2007春、韓国紀行17(14/20)：5月4日(4)：済州島、済州牧官衛址、観徳亭、望京楼、弘化閣、木牛モニュメント

2007/04/30 - 2007/05/05

済州牧官衛址の見学の紹介です。官衙とは昔の役所のことです。 済州牧官衙（史跡第380号）は、朝鮮時代（1392?1910）済州道の政治・行政の中心地だった役所跡です。(ウィキペディア、各種の韓国旅行ガイド)

エリア 済州島 チェジュ(韓国)

済州牧官衛址の復元模型図です。済州大学調査団が1991年10〜12月と、92年5〜12月の2次に亘って発掘調査を実施した結果、耽羅時代から朝鮮時代に至る様々な文化層が確認されました。

観徳亭の命名は、亭内に懸けられた「射以観徳」から付けられたとされます。弓道を武芸に終らせず、徳も磨くべしとの教えのようです。復元模型図には①番で記されていました。

ガイドブックからの引用です。観徳亭は1448年に創建された、済州島で最も古い木造建築です。青少年の練武場として造られました。

内側から眺めた外大門の建物光景です。復元模型図には②番で記されていました。外大門の入口横には下馬碑がありました。

閉ざされた門の上に掲げられた『耽羅布政司』の表札です。古文書調査などを基に復元された物のようです。『耽羅(国)』は、かつて済州島に存在した王国です。

済州牧官衛址に復元された建物群です。国立博物館見学の折に、この地で発掘された陶磁器類を見たことがきっかけで見学しました。中央に見える建物は、後ほど紹介する『望京楼』です。

復元されたばかりの庭園光景です。この場所に移植されたばかりの庭木です。

復元模型図の④番に『蓮池』と記されていた四角な池です。外大門を潜って右手に位置します。

『蓮池』の光景です。白い睡蓮が咲いていました。水面の上に茎が伸びずに、水面の位置で咲いていますから、温帯睡蓮のようです。

『蓮池』で泳いでいた緋鯉です。白い鯉は顔を上げて餌を欲しがっているように見えました。

赤と白が混じった緋鯉のアップ光景です。背中に日の丸の文様が見える緋鯉は、宇宙旅行を果たしたことを思い出しました。

方形の『蓮池』の中に造られた岩山と植え木の光景です。

『弘化閣』の扁額があった大きな建物です。復元模型図の⑬番で記されていました。敷地中央の左手に配された主要な建物1つです。

『橘林堂』の扁額があった建物です。復元模型図に22番がしるされていました。『橘林堂』では琴を弾いたり、碁を打ったり詩を詠んだり、酒を酌み交わしたりと、優雅な場所として使用されたようです。

『友蓮堂』の扁額があった建物です。復元模型図には22番で記されていました。1526年(中宗26年)に創建された建物です。宴会場などとして使われました。

『友蓮堂』の中での宴会の様子が、ジオラマ展示されていました。英祖朝時代に増改築され、『享儀室』に改名され、貢物を改める場所として使われたようです。

『望京楼』の扁額があった大きな建物です。復元模型図には24番が記されていました。1556年(明宗11年)の創建とされます。

同じく、『望京楼』の扁額があった建物光景です。北斗七星を頼りに、遠くソウルを望んだ楼閣とされます。周りに発掘されたらしい遺物が纏められていました。

『ヨンジュ協堂』の建物側面光景です。『ヨンジュ(瀛州)』は、済州島の古い呼び名です。

建物の中から眺めた周りの光景です。数次にわたる発掘調査で出土したと思われる遺物の石材が集められていました。

済州牧官衛址の敷地内の一角に集められた、遺物の光景です。礎石や石柱などのようです。

『延儀閣』の扁額があった建物光景です。復元模型図には、23番で記されていました。敷地右奥に位置します。

『牧使執務室』の説明看板があった室内光景です。制服姿の官吏の執務姿がジオラマ展示されていました。『牧使』は正三位の下位に位置し、済州島では首長の立場の官職です。

ベンガラ色に塗られた柱と極彩色の軒下の光景です。『弘化閣』の建物だったようです。

済州島の済州牧官衛址の建物の特徴の1つは、長い軒先構造とされます。柱と比べて、かなり長い軒先光景です。中央奥に『橘林堂』が見えています。

同じく、『弘化閣』の建物光景です。『弘化閣』は、ジオラマ展示もあった、節制使（牧使兼軍事職）が執務していた建物です。

石塀で囲まれた済州牧官衛址の一角の光景です。この中にある建物は、『ヨンジュ協堂』です。復元模型図には、20番が付されていました。

回廊の様な造りの建物光景です。復元模型図には、③番に『回廊』が記されていました。外大門の左右に繋がる場所です。

『木牛』のタイトルがあったモニュメント風の置物です。木や布などが素材として使われているようでした。ハングルでの説明看板には『立春春耕』や『春耕籍田』の漢字表記も混じっていました。

これで済州牧官衛址の見学はおしまいです。蓮池越しに眺めた、復元された建物群の光景です。