2002/04/28 - 2002/05/04
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旅人のくまさんさん
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<2002年5月3日(金)>
休戦ライン近くへは、これまで何度か足を運びました。西のパンムンジョム(板門店)、東のトンイルチョンマデ(統一展望台)、中央部のチュンチョン(春川)などです。
今回はこれらに加えて、イムジンガン(臨津江)行きを計画しました。板門店よりは南になりますが、北朝鮮が対岸に見える国境の町です。
<厳しい国境警備>
金大中大統領の太陽政策で、南北融和がすすんでいるというものの、矢張り軍事境界線、停戦ライン付近の警備は厳しいものでした。海岸線には鉄条網が張り巡らされ、サーチライトや、トーチカがあちこちに配備されていました。カメラマークに赤い線が斜めに入った「撮影禁止」の看板が到るところに設置してありました。警備状況の撮影は厳禁のようです。
たしかに、首都ソウルに近く、攻め込まれたらあっという間の距離です。以前、板門店観光のときも、バスの中でガイドさんにしっかりと事前教育をされました。観光上の注意をされた上で、事故が起きた場合、自己責任であることの了解サインもさせられた。雨が降っても、傘の使用は厳禁だったことが改めて思い出されました。
<国境の町、イムジンガンへ>
イムジンガンに到着したとき、最初に驚かされたのが、駐車場付近でのことです。銃を持ち、防毒マスクをつけた軍隊が軍事訓練の最中でした。カメラを持参していましたが、とても撮影できる雰囲気ではありませんでした。兵士の横には、特殊車両と思しき物も活動していました。
イムジンガンは、かつて「南の国に なあぜーに帰れーぬ イムジンの流れーよ」と反戦ソングとして歌われ、ヒットしたことがあります。
しかし、今はその様相、評価が一変しています。北からの難民は後を絶たないし、餓死者は空前の数に上っています。人道支援の食糧援助が、軍に流れ、一層、弾圧が厳しくなっているとも噂されています。
ところで、イムジンガンは国境の町として公園整備がすすんでいました。きれいに整備された一帯は、塵一つ落ちていませんでした。躑躅(つつじ)や藤の花が満開で、その公園内には、様々なモニュメントが設置されていました。モニュメントのハングル文字を正確に読みとった訳ではありませんが、「南北統一」「別離再会」「平和」「戦死者への鎮魂」「望郷」などの願いが籠められているように感じとりました。
公園を巡る小型の電車があり、それに乗って園内を遊覧しました。お遊び程度の短い距離です。飛行機、戦車などの展示や、モニュメントの横を通過、トラサンへの線路も見学出来ました。
<イムジンガンのお土産>
遠くから眺めた時は、駅舎ではないかと思いました。しかし、近づいてみると、お土産店でした。中を覗くと、北朝鮮の品々がたくさん揃っていました。中でも、リキュール類は結構な品数です。他にも民芸品やら、各種のお土産が店一杯に展示してありました。
地図もありましたが、間違いなく北朝鮮の領域が記されていました。北朝鮮の絵葉書も置いてありました。ただし、この絵葉書は完全に黄ばんでおり、端がめくれて、中身もたいした写真ではありませんでした。買うのは、止めました。
結局、北朝鮮産の焼酎の小さな壜を2本買い求めました。1本千ウォン程度なので、安い買い物です。日本円では百円ですから、珈琲代よりも安い値段です。余り買い込むと荷物になりますから、記念に買っただけです。普段は現地で余り買い物をしませんが、こんな時は例外としています。北朝鮮の品物が、優れているとは思いませんが、少なくとも簡単には入手できない品である事は疑いありません。
<地鶏の鍋>
夜は地鶏の鍋物を食べました。ブロイラーとは違って、引き締まった肉は、「これが本当の鶏の味」と、昔の記憶を呼び起こさせてくれるに十分でした。飲み物は、例によって百歳酒です。今晩が、今回の旅での飲み納めとなるので、つい、多めに飲んでしまいました。
運転手さんが案内してくれたのは、少し田舎の方でしたから、山菜が殊に美味でした。普通は葱を使ったパージョン、お好み焼きですが、ここでは、山菜を使ったナムルジョン(?)でした。同じように、たれにつけて食べましたが、紛うことの無い旬の味がしました。
イムジンガンで
河一つ隔てて韓の春送る
アカシアの雨に重たし国境
春嵐過ぎてイムジン濁り河
対岸を猶遠くする霞哉
春惜しむ日本は幸なり一つ国
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船 タクシー
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イムジンガン付近の観光案内図です。国境付近は何かと規制が厳しいので、他の人が写真を撮るのを確認してから撮影しました。
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藤の花がまた見事な花を咲かせていました。丁度満開です。花がせめてもの慰めとなるのでしょうか?
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写真撮影は規制がない風でしたが、最初は慎重にしました。駐車場では防毒ガスマスクを装着した軍事訓練があったばかりです。
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この写真も当り障りのない場面を撮っただけです。仔細に見れば、遠くに北の領域が見えるかも知れません。
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ノレピとは歌碑のことでしょうか?そう言えば、手をつないで踊っている二人の口元は、歌っているようにも見えます。
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望拝壇の文字が刻まれた祭壇です。はるか北朝鮮の故里を思って拝む場所となっているようです。
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レストラン、お土産店の屋上には、有料の望遠鏡も設置してありました。写真だけは撮りましたが、覗く気はしませんでした。
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トラサン駅へはこの橋を渡っていくようです。日本へ戻って見たNHK番組では、橋を渡る列車を放映していました。
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中央から左手に向かって霞んでいる山並みは、北朝鮮領域でしょう。イムジンガンを挟んで国境より厳しい停戦ラインが存在します。
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ナラサランと書かれたこの碑は何を意味するのでしょう?ナラは国、サランが人なら、この地に住んでいる人たちが立てた碑でしょうか?
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白、赤、ピンクの躑躅(ツツジ)が咲き競っていました。緯度が高いので、今が満開の時期なのでしょう。
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力強く拳を天に突き上げた男子に寄り添うのは女子像でしょうか?この一帯には、色んな記念碑が多く配されています。
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アメリカ国旗と韓国国旗が並んだ石碑は、多分南北戦争の犠牲者が刻まれているのでしょう。日本人2世と思われる名前も多く見かけました。
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公園のモニュメントは、空に向かって手を伸ばした男女の像です。伸ばした手には、ハンカチのようなものがあります。
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出来たばかりの公園は、レンガ敷きでゴミ1つ落ちていませんでした。新緑がまた素晴らし公園でした。
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案内標識には、自由橋、観光案内所などが記されています。
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タイトルは確認しませんでしたが、親子3人の白い大理石の像です。離散家族か、南北統一、あるいは平和がテーマでしょうか?
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このお米は韓国産?それとも北朝鮮産?先ず韓国産に違いないでしょう。韓国北部のお米は美味しいと言います。
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南進トンネルの韓構案内パンフレットです。北朝鮮が韓国への南進のために掘ったトンネルです。韓国内の観光名所になっています。
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お土産店では、北朝鮮の品物を多く売っていました。少し荷物になりましたが、北朝鮮産の小さい焼酎を2本買い求めました。
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