2017/07/07 - 2017/07/17
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ミズ旅撮る人さん
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2017年7月に、旧ユーゴスラヴィアの5か国を11日で周遊するツアーに参加しました。
第5回は、前回のサラエボから少し西にあるボスニア・ヘルツェゴヴィナのモスタルです。
世界遺産の好きな方はご存知かもしれません。町の中を流れるネレトヴァ川にスタリモストと呼ばれる橋が架かっています。ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の際に破壊され、2004年にトルコの企業によって再建されました。夏になると、橋からダイビングする姿が見られます。
モスタルの町は、15世紀から続くオスマン・トルコの影響が色濃く、街歩きがたいへんエキゾチックで楽しいです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボから西へ。
ネトレヴァ川に沿って走ります。素晴らしく緑色の美しい川です。 -
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争(1992~ 1995年)で当時としては発達していた鉄道が破壊され、現在でも全体の3割程度しか使われていないそうです。
その中で、サラエボとモスタルを結ぶ路線は確保されているのだとか。だから、この鉄橋は「廃線」ではないはずです。 -
ボスニア・ヘルツェゴヴィナの国土は、大半が山合いなので、道が曲がりくねり、運転は大変です。
でも、車窓は山と川が絶えず変化に富んだ景観を提供してくれるので、飽きることがありません。 -
街に近付いて来ました。それでも、ネトレヴァ川の美しさは変わりません。
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廃墟ですが、独特の彫刻で飾られた建物。紛争前は公共の建物だったのでしょう。
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モスタル駅です。
モスタルの地名は市場から左岸に向けて架かっていた木製の橋を守る「橋の番人」を意味するモスタリ(mostari)から来ているとされています。 -
カリンスキ橋(Carinski most)を渡っています。町の中なのに、この美しさはどうでしょう。
これだけ水が綺麗なら、毎日でも泳ぎたくなりますが、水温がとても低いのだそうです。 -
モスタルは、とても内戦が激しかった場所です。20年以上たった今でも、こうした廃墟はあちこちにあります。
オスマン帝国がモスタルを支配し始めたのは1468年頃。
16世紀から17世紀にかけ急速に町は発展し、17世紀後半から18世紀初期にはピークを迎えました。
オスマン帝国の支配力も19世紀半ばには衰えていき、これに代わってオーストリア・ハンガリー帝国が支配下に置くようになると、キリスト教が主要な役割を担うようになってきました。 -
モスタル・ギムナジウム。如何にもイスラム系ですね。
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聖フランシスコ教会(ツアーで渡された地図にはこうあります)にある平和の塔。十字架の先までは107.2mあるそうです。
バスはこの教会の隣にある専用の駐車場に止まり、私たちは徒歩でスタリモストを目指します。
スタリモストの西側はキリスト教が強い地区になります。この教会も破壊されましたが、近年再建されたそうです。聖ペーター教会 寺院・教会
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観光地の辺りはほとんど復興されていますが、それでも時折、こうした廃墟があります。
持ち主が(亡くなったりして)いないと、再建もままならないと言います。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナがユーゴスラビアからの独立を宣言した後、モスタルは東西に分断され、西側はクロアチア勢力が、東側はボスニア・ヘルツェゴヴィナ共和国の軍が集まりそれぞれ支配することになりました。 -
左から、モスタルの市章(スタリモストが描かれています)、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの国旗、世界遺産の旗。
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国道を渡るとすぐに旧市街に入り、足元が大きな玉石に変わります。大きくてツルツルの丸い石が無数に埋め込まれているので、たいへん歩きにくいです。
歩きやすい靴で歩くのは旅の基本ですが、モスタルでは特に気を付けることをお勧めします。 -
イチオシ
西側はキリスト教の影響が強いとはいえ、何世紀もムスリムの町だったので、当然モスクなどもあります。
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真っ直ぐに行けばスタリモストですが、観光なので、ちょっと左に曲がります。
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曲がった先にあるのは「ハマム博物館」。トルコ式の共同浴場を見学できる施設です。
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元の道に戻って、スタリモストを目指します。この辺りは観光客がいっぱいで、懐中物にご用心。
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アーチの先がスタリモストです。
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その手前の手摺の上にしゃがんで何かを交渉している男がいます。
水泳パンツ姿のこの男は、スタリモストからダイビングをするので、その見物料を募っているのです。 -
アーチをくぐって振り返ります。ここから、敷石が変わります。
2004年7月23日に、ユネスコの支援を受けたトルコ企業によって再建されたスタリモストは、当時の技法に従って切り出された1088個の石を使い、およそ1200万ユーロが費やされました。 -
橋の付け根の土産物屋の壁には「MOSTARI」のプレート。
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この斜面がスタリモストです。真ん中が一番高くなっていて、向こうに下って行きます。足元の段差が危険です。
スターリモスト橋 建造物
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イチオシ
橋から北側を見ます。前方に見えているモスクは、コシキ・メフメド・パシャ・モスク(Koski Mehmed Pasha Mosque)です。
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南側です。 Pazar橋(Stari)が見えます。スタリモストは人道橋ですが、あちらは車道になっています。
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気温37度の炎天下。もっと川に入って遊ぶ人がいても良さそうですが、酔狂な御仁に限られるようです。
計ってみると、水温は26度。水際の温度ですから、川の中はもっと冷たいのでしょう。 -
このダイバー、まだ希望金額に達しないのかな?
こうして資金を集める人の中には、飛び込まずにお金を持って逃げる輩もいるのだそうです。お金を渡しても、すぐには飛び込まないので、余裕が必要です。 -
橋の頂点を越えて、下りになります。
今回のツアーのガイディングレシーバーは不良品で、ほんの数10m離れただけで、音声が途絶えて何を言っているのかわからず、説明どころか集合場所さえ聞こえないことがあるので、たいへんです。 -
スタリモストの付け根にあるわずかな岸辺。後でフリーになったら行ってみます。
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飛び込み台もありました。あそこで練習するのかな?
毎年7月の末にスタリモストのダイビング大会が行われます。 -
スタリモストの東岸です。突き当りの階段を右に上がって行けば、博物館です。
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脇には、トルコ風の土産物が売られています。
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彼はまだ、飛び込まないようです。
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スタリモストは、1566年に木橋から石橋に架け替えられました。
オスマン・トルコ帝国の建築家ミマール・ハイルッディンにより造られ、全長28m、高さ20mとなっています(資料によって数値がまちまち)。 -
スタリモストの袂にある土産物屋の名前が「MIMAR」なのは、建築家の名前をとっているのですね。
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スタリモストの東側は、可愛らしい色合いの店が並びます。左側に植物がある辺りからスタリモストが良く見えます。
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ここから見ると全景がよくわかります。山の上には巨大な十字架も見えます。
真下にあるカフェからは障害物なしで見えるのでしょう。スタリモストが見えるすべての場所が店に占領されていて、一般人は見ることが出来ません。 -
橋の上では、あの男がついに飛び込む気になったようです。よく見ると、左側にも水泳パンツの男がいます。
飛び込みは、志願する人が何人も稼ぎに来ています。30分から1時間起きには飛び込みが見られるようです。 -
足から飛び降りて行きました。
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水泳には適さなくても、これだけ美しい景色を提供してくれるだけで、素晴らしい川です。
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その先の道は急な坂道です。雨の日は玉石が滑るので危ないそうです。
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コシキ・メフメド・パシャ・モスク(Koski Mehmed Pasha Mosque)です。
コスキ メフメド パシャ モスク 寺院・教会
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モスクの中庭からスタリモストが綺麗に見えるとガイドブックなどで宣伝されてしまったことから観光客が殺到し、現在では入場料を払って入った人以外は中庭には行かれなくなりました。
よって、このモスクに来ても見られるのはこれがすべてです(入場料を払えば見られます)。コスキ メフメド パシャ モスク 寺院・教会
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コシキ・メフメド・パシャ・モスクを過ぎると街並みは急に現代風になります。
玉石はなくなり、車が通る普通の道になり、建物には銃弾の跡が見られます。 -
カラジョズ・ベグ・モスク(Karadozbegova dzamija)です。
一見、先ほどのコシキ・メフメド・パシャ・モスクとそっくりなのですが、ミナレットのテラスの装飾が違います。ここまでが、「観光」です。 -
これから1時間ほど自由行動です。日本を出発する前には、あそこを歩いてみようなどと考えても来たのですが、気温37度と高湿度という悪条件では、「元気にあちこちを散策」というのは無理がありました。
団体行動中は脇目も振らずにただ真っすぐに歩いて来ましたが、ゆっくり寄り道をしながらスタリモスト方面に戻ることにします。 -
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(1992年 - 1995年)の間、クロアチア分離主義勢力・クロアチア防衛評議会は、橋を寸断し、周辺の歴史的な街区も破壊しました。
それらはボスニア人文化、トルコ文化、イスラム文化などの一部として、攻撃の的になったのです。 -
こんなにも美しい景観を持つこの町でも、これほどの破壊行為が行われるのだということを、ただ、綺麗な風景を見るだけではなく、心に留めて置きたいものです。
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スタリモスト方面に歩いています。右側にスーパーのコンズム(KONZUM)があります。
少しの間涼むのと、飲み物を補給するために立ち寄りました。コンズムでの買い物は、ユーロは使えません。
モスタルでコンズムを利用するつもりなら、サラエボで両替をしておくといいです。
その他の土産物屋やレストランでは、ユーロは若干レートは悪いかもしれませんが、使えます。 -
この奥を進むとスタリモストです。ここから玉石が始まります。
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玉石には、モザイク模様が仕込まれています。
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土産物屋で見掛ける商品は、トルコで売っているものとほぼ同じで、残念ながら、ボスニア・ヘルツェゴヴィナならではというものはありませんでした。
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再びスタリモストが見えて来ました。この橋一つで、これだけの観光地となるのがすごいです。
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1993年11月9日、クロアチア系の民族主義者たちによりスタリ・モストは破壊されています。
スターリモスト橋 建造物
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スタリモストの頂点を越えて、向こう岸に渡ります。付け根のアーチの右側にある店には一枚の写真が飾られています。破壊された橋の写真で、店の人が撮影禁止として、窓から終始監視しています。
アーチの真横にある白黒写真です。訪れたら見てみてください。 -
アーチの横にはもう一つ見るべきものがあります。地面に置かれた石板です。
「DON’T FORGET ’93」と書かれています。1993年に起こったことを忘れるなという意味です。
ガイドブックでも取り上げられていますが、石が違います。なんと酔っ払いが石を川に投げ込んでしまったそうで、今は2代目の石が置かれています。 -
メインストリートから横道に逸れてみます。いい雰囲気の小道があります。
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大きなイチジクの木のあるレストラン。気持ちよさそう。
Hindin Han 地元の料理
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小さな小川に臨むレストランが点在しています。この辺、いいなあ。
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このまま歩いて行ってみたいけれど、もうあまり時間がないので引き返します。
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イチジクはバルカン半島でよく採れるので、ドライフルーツや、ジャムなどを売っています。
今年もたくさん採れそうですね。 -
イチオシ
スタリモストの手前で、下に降りる階段を下ります。途中には、こんなカフェもあります。
ネトレヴァ川の緑と、椅子の赤が対照的で、そのセンスに乾杯! -
川岸から見上げたスタリモストです。橋のアーチがとても優美です。その向こうに見える街並みもすてきな風景です。
スターリモスト橋 建造物
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なのに、15年前には、ここには橋がなかったのです。
もう二度とこれらを壊すことのないように、祈らずにはおれません。 -
博物館の塔の隣には、かなり新しいイスラム系の建物があります。
ちょっとマッチしていませんが、こうしてどんどん復興してくれるといいですね。 -
ツーリストインフォメーションがありました。2階なんですかね?
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白装束のムスリムのおじいさんが、金属の加工をしていました。
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集合場所のレストランに向かいます。
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左側のレストラン、エウロパで夕食をとります。
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この店の2階からはスタリモストが良く見えます。ダイビングをまた見ることが出来ました。
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肉・チーズ・ほうれん草のパイ包み。
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ケバブのソーセージ風。大きなお肉の下に見え隠れしている方です。これはかなり美味しかったです。
ソフトドリンク類は2ユーロでした。ボスニア・ヘルツェゴヴィナは税金が含まれていないので、安いです。 -
夕食を終えて、バスの待つ駐車場に向かう途中、もう一つの石板を見つけました。
スタリモストの両側に住む人々が同じ気持ちを持ってくれるといいですね。 -
だいぶ、影が長くなって来ました。夕食後とは言え、18:40。まだまだ暑いです。
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今夜の宿EROの斜め向かいにあるショッピングセンター。
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このショッピングセンターは、地下から屋上まで吹き抜けになっています。
その階の店の名前が大きく書かれているので、とてもわかりやすいです。 -
地下に大き目のKONZUMがあります。
同じ階に無料のトイレもありました。 -
KONZUMで売っていたスタリモストの絵の付いたワインです。
どの国のKONZUMでも、その国の通貨しか使えませんが、カードでの支払いは可能です。
次回は、国境を越えて、クロアチアに入り、ドゥブロブニクを観光します。
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