2009/05/12 - 2009/05/12
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鯨の味噌汁さん
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旅の終わりが近づいてきた。
キューカッスルから、電車でロンドンへ移動。
そのまま駅前のホテルに飛び込んで、荷物を預け。
一転、電車で西に向かう。
何かとゆうと、ストーンヘンジを見に行こう、という算段である。
午後3時40分、ソールズベリーで下車。
おりしも、駅前に「ストーンヘンジツアー」とゆう、二階建のバスが止まっている。
平日の午後、オジサンがいかにもヒマそうである。
ガイドブックによると、町の中央部まで歩けば、ストーンヘンジ行きのバスが出ている、ということだったが。
オジサンに時間と値段を聞くと、
「バス往復だけなら12ポンド、入場料込なら17ポンド。午後4時出発、午後6時戻りだ」
とパンフレットをくれる。
見ると、平日は一日二往復しかしていないバスだ。
タイミングがよろしい、とゆうことで、申し込む。
二階建バスに、われわれを含め、お客さんは三人。
一日二往復じゃ、平日はモトがとれないだろうなぁ。
牧草地を30分走る。
やがて、遠くの牧草地の丘に、なんとなーく、ソレらしきものが見えてくる。
-
これがまた、スゴイ世界遺産なのである。
なにがスゴイといって、牧草地の真ん中に、ぐるりと、石が置いてあるだけなのだ。
(環状列石なんだから、当たり前だ)
駐車場から、道路の下をくぐって、サクの中に入る。ロープが張ってあり、石には触れない。
遺跡の周りを一周する。
その間5分。以上、観光終了である。
あとは、帰りのバスを待つばかり、というスバラシサなのである。
観光客の方々の反応は、さまざまである。
「イズ・イッツ・オール??????」
と、呆然としているのもいれば。
不思議なパワーを感じるのか、メイソーにふけっている方もいらっしゃる。
また、熱心に写真を撮っている方もいらっしゃる。
中には、駐車場にクルマだけ入れて、入場料金は払わず、サクの外から見物するだけ、という方もいる。
柵の中もウチも、たいして見え方は変わらないのであるから、これはこれで賢い、とゆわねばならない。
鯨は、不可思議なパワーを感じたか、とゆわれれば、ソンな気もする。
ニンニク粒くらいの、パワーは、貰ったのかもしれない。
が、一番高いユンケルほどには、効かないような気もする。
(効いているような気もする。気はココロだから) -
しょうがないので、オミヤゲモノやさんに入り、いろいろと物色。
ストーンヘンジチョコ、ストーンヘンジキャンディ、など、いろいろと取り揃えている。
日本でいう「軽井沢に行ってきましたクッキー」みたいなモンである。
配偶者は感心して、
「職場でみんなに配れるから、ありがたいわー」
なんてゆっている。
その意味では日本的な観光地である。
道路をはさんで反対側の牧草地に、どうやら古墳らしきものが見えた。
いわゆる土饅頭である。
なにしろバスを待つ時間が、牛に食わせるほどあるので、てくてくと歩いて近づくことにする。
周囲には、のんびり、ホルスタインの群が、草を食んでいる。
牧場の真ん中にある遺跡なのだ。
近くに寄っていくと、やはり古墳だ。
大小合わせて五つ。
説明文に「ストーンサークルと同じ時代に作られた」とある。
シンプルな円墳。高さは3メートルくらいだろう。
日本では、北海道に多いタイプだ。
北海道では、アイヌのさらに前、いわゆるオホーツク文化とゆうものが存在し。
それはどうやら、北方からやってきたモンゴロイドが築いたらしい。
青森の三内丸山の環状列石も、同じ連中がつくったものだという。
ふうむ、と鯨は思った。
三内丸山と、英国。
地球の裏っ側ではあるけれど。
案外、同じねっこなのかもしれない。
アングロサクソンより、ケルト人より、もっともっと昔。
アジアのどこかで、日本で言うところの縄文人が発生し。
その中のある兄弟が。
ある日、
「オレは東にいくぞ」
「じゃあ、ボクは西に行く」
と、アジアの真ん中で、左右に別れたのである。
片一方は、西の果てまで来て、海を渡り、ストーンヘンジを作り。
もう一方は、東の果てにたどりついて、やはり、海を渡り、三内丸山をつくったんではなかろうか。
日本とイギリスは、ユーラシアのはじっこに浮かんだ島、という意味では、いっしょなのだ。
そう考えると、日本人も英国人も、遠い遠い祖先は、ほんのちょっぴりではあるが、重なっているかも知れぬ。
などと、鯨が再び司馬遼太郎モードになり(白髪ではなくハゲだが)、ふかぶかと妄想に浸っていると。
配偶者がフトいった。
「大丈夫かしら」
「何が」
「バスの時間まで、あと5分なんだけど」
午後6時現地発、ソールズベリー行きの最終。
「ぎょえええーーーー」
「アレが最終でしょう」
「走るしかないナ」
「走りましょう」
で、二人の東洋人は、夕方の牧草地を疾走する。
古墳のまわりには、ホルスタンの方々が、のんびり草をはんでいたのであるが。
最短距離、ということで、そのウシの方々の間を、走りぬけた。
ウシたちはびっくりして、クモの子を散らすように、てんでに立ち上がり、逃げていくのであった。
いや、なにしろウシであるから、クモの子じゃないな。ウシの子か。
あとで配偶者は
「こわかった。ウシにかみつかれるかと思った」
とゆっていた。
いや、ウシの方が怖かったと思うぞ。
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