霧の重慶は再開発の嵐★ガラガラの世界遺産でウロウロ <大足石刻宝頂山で出口ばっかり3回通過の巻part2>

2017/02/16 - 2017/02/20

例によって会社は3日しか休めず、予算も当然安けりゃ安い程良く、食べ物の好き嫌いの激しいPHOの旅先は毎度の中国です。
往復の航空券、4泊分の宿、現地での交通費、ぼったくりの世界遺産入場料、全ての飲み食い合わせて5万円台で済みました(片道3700円とかのキャンペーンは利用してません)。あっ、ケチケチしては居ませんよ(笑)。財布の紐はいつもと同じです。
中国語喋れないくせに、徐々にハードルを上げちゃって、情報の少なさにオタオタしつつも、いつも通りに走り廻って来ました。

重慶第2日目は、片道3時間をかけて世界遺産の大足石刻を見に行きました。
大足石刻について、詳しくはこちらをご覧ください。
http://g-tabi.com/guide/chongqing/dazu.php
旅行記の写真の説明にも、こちらの資料を参考にさせていただきました。
にしても、本音を言えば良く判んないのです、こういう宗教的なのって。

初日、公園内で道に迷い、大変な思いをしましたが、この日も近くまで来ていながらたどり着けないもどかしさに、かなりストレス感じちゃいました。とは言え、楽じゃないのもPHOの旅らしくて、それはそれで刺激的♪とも思います。

これまでの旅行記は、
初Spring Japanは直行便☆の巻　http://4travel.jp/travelogue/11217241
謝々、重慶郵電大学生☆街歩きで遭難しかけるの巻　http://4travel.jp/travelogue/11217236
大足石刻宝頂山で出口ばっかり3回通過の巻part1 http://4travel.jp/travelogue/11217520

エリア 大足(中国)

さっき飲み物を買った売店の在る出口まで引き返して来て、オジサンに入口は？って尋ねると、博物館方向へずーっと戻って行くようにって手ぶりで教えてくれました。
うわ～っ★でも仕方無い(+_;)
その言葉に従い、ようやく見付けた入口への道。
何故案内が無いの？
にしても無駄に長い通路

ついにチケット拝見のゲート到着(^_^)vって、これからなんですが‥

うお～っ！いきなり目に飛び込んで来るのはこの風景☆

柳本尊修業図です。
色の鮮やかな部分は、宝頂山建築を監督した趙智鳳の祖師・柳本尊の修行及び説法を表現しています。中央に金箔を嵌めた柳本尊があり、下の護法の像の一部は、建築当時モンゴル兵が攻めて来た為に未完成です。
現在、古代の建築方法の研究がすすめられています

これが柳本尊

未だにこんなに色鮮やかって信じられないんだけど

改めて、大足石刻☆世界遺産です

地獄経変図。
保存状態が最も完璧で、18層地獄図や地蔵菩薩が彫刻されています。
地蔵菩薩は「地獄にいる者が全ていなくならなければ、私は成仏しない。」と誓願しました。
この他に、閻魔大王の化身として12の地獄の審判官が彫られ、人の死後、地獄に来た人の罪はこの審判官達に裁決されます。
裁決方法は二つあり、一つは罪の重さを秤で判断、一つは審判官が業の鏡に生前の罪の証拠を映し出します。
地獄に落ちた後は、針山・油・氷・弓矢・火炎・毒蛇等、18種の残酷な刑に処せられます

審判官は仏と同じような顔形だけど、地獄では皆揃って漫画チックだよね。ギョロ眼に鼻が横に広がってて・・

西方浄土三聖。
左：観音菩薩
中：阿弥陀如来
右：大勢至菩薩（見えないけど）

上部に彫られた楼閣はすべて黄金、瑪瑙、真珠などの宝物で装飾されています。楼閣の上には楽士が生き生きと彫刻され、仏教の多くの技楽を中国式の楽器で表し、仏教と中国の民族文化が深く融合されています

観音菩薩

大勢至菩薩

大方便仏報恩経変図。
釈迦が親孝行する様子を描いています

この彫刻は宝頂山の中において、仏教と中国の伝統的な思想を巧みに結び付け、父母が家庭で子供を育てながら倫理道徳の重要性を教えている彫刻群で、現存の彫刻像は改造された石刻です。
仏教では輪廻転生が説かれ、今世での親子関係は来世において相互に入れ替わる為、親孝行しなくてもかまわないと主張します。
それは中国の伝統思想の親孝行観念とまったく異なるので、仏教が中国に伝わって来た際、道教と儒教に猛烈に反対されました。
しかし、中国の統治者が仏教を利用する為、仏教は道教と儒教の思想を融合して伝えられました。
親として受ける妊娠の苦しみ、洗濯や授乳、寝小便等の世話する育児の苦しみ、いたずら等で面倒をかけられる苦しみ、成人後、出世のため親元を離れていく苦しみなどを通じ、人間として親に感謝し孝行すべきだと説いています。
800年前の生活ぶりをよく反映している彫刻です

ねぇ、これってさっき地獄に居た人達と同じ顔

普通に見れば、左：犬、右：風神。
でもそうじゃないよね？

正直、説明されないと何だか判んないです。
多分説明されても良くは判んないと思いますけど

父母恩重経変図。

そっくりさんのオンパレードかとｗ

父と母？

中国最大の千手観音像で、全称は『千手千眼観音』と言います。
密教の中では千手は菩薩の力が無限で、千眼が智慧無限と言う意味です。
千とは未知数の多さを意味し、通常の千手観音像では、手が10本ほどあれば千手観音と言えます。
宝頂山の観音仏像は88㎡の岩壁に1007本の手がまるで孔雀が広げた羽根のような形で刻まれています。
手の姿勢は多種多様であり、まるで本物を見ているように目を見張るものです

さすがに堂宇の中です

孔雀明王経変相

左上に阿修羅と戦う仏が彫られてるはずなんだけど？
孔雀が居るところは判るよね、それ？

九龍浴太子図。
お釈迦様が子供の頃（生まれた時）に龍の口から湧く泉で水浴びをしたという図

今回の重慶では再開発中や修復、リモデリングの最中で見られなかったモノが幾つも有りましたが、この31mの涅槃像もその1つ。去年の5月か6月頃から、こうしてネットがかけられて修復の為に分解されています。それでも肝心の頭部が在ったのは良かったです

デカい☆上半身は中国で一番の大きさとか

水害の為だったのですね

手前の使者像ですら、実際の人間より大きめです

本来ならこんな感じで釈迦尊が横たわってたのですが

もう8ヶ月以上経ちますが、修復が進んでる気配が今ひとつ判りません

これだけ見られたので良しとしましょう

折り返し地点（J字型の散策路でした）から振り返ってみました

文殊菩薩の両手で支えられた塔は400キロもあり、800年もの間支えられ続けられています

中央に盧遮那仏像があり、両側に文殊菩薩と普賢菩薩が並ぶ「華厳三聖」は、宝頂山で最も大きな立像です。
三聖像の高さは7m、丸みを帯び、立体感があります。その大きさから自然に仏のことを尊敬する気持ちになるのだそうです

広大宝楼閣図。
紫竹林の下で修業中

撫でられまくってテカッちゃった猫

六道輪廻図。
天上界、人界、阿修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄の6つの世界と人間の生老病死、輪廻転生などの仏教基本協議を彫刻で表します。

これが見たかったのですが、抱えてる人(じゃないよね)が不気味

敢えて入れてみたガイドさん。黒いスーツのユニフォームが良く似合う美人(皆そうでした)

またまた出ました、変な顔。
派手なコスチュームは仏法の守り神

仏法の守り神勢揃いの図。
地下に押し込められてるのはモンスター

この生き物は何でしょう？前に何処かで見たような気もするんだけど‥

牧牛図。
仏教では常に牛を人の心に喩えています。牛は非常に頑固で放牧するのは簡単にはいきません。
これと同様に人間の心も操るのが難しいという事を人の心を牛に例えて教示しています。
修行者の心が修行により改善されていく様子を、牛の動作の変化で表しています。
牛が虎を見て驚愕し、放牧者はなかなか思うように動かせないが時間が経つにつれ落ち着き、牛が放牧人の様子を伺い、放牧人は綱を握り牛を放さないでにいます

更に時間が経過すると、放牧人は牛の鼻につないだ縄をほどいて手放します。
すなわち人の心も解放され悩みが消える、という過程を通じ、修行者の心理を表現します。
生活感が濃く、とても生き生きとした作品です

これは獅子だよね

園覚洞内部。
洞の内部だけあって、大足石刻の中でも最も芸術的且つ保存状態の良い石刻です。
園覚洞とは園覚道場の意味で、密教では12人の菩薩が修業中の疑問、難題などに対し仏が真理を教え、道を導き修業を円滑に終了させたといわれる所です。
飛天が天井に飛び、採光と温度調整も自然を巧妙に利用し、排水設備も工夫された洞窟です

52体の仏が祀られている洞内は高さ6m、幅9m、奥行き12mです。
正面に3体の仏像、左右に12体ずつの菩薩像が在ります

中央に指揮者が居るように見えてなりません

ヘアースタイルがユニーク

右の女性（女神）像が昆虫に見えて仕方無し

左：山君伏虎鎮橋頭
右：道祖乗牛登岸上
それぞれ、乗っている動物が虎と牛なのは判りますが、それがそのまま呼び名なのかは不明

3度目にようやく本来の目的で出口を利用したPHOに、オジサンは自分の座っていた椅子から立ち上がり、その椅子を叩いて、此処に座って休めのジェスチャー(^_^;
お言葉(？)に甘えて座らせて貰いました。
結果、日本語と英語の併記されてる図録買っちゃったんですけどね(最初にドリンク買った時にも図録を勧められて、それは英語併記だけで88元でした。日本語が加わると何と200元。とてもじゃないけど買う気になりません。それを今回120元で良いからと言うので、100元なら買うと言いました。プラスチックフィルムで包まれた立派なモノです。お菓子以外にPHO自身のお土産は今回これだけ)。

此処から直接タクシーで北山へ行こうかと思ったら、50元よりまけられないと言うので取り止め、バスでターミナルに戻ります。ターミナルまでバスは3元、ターミナルから北山へは歩けない距離ではないのです(上りだけど)。確かタクシーでも10元程度で行けるはず。独り旅じゃ迷う余地無し

この旅行記へのコメント （2）

• Masa さん 2017/05/09 17:23:11

  大足石刻、懐かしい！

  １７年前に訪れた思い出が、一気に蘇りました。確か大足に２泊したはずです。
  ホテルのレストランで食事していたら、停電したり、現地で頼んだガイドさんが、鼻毛ボーン状態で、真剣に説明してくれればくれる程、吹き出しそうになった事を思い出しました。

  PHOPHOCHANGさん からの返信 2017/05/10 00:16:03

  Re: 大足石刻、懐かしい！

  コメントありがとうございます<(_ _)>
  そんな昔に訪れていらっしゃったとは！当時はまだ色々規制が多かった頃ですよね？
  
  移籍はだいぶ整備修復されてる感じでしょうか。
  重慶の街はもう少し前に来てみたかったと思いました。勿論今の方が快適ですが。
  にしても、無駄に歩いて疲れました(´`:)