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JAL系LCCのZIPAIR Tokyoでタイに行き、数々の素晴らしい文化財や食べ物を楽しみました。また、経済成長を遂げた国の社会システムの先進性と、時折垣間見える中進姓が興味深かったです。<br />「タイは(2025年)10月23日に雨期が明け、乾期(涼期)に入る」との発表がタイ気象庁からありました。乾季は、北部・東北部から徐々に中部、バンコク首都圏、西部へ広がるとのことです。<br />今回の旅行中、時折降雨がありましたが、運良く観光に影響のない時間帯でした。また、だいたい曇り空でそれほど暑くはなく、気候にはたいへん恵まれたようです。<br /><br />旅の全体日程は以下のとおりです。<br />1日目:成田空港→バンコク(スワンナプーム)空港(バンコク泊)<br />2日目:バンコク国立博物館、ワットアルン、ワットポー(バンコク泊)<br />3日目:バンコク→スコータイ→(バンコク泊)<br />4日目:バンコク→アユタヤ→(バンコク泊)<br />5日目:タリンチャン水上マーケット、バンコク国立博物館→バンコク空港→(機中泊)成田空港<br />

タイ3古都めぐり ①成田空港からバンコク・国立博物館

17いいね!

2025/10/29 - 2025/10/30

10477位(同エリア24431件中)

旅行記グループ タイ3都市めぐり

0

94

ポールさん

この旅行記のスケジュール

2025/10/29

  • 成田空港17:00-(zipair)-22:15スワンナプーム空港-(ARL)-Makkasan

2025/10/30

  • Phetchaburi-(MRT)-Sanam Chai

  • Rajinibon School-(バス)-Thammasat University

この旅行記スケジュールを元に

JAL系LCCのZIPAIR Tokyoでタイに行き、数々の素晴らしい文化財や食べ物を楽しみました。また、経済成長を遂げた国の社会システムの先進性と、時折垣間見える中進姓が興味深かったです。
「タイは(2025年)10月23日に雨期が明け、乾期(涼期)に入る」との発表がタイ気象庁からありました。乾季は、北部・東北部から徐々に中部、バンコク首都圏、西部へ広がるとのことです。
今回の旅行中、時折降雨がありましたが、運良く観光に影響のない時間帯でした。また、だいたい曇り空でそれほど暑くはなく、気候にはたいへん恵まれたようです。

旅の全体日程は以下のとおりです。
1日目:成田空港→バンコク(スワンナプーム)空港(バンコク泊)
2日目:バンコク国立博物館、ワットアルン、ワットポー(バンコク泊)
3日目:バンコク→スコータイ→(バンコク泊)
4日目:バンコク→アユタヤ→(バンコク泊)
5日目:タリンチャン水上マーケット、バンコク国立博物館→バンコク空港→(機中泊)成田空港

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.5
交通
5.0
同行者
一人旅
交通手段
鉄道 高速・路線バス 飛行機
旅行の手配内容
個別手配
  • 成田空港へはN’EXです。特急料金1,730円のところ、JREポイントを利用したので720P(720円分)でした。

    成田空港へはN’EXです。特急料金1,730円のところ、JREポイントを利用したので720P(720円分)でした。

  • ZIPAIRの機内食は任意で有料のため事前注文は行なわず、成田空港ターミナルビルで予習としてタイ料理を食べました。

    ZIPAIRの機内食は任意で有料のため事前注文は行なわず、成田空港ターミナルビルで予習としてタイ料理を食べました。

  • タイ風海老焼きそば、パッタイをチョイスしました。<br />国際線では、決められた時間に、たいていはあまり美味とはいえない機内食を強制的に食べさせられるものですが、LCCであればこのような自由があります。<br />なお、搭乗後に自席の周辺を観察していると、大部分の乗客が機内食を事前注文していたようです。

    タイ風海老焼きそば、パッタイをチョイスしました。
    国際線では、決められた時間に、たいていはあまり美味とはいえない機内食を強制的に食べさせられるものですが、LCCであればこのような自由があります。
    なお、搭乗後に自席の周辺を観察していると、大部分の乗客が機内食を事前注文していたようです。

  • 航空券購入時に、以下の内容のサービスパッケージを購入しました。(往路¥7,000、復路¥8,576)<br />・予約キャンセル可能(次回の旅行に利用できるバウチャーによる払い戻し)<br />・事前座席指定<br />・機内持ち込み手荷物は通常7kgまでのところ、+8kg、計15kgまで可。<br />自動チェックイン機でボーディングパスをゲットしたところ、近くにいた係員から「手荷物を量らせて下さい」と声をかけられ、大きさと重量を確認後タグを取り付けてくれました。<br />これで全て終了、委託手荷物がないので、チェックインカウンターに並ぶ必要もありませんでした。ただし、後に記しますが、バンコク空港ではこのようにはいきませんでした。

    航空券購入時に、以下の内容のサービスパッケージを購入しました。(往路¥7,000、復路¥8,576)
    ・予約キャンセル可能(次回の旅行に利用できるバウチャーによる払い戻し)
    ・事前座席指定
    ・機内持ち込み手荷物は通常7kgまでのところ、+8kg、計15kgまで可。
    自動チェックイン機でボーディングパスをゲットしたところ、近くにいた係員から「手荷物を量らせて下さい」と声をかけられ、大きさと重量を確認後タグを取り付けてくれました。
    これで全て終了、委託手荷物がないので、チェックインカウンターに並ぶ必要もありませんでした。ただし、後に記しますが、バンコク空港ではこのようにはいきませんでした。

  • 機材はB787。シートピッチは通常の国際線と同じですが、座席のモニターは無く、機内エンタメは自身のスマホやタブレットで利用する仕組みです。また、機内Wi-Fiは無料で、USBポートも備えられています。<br />写真は、事前にダウンロードしておいたYouTube動画と、サブのスマホでの機内販売注文画面です。

    機材はB787。シートピッチは通常の国際線と同じですが、座席のモニターは無く、機内エンタメは自身のスマホやタブレットで利用する仕組みです。また、機内Wi-Fiは無料で、USBポートも備えられています。
    写真は、事前にダウンロードしておいたYouTube動画と、サブのスマホでの機内販売注文画面です。

  • フライト情報もありました。

    フライト情報もありました。

  • 映画の本数は多くありませんが、ハリウッドの人気作が中心です。私は、トムクルーズ主演の「トップガンマーヴェリック」を視聴しました。

    映画の本数は多くありませんが、ハリウッドの人気作が中心です。私は、トムクルーズ主演の「トップガンマーヴェリック」を視聴しました。

  • 着陸予定時刻の3時間ほど前に、機内販売でシーフードヌードル(¥500)を注文し、成田空港で購入したゆで卵とコールスローサラダと合わせて夕食にしました。酒類を除く飲料も機内持ち込み可でした。<br />降機後は、入国審査、両替などが待ち構えています。<br />2025年5月1日から、タイに入国する際には電子入国カード(TDAC)の提出が必須となりました。入国日の72時間前から取得可能で、サイトに必要事項を入力するとメールでTDAC送られて来たのでプリントアウトしておきました。<br />前に並んでいた人が、TDACを持っていなかったため、やり直しをさせられていました。空港の専用PCでTDACを作成して長い列に並び直しです。気の毒でした。<br />ターミナルビル地階のARLの駅前に数件ある両替所がレートが良いということです。一番手前の店で、$160と50ユーロを出しましたが、そのうち$90は損耗のため受け付けてもらえませんでした。そこで、50ユーロを追加し、$70と100ユーロを両替しました。5,471.6THBになりました。ドル、ユーロを持ってきたのは、たまたま過去の旅行での使い残しがあったからです。

    着陸予定時刻の3時間ほど前に、機内販売でシーフードヌードル(¥500)を注文し、成田空港で購入したゆで卵とコールスローサラダと合わせて夕食にしました。酒類を除く飲料も機内持ち込み可でした。
    降機後は、入国審査、両替などが待ち構えています。
    2025年5月1日から、タイに入国する際には電子入国カード(TDAC)の提出が必須となりました。入国日の72時間前から取得可能で、サイトに必要事項を入力するとメールでTDAC送られて来たのでプリントアウトしておきました。
    前に並んでいた人が、TDACを持っていなかったため、やり直しをさせられていました。空港の専用PCでTDACを作成して長い列に並び直しです。気の毒でした。
    ターミナルビル地階のARLの駅前に数件ある両替所がレートが良いということです。一番手前の店で、$160と50ユーロを出しましたが、そのうち$90は損耗のため受け付けてもらえませんでした。そこで、50ユーロを追加し、$70と100ユーロを両替しました。5,471.6THBになりました。ドル、ユーロを持ってきたのは、たまたま過去の旅行での使い残しがあったからです。

  • ホテルへ最寄りのMakkasan駅へはARLを利用しました。切符(トークン)は券売機で購入、料金は35THB、紙幣は100 THB札までしか受け付けませんでした。

    ホテルへ最寄りのMakkasan駅へはARLを利用しました。切符(トークン)は券売機で購入、料金は35THB、紙幣は100 THB札までしか受け付けませんでした。

  • 宿泊先は、Fx Hotel Metrolink Makkasanです。Makkasan駅から徒歩約5分、MRT のPhetchaburi駅も至近で非常に便利な立地です。

    宿泊先は、Fx Hotel Metrolink Makkasanです。Makkasan駅から徒歩約5分、MRT のPhetchaburi駅も至近で非常に便利な立地です。

  • TVの電源を入れると、1チャンネルのNHK国際放送が映りました。古いホテルなので、日本の影響が強いようです。コンセントはAタイプでした。

    TVの電源を入れると、1チャンネルのNHK国際放送が映りました。古いホテルなので、日本の影響が強いようです。コンセントはAタイプでした。

  • 翌朝、バンコク国立博物館へ向かいます。<br />MRTの Phetchaburi駅への降り口です。左に、Fx Hotel Metrolink Makkasanが見えています。5段の階段を上るようになっていて、浸水の多い地域であることを実感させられます。

    翌朝、バンコク国立博物館へ向かいます。
    MRTの Phetchaburi駅への降り口です。左に、Fx Hotel Metrolink Makkasanが見えています。5段の階段を上るようになっていて、浸水の多い地域であることを実感させられます。

  • Sanam Chai駅に到着しました。王宮の最寄り駅のため、非常に豪華な造りになっています。

    Sanam Chai駅に到着しました。王宮の最寄り駅のため、非常に豪華な造りになっています。

  • クレカのタッチ決済が導入されているので、切符を買う必要がありません。Phetchaburi駅では、券売機に外国人の長蛇の列ができていましたが、タッチ決済なら即入場できました。大部分の人がタッチ決済可能なクレカを持っていると思いますので、情報が浸透していないのでしょう。料金は40THBでした。

    クレカのタッチ決済が導入されているので、切符を買う必要がありません。Phetchaburi駅では、券売機に外国人の長蛇の列ができていましたが、タッチ決済なら即入場できました。大部分の人がタッチ決済可能なクレカを持っていると思いますので、情報が浸透していないのでしょう。料金は40THBでした。

  • 地下通路を進み、5番出口から地上へ出ます。

    地下通路を進み、5番出口から地上へ出ます。

  • 5番出口近くのバス停Rajinibon Schoolです。<br />ここから、47番か53番の赤バスで、バンコク国立博物館入口前のバス停Thammasat Universityへ向かいます。

    5番出口近くのバス停Rajinibon Schoolです。
    ここから、47番か53番の赤バスで、バンコク国立博物館入口前のバス停Thammasat Universityへ向かいます。

  • タイミング良く、すぐに53番のバスがやって来ました。このバスに乗り、車掌に運賃8THBを渡しました。地下鉄はクレカのタッチ決済なのに、バスでは未だに車掌が現金を集金しているのです。このギャップが興味深いです。

    タイミング良く、すぐに53番のバスがやって来ました。このバスに乗り、車掌に運賃8THBを渡しました。地下鉄はクレカのタッチ決済なのに、バスでは未だに車掌が現金を集金しているのです。このギャップが興味深いです。

  • バンコクには、VIABUSという優れもののアプリがあり、各路線のバスの位置や行き先がリアルタイムで把握できます。日本にいても見ることができるので、旅の予定作りにたいへん役立ちました。

    バンコクには、VIABUSという優れもののアプリがあり、各路線のバスの位置や行き先がリアルタイムで把握できます。日本にいても見ることができるので、旅の予定作りにたいへん役立ちました。

  • バンコク国立博物館です。<br />10月25日に逝去したシリキット王太后の服喪のため、塀に白黒の幕が掲げられています。これは、タイ国内の多くの公共施設で見られました。<br />【タイ国政府観光庁のサイトより】バンコク国立博物館は、かつての副王宮と増築された建物から成るタイ国最大の博物館です。先史時代からのタイ国の歴史を包括する文化遺産の数々、6世紀後半から現チャクリー王朝までの宗教美術品、王族ゆかりの伝統工芸品、王家の葬儀に使われる荘厳な乗り物などが美しく展示されています。国の守護仏であるシヒン仏を安置する礼拝堂内壁には、釈迦の生涯が壮麗に描かれています。

    バンコク国立博物館です。
    10月25日に逝去したシリキット王太后の服喪のため、塀に白黒の幕が掲げられています。これは、タイ国内の多くの公共施設で見られました。
    【タイ国政府観光庁のサイトより】バンコク国立博物館は、かつての副王宮と増築された建物から成るタイ国最大の博物館です。先史時代からのタイ国の歴史を包括する文化遺産の数々、6世紀後半から現チャクリー王朝までの宗教美術品、王族ゆかりの伝統工芸品、王家の葬儀に使われる荘厳な乗り物などが美しく展示されています。国の守護仏であるシヒン仏を安置する礼拝堂内壁には、釈迦の生涯が壮麗に描かれています。

  • チケット売り場です。入場料は240THB、クレカ不可でした。タイではクレカの使える所は多くありません。セブンイレブンでも、200THB以上の支払時のみ可でした。<br />バンコク国立博物館では、毎週水曜日と木曜日の9:30から二時間程度、日本人ボランティアによる無料のガイドツアーが開催されています。参加するためには事前予約などは必要なく、当日時間までにチケット売り場付近に集合すれば大丈夫です。<br />宗教美術品・伝統工芸品・仏陀の生涯を描いた壁画など充実した内容で、博物館をより楽しむことができます

    チケット売り場です。入場料は240THB、クレカ不可でした。タイではクレカの使える所は多くありません。セブンイレブンでも、200THB以上の支払時のみ可でした。
    バンコク国立博物館では、毎週水曜日と木曜日の9:30から二時間程度、日本人ボランティアによる無料のガイドツアーが開催されています。参加するためには事前予約などは必要なく、当日時間までにチケット売り場付近に集合すれば大丈夫です。
    宗教美術品・伝統工芸品・仏陀の生涯を描いた壁画など充実した内容で、博物館をより楽しむことができます

  • ガイドしてくださるのは、主にタイに在住の日本人女性で、ボランティアガイドとして登録してから実際にガイドを行うまでに半年以上勉強されるとのことです。<br />この日、日本語ガイドツアーに参加したのは8名でした。ガイドさんは数名で対応してくださいました。

    ガイドしてくださるのは、主にタイに在住の日本人女性で、ボランティアガイドとして登録してから実際にガイドを行うまでに半年以上勉強されるとのことです。
    この日、日本語ガイドツアーに参加したのは8名でした。ガイドさんは数名で対応してくださいました。

  • 博物館のショップでは、この「日本語ガイドグループ」の皆さんが作成した、日本語図録『バンコク国立博物館の至宝』を販売しています。<br />私は、日本出国前にヤフオクでこれの中古本を購入しました。

    博物館のショップでは、この「日本語ガイドグループ」の皆さんが作成した、日本語図録『バンコク国立博物館の至宝』を販売しています。
    私は、日本出国前にヤフオクでこれの中古本を購入しました。

  • まず、タイ国の歴史について解説して下さいます。

    まず、タイ国の歴史について解説して下さいます。

  • その後、主な作品を順次紹介して下さいます。<br />この後に掲載している写真は、ツアー時に撮影したものと3日後に再訪した時のものからなっています。この日は天候が良かったので、午後はワットアルンなどを見学し、博物館の残りの部分は3日後に見学することにしました。

    その後、主な作品を順次紹介して下さいます。
    この後に掲載している写真は、ツアー時に撮影したものと3日後に再訪した時のものからなっています。この日は天候が良かったので、午後はワットアルンなどを見学し、博物館の残りの部分は3日後に見学することにしました。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】仮面劇コーンは、 アユタヤ時代から王室の庇護を受けて発達してきた伝統的舞台芸術の一つで、演目は「ラーマキエン」に限られます。演者は仮面と豪華な衣装を着け、古典楽器の演奏と語り手の説や歌に合わせて、身体の動きで全ての感情を表現します。仮面の種類は100を超えるといいます。

    【バンコク国立博物館の至宝より】仮面劇コーンは、 アユタヤ時代から王室の庇護を受けて発達してきた伝統的舞台芸術の一つで、演目は「ラーマキエン」に限られます。演者は仮面と豪華な衣装を着け、古典楽器の演奏と語り手の説や歌に合わせて、身体の動きで全ての感情を表現します。仮面の種類は100を超えるといいます。

  • ラーマキエンはタイ文化の象徴的な古典叙事詩であり、インドのラーマーヤナに大きく影響を受けながら、タイ独自の脚色と精神を加えて発展しました。物語は正義と悪の戦いを軸に、豊かな登場人物が活躍する英雄譚です。今日も文学や舞踊、芸術を通じてタイ国民に愛され続けています。

    ラーマキエンはタイ文化の象徴的な古典叙事詩であり、インドのラーマーヤナに大きく影響を受けながら、タイ独自の脚色と精神を加えて発展しました。物語は正義と悪の戦いを軸に、豊かな登場人物が活躍する英雄譚です。今日も文学や舞踊、芸術を通じてタイ国民に愛され続けています。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】人間が演じる仮面劇と同様の豪華な衣装や宝飾品をつけた人形は、数人で何本もの複雑な糸を操作して、人間の踊り手のような優雅でなめらかな動きをさせることができます。

    【バンコク国立博物館の至宝より】人間が演じる仮面劇と同様の豪華な衣装や宝飾品をつけた人形は、数人で何本もの複雑な糸を操作して、人間の踊り手のような優雅でなめらかな動きをさせることができます。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】シノタイ焼きと称される陶磁器が、17世紀から19世紀頃にタイ国輸出用として中国で生産された。ベンジャロンとラーイナムトーンの2種類がある。ベンジャロンは、初めタイ王室や高官たちが中国江西省の官窯である景徳鎮へ、タイ文様が施された色絵磁器を注文したが、後に広東省や福建省でも焼かれるようになった。<br />ベンジャロンとは、ベンジャが「五」、ロンが「色」を意味し、五彩の上絵付けした磁器または炻器をあらわす。赤、白、黄色、緑、黒、オレンジ、ピンクなどの3色から8色で器全体を絵付けした。その主な文様は、タイの寺院壁画にも描かれるヒンドゥ一教神話や仏教説話上の生き物のノラシンハ (半人半獅子)、ガルダ (半人半鳥)、キンナリー(半女神半鳥) などに、テパノン (合掌する天人)、カノック、草花文が組み合わされている。合子、皿、壷、台鉢など、国王、王妃や王族の食卓を飾ったり、香料や化粧入などとして使用された。

    【バンコク国立博物館の至宝より】シノタイ焼きと称される陶磁器が、17世紀から19世紀頃にタイ国輸出用として中国で生産された。ベンジャロンとラーイナムトーンの2種類がある。ベンジャロンは、初めタイ王室や高官たちが中国江西省の官窯である景徳鎮へ、タイ文様が施された色絵磁器を注文したが、後に広東省や福建省でも焼かれるようになった。
    ベンジャロンとは、ベンジャが「五」、ロンが「色」を意味し、五彩の上絵付けした磁器または炻器をあらわす。赤、白、黄色、緑、黒、オレンジ、ピンクなどの3色から8色で器全体を絵付けした。その主な文様は、タイの寺院壁画にも描かれるヒンドゥ一教神話や仏教説話上の生き物のノラシンハ (半人半獅子)、ガルダ (半人半鳥)、キンナリー(半女神半鳥) などに、テパノン (合掌する天人)、カノック、草花文が組み合わされている。合子、皿、壷、台鉢など、国王、王妃や王族の食卓を飾ったり、香料や化粧入などとして使用された。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ベンジャロン鉢 17世紀後半~18世紀前半 高7cm 径17.9cm<br />縁が開いた朝顔形の代表的な初期ベンジヤロンで、アユタヤ時代の五彩の鉢である。黒地を背景として、タイ伝統的文様のテパノンを赤色の楕円形の囲いの中に、そしてノラシンハが交互に描かれている。カノックがまわりに配され、鉢の上下には花唐草の縁模様が巡らされている。アユタヤ時代のベンジャロンの特徴として、高台は赤で、内側は緑釉がかけられ、見込みの中心には蓮の花文様が描かれ、その周りをヒマパンの森の草花で囲んでいる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ベンジャロン鉢 17世紀後半~18世紀前半 高7cm 径17.9cm
    縁が開いた朝顔形の代表的な初期ベンジヤロンで、アユタヤ時代の五彩の鉢である。黒地を背景として、タイ伝統的文様のテパノンを赤色の楕円形の囲いの中に、そしてノラシンハが交互に描かれている。カノックがまわりに配され、鉢の上下には花唐草の縁模様が巡らされている。アユタヤ時代のベンジャロンの特徴として、高台は赤で、内側は緑釉がかけられ、見込みの中心には蓮の花文様が描かれ、その周りをヒマパンの森の草花で囲んでいる。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】19世紀(ラーンナー期) 高90cm 幅174cm 奥行71cm<br />象牙で作られた大変珍しく貴重なこの象鞍は、ラーンナー王国のインタウィチャヤーノン公から、ラーマ5世の20歳の誕生日を祝して贈られたものである。上部の枠の周囲には、想像上のさまざまな動物や人物が繊細な透かし彫りで描かれ、さらに、その外側に玉を連ねた連子が付けられた凝った作りになっている。タイ国王への贈呈品としてふさわしい、ラーンナーの職人たちの高度な技術が結集された逸品である。

    【バンコク国立博物館の至宝より】19世紀(ラーンナー期) 高90cm 幅174cm 奥行71cm
    象牙で作られた大変珍しく貴重なこの象鞍は、ラーンナー王国のインタウィチャヤーノン公から、ラーマ5世の20歳の誕生日を祝して贈られたものである。上部の枠の周囲には、想像上のさまざまな動物や人物が繊細な透かし彫りで描かれ、さらに、その外側に玉を連ねた連子が付けられた凝った作りになっている。タイ国王への贈呈品としてふさわしい、ラーンナーの職人たちの高度な技術が結集された逸品である。

  • 扉の表側と裏側で異なる絵柄に見えるように彫刻されています。凄い技術です。

    扉の表側と裏側で異なる絵柄に見えるように彫刻されています。凄い技術です。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】19世紀初期 (1809~1824年) 高6m 幅145cm<br />かつてはワット・スタット仏堂の前扉だったが、1959年失火によって一部が焼けてしまったために、バンコク国立博物館に展示されることになった。厚さが約15cmのチークの一枚板に、植物や動物の図案が何層にも重なって立体的に彫刻されている。ラーマ2世が最初にのみを入れ、その後職人が続けて彫ったと言われている。

    【バンコク国立博物館の至宝より】19世紀初期 (1809~1824年) 高6m 幅145cm
    かつてはワット・スタット仏堂の前扉だったが、1959年失火によって一部が焼けてしまったために、バンコク国立博物館に展示されることになった。厚さが約15cmのチークの一枚板に、植物や動物の図案が何層にも重なって立体的に彫刻されている。ラーマ2世が最初にのみを入れ、その後職人が続けて彫ったと言われている。

  • 写実的な動物たちが、花や樹の間でいきいきと動きまわっています。

    写実的な動物たちが、花や樹の間でいきいきと動きまわっています。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】19世紀 (バンコク期) ヨーロッパ製ウール<br />ラーマ4世が着用した礼服で、金糸の豪華な刺繍が施されている。ラーマ4世の時代には、国王が列席する王室行事の際には、王族や官吏たちは西洋風の上着や制服を着用するように定められた。

    【バンコク国立博物館の至宝より】19世紀 (バンコク期) ヨーロッパ製ウール
    ラーマ4世が着用した礼服で、金糸の豪華な刺繍が施されている。ラーマ4世の時代には、国王が列席する王室行事の際には、王族や官吏たちは西洋風の上着や制服を着用するように定められた。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】黒漆螺鈿衝立 19世紀 (バンコク期) 高 63.2cm 幅45cm<br />中央に施無畏印を結ぶ釈尊、その両側に合掌する二大弟子サーリプッタとモッガラーナを配した卓上衝立である。釈尊と弟子の背景に描かれた下向きの花は、天人たちが釈尊を讃嘆するために、 天界の渦巻く雲の間から散華している様子をあらわしている。釈尊、弟子、天人には、大きい貝片を使って毛彫りが施され、繊細な文様を背景として、その姿が効果的に浮き上がっている。 毛彫りの技法は、写実性を際立たせるために、バンコク時代に取り入れられた。

    【バンコク国立博物館の至宝より】黒漆螺鈿衝立 19世紀 (バンコク期) 高 63.2cm 幅45cm
    中央に施無畏印を結ぶ釈尊、その両側に合掌する二大弟子サーリプッタとモッガラーナを配した卓上衝立である。釈尊と弟子の背景に描かれた下向きの花は、天人たちが釈尊を讃嘆するために、 天界の渦巻く雲の間から散華している様子をあらわしている。釈尊、弟子、天人には、大きい貝片を使って毛彫りが施され、繊細な文様を背景として、その姿が効果的に浮き上がっている。 毛彫りの技法は、写実性を際立たせるために、バンコク時代に取り入れられた。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】黒漆螺鈿托鉢の鉢蓋 19世紀 (バンコク期) 径21.8cm <br />この托鉢の鉢はラーマ5世が1873年即位の際に作らせたもので、蓋の細い帯状文様の中に「即位に際して大僧正に贈る」ということがタイ語で記されている。蓋中央のラーマ5世の紋章には、上方に2段の高杯に載せられた王冠と両脇に5段の傘、下方にはエラワン(三つの頭を持つ象)と両脇の向かって左にラーチャシー (獅子王)、右にコッチャシー (象の鼻と牙を持つ獅子)が描かれている。側面もラーチャシーとコッチャシー、神像、人物像、植物文などで埋め尽くされている。

    【バンコク国立博物館の至宝より】黒漆螺鈿托鉢の鉢蓋 19世紀 (バンコク期) 径21.8cm
    この托鉢の鉢はラーマ5世が1873年即位の際に作らせたもので、蓋の細い帯状文様の中に「即位に際して大僧正に贈る」ということがタイ語で記されている。蓋中央のラーマ5世の紋章には、上方に2段の高杯に載せられた王冠と両脇に5段の傘、下方にはエラワン(三つの頭を持つ象)と両脇の向かって左にラーチャシー (獅子王)、右にコッチャシー (象の鼻と牙を持つ獅子)が描かれている。側面もラーチャシーとコッチャシー、神像、人物像、植物文などで埋め尽くされている。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】18世紀中期 (アユタヤ期) アユタヤ県ワット・ボーロムプッターラム伝来 高210cm 幅127.2cm 奥行99.5cm <br />この経典厨子は、現存する最古の黒漆螺鈿作例の一つである。もともと18世紀にアユタヤの王室寺院布薩堂の扉板として作られたものだったが、バンコク時代初期に、その一部が経典厨子として転用された。前扉と側面には、円文の周縁から跳ね出るようにナーガ、ガルダ、ハヌマーン、天人などを大きく配し、全体を火焔状唐草文、花文、連珠文、菱形文などで埋め尽くしている。

    【バンコク国立博物館の至宝より】18世紀中期 (アユタヤ期) アユタヤ県ワット・ボーロムプッターラム伝来 高210cm 幅127.2cm 奥行99.5cm
    この経典厨子は、現存する最古の黒漆螺鈿作例の一つである。もともと18世紀にアユタヤの王室寺院布薩堂の扉板として作られたものだったが、バンコク時代初期に、その一部が経典厨子として転用された。前扉と側面には、円文の周縁から跳ね出るようにナーガ、ガルダ、ハヌマーン、天人などを大きく配し、全体を火焔状唐草文、花文、連珠文、菱形文などで埋め尽くしている。

  • 円文内に散りばめられた、象、馬、水牛、猿の親子、ニワトリとひよこ、蝶などのさまざまな動物たちは、小さいながら生き生きとした様子であらわされ、本作品に格別の魅力を添えている。精緻な意匠と技巧が凝らされた、黒漆螺鈿の最高傑作の一つとされている。

    円文内に散りばめられた、象、馬、水牛、猿の親子、ニワトリとひよこ、蝶などのさまざまな動物たちは、小さいながら生き生きとした様子であらわされ、本作品に格別の魅力を添えている。精緻な意匠と技巧が凝らされた、黒漆螺鈿の最高傑作の一つとされている。

  • 博物館の中心になっている大きな建物を出て、国の守護仏、シヒン仏を安置するブッタイサワン仏殿にやって来ました。

    博物館の中心になっている大きな建物を出て、国の守護仏、シヒン仏を安置するブッタイサワン仏殿にやって来ました。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ブッタイサワン仏殿の壁画は18世紀末に後期アユタヤ様式で描かれたものだが、修復が重ねられているので比較的劣化が少なく、赤、緑、金などの色彩が鮮やかで美しい。窓と窓の間には28 場面の詳細な仏伝図、 窓の上部にはテープ・チュムヌム (神々の集い) と呼ばれる、坐して合掌する神々の絵が描かれている。最上段のジグザグ線の上方は、リーシー (仙人)、楽神、想像上の動物などが住むヒマパンの森をあらわしている。時や場所の異なる複数の場面が同一平面上に描かれ、それぞれの場面はジグザグ線、建物、塀、樹などによって区切られている。また、重要な場面の多くは背景に赤色を用い、ひときわ際立つ効果をあげている。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ブッタイサワン仏殿の壁画は18世紀末に後期アユタヤ様式で描かれたものだが、修復が重ねられているので比較的劣化が少なく、赤、緑、金などの色彩が鮮やかで美しい。窓と窓の間には28 場面の詳細な仏伝図、 窓の上部にはテープ・チュムヌム (神々の集い) と呼ばれる、坐して合掌する神々の絵が描かれている。最上段のジグザグ線の上方は、リーシー (仙人)、楽神、想像上の動物などが住むヒマパンの森をあらわしている。時や場所の異なる複数の場面が同一平面上に描かれ、それぞれの場面はジグザグ線、建物、塀、樹などによって区切られている。また、重要な場面の多くは背景に赤色を用い、ひときわ際立つ効果をあげている。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】三道宝階降下<br />釈尊は、出産七日後に亡くなった生母マーヤーに説法するために忉利天に昇り、雨季の3ヶ月間をそこで過ごした。雨季が明け、天界から人間界に戻る釈尊のために、帝釈天は宝石、金、銀の階段を作らせた。ナーガをかたどった階段を降下する釈尊の両脇には、傘を差し掛ける四面の梵天と法螺貝を吹く帝釈天が従い、弦楽器を持つ楽神や神々が賛嘆している。この時に奇蹟が起こり、天界、人間界、地獄が互いに見渡せたという。

    【バンコク国立博物館の至宝より】三道宝階降下
    釈尊は、出産七日後に亡くなった生母マーヤーに説法するために忉利天に昇り、雨季の3ヶ月間をそこで過ごした。雨季が明け、天界から人間界に戻る釈尊のために、帝釈天は宝石、金、銀の階段を作らせた。ナーガをかたどった階段を降下する釈尊の両脇には、傘を差し掛ける四面の梵天と法螺貝を吹く帝釈天が従い、弦楽器を持つ楽神や神々が賛嘆している。この時に奇蹟が起こり、天界、人間界、地獄が互いに見渡せたという。

  • 次に、仏教関連の収蔵品を紹介していただきました。

    次に、仏教関連の収蔵品を紹介していただきました。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】7~8世紀頃 ナコーンパトム県ワット・サネーハー出土 石 高105cm 95cm<br />鹿を伴っているところから、初転法輪を示すとされる。鹿も首を傾けて説法に聞き入っているかのようである。また、15本の輻”と軸の周りに、パーリ語の『転法輪経』が7世紀頃のパッラヴァ文字で記されていて、法輪のみでも初転法輪をあらわしている。くりぬかれた輻は彫工の技術の高さを示し、両面にはグプタ様式を受け継ぐ華麗な蓮華と菱形の連続文様、軸の周りには蓮弁文様、四角い基台と三角形のリムには植物文様が彫刻されていて、美術的にも大変秀逸な作品である。

    【バンコク国立博物館の至宝より】7~8世紀頃 ナコーンパトム県ワット・サネーハー出土 石 高105cm 95cm
    鹿を伴っているところから、初転法輪を示すとされる。鹿も首を傾けて説法に聞き入っているかのようである。また、15本の輻”と軸の周りに、パーリ語の『転法輪経』が7世紀頃のパッラヴァ文字で記されていて、法輪のみでも初転法輪をあらわしている。くりぬかれた輻は彫工の技術の高さを示し、両面にはグプタ様式を受け継ぐ華麗な蓮華と菱形の連続文様、軸の周りには蓮弁文様、四角い基台と三角形のリムには植物文様が彫刻されていて、美術的にも大変秀逸な作品である。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】仏陀立像 7~8世紀頃 アユタヤ県ワット・ロー出土 石 高147cm<br />体躯をわずかに曲げたトリバンガの姿勢で立ち、通肩にまとった衣は体に密着している。衣は襟と袖口を除いて襞をあらわさず、両手首から衣の縁を垂らし、裾はU字型を示す。これらは、インドのグプタ様式およびポスト・グプタ様式の仏陀像の影響を受けた特徴である。下衣の上端は単純な線で示され、下端は大衣の裾からのぞいている。面差しはモン人の特徴を含み、柔らかく優しい。与願印を結ぶ右手は体の近くに置かれ、心棒でつながれていた左手は欠落しているが、 左脇に残る衣の襞から、ドヴァーラヴァティー期の他の数体に見られるように、衣の端を握っていたと思われる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】仏陀立像 7~8世紀頃 アユタヤ県ワット・ロー出土 石 高147cm
    体躯をわずかに曲げたトリバンガの姿勢で立ち、通肩にまとった衣は体に密着している。衣は襟と袖口を除いて襞をあらわさず、両手首から衣の縁を垂らし、裾はU字型を示す。これらは、インドのグプタ様式およびポスト・グプタ様式の仏陀像の影響を受けた特徴である。下衣の上端は単純な線で示され、下端は大衣の裾からのぞいている。面差しはモン人の特徴を含み、柔らかく優しい。与願印を結ぶ右手は体の近くに置かれ、心棒でつながれていた左手は欠落しているが、 左脇に残る衣の襞から、ドヴァーラヴァティー期の他の数体に見られるように、衣の端を握っていたと思われる。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ナーガ上の仏陀坐像 仏伝浮彫 9~10世紀頃<br />アユタヤ県 ワット・プラドゥーソンタム出土 砂岩 高122cm<br />仏伝によると、成道後の49日間の瞑想中に嵐が起こったが、ムチャリンダというナーガ王が現われ、とぐろを巻いて釈尊の身体を持ち上げ、さらに自分の七つの頭を傘のように広げて嵐から守ったという。ナーガの上に坐す仏陀像は、この説話をあらわしたものである。偏袒右肩にまとった衣の襞を全くあらわさず、左肩からサンガーティの端を畳んで垂らす本像は、禅定印を結び、右足を左足の上に乗せた半跏趺坐に坐す。肉髻上に宝珠を置く。仏陀の左右には、仏塔とそれを持ち上げる矮人が描かれている。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ナーガ上の仏陀坐像 仏伝浮彫 9~10世紀頃
    アユタヤ県 ワット・プラドゥーソンタム出土 砂岩 高122cm
    仏伝によると、成道後の49日間の瞑想中に嵐が起こったが、ムチャリンダというナーガ王が現われ、とぐろを巻いて釈尊の身体を持ち上げ、さらに自分の七つの頭を傘のように広げて嵐から守ったという。ナーガの上に坐す仏陀像は、この説話をあらわしたものである。偏袒右肩にまとった衣の襞を全くあらわさず、左肩からサンガーティの端を畳んで垂らす本像は、禅定印を結び、右足を左足の上に乗せた半跏趺坐に坐す。肉髻上に宝珠を置く。仏陀の左右には、仏塔とそれを持ち上げる矮人が描かれている。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ナーガ上の仏陀坐像 12~13世紀頃 アンコール・ワット様式 アユタヤ県ワット・ナープラメーン出土 石 高180cm<br />クメール美術にナーガ上の仏陀像が登場するのは10世紀末で、クメールのナーガ信仰と結びつき、数多く造像された。本像の四角張った顔や眼を見開いた強い表情などの表現は、アンコール・ワット様式の特徴である。当時の王族の装身具であった髪覆い、冠帯、耳飾りをつける姿は、アンコール・ワットの回廊浮彫に描かれた王の姿を思わせる。漆や金箔の痕跡から、造像時の華やかな姿をうかがい知ることができる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ナーガ上の仏陀坐像 12~13世紀頃 アンコール・ワット様式 アユタヤ県ワット・ナープラメーン出土 石 高180cm
    クメール美術にナーガ上の仏陀像が登場するのは10世紀末で、クメールのナーガ信仰と結びつき、数多く造像された。本像の四角張った顔や眼を見開いた強い表情などの表現は、アンコール・ワット様式の特徴である。当時の王族の装身具であった髪覆い、冠帯、耳飾りをつける姿は、アンコール・ワットの回廊浮彫に描かれた王の姿を思わせる。漆や金箔の痕跡から、造像時の華やかな姿をうかがい知ることができる。

  • 【説明板より】ヴィシュヌ・アナンタサヤナを描いたリンテル ロップブリ・アルフ(タイのクメール美術)、バプオン様式 西暦12世紀<br />発見地:プラサート・ク・スアン・テーン、バーンマイ・チャイヤポット郡、ブリラム県<br />銀河の海でナーガラージャ(アナンタ)の上に横たわるヴィシュヌ(ナラヤナ)の像を描いたまぐさ。ヴィシュヌの臍から蓮の花が咲き、その花を開いて蓮を創造したブラフマーが現れる。これはヴァイシュナヴァ派ヒンドゥー教における宇宙創造の物語である。

    【説明板より】ヴィシュヌ・アナンタサヤナを描いたリンテル ロップブリ・アルフ(タイのクメール美術)、バプオン様式 西暦12世紀
    発見地:プラサート・ク・スアン・テーン、バーンマイ・チャイヤポット郡、ブリラム県
    銀河の海でナーガラージャ(アナンタ)の上に横たわるヴィシュヌ(ナラヤナ)の像を描いたまぐさ。ヴィシュヌの臍から蓮の花が咲き、その花を開いて蓮を創造したブラフマーが現れる。これはヴァイシュナヴァ派ヒンドゥー教における宇宙創造の物語である。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ヴィシュヌ神立像 6~8世紀頃 パンガー県タクアパー郡プラナーラーイ丘出土 石 高202cm<br />僧帽冠をつけた四臂の本像は、装飾を極力省き、筋肉質でたくましい肉体が力強く表現されている。台座上に残る痕跡から、左手には棍棒を持っていたと考えられ、下半身にまとう長めの腰布中央の垂れ飾りと棍棒によって、丸彫りの像を支えていたものと思われる。また、胴体から離れて造られた腕は、製作者の高度な技術をあらわしている。顔面の一部を失ってはいるが、人体表現の完成度は高く、この時代の彫像の中でも突出した逸品である。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ヴィシュヌ神立像 6~8世紀頃 パンガー県タクアパー郡プラナーラーイ丘出土 石 高202cm
    僧帽冠をつけた四臂の本像は、装飾を極力省き、筋肉質でたくましい肉体が力強く表現されている。台座上に残る痕跡から、左手には棍棒を持っていたと考えられ、下半身にまとう長めの腰布中央の垂れ飾りと棍棒によって、丸彫りの像を支えていたものと思われる。また、胴体から離れて造られた腕は、製作者の高度な技術をあらわしている。顔面の一部を失ってはいるが、人体表現の完成度は高く、この時代の彫像の中でも突出した逸品である。

  • 手が4本あるのに、後ろから見ても自然な肉体表現となっています。

    手が4本あるのに、後ろから見ても自然な肉体表現となっています。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】観音菩薩立像 8~9世紀頃 スラーターニー県チャイヤー郡ワット・サーラートゥン出土 石 高114cm<br />同じくチャイヤーで発見されたほぼ同時期の造像である観音菩薩胸像とは、全く異なった印象を与える観音菩薩像である。頭髪を行者のように高く結い上げて、その前面に化仏をつけ、両肩に髪を垂らす像容から、インドのグプタ美術の影響が顕著である。やや腰を曲げたトリバンガの姿勢で立つ本像は、左肩にかけた羚羊からも、この時代における観音菩薩とされる。冠飾や装身具を一切つけず、長い裙に細い紐を締めている。細身のしなやかな体躯と穏やかで自然な表現には、南インドのパッラヴァ美術の影響もうかがわれる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】観音菩薩立像 8~9世紀頃 スラーターニー県チャイヤー郡ワット・サーラートゥン出土 石 高114cm
    同じくチャイヤーで発見されたほぼ同時期の造像である観音菩薩胸像とは、全く異なった印象を与える観音菩薩像である。頭髪を行者のように高く結い上げて、その前面に化仏をつけ、両肩に髪を垂らす像容から、インドのグプタ美術の影響が顕著である。やや腰を曲げたトリバンガの姿勢で立つ本像は、左肩にかけた羚羊からも、この時代における観音菩薩とされる。冠飾や装身具を一切つけず、長い裙に細い紐を締めている。細身のしなやかな体躯と穏やかで自然な表現には、南インドのパッラヴァ美術の影響もうかがわれる。

  • さて、バンコク国立博物館が世界に誇る至宝「観音菩薩胸像」です。<br />この菩薩様を拝見することが、私のタイ旅行の最大の目的と言ってもいいです。これほど美麗な仏像は世界のどこにも他に存在しないのではないかとすら感じてしまいます。<br />ガイドツアーの参加者全員がしばし見とれていました。

    さて、バンコク国立博物館が世界に誇る至宝「観音菩薩胸像」です。
    この菩薩様を拝見することが、私のタイ旅行の最大の目的と言ってもいいです。これほど美麗な仏像は世界のどこにも他に存在しないのではないかとすら感じてしまいます。
    ガイドツアーの参加者全員がしばし見とれていました。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】観音菩薩胸像 8~9世紀頃 スラーターニー県チャイヤー郡ワット・ウィアン出土 青銅 銀象嵌 高 63cm<br />本像は下半身を失っているが、完全な丸彫りの全身像として造像されたことは明らかである。トリバンガの姿勢をとる立像であったと推測されるが、片脚を踏み下げる坐像とする説もある。左肩から斜めにかけられた聖なる紐に羚羊をあしらっていることから、観音菩薩と考えられる。装身具、顔貌、身体表現、白眼に銀を象嵌する技法など、中部ジャワの美術様式に酷似している。弧を描く長い眉、高い鼻、大きな目を半ば伏せ、ふっくらとした口唇の角を上げて微笑むような顔は、張りがあり若々しい。魅惑的な面立ち、両肩に巻き毛を垂らし、宝冠、首飾り、胸飾り、へき釧を華麗にまとった像容は美しく、気品を感じさせる。シュリーヴィジャヤ様式の代表作であるのみならず、タイ国美術の最高傑作の一つである。

    【バンコク国立博物館の至宝より】観音菩薩胸像 8~9世紀頃 スラーターニー県チャイヤー郡ワット・ウィアン出土 青銅 銀象嵌 高 63cm
    本像は下半身を失っているが、完全な丸彫りの全身像として造像されたことは明らかである。トリバンガの姿勢をとる立像であったと推測されるが、片脚を踏み下げる坐像とする説もある。左肩から斜めにかけられた聖なる紐に羚羊をあしらっていることから、観音菩薩と考えられる。装身具、顔貌、身体表現、白眼に銀を象嵌する技法など、中部ジャワの美術様式に酷似している。弧を描く長い眉、高い鼻、大きな目を半ば伏せ、ふっくらとした口唇の角を上げて微笑むような顔は、張りがあり若々しい。魅惑的な面立ち、両肩に巻き毛を垂らし、宝冠、首飾り、胸飾り、へき釧を華麗にまとった像容は美しく、気品を感じさせる。シュリーヴィジャヤ様式の代表作であるのみならず、タイ国美術の最高傑作の一つである。

  • スコータイ朝第三代国王(在位1278~98年頃)ラームカムヘーンによって作られたとされる碑文です。<br />内容はスコータイが資源に富み、商人には税が課せられない理想的な国家であったことが説明され、王自身が住民と直接接し、裁判が行われた様子や、問題を解決していた様子などが描かれています。碑文に描かれたこの内容は、当時の様相を伝える貴重な一次資料として、歴史学的に重視されています。<br />一方で、この碑文の文字がスコータイ時代に実在していたかどうかが怪しまれ、発見者であり解読者であるラーマ4世による捏造疑惑も浮上しています。

    スコータイ朝第三代国王(在位1278~98年頃)ラームカムヘーンによって作られたとされる碑文です。
    内容はスコータイが資源に富み、商人には税が課せられない理想的な国家であったことが説明され、王自身が住民と直接接し、裁判が行われた様子や、問題を解決していた様子などが描かれています。碑文に描かれたこの内容は、当時の様相を伝える貴重な一次資料として、歴史学的に重視されています。
    一方で、この碑文の文字がスコータイ時代に実在していたかどうかが怪しまれ、発見者であり解読者であるラーマ4世による捏造疑惑も浮上しています。

  • 【説明板より】ラーマカムヘン王碑文 第一面 訳文<br />伝記:父はシー・イントラティット、母はナン・スアン、兄はバン・ムアン。兄弟は五人、男三人、女二人。長兄は幼くして亡くなった。<br />戦功:十九歳の時、クン・サムチョン領主がタクの町を襲撃した。父はクン・サムチョンと共に右翼で戦い、クン・サムチョンは左翼に移動し、その後軍を率いて進軍した。チョンの領主クン・サムチョンがタクの町を攻撃した。父は右翼でクン・サムチョンと共に戦いに向かったが、クン・サムチョンは左翼に移動し、軍勢を率いて進撃した。父は敗れて逃げたが、私は逃げなかった。象を駆って父を守り、クン・サムチョンと戦った。我が象マート・ムアンはクン・サムチョンの象を打ち破った。クン・サムチョンは敗れ退却した。かくして私はクン・サムチョンとの象の戦いで勝利した功績により、プラ・ラムカムヘンと名付けられた。<br />私生活:父の御世には、父と母に仕えた。肉や魚を得れば父に捧げた。酸っぱい果実や甘い果実、美味なるものは全て父に捧げた。象を捕らえれば父に捧げた。町や土地を征服し、その象や家臣、女たち、銀や金を奪い取れば、全て父に献上した。父が亡くなると、兄が後を継いだ。私は父に仕えたように兄に仕えた。兄が亡くなると、町は全て私に引き継がれた。<br />経済:ラーマカムヘン王の時代、スコータイは繁栄し、水には魚が、田には稲が実る。王は関税を課さず、人々は自由に往来する。牛を引いて商い、馬に乗って売り歩く。象を売りたければ売ればよい、馬を売りたければ売ればよい、銀を売りたければ売ればよい、金を売りたければ売ればよい。<br />法:民は皆幸せである。貴族や指導者の子息が亡くなれば、祖先の霊が守り給う。象、子息、妻、米蔵、使用人、檳榔とビンロウの林は、父が子に遺す。庶民と貴族の子息の間で争いが起これば、公平に裁かれ、罪人に味方することはない。人々は他人の米を欲しがらず、他人の富を妬まない。<br />行政:象に乗って町に赴き臣下となることを願う者は、助けられた。象も馬も家臣も女も銀も金も持たぬ者には、それらを与えた。彼らが町を築くのを助けた。戦捕が捕らえられても、殺したり殴ったりはしなかった。門には鐘が掛けられ、争いや病苦、王への訴えがある者はこれを鳴らすことができた。ラーマカムヘン王は鐘の音を聞くと、自ら訪れて公平に裁いた。かくしてスコータイの人々は彼を称えた。

    【説明板より】ラーマカムヘン王碑文 第一面 訳文
    伝記:父はシー・イントラティット、母はナン・スアン、兄はバン・ムアン。兄弟は五人、男三人、女二人。長兄は幼くして亡くなった。
    戦功:十九歳の時、クン・サムチョン領主がタクの町を襲撃した。父はクン・サムチョンと共に右翼で戦い、クン・サムチョンは左翼に移動し、その後軍を率いて進軍した。チョンの領主クン・サムチョンがタクの町を攻撃した。父は右翼でクン・サムチョンと共に戦いに向かったが、クン・サムチョンは左翼に移動し、軍勢を率いて進撃した。父は敗れて逃げたが、私は逃げなかった。象を駆って父を守り、クン・サムチョンと戦った。我が象マート・ムアンはクン・サムチョンの象を打ち破った。クン・サムチョンは敗れ退却した。かくして私はクン・サムチョンとの象の戦いで勝利した功績により、プラ・ラムカムヘンと名付けられた。
    私生活:父の御世には、父と母に仕えた。肉や魚を得れば父に捧げた。酸っぱい果実や甘い果実、美味なるものは全て父に捧げた。象を捕らえれば父に捧げた。町や土地を征服し、その象や家臣、女たち、銀や金を奪い取れば、全て父に献上した。父が亡くなると、兄が後を継いだ。私は父に仕えたように兄に仕えた。兄が亡くなると、町は全て私に引き継がれた。
    経済:ラーマカムヘン王の時代、スコータイは繁栄し、水には魚が、田には稲が実る。王は関税を課さず、人々は自由に往来する。牛を引いて商い、馬に乗って売り歩く。象を売りたければ売ればよい、馬を売りたければ売ればよい、銀を売りたければ売ればよい、金を売りたければ売ればよい。
    法:民は皆幸せである。貴族や指導者の子息が亡くなれば、祖先の霊が守り給う。象、子息、妻、米蔵、使用人、檳榔とビンロウの林は、父が子に遺す。庶民と貴族の子息の間で争いが起これば、公平に裁かれ、罪人に味方することはない。人々は他人の米を欲しがらず、他人の富を妬まない。
    行政:象に乗って町に赴き臣下となることを願う者は、助けられた。象も馬も家臣も女も銀も金も持たぬ者には、それらを与えた。彼らが町を築くのを助けた。戦捕が捕らえられても、殺したり殴ったりはしなかった。門には鐘が掛けられ、争いや病苦、王への訴えがある者はこれを鳴らすことができた。ラーマカムヘン王は鐘の音を聞くと、自ら訪れて公平に裁いた。かくしてスコータイの人々は彼を称えた。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】14~15世紀 青銅 高 166cm<br />遊行仏は、仏陀が遊行する姿、または、忉利天から降下する仏伝の場面をあらわしたものとされている。本像は、上体を反らせて、左足を一歩踏み出し、右足のかかとを浮かし、身体に沿って垂らした右腕を静かに振りながら歩く姿を見事にとらえている。衣の裾は、歩みに連れてかすかに翻るようである。若い象の鼻に例えられるしなやかな右腕の曲線と腿のふくらみにも、スコータイ様式独特の優美さがあらわれている。肩幅は広いが、 腰は引き締まり、体躯はほっそりとしている。ラッサミーは、仏陀の頭部から放射される光をあらわしている。顔は卵形の輪郭、弧を描く眉、切れ長の眼、鷲鼻で、口元にかすかな微笑をたたえている。偏袒右肩にまとったサンガーティーの先端は、長くまで垂れて逆V字形を示す。サンガーティーから左手首にかかる衣が刻線で描かれている。施無印を結ぶ左手は、開き始める蓮の蕾の形をあらわしている。本像は、スコータイ時代に造られた遊行仏を代表する秀逸な作品である。

    【バンコク国立博物館の至宝より】14~15世紀 青銅 高 166cm
    遊行仏は、仏陀が遊行する姿、または、忉利天から降下する仏伝の場面をあらわしたものとされている。本像は、上体を反らせて、左足を一歩踏み出し、右足のかかとを浮かし、身体に沿って垂らした右腕を静かに振りながら歩く姿を見事にとらえている。衣の裾は、歩みに連れてかすかに翻るようである。若い象の鼻に例えられるしなやかな右腕の曲線と腿のふくらみにも、スコータイ様式独特の優美さがあらわれている。肩幅は広いが、 腰は引き締まり、体躯はほっそりとしている。ラッサミーは、仏陀の頭部から放射される光をあらわしている。顔は卵形の輪郭、弧を描く眉、切れ長の眼、鷲鼻で、口元にかすかな微笑をたたえている。偏袒右肩にまとったサンガーティーの先端は、長くまで垂れて逆V字形を示す。サンガーティーから左手首にかかる衣が刻線で描かれている。施無印を結ぶ左手は、開き始める蓮の蕾の形をあらわしている。本像は、スコータイ時代に造られた遊行仏を代表する秀逸な作品である。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ヴィシュヌ神立像 14世紀頃 青銅 高267cm <br />スコータイの王たちはスリランカ伝来の上座部仏教を信奉していたが、宮廷内にはバラモンを置き、政治や法律などに関して助言を得ていたという。また、バラモン僧たちは、仏教儀式以外のさまざまな宮廷儀式を執り行なっていたようである。本像のようなヒンドゥー神像は、儀式の華麗さと権威を強調するために、宮殿内に安置されたのかもしれない。スコータイ時代のヒンドゥー神像は、仏陀像と共通する顔貌や身体的特徴を示し、王族の衣裳を身にまとって宝冠や華やかな装身具をつけている。本像は四壁のヴィシュヌ神像で、蓮の花弁が二重に描かれた台座に立ち、宝冠 装身具、持物には金彩が施されている。後ろの二臂でチャクラとほら貝を持つが、残りの二臂は持物を欠失している。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ヴィシュヌ神立像 14世紀頃 青銅 高267cm
    スコータイの王たちはスリランカ伝来の上座部仏教を信奉していたが、宮廷内にはバラモンを置き、政治や法律などに関して助言を得ていたという。また、バラモン僧たちは、仏教儀式以外のさまざまな宮廷儀式を執り行なっていたようである。本像のようなヒンドゥー神像は、儀式の華麗さと権威を強調するために、宮殿内に安置されたのかもしれない。スコータイ時代のヒンドゥー神像は、仏陀像と共通する顔貌や身体的特徴を示し、王族の衣裳を身にまとって宝冠や華やかな装身具をつけている。本像は四壁のヴィシュヌ神像で、蓮の花弁が二重に描かれた台座に立ち、宝冠 装身具、持物には金彩が施されている。後ろの二臂でチャクラとほら貝を持つが、残りの二臂は持物を欠失している。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】シヴァ神立像 14世紀頃 青銅 高308cm<br />神妃をあらわす四角いヨーニを台座として立つシヴァ神像で、額中央に第三の眼を持ち、宝冠には三日月を置き、左肩から三つの頭を持つ蛇を聖紐として掛けている。これらは伝統的なシヴァ神の標幟である。両手を前に出し、細くて長い人差し指と小指を立てているが、何かを持っていたのかもしれない。長い腰布はU字型の折り返しがつき、左右対称の襞が美しい。宝冠と装身具には金彩が施されている。3メートルを越す大きさに圧倒されるが、破壊の神シヴァの荒々しさはなく、仏陀像のような穏やかさと威厳を感じさせる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】シヴァ神立像 14世紀頃 青銅 高308cm
    神妃をあらわす四角いヨーニを台座として立つシヴァ神像で、額中央に第三の眼を持ち、宝冠には三日月を置き、左肩から三つの頭を持つ蛇を聖紐として掛けている。これらは伝統的なシヴァ神の標幟である。両手を前に出し、細くて長い人差し指と小指を立てているが、何かを持っていたのかもしれない。長い腰布はU字型の折り返しがつき、左右対称の襞が美しい。宝冠と装身具には金彩が施されている。3メートルを越す大きさに圧倒されるが、破壊の神シヴァの荒々しさはなく、仏陀像のような穏やかさと威厳を感じさせる。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】ウマー神立像 14世紀頃 青銅 高146cm<br />本像は、シヴァ神の妃の一人ウマーとされる。数多いシヴァ神の神妃たちは、優美さ穏和さと激しさ・恐ろしさの二面のどちらかを持っているが、ウマーはパールヴァティーと共に、前者の性格をあらわしている。スコータイ様式独特の優美な曲線によって、ウマーのたおやかな女性らしさが見事に表現されている。尖塔に似た宝冠や豪華な装身具には丹念な細工と金彩が施され、腰布下部の左右対称に広がる細かい髪は殊のほか美しい。頭の後ろには、髪覆いの間から、髪をポニーテールのように垂らしている。細く長い左腕は体に沿ってなだらかな曲線を描き、右手は腰前にかかげて蓮華を持っていたと思われるが紛失している。

    【バンコク国立博物館の至宝より】ウマー神立像 14世紀頃 青銅 高146cm
    本像は、シヴァ神の妃の一人ウマーとされる。数多いシヴァ神の神妃たちは、優美さ穏和さと激しさ・恐ろしさの二面のどちらかを持っているが、ウマーはパールヴァティーと共に、前者の性格をあらわしている。スコータイ様式独特の優美な曲線によって、ウマーのたおやかな女性らしさが見事に表現されている。尖塔に似た宝冠や豪華な装身具には丹念な細工と金彩が施され、腰布下部の左右対称に広がる細かい髪は殊のほか美しい。頭の後ろには、髪覆いの間から、髪をポニーテールのように垂らしている。細く長い左腕は体に沿ってなだらかな曲線を描き、右手は腰前にかかげて蓮華を持っていたと思われるが紛失している。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】13世紀中頃、タイ族の独立国家スコータイ王国が建国された。その都スコータイと副都市シサッチャナーライを中心に、多数の窯が築かれて陶器生産が活発となり、アユタヤ時代14世紀後半からは東南アジアにおける陶磁貿易の担い手となった。タイにおいて13世紀から17世紀の間に焼成された陶器は、スコータイとサワンカローク(シーサッチャナーライ)と併せて、「サンガローク」という名称が付けられていることに留意したい。<br />サワンカローク(シーサッチャナーライ)の陶器は、日本では「宋胡録」として、16世紀頃から千利休を代表する茶人達の間で親しまれていた。シーサッチャナーライの旧城の北、ヨム川沿い6キ口にわたり、数多くの古窯が分布していたと推測される。窯は煉瓦で構築された下膨れ形の長さ6メートルほどの単室丸窯で、前部には焚口、中央には焼成室、後部には煙突が付く。一般的には、刻花文様を施した青磁、魚・唐草・花文様の鉄絵、黒褐釉、白濁釉などで知られる。壷、鉢、皿、瓶、水注などの実用品の他、瓦、陶板、欄干、頂華などの寺院建築など、さまざまなものが焼かれた。

    【バンコク国立博物館の至宝より】13世紀中頃、タイ族の独立国家スコータイ王国が建国された。その都スコータイと副都市シサッチャナーライを中心に、多数の窯が築かれて陶器生産が活発となり、アユタヤ時代14世紀後半からは東南アジアにおける陶磁貿易の担い手となった。タイにおいて13世紀から17世紀の間に焼成された陶器は、スコータイとサワンカローク(シーサッチャナーライ)と併せて、「サンガローク」という名称が付けられていることに留意したい。
    サワンカローク(シーサッチャナーライ)の陶器は、日本では「宋胡録」として、16世紀頃から千利休を代表する茶人達の間で親しまれていた。シーサッチャナーライの旧城の北、ヨム川沿い6キ口にわたり、数多くの古窯が分布していたと推測される。窯は煉瓦で構築された下膨れ形の長さ6メートルほどの単室丸窯で、前部には焚口、中央には焼成室、後部には煙突が付く。一般的には、刻花文様を施した青磁、魚・唐草・花文様の鉄絵、黒褐釉、白濁釉などで知られる。壷、鉢、皿、瓶、水注などの実用品の他、瓦、陶板、欄干、頂華などの寺院建築など、さまざまなものが焼かれた。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】鉄絵草花文合子(宋胡録柿香合) サワンカローク(シーサッチャナーライ) 15~16世紀 高5cm 径5.7cm<br />本作品のような合子は、本来は熱帯の果物マンゴスチンをかたどったものだが、褐釉のへたの部分が柿のへたに似ていることから、日本では「柿香合」と呼ばれ、茶道具として珍重された。 草花文と格子・水平・縦の線状文が施された大小さまざまな合子は、インドネシア、フィリピンなどの東南アジアの国々に輸出され、軟膏などの薬、香料、また、キンマを噛む時の容器などの日常品として使われたと推測される。

    【バンコク国立博物館の至宝より】鉄絵草花文合子(宋胡録柿香合) サワンカローク(シーサッチャナーライ) 15~16世紀 高5cm 径5.7cm
    本作品のような合子は、本来は熱帯の果物マンゴスチンをかたどったものだが、褐釉のへたの部分が柿のへたに似ていることから、日本では「柿香合」と呼ばれ、茶道具として珍重された。 草花文と格子・水平・縦の線状文が施された大小さまざまな合子は、インドネシア、フィリピンなどの東南アジアの国々に輸出され、軟膏などの薬、香料、また、キンマを噛む時の容器などの日常品として使われたと推測される。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】青磁刻花唐草文輪花盤 サワンカローク(シーサッチャナーライ) 14~15世紀 径29.5cm高8.4cm<br />見込み中央に施された花文は非常に端整で、そのまわりの唐草文は流動的かつ丁寧に深く切り込まれた、美しい仕上である。また、盤周囲に削り込まれた輪花にも、陶工の卓越した技工がうかがえる。当時見事に発色していたと推測される青磁釉は、現在あまりよい状態とは言い難いが、サワンカローク最盛期の作品と言える。

    【バンコク国立博物館の至宝より】青磁刻花唐草文輪花盤 サワンカローク(シーサッチャナーライ) 14~15世紀 径29.5cm高8.4cm
    見込み中央に施された花文は非常に端整で、そのまわりの唐草文は流動的かつ丁寧に深く切り込まれた、美しい仕上である。また、盤周囲に削り込まれた輪花にも、陶工の卓越した技工がうかがえる。当時見事に発色していたと推測される青磁釉は、現在あまりよい状態とは言い難いが、サワンカローク最盛期の作品と言える。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】青磁人形像 サワンカローク(シーサッチャナーライ) 14~15世紀 高左 16.5cm 右 15cm<br />これらの人形像は、トゥカタ (人形) 窯と呼ばれた特殊な窯で焼成された。さまざまな人物像や動物像が青磁や褐釉などで作られた。おそらく、仏教儀式、精霊崇拝の儀式用の供物、あるいは、単なる玩具として作られたのであろう。中には、赤ん坊を抱いたり、鳥やうちわなどを持ったり、レスリングをしたり、愛撫をしたりしている、さまざまな人物像がある。特に興味深いのは赤ん坊を抱いた安産祈願のための女性像で、その多くは出産の時に起こる悪霊からの危害をこの像に転化するために、首が落とされたことも推測される。

    【バンコク国立博物館の至宝より】青磁人形像 サワンカローク(シーサッチャナーライ) 14~15世紀 高左 16.5cm 右 15cm
    これらの人形像は、トゥカタ (人形) 窯と呼ばれた特殊な窯で焼成された。さまざまな人物像や動物像が青磁や褐釉などで作られた。おそらく、仏教儀式、精霊崇拝の儀式用の供物、あるいは、単なる玩具として作られたのであろう。中には、赤ん坊を抱いたり、鳥やうちわなどを持ったり、レスリングをしたり、愛撫をしたりしている、さまざまな人物像がある。特に興味深いのは赤ん坊を抱いた安産祈願のための女性像で、その多くは出産の時に起こる悪霊からの危害をこの像に転化するために、首が落とされたことも推測される。

  • 【説明板より】仏足跡 アユタヤ様式 15世紀(約500~600年前)プラナコーンシーアユタヤ県 ワット・プララムにて発見

    【説明板より】仏足跡 アユタヤ様式 15世紀(約500~600年前)プラナコーンシーアユタヤ県 ワット・プララムにて発見

  • 【説明板より】仏頭像 アユタヤ様式 16世紀頃(約500年前)出所:プラ・シー・サンペット寺院(ワット・プラ・シー・サンペット)王殿(ウィハン・ルアン)、プラナコーンシーアユタヤ県<br /><br />以上、2時間の素晴らしいツアーでした。ボランティアガイドの皆様にはたいへん感謝しております。有り難うございました。<br /><br />以下、3日後に再訪した際に撮影した写真の一部を紹介します。

    【説明板より】仏頭像 アユタヤ様式 16世紀頃(約500年前)出所:プラ・シー・サンペット寺院(ワット・プラ・シー・サンペット)王殿(ウィハン・ルアン)、プラナコーンシーアユタヤ県

    以上、2時間の素晴らしいツアーでした。ボランティアガイドの皆様にはたいへん感謝しております。有り難うございました。

    以下、3日後に再訪した際に撮影した写真の一部を紹介します。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】石製鋳型と青銅斧 紀元前2000年頃 ウドンターニー県バーンチェン出土 斧:青銅 長10cm<br />鋳型と斧が一対になって出土していることから、この地において鋳造が行われたことがわかる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】石製鋳型と青銅斧 紀元前2000年頃 ウドンターニー県バーンチェン出土 斧:青銅 長10cm
    鋳型と斧が一対になって出土していることから、この地において鋳造が行われたことがわかる。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】青銅装飾品 紀元前300年~紀元後200年頃 ウドンターニー県バーンチェン出土 青銅

    【バンコク国立博物館の至宝より】青銅装飾品 紀元前300年~紀元後200年頃 ウドンターニー県バーンチェン出土 青銅

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】女性楽師像 浮彫 9~10世紀頃 ラーチャブリー県クーブア出土 ストゥッコ 高66cm 幅94cm<br />仏教説話や当時の生活が描かれたテラコッタやストゥッコ製の浮彫は、建築装飾として用いられた。浮彫中央の女性が持つ楽器は、タイ語でピンと呼ばれ、インドのヴィーナに似ている。その右隣は何も持たないので、歌い手かもしれない。また、中央左隣はチン(小さなシンバル)を持ち、その隣の女性はピンナムタオ(ヒョウタン箏)を持っているのかもしれない。この浮彫からは、ドヴァーラヴァティー期の女性の服装もうかがえる。上半身には帯状の布を、下半身には腰布をまとっている。長い髪は頭頂で髷を結い、髪飾りをつけている。肩の辺りまで伸びた耳朶には、大きな耳飾りをつけている。おだやかな表情で、楽しそうに演奏する様子がうかがえる。

    【バンコク国立博物館の至宝より】女性楽師像 浮彫 9~10世紀頃 ラーチャブリー県クーブア出土 ストゥッコ 高66cm 幅94cm
    仏教説話や当時の生活が描かれたテラコッタやストゥッコ製の浮彫は、建築装飾として用いられた。浮彫中央の女性が持つ楽器は、タイ語でピンと呼ばれ、インドのヴィーナに似ている。その右隣は何も持たないので、歌い手かもしれない。また、中央左隣はチン(小さなシンバル)を持ち、その隣の女性はピンナムタオ(ヒョウタン箏)を持っているのかもしれない。この浮彫からは、ドヴァーラヴァティー期の女性の服装もうかがえる。上半身には帯状の布を、下半身には腰布をまとっている。長い髪は頭頂で髷を結い、髪飾りをつけている。肩の辺りまで伸びた耳朶には、大きな耳飾りをつけている。おだやかな表情で、楽しそうに演奏する様子がうかがえる。

  • 【バンコク国立博物館の至宝より】玉座模型 16世紀 チェンマイ県ホード郡ワット・チェーディースン出土 青銅 高16.5cm<br />1960年にワット・チェーディースンの仏塔の中から発掘された遺品の一つである。透かし模様の精巧な装飾が施された玉座の模型で、周囲には傘、払子、うちわ、日除けが立てられ、座上には上履きが置かれている。玉座の後ろには、尻尾を絡めた2匹のナーガの装飾がある。

    【バンコク国立博物館の至宝より】玉座模型 16世紀 チェンマイ県ホード郡ワット・チェーディースン出土 青銅 高16.5cm
    1960年にワット・チェーディースンの仏塔の中から発掘された遺品の一つである。透かし模様の精巧な装飾が施された玉座の模型で、周囲には傘、払子、うちわ、日除けが立てられ、座上には上履きが置かれている。玉座の後ろには、尻尾を絡めた2匹のナーガの装飾がある。

  • チケット売場隣のカフェでサンドウィッチを食べた後、王宮方面へ向かいました。

    チケット売場隣のカフェでサンドウィッチを食べた後、王宮方面へ向かいました。

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