1983/05/29 - 1983/06/07
105位(同エリア112件中)
アーマさん
ベルギーは小さな国。やがてオランダへ入る。オランダは出入国のチェックがゆるく、国境警備員も、にこにこと手を振ってくれる。相変わらず広々とした牧草地帯、道の両側にはポプラ並木。やがて、マース川。その向こう側に町並みが見えた。3、4階建ての建物が、背比べしているようにくっついて立っている。マーストリヒト。
ガイドの後について、橋を渡り、町へ入った。噴水のある公園では、人々がのんびり日光浴をしている。結婚式を挙げたばかりのカップルが、写真撮影をしてもらっていた。私たちがカメラを向けると、嬉しそうに微笑んだ。
マーストリヒトの歴史は古く、紀元前から町が出来ていて、21回外敵の侵略にあい、町を焼かれ、そのたび蘇ったとのこと。町は古い城壁でがっちりガードされていて、町への入り口は狭く、がっちりとした砦となっている。狭い石畳の道を歩いていくと、古い教会があった。中はひんやりと涼しい。跪いて一心に祈る人々の姿。
マーストリヒトでは、今ジャズ・フェスティバルが開かれているとのことで、町のあちこちに若者が集まって、賑やかな音楽を奏でている。あ、楽器屋さん。YAMAHAのキーボードやエレクトーンまである。値段は3倍くらい高い。
「暑い~!」みんな汗だく。町を一回りして公園に戻った頃はくたくたになって、芝生の上に座り込む。昨日まではずっと天気が悪くて寒かったとか。人々は外に出て日光浴をしている。太陽の光の少ない国だからとのこと。
ホテルは、マーストリヒト近郊にあった。チェックインを待つ間、仲間の一人がロビーに置いてあるグランドピアノを見つけて、「ねえ、ちょっと来てごらん!これ、どこのメーカーか、当てようよ!」駆け寄った我々、「えーと、YAMAHA!」「スタンウェイよ、きっと」ヨーロッパではこの2つが主流、二手に意見が分かれ、それでは、せーの・・。ばたんと開けると、なんとKAWAI製。
部屋は2階、窓を開けると涼しい風と小鳥の声。目の前にはこんもりとした森、その片隅に教会の塔が見える。あとで散歩してみよう。着替える時、こもちゃんが私の金色のチェーン・ベルトをネックレス代わりにかけて、「パリで買ったって言ってみよう」仲間がまんまと引っかかった。「すごくいいわよ、それ。高かった?」
食事のメニューは、小エビとグレープフルーツのカクテル、ビフテキ。付け合せのポテトやインゲンは大皿から各自取り分ける。どれも美味しい。
食後、散歩に出る。黒と白のストライプ模様の信号機が可愛い。道が分かれて、こもちゃんと友人たちは町へ、私とヨシコちゃんたちは森のほうへ足を向けた。午後9時、そろそろ日が沈む頃。うっそうと茂った木々、小鳥のさえずり。静か。「あっ、鹿がいる!」柵で囲った中に鹿が飼われていた。きれいな鹿たち。みんな近寄ってくる。ちいちゃくてコロコロした白と黒の2匹の子ヤギもいて、駆け寄ってきた。可愛い!頭を撫でながら、「ごめんね、何にもあげるもの、ないの」私たちが歩き出すと、諦めたように動物たちもそれぞれに散る。でも、振り返ってみたら・・、子ヤギは遠くの小屋からちょこんと首だけ出して、こっちを見ていた。「おいでー!」とたんに2匹、また喜び勇んで駆けてきたのだ。その可愛かったこと!
薄暗くなってきたので引き返し、住宅街のほうへ行ってみることにする。ヨシコちゃんは、足が痛くなったと言って、一人ホテルに戻った。Kさんと灯が点り始めた町を歩く。どの家も、こじんまりとしているけど、とても素敵。大きな窓から何気なく覗くと、中は素敵なインテリア、レースのカーテンで窓辺が飾られ、まるで別世界。「ほんとになんて可愛い町でしょう」「住んでみたいわね」
明日のオプショナル・ツァー、やめればよかったかしらと思う。この町で1日過ごせたら。荷物の整理をして、絵葉書を2枚書く。夜風が涼しい。
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