチに腰かけたりすれば、家族連れでもかなりゆっくりできるでしょう。
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さて、その後はホール横の「清水すし横丁」へ。ここは有名店が集まったエリアですが、
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私は、「清水みなと 漁師丼の店」で、看板どんぶり「漁師丼」980円をいただきました。他の店と比べて少しお安めで、大丈夫かなあと思いましたが、内容は十分。
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カニ汁にデザートまで付いていて、かなりのお得感でした。河岸の市と違うよさがあると思います。
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明治19年、清水次郎長が清水波止場に開業した船宿です。
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一階には清水港の振興に尽力した次郎長の資料を展示。
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次郎長が手がけた
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富士山麓の開墾事業なども紹介しています。
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二階には、地元の子供たちに英語を教える塾を開いたという意外な一面を紹介する人形展示もありました。次郎長は明治26年、この末廣で74歳の生涯を閉じています。
エスパルズドリームプラザから、歩いて10分ほど。入場は無料です。 -
次郎長の生家は、炭の商売をしていたそうですが、その後、同じ清水に住む母方の叔父にあたる米穀商山本次郎八の養子に。次郎長は、長五郎という名前なので、次郎八の家の長五郎。これ略されて「次郎長」となったのだとか。
米穀商としての才覚もあったようで、大金を稼いだりするのですが、旅の坊さんに25歳で死ぬと予言されたことがきっかけとなって、任侠の世界に足を踏み入れます。 -
イチオシ
壁一面には、やがて東海道一の親分になるまで、
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新政府軍の攻撃によって沈没した徳川幕府の軍艦「咸臨丸」の乗組員の遺体を手厚く葬った人情に厚い逸話や清水の振興に尽くす半生など、挿絵による一代記がありました。
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帰りは熱海で途中下車。
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羊羹のときわ屋です。
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それから、温泉饅頭。
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熱海にも例によって、温泉饅頭のお店はいくつかあるのですが、
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元祖温泉饅頭はこのお店。
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白い普通タイプと黒砂糖を使ったタイプの二種類。普通タイプもおいしいのですが、黒い方は味に艶があって、二つを食べ比べながら味わうとおいしいです。なお、営業は20時まで。店内でもいただけます。昆布茶をサービスしていただきました。
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晩飯は、
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魚ごころ 季魚喜人(きときと)は、熱海の銀座町の交差点から市役所前をさらに行ったところ。ビルの3階にあります。熱海駅からは、長い坂を下って20分は歩くと思いますが、熱海はどこのお店も閉まるのが早い。土曜日の7時頃だったと思いますが、暗い街に、こうこうとこの店の明かりが灯っていまして、本当にほっとしました。
なお、このお店には、魚屋さんがやっていて、魚がうまいという情報から。きときとは、店主の出身、富山県地方の方言で活き活きしているという意味だそうで、一押しの季魚喜人丼も、確かに活き活きです。例えば、ご飯は酢飯でなく、魚の味で真っ向勝負。ただ、あまりに魚の種類が多いので、ちょっと聞いていたら、奥から板さんが出てきて、一つ一つ丁寧に教えてくれました。金目鯛の分厚い切り身も目だってます。富山県地方の方言で活き活きしているという意味 by たびたびさん魚ごころ 季魚喜人 本店 グルメ・レストラン
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市街の桜も早咲きなのですが、もう少し。ライトアップされて、待ちと遠しいところです。
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この旅行記へのコメント (4)
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- mesatoさん 2020/04/16 13:13:56
- 薩埵峠、さった峠、どちらなんですか
- 漢字には謂れ・意味が有りますでしょうし、特に難しい漢字でもないようですが、ひらがなを使用する意味についてご教示頂きたいものです
テレビでもやっていましたが、写真で見るといい感じですね、「夜の雪」、味わいたいものです。
- たびたびさん からの返信 2020/04/18 19:22:17
- RE: 薩埵峠、さった峠、どちらなんですか
- 私の場合は、漢字変換をすると文字化けするので、ひらがなです。
たぶん、そういうことも少なくないんじゃないかと思います。
たびたび
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- ねもさん 2018/06/11 18:29:01
- 静岡にようこそ
- たびたびさん あちらへのご返信ありがとうございます。
陵雲荘に泊まろうという人はかなり物好きかもしれませんね。お時間あるときに笑ってください。北東北の山は無人の避難小屋がきれいで快適で本当にありがたいです。
八幡平https://4travel.jp/travelogue/11291009
焼山・大沼https://4travel.jp/travelogue/11291643
さった峠など静岡の丁寧なご紹介ありがとうございます。地元民でもあまり行かないところの画像や説明、うれしく思います。
次郎長の生家は、この春、私も訪ねました。偉大な人だったのですね!
- たびたびさん からの返信 2018/06/12 10:11:50
- RE: 静岡にようこそ
- 少し時間がかかるかもしれませんが、静岡県は7本の旅行記を準備中です。もしかしたら地元の人も知らないディープな見どころが紹介できるのではないかと思っています。またよろしくお願いします。
たびたび
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