2008/06/08 - 2008/06/08
44位(同エリア133件中)
- #ライトアップされた市楼
- #中国語の古城の意味
- #創作漢字
- #四合院を改装した民宿宿泊記
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- #平遥古城の昼と夜
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前編までは、平遥古城に滞在した数日のうち、朝と昼の様子をそれぞれにまとめてご紹介したので、この編ではお気に入りの宿になった潤沢苑客桟と古城の夜の様子をアップしようと思います。
城壁に囲まれた平遥古城内には、四合院と呼ばれる民家を改装した宿がそれこそ星の数あるので、ぜひお気に入りの宿を見つけて泊まってみてくださいね。
夜は南大街沿いで素朴な電飾と提灯がきれいな夜景が見られます。
この南大街以外は夜になると暗い道が多くなるので、宿へのお帰りはお早めに。
注: 中国語の≪古城≫と言うのは≪古い町≫の意味。日本語で言う意味の≪古いお城≫とはちょっと違います。
表紙の画像は、潤沢苑客桟の部屋に点る灯り。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
●注: これは山西科学技術出版社出版の『平遥の名勝』という冊子に出ていた平遥の地図をスキャンした物です。
この地図では、長途汽車站(長距離バスターミナル)が左端に見えている平遥火車站(平遥駅)そばに出ていますが、08年6月上旬にはすでにこの地図北側(地図外)に移転していました。
画像をクリックして元画像で見てみても地名などがはっきりしない場合は、コピー保存してさらに拡大して見るとはっきりすると思います。 -
ここは、西大街、東大街と交わる南大街が鸚鵡巷となって奥へと続く角。
あ、この辻にも立派な泰山石敢当があった。画像左手の壁に取り付けられているのが見えると思います。
平遥では、四合院の民家を改装した客桟と呼ばれるクラシックな宿に泊まるのがお勧め。
城壁内の西大街、東大街、南大街、衙門街沿いに多数あるほか、ちょっと路地裏に入るといくらでも見つかります。
時間と気持ちの余裕がある人は、何軒か見比べてから決めるのがいいですよ。
同じ宿の中でも条件がずいぶん違う部屋があるので、いくつか見せてもらうのが○。ツインで100〜200元くらいの部屋で十分いい感じです。
初日に泊まった南大街の復興公客桟もよかったけど、もう少し静かで民家の趣きを残した宿はないかと町歩きのついでに探して見つけたのが潤沢苑客桟。
この日の朝は、SUR SHANGHAIはまずその潤沢苑客桟へと移動します。 -
前日見つけておいた潤沢苑客桟の所在地は、火神廟街3号。
上に出した画像の、西大街、東大街、南大街が交わる角から鸚鵡巷に入り直進して、火神廟街を右折して50mほど。南大街の市楼からだと徒歩5分くらい。回りは全部民家で閑静。
火神廟街に面した潤沢苑客桟の外観は、この画像のように壁だけのように見えて冴えないんですが…、 -
…外壁の門から潤沢苑客桟の敷地に一歩足を踏み入れると、この画像のように四合院の民家の趣きをよく残した中庭と通路。
おお、すばらしい!(◎o◎)!
画像手前の低い塀は、二つ目の門(二門)があった場所。
その先の通路両脇の建物(廂房)の部屋にも泊まれますが、SUR SHANGHAIが泊まってみたのは、奥に見えるもう一つの門のそのまた奥にある建物。 -
四合院敷地の一番奥にある建物正面の部屋は、上房または正房と呼ばれる部分。
その両脇にある部屋は耳房と呼ばれているようです。
潤沢苑客桟では、上房(正房)はご先祖様を祀っている小さい祭壇がある部屋になっていました。
SUR SHANGHAIが泊まったのは、この画像だと左側の耳房。
ついでに言うと、右側の耳房はこの潤沢苑客桟の人が寝起きする部屋になっていました。 -
潤沢苑客桟でSUR SHANGHAIがいただいたお部屋の内部。
平遥の四合院の民家の部屋は窰洞(ヤオトン)式に造られているので、トンネルのような形の部屋と天井がおもしろい。
ここに写っているのは、窓に沿って造られたオンドルとその上に敷いてある布団。
オンドル式になったベッドはこの時には火は入れられませんでしたが、雰囲気満点。
布団の下はすぐに石が敷いてあるので、慣れない人だと硬すぎると思う人がいるかも。布団を追加してもらうといいのでは。 -
これも潤沢苑客桟でSUR SHANGHAIがいただいたお部屋の内部。
テレビの左隣に見えているのは、壁に取り付けられた古風な金庫。
左隅に見えているのは、オンドル式になったベッドの脇の焚口。
ベッドの隅に取り付けられているので、清代になってから造られたオンドルのようです。時代によって焚口の場所も変化するんだそう。
今では使われていないんですが、焚口の上部はちょっとした料理が出来るくらいのコンロにもなっています。
画像右に写っているのは、後から取り付けられたトイレとシャワーのスペース。ここばかりは狭かったですが、これは仕方が無いですね。
シャワー用サンダルを持って行くと、シャワーを浴びる時にも石造りの床を歩く時にも便利。
シャワーの湯沸かし器は自分でスイッチを入れるようになっていました。宿の人に使い方を教えてもらうといいですよ。 -
潤沢苑客桟でSUR SHANGHAIがいただいたお部屋の黒々とした扉には、古風なかんぬきが付いていて、これも風情よし。
ここまで見てきたこのお部屋が潤沢苑客桟では一番いいお部屋。
一泊のお値段はおいくらだと思います?
08年当時のお値段ですが、なんとこれで100元はうれしいじゃないですか。 お勧めです。
そのほかにも、潤沢苑客桟はこまめで色々面倒見のいい、アットホームな雰囲気の家族経営でよかったです。
朝早く宿を出て長距離バスのターミナルに行く時も、宿の人に頼むと電動車の迎えを手配してくれました。 -
平遥に来る前に寄ってみた太谷県北洸村の曹家大院(三多堂)前で買ったみた太谷餅をお茶請けに、潤沢苑客桟のお部屋で一休み。
太谷餅の見かけは、掌に乗るくらいの厚ぼったいクッキーといった感じ。
食感とお味のほうは、日本で言うと昔あった甘食というお菓子に似た感じ。
口当たりはちょっとボサボサしてますが、懐かしい甘みがありました。お茶請けにぴったり。
4枚入って6元くらいでした。平遥でも売られていたので、見かけた方はお試ししてみては? -
これは、平遥古城内の南大街に出ていた屋台で買った月餅。
月餅と言うと、しっとりした焼いた皮の中にさまざまな餡子を詰めてずっしりと重量感のあるお菓子を連想しますが、平遥のこの月餅は見た目が軽い感じ。気になって1個だけ0.5元で味見してみました。
掌にちょこんと乗るサイズのこの平遥の月餅。
餡は入っていなくて空っぽ。カリカリした歯応えの薄い皮の内側に蜜が塗ってあるという薄焼きクッキー風でした。
甘すぎず結構おいしかったので、見かけたら宿の部屋でのお茶のお供用に買ってみては?
持ち帰る時には、割れて粉々にならないようにご注意を。 -
潤沢苑客桟の南正房(外壁の門脇にあって、敷地奥の正房とは向かい合わせになっている建物)には台所が入っていて、泊り客用の食堂も造ってあった。
普段は宿の人が自分たちの炊事や食事に使っていて、お客さんの要望があった時に食事も提供しています。上の方の画像でご紹介したいい雰囲気の中庭にテーブルも出してくれますよ。
その日の台所にある食材の中から選んで、調理してもらいます。何人かまとまったら、プライベート・キッチン感覚でお試ししてみては?
SUR SHANGHAIは一人だったので、野菜と豆腐の炒め物+ご飯で数元でした。
この時の泊り客はSUR SHANGHAIと数人だけでゆったり静かな敷地内。
こういう感じがいいのよねえ。(*^。^*)
潤沢苑客桟にも、端午節のヨモギが飾ってあるな。
風流、風流。
ここでオッ!と目に止まったのは、向こうのガラス窓に書かれた赤い文字。
さっそく見てみると…、 -
…これまでにもあちこちで見た組み合わせ創作漢字。
一番よく見かけるのは、≪招財進寶≫の四文字を一文字のように組み合わせて書いたもの。
初めてその字を台湾で見た時には、繁体字にはずいぶんすごい漢字があると思って驚いたっけ。(^◇^)
で、この画像の字は、と申しますと、五つの漢字を一文字のように組み合わせて書いてあるんですが、お分かりでしょうか。
答えは…
…日日有見財。直訳すると、≪毎日財産を見る≫の意味。
この字は、SUR SHANGHAIも平遥で初めて見ました。 -
潤沢苑客桟の南正房(外壁の門脇にあって、敷地奥の正房とは向かい合わせになっている建物)から見た潤沢苑客桟敷地。
手前の方に低いブロック塀が見えていますが、ここには以前、画像奥に見えているのと同じような門があったのを、文化大革命の時期に破壊されてしまったんだそうです。
平遥では門の両側にある獅子像が無くなっていたり半壊になっているお宅が多いのも同じ理由のようです。 -
潤沢苑客桟敷地内に残された門。
その色形、細部の彫刻や透かし彫りも美しい。 -
上の画像と同じ門。
夕暮れからはちょっとしたライトアップ風。
その下を通り過ぎる人と比べてみると、結構背が高い門だというのに気が付くと思います。 -
これまでは朝と昼の平遥をご紹介してきたので、ここでちょっと夕暮れからの平うぷ古城の町並みをご紹介。
青い夕闇に沈んだ民家の窓に黄色い灯が点る。
泰山石敢当が縦長のプレートのように埋め込まれているその壁。 -
イチオシ
平遥で夜景がきれいなのは、やはり一番賑やかな南大街界隈。
夕暮れの空に細い細い三日月も懸かって、町の灯りが増えていく頃。
道に沿って並ぶ宿やお土産屋さんの軒先の提灯や豆電球の電飾が素朴な美しさ。 -
空の闇が濃くなると、軒先の赤や黄色の灯りが怪しく映えてくる平遥古城の南大街。
-
南大街に立つ市楼は、平遥古城のシンボル。
古城内には背の高い建物はあんまり無いので、あちこちから見えていい目印になります。
暗くなって灯が点ると、またひと味違った雰囲気。 -
市楼がある南大街の夜。
道に沿って吊るされた提灯の赤い灯が、いかにも中国の古い町の風情。
平遥が晋商たちで賑わっていた頃も、夜になるとこんな眺めだったのかも。 -
南大街の軒先に下がる提灯をアップで。
ぽつんと暗闇に浮かぶ提灯の灯りって、怪談を連想してしまってちょっと怖い。
ここで、この灯りが ふううっ と消えたら…、
どひゃ〜〜〜!! (@_@;) -
市楼がある南大街も、夜にはちょっと離れるととたんに暗闇。
提灯の灯だけが浮かぶ暗い道に人影が見えたりすると、お化け屋敷に迷い込んだみたい。
…と言っても、実際には結構人が歩いていたので、怖くは無かったです。(^◇^) -
イチオシ
夜の平遥古城内。
中国語の≪古城≫と言う言葉は≪古い町≫の意味で、日本語で言う≪古いお城≫の意味ではないんですが、この画像のライトアップされた市楼はまるで天守閣のよう。 -
漆黒の闇が平遥古城に落ちてきた。
細い細い三日月だけが猫の爪のような夜の空。
星はどこへ行った? -
平遥の昔の県庁(県衙)がある衙門街にはまだ行っていなかった。
夜になったから開いているとは思わないけど、その道筋もちょっと歩いてみよう。
これは衙門街にあった客桟の1軒。
西洋人グループ御用達の宿のようでした。 -
これは衙門街にある楼門だったような気がする。間違っていたらごめんなさい。
名前は観風楼。名前がとても風流。でも、ライトアップのライトの色は変えたほうがいいと思うよ。
中国の人たちは地名なんかの名付け方がうまいなあといつも感心する。
そのお陰で名前負けの観光名所もずいぶんあるような気がするのも確かですが…。(~_~;) -
東大街、西大街、南大街が交わる角(東大街の中国商会博物館向かい)にある≪櫻花屋珈琲餐廰 SAKURA CAFE≫では、08年にはお店の中にPCが一台あって、お客さんなら無料で使えました。
ただし、独占はしないようにと貼り紙がしてあるので、気をつけましょう。
ちなみに、有料ネット・コーナーは西大街、南大街で見かけました。
飲み物休憩ついでにメール・チェック。
ほんと、最近はどこでもネットが使えて便利になったなあと思う。
このカフェでは、コーヒー類が20元台のほか、お茶やシェイク、冷たい飲み物類もいろいろ。食事は中華メニューのほか、ハンバーガーやスパゲティーが20元台。ビザは50元くらいからありました。 -
さ、あんまり遅くならないうちに帰らないと、SUR SHANGHAIが泊まった潤沢苑客桟あたりは民家だけだから真っ暗になる。
タタタッと急ぎ足になって着いた潤沢苑客桟。
ホッと一息。 -
イチオシ
SUR SHANGHAIが泊まった潤沢苑客桟のお部屋には、普通の照明のほか、クラシックな灯りもあった。
その提灯が下がる天井にもほのかな赤い光が宿る平遥の静かな夜。
この灯りを眺めながらウトウトと眠りに就いた一日の終わり。
旅行記の内容が後先になりますが、次編では平遥古城を取り巻く城壁を一周した様子をご紹介します。
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