雪まだ残る初春の秋田内陸縦貫鉄道を全線乗ってきました。

2015/03/07 - 2015/03/07

その名の通り、秋田の内陸部を縦貫する秋田内陸縦貫鉄道です。四季を通して違った車窓が楽しめるそうですが、まだ雪が残る３月上旬、角館から鷹巣まで全線乗ってきました。
２時間以上も乗っていましたが、美しい車窓を眺めていると、あっという間に時間が経ってしまいました。

エリア 秋田

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

新幹線を角館で降りて、秋田内陸縦貫鉄道に乗り換えです。一度ＪＲの改札を出ないとなりませんが、すぐです。
ただし、これは秋田内陸縦貫鉄道の改札口でなく、改札口は右側にあります。

切符販売の窓口は一つだけ。

短いホームが一つだけです。

乗り換え時間は8分でした。余裕で間に合うと思ったのですが、前のお客さん（恐らく地元の方）がのんびり切符を買っていたので、発車ぎりぎりに乗り込むことになってしまいました。

暫くは、平坦な広い雪一面の景色の中を進みます。

車窓に川が見えてきましたね。これから先ずっとそうでしたが、両側の車窓退屈しません。

八津駅を過ぎたあたりから、少し勾配がきつくなり、渓谷沿いを縫うように走り、トンネルも増えてきました。

田沢湖の最寄駅です。秋田内陸縦貫鉄道には休日だけのお得なフリー切符があるのですが、この松葉駅と鷹巣駅間がフリー乗車となるホリデーフリーきっぷAタイプは1,000円です。
角館から鷹巣までの運賃は1,670円ですが、角館から松葉まで乗車券を買って、このホリデーフリーきっぷAタイプと組み合わせると1,470円で済みます。さらに、松葉駅から先はフリー乗車ですから途中下車するならよりお得です。　

すべての駅舎やホームに近辺の名所や近辺で行われる行事が案内されています。

駅は大半が無人駅。中にはこのようなポツン駅も。

まだまだ雪深しの初春です。

上桧木内駅で下り列車との列車交換

阿仁マタギ駅

マタギの像が。

阿仁マタギ駅では予約しておくと打当温泉まで無料送迎バスが迎えに来てくれます。
あのワゴン車がそのようです。

奥阿仁駅−比立内駅間の阿仁川渓谷を渡る赤い鉄橋に差し掛かりました。

この阿仁川渓谷を渡る橋の上からの景色は絶景で、内陸線屈指の紅葉スポットだそうです。紅葉シーズンに限らず、また普通列車でも徐行運転と車内アナウンスがあります。

反対側には道路の赤い橋も見えます。徐行してくれるので、ゆっくりシャッターを押すことができます。

秋田内陸縦貫鉄道はイベント用に貸切列車としても利用できるようで、これは韓国の何かグループが貸し切ったのでしょうか、サインが残されていました。

比立内駅を過ぎると車窓は一変し、列車は秋田杉の木立の中を走り抜けます。列車が走るのに合わせて舞う雪が車窓の風景を幻想的にしています。
この景色とっても気に入りました。

１両編成ですが、ちゃんとトイレも付いています。

わらわない、ではなく、おかしない

笑内駅から萱草駅までの間も阿仁川の美しい渓谷が楽しめます。

笑内駅と萱草駅の間にある大又川橋梁。
ここでも徐行してくれますので、ゆっくり写真を撮ることができます。

秋田内陸線のほぼ中間、最大の駅阿仁合駅到着。列車交換と乗務員交代で少し停車します。
樹氷で有名な阿仁スキー場はここから乗合タクシーや路線バスで行けます。冬の間、列車・乗合タクシー・スキー場ゴンドラがセットになったお得なチケットが発売されています。時間に余裕があれば行きたかったなあ。

車両基地になっているのかな。色々な車両が停まっていました。

山小屋のような阿仁合駅舎

下りの急行もりよし号が到着。こちらは２両編成です。

阿仁合から先はたんぼや、川に沿った車窓が多くなります。

車両の窓に付けられた熊の足跡のマーク。ちょっとしたところにも遊び心が。

阿仁前田駅の手前、阿仁川に架かる橋梁が車両の先頭から望めます。
なかなかいい感じ。撮影スポットだと思います。

阿仁前田駅到着。ここで途中下車。次の列車まで一時間半ばかり。

この駅には日帰り温泉が併設されています。

立派な温泉施設兼駅ビル。

駅前には小さな食品スーパーと、

ラーメン屋、あと時計屋などがある小さな商店街（というほどではありませんが）があるだけで、近くに観光できそうなところは見当たりません。

こちら、ラーメン屋の番犬。なんかいい味出してますね。

河川もすぐですが、特に何もなし。

ということで、駅舎にある日帰り温泉施設「クウィンス森吉」を利用することに。

駅の温泉施設と侮っていましたが、源泉かけ流しもあり、身体が温まるとてもいい湯ではないですか。地元の人でにぎわっている理由が分かります。
そんなわけで、残念ながら中の温泉の写真は撮れず。

鷹巣行き列車が到着。夕方のこの時間、さすがに車内は空いています。

阿仁前田より先、鷹巣まではこのような車窓が続きます。

ようやく終点の鷹巣駅到着。３番線です。

ＪＲ鷹ノ巣駅は１、２番線です。

このまま階段を上がればＪＲのホームへ、階段を上がらず右側には秋田内陸線の改札口があります。

世界一の大太鼓のまち鷹巣です。

駅前には何もありません。
ここで、青森行の特急いなほに乗り換えるのですが、その前にやることが。

人気のない駅前を真っ直ぐ大通りに沿って街中へ。
途中、ところどころの商店に明かりは灯っていますが、土曜の夕方なのに大通りは閑散としています。

駅前から歩くこと１０分。ネットで目星を付けていた比内地鶏のお店に到着。
本当はゆっくり店内で食事と地酒を味わいたかったのですが、時間の関係で持ち帰りにしてもらいました。
優しい女将さんが目の前で焼いてくれました。
今度はカウンターでゆっくりいただきますね。

焼いてもらった比内地鶏、青森行特急いなほの車内でいただきました。
味がしっかり、肉にも歯ごたえがある、旨みたっぶりの比内地鶏の焼き鳥です。
がっつりした日本酒にもよく合います。

今日は一昨日と同じ青森泊りです。