2006/08/01 - 2006/08/20
11507位(同エリア17017件中)
スキピオさん
パリの街はそぞろ歩きが楽しい。
気取りのない店頭に、屈託のない店員に思わず足止めをくらってしまう。
【ダゲ−ル通りの果物屋さん】
今から60年程前に、小説『放浪記』の作者・林芙美子がこの近くに住んで、塗下駄を履いて闊歩していた。
この果物屋さんにも我らが恋する作家は買いものに来たことがあったのだろうか。
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【ダゲ−ル通り(14区)】
馬のオブジェが置いてある肉屋さん。馬肉も置いてある。
肉屋さんに並ぶ肉は主に、牛、羊、兎、トリ肉類。豚もあるが、それは主にシャルキュットリー(豚肉店)(後出)。
モンパルナス墓地近くにある、このダゲ−ル通りはおもしろい。思わず寄り道したくなる店が軒を並べる。 -
【ダゲ−ル通りの楽器の修理屋さん】
通り名になったルイ・ダゲール(1789〜51)は写真機の発明(1833年)で有名だ。フランス人の写真好きはここに由来する。
この道は1867年に彼の名が冠せられた。
[恐縮ですが、スキピオの旅行記「人の歴史は技術の歩み・・・国立技術博物館で遊ぶ」に遊びに来て下さればその世界最初の写真機がご覧になれます] -
【ダゲ−ル通りの中近東料理のレストラン】
さてこのダゲ−ル通りと直角に交差する通りに「ブ−ラ−ル」という通りがある。この通りの下宿に今から60年程前(昭和7年)小説『放浪記』で有名な林芙美子が住んでいた。下宿代は月々24円(今だといくらくらいかな?タバコ7銭だったと聞いたことがあるので、7・8万円くらいか)だったそうだ。
《ものが安いといえば、パンが安くてうまい。こっちのパンは薪ざっぽうみたいに長くて、そいつを齧りながら歩ける。巴里の街は、物を食べながら歩けるのだ。私は毎朝六十サンチーム(四銭五厘)ばかりの長細いパンを買って来て食べる・・・(略)
買い物に行くに、二十五銭の塗下駄でポクポク歩くので、皆もう私を知っていてくれる・・・》
(『下駄で歩いた巴里』林芙美子、昭和7年)
恋多き日本の女流作家がこのダゲ−ル通りを下駄で歩いている様子、下町人情の通りの人たちが好奇の目でそれを眺めている様子、想像するだけで楽しくなる。 -
【サン・マルタン通りの飴屋さん(4区)】
ポンピドゥ−・センターのすぐ近くにあるキャンディーの専門店。飴・飴・飴のディスプレーは通りを行く人の足を止めずにはおかない。 -
【ポンピドゥ−・センタ−近くの店】
何を扱っているか、文字の必要無し、ということか。 -
【モンソ−公園近く、ルノ−ド通りの花屋さん(17区)】
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【ポンスレ通りの八百屋さん(17区)】
歩行者天国のような道路上にキノコが満載の車・・・ -
【ポンスレ通りの魚屋さん】
海の幸をフランス語で fruits de mer と言う。魚以外を指す言葉だそうです。 -
【ポンスレ通りの中華料理の総菜屋さん】
このディスプレイから選んで中で食べることもできます。ちなみにセットで7ユーロ位でした。 -
【モントルグイユ通りの八百屋さん(1か2区)】
旧市場(Les Halles)の教会サン・トゥースタッシュの横から北に延びるモントルグイユはまさにグルメの通りだ。さまざまな食料品屋が軒を並べ、さまざまな人が行き交う。
もちろん総菜屋もあるから、この近くのアパルトテルやレジダンスに宿泊した時には最高のスポット。 -
【ベルヴィル通りの肉屋さん(20区)】
これは同じ肉屋さんでも「シャルキュットリー(豚肉、腸詰めなどの専門)」の店。 -
【ベル・ヴィル通りの八百屋さん】
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【ベル・ヴィル通りの乳製品屋さん】
フランス語で cremerie と言い、文字どおりチ−ズを始めあらゆる乳製品を売っている。 -
【ベル・ヴィル通りの中華スーパー】
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【ベル・ヴィル大通りの市場(11区)の魚屋さん】
広い通り(ブールヴァール)の中央にかなり大きな市場がたつ(火曜と金曜)。 -
【ベル・ヴィル大通りの市場(11区)魚屋さん】
鯛は daurade と言って、レストランでよく出て来る。比較的安くておいしい魚の部類に属す。
ちなみに、saint-pierre はマトウダイの一種で美味、使徒ペテロ(Saint Pierre)が触ったので腹に点々ができたとか、口から貨幣を取り出したからとか言われている。
また、よく知られているものに saint-jacques がある。これは帆立貝のことで聖ヤコブ(Saint Jacques)がこれに乗ってスペインにやって来たという伝説がある。
またレストランで calmar(ヤリイカ)、sardine(イワシ)、raie(エイ)、maquereau(サバ)、rouget(ヒメジ)、bar(スズキ)などがよく目に付く。どれも比較的安くおいしい。 -
【ベル・ヴィル大通りの市場(11区)のにぎわい】
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【ベル・ヴィル大通りの市場(11区)八百屋さん】
こういう屋台の八百屋さんや果物屋さんは marchand de quatre-saisons(四季を売る人)と呼ばれるらしい。 -
【ベル・ヴィル大通りの市場(11区)】
男性客が多いのにびっくり!!! -
【クリシ−通りのスポーツ具店さん(17区)】
20区とは正反対のクリシ−通りにジダンの写真が・・・ -
【ラシェル小路の墓石屋さん(18区)】
モンマルトルの墓地の入口にある墓石屋さん J.POULAINE & FILS 。
シャンソン歌手、ダリダの墓を始めたくさんの墓を手掛けている。だから、墓石屋というよりも彫刻家の工房のようだ(僕の旅行記「モンマルトルの墓地」にダリダの墓があります。参照して下されば幸いです)。 -
【グルニエ・シュル・ロー通りの洋服屋さん(4区)】
オテル・ド・ヴィルの近く、サン・ジェルヴェ教会の東側にある店、「KIMONOYA」と書かれている。
通り名は grenier(屋根裏の物置き用の部屋)とはなんの関係もない。昔 Garnier という紳士が住んでいたことから、彼の名前が転化した。14世紀末にはこう呼ばれていた古い通りだ。 -
【バルベス・ロシュシュア−ルの市場(18区)】
どちらかと言うと「シャペル大通り」にある市場、水曜と土曜に開かれている。
バルベス(1809〜70)は反政府の政治家。死刑宣告まで受けたことがある。 -
【バルベス・ロシュシュア−ルの市場(18区)】
マルグリット・ド・ロシュシユアール・ド・モンピポー(1665〜1727)ばモンマルトルの女子修道院の修道院長だった。 -
【バルベス・ロシュシュア−ルの市場(18区)】
上部に見える高架線はメトロ2号線。 -
【ロシュシュア−ル大通り(18区)】
市場のすぐそばにたぶんパリで一番安いデパート「タチ」がある。歩道にはみ出た商品はたいていなんでも1ユ−ロだ。
スキピオも山と積まれた1冊1ユ−ロの本(古書ではないし、文庫/ポケット本でもない)と格闘すること1時間。帰りの荷物が重くなるのもいとわず3册買ってしまった。以前には1か2ユ−ロの辞書も買ったことがある(もちろん仏・仏です)。 -
【ペルポ−ル通りにあるスーパーマーケット(20区)】
実はスキピオが常時利用しているスーパー。
ピエール・ド・ペルポール(1773〜1855)はナポレオン時代、アイラウの戦いでサ−ベルで30箇所、銃剣で5箇所の傷を受けたことがある。ナポレオン失脚後王政復古時代に将軍として使える。 -
【メトロ、ホテル・ド・ヴィル駅のポスター(スキピオの妻撮影)】
ペルポ−ル将軍のポスターが「ホテル・ド・ヴィル駅」にあったので参考までに。見ればお分かりのようにフランスはお・も・し・ろ・い。 -
【ペルポ−ル通りのスーパー】
このスーパーの名前は英語で「リーダー・プライス」、最もフランス語読みしたら、「レデール・プリス」となってしまうかも・・・
この棚の安葡萄酒がどれだけスキピオの胃の腑に流し込まれたことか。
ここのビールもドイツ、ベルギー、オランダ、どれをとってもおいしくて、安い。ちなみに一番安いドイツビールが500ミリリットル入り缶ビールで50サンチーム位、高いものでも1ユ−ロ前後、これだから、パリで飲むビールはたまらない。 -
【ボレーゴ通りのパン屋さん(20区)】
スキピオが、常時利用しているパン屋さん。ヴァカンスで休みの時は、やはり同じ通りにあるパン屋さんを使う。その間の距離50メートル位。
ちなみに、バゲット1本70サンチーム、半分で、当たり前だが(日本では当たり前ではない)35サンチーム。長さ80センチ、重さ250(?)グラムはナポレオン3世の時代からの決まりとか。 -
【パリ・リヨン駅構内のパン屋さん(12区)】
サンドウィッチがずらりと並んでいる。坊や(嬢や?)は何を買おうとしているのかな。 -
最後にしゃれた店構えの【パン屋さん】
通り名も位置も失念してしまいました。とても残念です。いつかわかるでしょう。
それともどなたかご存知ですか。
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この旅行記へのコメント (2)
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- おでぶねこさん 2006/12/30 12:45:38
- >フランスっておもしろい!!!
- スキピオさん。こんにちは。
パリの街歩き・お店編。ワクワクしながら拝見しました。
パリって本当に楽しみが尽きることの無い街ですね。
>恋多き日本の女流作家がこのダゲ−ル通りを下駄で歩いている様子、
>下町人情の通りの人たちが好奇の目でそれを眺めている様子、
>想像するだけで楽しくなる
きっと東洋人に対する悪意に満ちた視線もたっくさんあったでしょうに、
機知に富んだ彼女がこの町でどんな風に暮らしていたのか・・・。
溢れんばかりの好奇心でキラキラ輝いていた事でしょうね。
なんだか勇気がわいてきますね。"あっぱれ"って言いたくなりますね。
今年はスキピオさんの旅行記で
たっくさん楽しませていただきました。
たっくさん色いろな事を教えていただき、本当にありがとうございました。
スキピオさんのおかげで世界がぐっと広がりました。
ポンスレの市場のくだりではおでぶねこをご紹介くださって
ありがとうございました。恐縮しています・・・。(^^;
素敵なご家族と良いお年をお迎えください。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします。
おでぶねこ
- スキピオさん からの返信 2006/12/31 11:48:31
- RE: BONNE ANNEE!
- おでぶねこさん、おはよう。
おでぶねこさんこそ、林芙美子に負けず劣らず、好奇心旺盛ですので旅から旅以上のものを獲得・感得なさっているように思われます。
新しい年もお元気に、旅行記を掲載して下さい。
楽しいおつき合い、僕の方こそよろしくお願いします。
新年がおでぶねこさんにとって良い年でありますように(BONNE ANNEE!)。
スキピオより [サン・シルヴェストルの日(12/31)]
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