2008盛夏、国宝・松本城(5/5)：天守閣、外周の下見板張り、本丸御殿跡、太鼓祭り

2008/07/27 - 2008/07/27

国宝･松本城の紹介の最後です。本丸御殿跡の庭も見学しました。太鼓祭りのリハーサルをしていましたので、こちらも写真に収めました。

エリア 松本(長野)

• 交通手段: JR特急

出口付近での撮影です。留め金具です。鋲が外れ、金具の上半分の先端が欠落していました。

こちらも出口付近での撮影です。伏せたお碗型をした留め金具です。

白い標識には、松本城本丸水門跡と記されていました。お堀に向かって下り勾配になっていました。

ここが、内堀に向かって下り勾配となった部分です。竹垣で通行止めになっていました。

ついでにお城の側面の紹介です。辰巳附櫓になるようです。黒く塗った裾が迫り出した部分は、石落しです。

撮影場所を変えて、天守閣のアップです。初期の天守に多く見られる、土壁の下部を板で覆った下見板張が特徴とされます。

松本城は世界文化遺産登録を目指しています。松本市は長野県と共同で、平成18年11月30日、ユネスコに提出する世界遺産登録リストに、国宝松本城を推薦する提案書を文化庁に提出し、｢継続審議案件｣と審査されています。

フィリー百科事典のウィキペディアには、明治時代に撮影されたと言う、大きく傾いた松本城天守閣の写真が掲載されています。この姿からは想像出来ない傾きです。

安土桃山時代後期から江戸時代初期にかけて建造された天守を有する城郭は、全国に12基現存しています。その1つです。

望遠レンズでは全体が収まりきれませんでしたから、ここだけはレンズ交換しました。しかし残念ながら逆光です。

今度はアングルを縦にして、天守閣だけのアップです。現存する五層の天守閣としては、日本最古とされます。

現存する12の城郭は、｢国宝四城｣と｢重文八城｣です。この7月に国宝四城を纏めて見学しましたが、重文八城は、弘前城、丸岡城、松江城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城と高知城です。

本丸御殿があったと言う庭の方も紹介しておきます。岩の上に乗せられた石燈籠です。まだ新しい造りのようです。

燈籠のいわれを書いた立札がありました。姉妹都市の高山市から提携30周年を記念して、平成13年に贈られた雪見灯篭です。大雪でも倒れない構造です。

天に昇る龍のように、曲がりくねった幹を持つ松です。赤い色をしていますから、赤松でしょうか。

庭の片隅にあった石組みです。1727年(享保12年)に本丸御殿が焼失し、その後再建の機会はありませんでした。

土産物売り場近くの光景です。お城の庭園というより、現代風の造りの庭です。

城内で咲いていた朝顔の花です。午後の時間ですが、まだ萎んでいませんでした。

こちらは、日々草(ニチニチソウ)の赤い花です。日々草は、キョウチクトウ科の一年草です。観賞用に栽培されますが、抗がん剤の原料ともなるようです。

松本城の恩人のお二人です。明治時代に天守閣の保存に尽力した小林有也氏と市川量造氏です。昭和の大州に先駆けての明治の大修理がありました。

宇宙ツツジの説明パネルです。日本人初の女性宇宙飛行士の向井千秋さんと宇宙を旅した種子から発芽させたとの説明パネルです。

これが宇宙ツツジです。全日本花一杯運動館林大会の折、館林市から寄贈されたものです。

本丸に入る正門の黒門です。一の門(櫓門)は、1960年(昭和35年)に再興されたものです。その飾り金具です。五七の桐紋です。

1990年(平成2年)に再興された袖塀です。鉄砲狭間や弓狭間も再現されています。

黒門から続く袖塀を外から眺めた景色です。お堀は内堀になります。本丸防衛の要の場所です。

国宝･松本城の太鼓まつりの大幕です。第21回の文字も見えます。大掛かりな照明設備があります。

手前に松の木を配しての天守閣の眺めです。創建当時は望楼型で、最上階には廻縁高欄や破風を多く取付けた姿であったと推定されています。

リハーサルの最中でしたから、まだそろいの法被姿ではありません。雲行きが段々と怪しくなってきたのが心配です。

4つの国宝の城郭の内、姫路城は既に世界遺産に登録されていますが、松本城や彦根城は登録へ向けての取組み最中です。登録基準が厳しくなった現在、犬山城を含めて協力しての取組みも必要かも知れません。

これで、国宝･松本城の紹介はお終いです。季節を代えて、秋や冬の見学もいいかも知れません。