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 パリには日本に関係する名前が二つある。ひとつは20区の「日本通り Rue de Japon」(由来は、日本が1867年のパリ万博に初めて参加したのを記念したことによるとか。ちなみにすぐ隣に平行して「中国通り Rue de la Chine」もある)で、もうひとつが「東京広場 Place de Tokyo」だ。<br /> そして、その前にあるどっしりした建物が「パレ・ド・トーキョー」。<br /> その「近代美術館」は最高だ。何しろ「無料」なのだ。ロハで、マチスやピカソの作品やポップ・アートが見られるのだ。こんな幸せは日本ではなかなか味わえない。<br /><br /> 近代美術館はずっと修復中だったので、なかなか会えなかった恋人のようだ。今、壁一面に広がる<br />【マチスのダンス】<br />想像をはるかに越えて、圧倒的な迫力で迫って来る。

パリ市立近代美術館でマチスを見る。

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2006/08/17 - 2006/08/17

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スキピオ

スキピオさん

 パリには日本に関係する名前が二つある。ひとつは20区の「日本通り Rue de Japon」(由来は、日本が1867年のパリ万博に初めて参加したのを記念したことによるとか。ちなみにすぐ隣に平行して「中国通り Rue de la Chine」もある)で、もうひとつが「東京広場 Place de Tokyo」だ。
 そして、その前にあるどっしりした建物が「パレ・ド・トーキョー」。
 その「近代美術館」は最高だ。何しろ「無料」なのだ。ロハで、マチスやピカソの作品やポップ・アートが見られるのだ。こんな幸せは日本ではなかなか味わえない。

 近代美術館はずっと修復中だったので、なかなか会えなかった恋人のようだ。今、壁一面に広がる
【マチスのダンス】
想像をはるかに越えて、圧倒的な迫力で迫って来る。

  •  バレ・ド・トーキョーは二つの翼を持つ巨大な建物だ。セーヌ川のほとりに翼をたたんで腰掛けたコンドルのようだ。プラス・ド・トーキョーの所にあるのでこの名がある。ここに1937年の万博の時、日本館があったと聞いているが・・・それで「ト−キョ−」の名が付いたとか・・・<br /> 向かって右側がいわゆるパレ・ド・トーキョーで、なんらかの展覧会を開催している。中に、しゃれたカフェーあり。

     バレ・ド・トーキョーは二つの翼を持つ巨大な建物だ。セーヌ川のほとりに翼をたたんで腰掛けたコンドルのようだ。プラス・ド・トーキョーの所にあるのでこの名がある。ここに1937年の万博の時、日本館があったと聞いているが・・・それで「ト−キョ−」の名が付いたとか・・・
     向かって右側がいわゆるパレ・ド・トーキョーで、なんらかの展覧会を開催している。中に、しゃれたカフェーあり。

  • パリ一市立近代美術館は、向かって左側に入口がある。一見せまそうだが中に入ると、見事な空間が広がる。「本当にただでいいの?」心配になるほどの立派な館内だ。

    パリ一市立近代美術館は、向かって左側に入口がある。一見せまそうだが中に入ると、見事な空間が広がる。「本当にただでいいの?」心配になるほどの立派な館内だ。

  • マチス【未完成のダンス】<br /><br /> 未完成と言われているが、こっちのほうがいいと言う人もいる。

    マチス【未完成のダンス】

     未完成と言われているが、こっちのほうがいいと言う人もいる。

  • フランシス・ピカビア(1879〜1953)の絵画遍歴はシスレーから始まる。1907年まではただひたすら、印象派だったけど、キュビスム cubisme と出会ったら、すっかり三次元に目覚め、詩人アポリネ−ルと出会うと、シュールレアリスム、未来派、色々な世界で生きた。と言うより生きることができた。

    フランシス・ピカビア(1879〜1953)の絵画遍歴はシスレーから始まる。1907年まではただひたすら、印象派だったけど、キュビスム cubisme と出会ったら、すっかり三次元に目覚め、詩人アポリネ−ルと出会うと、シュールレアリスム、未来派、色々な世界で生きた。と言うより生きることができた。

  • ロベール・ドゥローネー(1885〜1941)【エッフェル塔】(1926年)<br /><br />ゴ−ギャンからスーラまで印象派・後期印象派・点描派の影響をたっぷり受けて(皆そうだけど)、20世紀になってキュビスムと出会う。<br />エッフェル塔を描くということは、新たな世界への突入なのだ。19世紀の印象派どもは、パリの町にエッフェル塔の存在を認めなかった。<br />この「鉄のお化け」をすんなり受け入れたのは、シャガールのような外国人だったとは、パリの皮肉かも。

    ロベール・ドゥローネー(1885〜1941)【エッフェル塔】(1926年)

    ゴ−ギャンからスーラまで印象派・後期印象派・点描派の影響をたっぷり受けて(皆そうだけど)、20世紀になってキュビスムと出会う。
    エッフェル塔を描くということは、新たな世界への突入なのだ。19世紀の印象派どもは、パリの町にエッフェル塔の存在を認めなかった。
    この「鉄のお化け」をすんなり受け入れたのは、シャガールのような外国人だったとは、パリの皮肉かも。

  • アルベール・グレーズ Albert Gleize 【水浴する女たち】(1922年)<br /><br />もちろん彼も出発点は印象派だ。そしてキュビスムとの出会い。すると彼は、最も強力なキュビスムの理論家となった。<br />僕の夢、豊かな生活を送れるようになったら、書斎にグレ−ズの絵を飾りたい。

    アルベール・グレーズ Albert Gleize 【水浴する女たち】(1922年)

    もちろん彼も出発点は印象派だ。そしてキュビスムとの出会い。すると彼は、最も強力なキュビスムの理論家となった。
    僕の夢、豊かな生活を送れるようになったら、書斎にグレ−ズの絵を飾りたい。

  • オシップ・ザッキン(1890〜1967)【オルフェウス】木彫<br /><br />ロシアから1909年にパリにやって来たザッキンが一番関心を持ったのは、皮肉にもロダンではなくアフリカ彫刻だった。<br />そう、人間の本質はアフリカにあったのだ。彼の作品は、僕たちの遠い、遠い、はるかかなたの「ひと」を思い出させる。

    オシップ・ザッキン(1890〜1967)【オルフェウス】木彫

    ロシアから1909年にパリにやって来たザッキンが一番関心を持ったのは、皮肉にもロダンではなくアフリカ彫刻だった。
    そう、人間の本質はアフリカにあったのだ。彼の作品は、僕たちの遠い、遠い、はるかかなたの「ひと」を思い出させる。

  • 【キャビネ・ド・パンチュール】部屋全体が作品のようだ。

    【キャビネ・ド・パンチュール】部屋全体が作品のようだ。

  • アンドレ・ブルトンの部屋【ブルトンの肖像】ヴィクトール・ブロネール Victor Brauner (1902〜1966)作<br />ル−マニア人のブロネールは、もともと前好きだったが、パリにやって来ると、ブランクーシ、ジャコメッティ、タンギー、そしてとどめの人物ブルトンと知り合う。こうなったら、シュールレアリスムの世界にどっぷりつかる。<br />彼の親友、アンドレ・ブルトンは『シュ−ルレアリスム宣言』で有名な詩人・作家だ。

    アンドレ・ブルトンの部屋【ブルトンの肖像】ヴィクトール・ブロネール Victor Brauner (1902〜1966)作
    ル−マニア人のブロネールは、もともと前好きだったが、パリにやって来ると、ブランクーシ、ジャコメッティ、タンギー、そしてとどめの人物ブルトンと知り合う。こうなったら、シュールレアリスムの世界にどっぷりつかる。
    彼の親友、アンドレ・ブルトンは『シュ−ルレアリスム宣言』で有名な詩人・作家だ。

  • 【アンドレ・ブルトンの部屋】

    【アンドレ・ブルトンの部屋】

  • アメデ・オザンファン Ozenfant (1886-1966)【大静物画】<br /><br />オザンファンは建築家でも有名なル・コルビュジエとともに芸術運動を展開した。二人の共著『キュビスム以降』が有名だ。

    アメデ・オザンファン Ozenfant (1886-1966)【大静物画】

    オザンファンは建築家でも有名なル・コルビュジエとともに芸術運動を展開した。二人の共著『キュビスム以降』が有名だ。

  • ジャン・アルプ(1887〜1966)【CONCREANTION HUMAINE】<br /><br />彼が第一次世界大戦を避けてチュ−リッヒに行ったのは運命だったのか。<br />そこで詩人のトリスタン・ツァラと出会う。ダダイスムは彼の出発点だ。<br />彼にかかると、人間は本質だけが抽象される。写真は訳せば「人の具象化」だろうか。

    ジャン・アルプ(1887〜1966)【CONCREANTION HUMAINE】

    彼が第一次世界大戦を避けてチュ−リッヒに行ったのは運命だったのか。
    そこで詩人のトリスタン・ツァラと出会う。ダダイスムは彼の出発点だ。
    彼にかかると、人間は本質だけが抽象される。写真は訳せば「人の具象化」だろうか。

  • アルベルト・ジャコメッティ(1901−1966)の作品<br /><br />スイス人ジャコメッティは1922年にパリにやって来る。ブランク−シなどの影響も受けたが、当時彼に限らなかったが、アフリカ彫刻に目が点になる。彼の本質だけを追求された作品にはぎりぎりのマスしかない。

    アルベルト・ジャコメッティ(1901−1966)の作品

    スイス人ジャコメッティは1922年にパリにやって来る。ブランク−シなどの影響も受けたが、当時彼に限らなかったが、アフリカ彫刻に目が点になる。彼の本質だけを追求された作品にはぎりぎりのマスしかない。

  • 藤田嗣治【ジュイ−織りのシーツに横たわる裸婦】

    藤田嗣治【ジュイ−織りのシーツに横たわる裸婦】

  • ジャン・メッツザンジェ Metzinger【青い鳥】1913年

    ジャン・メッツザンジェ Metzinger【青い鳥】1913年

  • フェルナン・レジェ作【シャンデリアのある静物】

    フェルナン・レジェ作【シャンデリアのある静物】

  • ピカソ作

    ピカソ作

  • ジョルジュ・ブラック(1882−1963)【静物とパイプ】<br /><br />彼の生涯で、モンマルトルの洗濯船で出会ったピカソとその作品『アヴィニョンの女たち』ほど、強烈な事件はなかったに違いない。二人はキュビスム運動の大きな柱となる。

    ジョルジュ・ブラック(1882−1963)【静物とパイプ】

    彼の生涯で、モンマルトルの洗濯船で出会ったピカソとその作品『アヴィニョンの女たち』ほど、強烈な事件はなかったに違いない。二人はキュビスム運動の大きな柱となる。

  • ピカソ作

    ピカソ作

  • ジョルジュ・ルオ−(1871−1958)【娘】1906年<br /><br />後にステンドグラスのようなキリスト像やクラウン(道化師)を描くが、かつてはこのようなフォーヴィスムの絵を描いていた。<br /><br />ちなみに、フォーヴィスムは野獣派と訳されるが、理由は、<br /><br />ルオーなどの絵の真ん中に、あるイタリア風のトルソ−が置かれているのを美術評論家のヴォークセルが「野獣(フォーヴ)に囲まれたドナテッロだね」と言ったからとか。<br />だけどフォーヴは野獣以外に「黄褐色、鹿毛色」の意もあるから、前から美術用語としては使われていたらしい。

    ジョルジュ・ルオ−(1871−1958)【娘】1906年

    後にステンドグラスのようなキリスト像やクラウン(道化師)を描くが、かつてはこのようなフォーヴィスムの絵を描いていた。

    ちなみに、フォーヴィスムは野獣派と訳されるが、理由は、

    ルオーなどの絵の真ん中に、あるイタリア風のトルソ−が置かれているのを美術評論家のヴォークセルが「野獣(フォーヴ)に囲まれたドナテッロだね」と言ったからとか。
    だけどフォーヴは野獣以外に「黄褐色、鹿毛色」の意もあるから、前から美術用語としては使われていたらしい。

  • キリコ【ヘルメスの憂鬱 MELANCOLIE FERMETIQUE】1919年<br /><br /> ヘルメスはヘルメスでもこれは「ヘルメス・トリメギスト」と言って、エジプトの神で、科学全般を取り仕切る。たとえばニュートはヘルメス主義者だった。錬金術師などの神となる。

    キリコ【ヘルメスの憂鬱 MELANCOLIE FERMETIQUE】1919年

     ヘルメスはヘルメスでもこれは「ヘルメス・トリメギスト」と言って、エジプトの神で、科学全般を取り仕切る。たとえばニュートはヘルメス主義者だった。錬金術師などの神となる。

  • イヴ・クラン Yves Klein (1928-1962)の作品<br /><br />ここでは真ん中の人物だけが「青」だが、彼の究極の志向は青のモノクロ−ムだ。青の世界がクランの世界。

    イヴ・クラン Yves Klein (1928-1962)の作品

    ここでは真ん中の人物だけが「青」だが、彼の究極の志向は青のモノクロ−ムだ。青の世界がクランの世界。

  • ポップア−トの部屋

    ポップア−トの部屋

  • ポップア−トの部屋

    ポップア−トの部屋

  • いるだけで楽しくなるポップア−トの部屋

    いるだけで楽しくなるポップア−トの部屋

  • パレ・ド・トーキョーの両翼の真ん中にあるブ−ルデルの作品【フランス】

    パレ・ド・トーキョーの両翼の真ん中にあるブ−ルデルの作品【フランス】

  •  両翼の間に落書きようの壁が設置されている。この中から、近代美術館に買い上げられる作品が出るだろうか。<br /> 奥に見えるのはセーヌ川にかかる「ドゥビィイ歩道橋」

     両翼の間に落書きようの壁が設置されている。この中から、近代美術館に買い上げられる作品が出るだろうか。
     奥に見えるのはセーヌ川にかかる「ドゥビィイ歩道橋」

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この旅行記へのコメント (2)

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  • 4nobuさん 2007/02/09 09:22:17
    素晴らしい案内!
    内容の濃い解説、いい所を教えていただき有難うございます。
    今度パリ経由の時に寄らせてもらいます。

    スキピオ

    スキピオさん からの返信 2007/02/09 17:06:51
    RE: はじめまして。
    4nobu さん、はじめまして。遊びに来て下さり、ありがとう。実は「パレ・ド・トーキョー」はまだ未完成なんです。のんびりしていたもんですから。
    これからも、よろしく。

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