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6月3日<br /> 久しぶりによく寝られたし、お天気もいいし、元気一杯でパリの街に繰り出した。サンジェルマン近くの朝市へ。ありました、ありました、果物や野菜が山積みになって並んでいる。「らっしゃい!らっしゃい!」男の人の掛け声はフランス語のはずなのに、なぜかそう聞こえる。白アスパラ、マッシュルーム、トマト、ピーマン・・。こもちゃんは生の人参かじるのが好きだそうで、細くて小さい人参を3本、取っておじさんに渡したら、いやな顔。「もう少し買ったら?」あわてて数本付け足した。フルーツも美味しそう。青いりんご、小粒なのにいい香りのする桃、バナナ、そしてさくらんぼ!買おう!あちこち良く見比べて、値段は高めでも粒の大きくて色のいいのにする。表示されているカードを示して、「これだけちょうだい」と日本語で。おじさんが笑いながら袋に詰める。えっ、こんなに多いの?!みんなで分けなさいと、身振りで示した。ずっしり重い袋。これだけでたった400円ちょっと。袋に手を突っ込んで味見。うん、美味しい!採れたてイチゴも1パック買う。<br /><br /> トロに乗ってシテ島へ。途中、婦人警官に道を尋ねると、さらさらっと英語で説明してくれた。セーヌ川を渡ると、目の前にサン・シャペレ教会の塔。修理中でステンドグラスは見られなかった。礼拝堂は金ぴか、極彩色で飾られている。<br /><br /> ノートルダムの方へ向かうと、道端は花市。きれい。広場に来て、ベンチで休む。昨日のケーキの残りと果物、片付けちゃおう。4人で食べていると、鳩が寄ってきた。ケーキのかけらをつついてる。団体観光客を乗せた大型バスが、何台も行き来する。最後にとっておいた、自分の分のケーキの1かけを食べようとしたとたん、Kさんの荷物がぶつかり、ケーキは地面に・・。「あ~~」鳩が大喜びで駆け寄ってきたけど、悔しいから拾って包んでゴミ箱へぽん。<br /><br /> ノートルダム寺院の中へ入る。ひんやりとした内部。ミサはやってないので、照明の灯りはあまりついてない。前回と変らぬ素晴らしいステンドグラス、今日は心ゆくまで眺めよう。以前はミサのため入れなかった礼拝堂の奥まで、入ることができた。上の塔へ上るらしい観光客の男の後をついて行くと、入場料を払う窓口。パスポートを提示すれば半額。こもちゃんは、お腹に巻いていたので、取り出せず。Kさんは、なぜか写真と見比べられた後、NOと言われたとか。<br /><br /> 螺旋階段をぐるぐる上って、目が回ったところでようやく出口。いい眺め!パリ市内とセーヌ川がぐるりと一望できる。手すりの部分にはいろいろな怪物が彫られていて、みんな下界を見下ろしている。葡萄の房をくわえているワシや、ライオンみたいな動物を半分食べちゃっている怪物とか・・。さらに上へと螺旋階段が続いている。今度のはきつかった。足もガクガク。ついに到着、言葉も出ないくらい素晴らしい眺め。<br />一息ついて、我々は持参のカセットで実況中継を録音。「ノートルダムのてっぺんです」「あれは、何ですか?」「分かりません」叩いてみる。コンコンコン・・。「寺院の瓦の音です」<br /><br /> もう1時を過ぎている。凱旋門に行くつもりだったけれど、足もくたくたで取りやめ。シャンゼリゼ通りへ。セルフサービスの店を探して、簡単な昼食。それから、銀ブラならぬシャンブラ。お店を覗いて歩く。免税店で買い物をしたいヨシコちゃんたちと別れて、こもちゃんと二人、モンテーニュ通りに入っていく。高級ブティック街で、ひっそり。目指すお菓子屋さん、「スペシャリテ・ド・フランス」は小さな店で、中はとても綺麗。いろいろ買いたかったけど、外の暑さではチョコレートなどは溶けてしまうので、レースに包まれた可愛いアーモンド菓子にした。<br /><br /> 疲れてもう、ばて気味。待ち合わせ場所に戻ると、買い物して満足げな二人が帰ってきた。さあ、これからセーヌ川の船に乗るのだ。発着場に着いたら、船はたった今出発したところ。次の便は・・・、えーっ7時?!全員力が抜けてぐったり。レストランは7時半に予約してあるので、船は諦めなくてはならない。「あーあ」すごく楽しみにしてたのに・・。しょんぼり4人、川岸の木立の中のベンチで休む。恨めしげに川を眺めながら。<br /> <br /> 7時の船を見送った後、やっと立ち上がり、レストランに向かった。「ラ・ブルゴーニュ」はここからすぐの筈。あ、あそこ。恐る恐るドアを開ける。<br /><br /> 一番奥の席に案内され、席に着くと、店のシェフらしい品のよいおじいさんのコック長はじめ、数人が我々のテーブルに来て、にこやかに挨拶した。そして、一人一人にメニューが手渡される。さあ、いよいよおいでなすった。オールフランス語、サーっと見ても何一つ理解できそうにない。4人とも、しばし無言。やがてごそごそと取り出したのは、ガイドブックに載ってた「フランス料理のメニューの一例表」ところが、必死で照らし合わせても、何一つ同じものがないのだ。「ね、これある?××のワイン煮」「・・・ないなー」途方に暮れている我々の前に、本日のお勧め料理がいくつかお披露目。いずれも大皿の見事なお料理。運んできたウェイターは、昔船に乗っていて、神戸に行ったことがあると言う。やっと緊張がほぐれてきて、「フランス語が読めないので、メニューのお手伝い、お願いね」<br /><br />スープを選んでいたら、「みなさんは、この暑い日に熱いスープでいいのか?」と言われて、それもそうだと、勧められるままにエスカルゴにした。Kさんは、カタツムリを食べることに最後まで抵抗していたけど、結局それに決める。<br /><br /> きゅんと冷えた白ワインで乾杯。「美味しい!!」ハーフ・ボトルを4人で分けたんだけど、あとで追加。ウェイターは笑って、また冷えたのを持ってきた。<br /><br /> エスカルゴが来た。銀色のお皿にはエスカルゴが行儀良く12個、丸い穴に入っていた。前回もツァーでエスカルゴを食べたけれど、比べ物にならないくらい、美味しい。あれほど心配してたKさんまで、夢中で食べてる。「私ね、カタツムリって言うから、ツノ出したままのヤツ想像してたの・・」「あ、ツノが美味しいのよねえ」「やだ~」<br />隣のテーブルにはアメリカ人夫婦。やはりパリは2度目で、前回は忙しくツァーで回って、今度はゆっくりしているとのこと。<br /><br /> 肉料理は、私は鶏肉、こもちゃんたちはステーキ。全部は食べ切れなかった。鶏肉料理はチーズ味のソースで、付け合せは何やら黒いもの・・。トリュフだった。デザートはシャンパン風味のチョコレート・ムース。美味しいけど、ちょっと甘すぎ。でも、みんな満足。<br /><br /> 時計はもう10時近い。我々も席を立つことにする。チップを入れて、一人約1万円。予算どおり。預けておいた荷物を受け取って、外に出ようとしたら、またもや店のシェフたちがわざわざ見送りに来てくれた。<br /><br /> 満ち足りた気分で足取りも軽い。帰りはタクシーにしよう。1台に3人までなので、2台に分乗しようと話し合っていると、タクシーの女性ドライバーがドアを開け、「日本人プチ・サイズ、OK,全部乗れ!」もちろんフランス語。わーいと喜んで、4人すし詰めになって、ホテルへ。夜のパリの美しいこと!本当に楽しい一日だった。<br /><br />

スイス~オランダ? パリを歩いて

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1983/05/29 - 1983/06/07

15517位(同エリア16401件中)

0

9

アーマ

アーマさん

6月3日
 久しぶりによく寝られたし、お天気もいいし、元気一杯でパリの街に繰り出した。サンジェルマン近くの朝市へ。ありました、ありました、果物や野菜が山積みになって並んでいる。「らっしゃい!らっしゃい!」男の人の掛け声はフランス語のはずなのに、なぜかそう聞こえる。白アスパラ、マッシュルーム、トマト、ピーマン・・。こもちゃんは生の人参かじるのが好きだそうで、細くて小さい人参を3本、取っておじさんに渡したら、いやな顔。「もう少し買ったら?」あわてて数本付け足した。フルーツも美味しそう。青いりんご、小粒なのにいい香りのする桃、バナナ、そしてさくらんぼ!買おう!あちこち良く見比べて、値段は高めでも粒の大きくて色のいいのにする。表示されているカードを示して、「これだけちょうだい」と日本語で。おじさんが笑いながら袋に詰める。えっ、こんなに多いの?!みんなで分けなさいと、身振りで示した。ずっしり重い袋。これだけでたった400円ちょっと。袋に手を突っ込んで味見。うん、美味しい!採れたてイチゴも1パック買う。

 トロに乗ってシテ島へ。途中、婦人警官に道を尋ねると、さらさらっと英語で説明してくれた。セーヌ川を渡ると、目の前にサン・シャペレ教会の塔。修理中でステンドグラスは見られなかった。礼拝堂は金ぴか、極彩色で飾られている。

 ノートルダムの方へ向かうと、道端は花市。きれい。広場に来て、ベンチで休む。昨日のケーキの残りと果物、片付けちゃおう。4人で食べていると、鳩が寄ってきた。ケーキのかけらをつついてる。団体観光客を乗せた大型バスが、何台も行き来する。最後にとっておいた、自分の分のケーキの1かけを食べようとしたとたん、Kさんの荷物がぶつかり、ケーキは地面に・・。「あ~~」鳩が大喜びで駆け寄ってきたけど、悔しいから拾って包んでゴミ箱へぽん。

 ノートルダム寺院の中へ入る。ひんやりとした内部。ミサはやってないので、照明の灯りはあまりついてない。前回と変らぬ素晴らしいステンドグラス、今日は心ゆくまで眺めよう。以前はミサのため入れなかった礼拝堂の奥まで、入ることができた。上の塔へ上るらしい観光客の男の後をついて行くと、入場料を払う窓口。パスポートを提示すれば半額。こもちゃんは、お腹に巻いていたので、取り出せず。Kさんは、なぜか写真と見比べられた後、NOと言われたとか。

 螺旋階段をぐるぐる上って、目が回ったところでようやく出口。いい眺め!パリ市内とセーヌ川がぐるりと一望できる。手すりの部分にはいろいろな怪物が彫られていて、みんな下界を見下ろしている。葡萄の房をくわえているワシや、ライオンみたいな動物を半分食べちゃっている怪物とか・・。さらに上へと螺旋階段が続いている。今度のはきつかった。足もガクガク。ついに到着、言葉も出ないくらい素晴らしい眺め。
一息ついて、我々は持参のカセットで実況中継を録音。「ノートルダムのてっぺんです」「あれは、何ですか?」「分かりません」叩いてみる。コンコンコン・・。「寺院の瓦の音です」

 もう1時を過ぎている。凱旋門に行くつもりだったけれど、足もくたくたで取りやめ。シャンゼリゼ通りへ。セルフサービスの店を探して、簡単な昼食。それから、銀ブラならぬシャンブラ。お店を覗いて歩く。免税店で買い物をしたいヨシコちゃんたちと別れて、こもちゃんと二人、モンテーニュ通りに入っていく。高級ブティック街で、ひっそり。目指すお菓子屋さん、「スペシャリテ・ド・フランス」は小さな店で、中はとても綺麗。いろいろ買いたかったけど、外の暑さではチョコレートなどは溶けてしまうので、レースに包まれた可愛いアーモンド菓子にした。

 疲れてもう、ばて気味。待ち合わせ場所に戻ると、買い物して満足げな二人が帰ってきた。さあ、これからセーヌ川の船に乗るのだ。発着場に着いたら、船はたった今出発したところ。次の便は・・・、えーっ7時?!全員力が抜けてぐったり。レストランは7時半に予約してあるので、船は諦めなくてはならない。「あーあ」すごく楽しみにしてたのに・・。しょんぼり4人、川岸の木立の中のベンチで休む。恨めしげに川を眺めながら。
 
 7時の船を見送った後、やっと立ち上がり、レストランに向かった。「ラ・ブルゴーニュ」はここからすぐの筈。あ、あそこ。恐る恐るドアを開ける。

 一番奥の席に案内され、席に着くと、店のシェフらしい品のよいおじいさんのコック長はじめ、数人が我々のテーブルに来て、にこやかに挨拶した。そして、一人一人にメニューが手渡される。さあ、いよいよおいでなすった。オールフランス語、サーっと見ても何一つ理解できそうにない。4人とも、しばし無言。やがてごそごそと取り出したのは、ガイドブックに載ってた「フランス料理のメニューの一例表」ところが、必死で照らし合わせても、何一つ同じものがないのだ。「ね、これある?××のワイン煮」「・・・ないなー」途方に暮れている我々の前に、本日のお勧め料理がいくつかお披露目。いずれも大皿の見事なお料理。運んできたウェイターは、昔船に乗っていて、神戸に行ったことがあると言う。やっと緊張がほぐれてきて、「フランス語が読めないので、メニューのお手伝い、お願いね」

スープを選んでいたら、「みなさんは、この暑い日に熱いスープでいいのか?」と言われて、それもそうだと、勧められるままにエスカルゴにした。Kさんは、カタツムリを食べることに最後まで抵抗していたけど、結局それに決める。

 きゅんと冷えた白ワインで乾杯。「美味しい!!」ハーフ・ボトルを4人で分けたんだけど、あとで追加。ウェイターは笑って、また冷えたのを持ってきた。

 エスカルゴが来た。銀色のお皿にはエスカルゴが行儀良く12個、丸い穴に入っていた。前回もツァーでエスカルゴを食べたけれど、比べ物にならないくらい、美味しい。あれほど心配してたKさんまで、夢中で食べてる。「私ね、カタツムリって言うから、ツノ出したままのヤツ想像してたの・・」「あ、ツノが美味しいのよねえ」「やだ~」
隣のテーブルにはアメリカ人夫婦。やはりパリは2度目で、前回は忙しくツァーで回って、今度はゆっくりしているとのこと。

 肉料理は、私は鶏肉、こもちゃんたちはステーキ。全部は食べ切れなかった。鶏肉料理はチーズ味のソースで、付け合せは何やら黒いもの・・。トリュフだった。デザートはシャンパン風味のチョコレート・ムース。美味しいけど、ちょっと甘すぎ。でも、みんな満足。

 時計はもう10時近い。我々も席を立つことにする。チップを入れて、一人約1万円。予算どおり。預けておいた荷物を受け取って、外に出ようとしたら、またもや店のシェフたちがわざわざ見送りに来てくれた。

 満ち足りた気分で足取りも軽い。帰りはタクシーにしよう。1台に3人までなので、2台に分乗しようと話し合っていると、タクシーの女性ドライバーがドアを開け、「日本人プチ・サイズ、OK,全部乗れ!」もちろんフランス語。わーいと喜んで、4人すし詰めになって、ホテルへ。夜のパリの美しいこと!本当に楽しい一日だった。

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  • マルシェにて、新鮮な果物どっさり買いました。

    マルシェにて、新鮮な果物どっさり買いました。

  • ノートルダム寺院の中。ミサはなかった。

    ノートルダム寺院の中。ミサはなかった。

  • ノートルダム寺院の屋根の上には、いろいろな怪物がいたのです。ん?なるほど、3匹って・・?

    ノートルダム寺院の屋根の上には、いろいろな怪物がいたのです。ん?なるほど、3匹って・・?

  • 怪物くん その2

    怪物くん その2

  • 怪物くん その3

    怪物くん その3

  • ノートルダムの尖塔の先に広がるセーヌ川

    ノートルダムの尖塔の先に広がるセーヌ川

  • パリの眺めはやっぱりここでしょ

    パリの眺めはやっぱりここでしょ

  • ノートルダムの塔の裏側です

    ノートルダムの塔の裏側です

  • シャン・ぶら<br />向こうに凱旋門が見えます

    シャン・ぶら
    向こうに凱旋門が見えます

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