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南インドの旅の初日はチェンナイからの日帰り旅行で、午前にカーンチープラムに行きました。昼食後は、マハーバリプラムに向かいます。世界遺産に登録されている海岸寺院と「アルジュナの苦行」、クリシュナのバターボールそして「5つのラタ」を見学しました。<br />マハーバリプラムは7世紀ごろから東西交易の拠点として栄えた町で、パッラヴァ朝の寺院が海岸に建っています。南インドの寺院建築の礎となった寺院として世界遺産になっています。まだ巨大なゴプラムが作られていなかった時代の建築物です。「5つのラタ」には、後のドラヴィダ様式に通じるモチーフが凝縮されているのが興味深いです。<br />

ドラヴィダ文化の南インドは南国ムード(2) マハーバリプラム

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2025/02/18 - 2025/02/25

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ミズ旅撮る人

ミズ旅撮る人さん

南インドの旅の初日はチェンナイからの日帰り旅行で、午前にカーンチープラムに行きました。昼食後は、マハーバリプラムに向かいます。世界遺産に登録されている海岸寺院と「アルジュナの苦行」、クリシュナのバターボールそして「5つのラタ」を見学しました。
マハーバリプラムは7世紀ごろから東西交易の拠点として栄えた町で、パッラヴァ朝の寺院が海岸に建っています。南インドの寺院建築の礎となった寺院として世界遺産になっています。まだ巨大なゴプラムが作られていなかった時代の建築物です。「5つのラタ」には、後のドラヴィダ様式に通じるモチーフが凝縮されているのが興味深いです。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
同行者
一人旅
交通手段
観光バス 徒歩
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
クラブツーリズム
  • カーンチープラムのエーカンバラナータル寺院のゴプラムは修復工事中で見られませんでしたが、近くのSri Kachabeswarar寺院の前をバスが通ると、同じように白いゴプラムが見られました。<br />

    カーンチープラムのエーカンバラナータル寺院のゴプラムは修復工事中で見られませんでしたが、近くのSri Kachabeswarar寺院の前をバスが通ると、同じように白いゴプラムが見られました。

  • そろそろカーンチープラムの町の南の外れです。ベンガル湾に面したマハーバリプラムまでは1時間半ほど掛かります。<br />

    そろそろカーンチープラムの町の南の外れです。ベンガル湾に面したマハーバリプラムまでは1時間半ほど掛かります。

  • ゴプラムの進化系。神様たちに色が着いています。<br />

    ゴプラムの進化系。神様たちに色が着いています。

  • 今回の旅程では、滅多に見なかったインド名物のこぶ牛です。<br />

    今回の旅程では、滅多に見なかったインド名物のこぶ牛です。

  • マハーバリプラムの「アルジュナの苦行」のある公園のそばを通過しています。先に海岸寺院に行くそうです。この辺りには巨大な石にたくさんの彫刻が残されています。<br />

    マハーバリプラムの「アルジュナの苦行」のある公園のそばを通過しています。先に海岸寺院に行くそうです。この辺りには巨大な石にたくさんの彫刻が残されています。

  • 海岸寺院に着きました。駐車場から寺院までは綺麗に整地された公園の中を歩いて行きます。<br />

    海岸寺院に着きました。駐車場から寺院までは綺麗に整地された公園の中を歩いて行きます。

  • 黄色が鮮やかな黄焔木(こうえんぼく)が咲いています。<br />

    黄色が鮮やかな黄焔木(こうえんぼく)が咲いています。

  • 通常はずっと炎天下を歩いて行くのですが、世界遺産になってからカートが運行されています。私たちも乗せてもらえました。<br />

    通常はずっと炎天下を歩いて行くのですが、世界遺産になってからカートが運行されています。私たちも乗せてもらえました。

  • 海岸寺院の両隣は海岸です。ベンガル湾に面しているリゾート地になっています。<br />

    海岸寺院の両隣は海岸です。ベンガル湾に面しているリゾート地になっています。

  • 海岸寺院はこぢんまりとした寺院で、これが全景です。大小2つの祠堂があり、その手前はナンディがぐるっと取り巻いています。ナンディはシヴァ神の乗り物ですから、海岸寺院はシヴァ神を祀る寺であることが分かります。<br /><br />

    海岸寺院はこぢんまりとした寺院で、これが全景です。大小2つの祠堂があり、その手前はナンディがぐるっと取り巻いています。ナンディはシヴァ神の乗り物ですから、海岸寺院はシヴァ神を祀る寺であることが分かります。

    海岸寺院 寺院・教会

  • 大小の祠堂の間には、もう一つ小さな祠堂が挟まっています。実はここにはヴィシュヌ神が祀られており、最初はこの祠堂だけで、後に前後にシヴァ神の祠堂が増設されました。

    大小の祠堂の間には、もう一つ小さな祠堂が挟まっています。実はここにはヴィシュヌ神が祀られており、最初はこの祠堂だけで、後に前後にシヴァ神の祠堂が増設されました。

    海岸寺院 寺院・教会

  • 礎石には7世紀の文字が刻まれています。<br />

    礎石には7世紀の文字が刻まれています。

  • 海岸寺院は海に面して建っているため、強い雨風に削られて、彫刻が判別しにくくなっています。現在では防風林を設置していますが、失われた彫刻は戻って来ません。<br />

    海岸寺院は海に面して建っているため、強い雨風に削られて、彫刻が判別しにくくなっています。現在では防風林を設置していますが、失われた彫刻は戻って来ません。

  • かつては外壁の上にあった筈のナンディたちは、地表近くの石積みの上に置かれています。彼らも丸みを帯びて子犬のようです。<br />

    かつては外壁の上にあった筈のナンディたちは、地表近くの石積みの上に置かれています。彼らも丸みを帯びて子犬のようです。

  • 小祠堂。玄関の両脇を摩耗したライオン像が守ります。そして庇(ひさし)の上にはナンディ君が鎮座しています。<br />

    小祠堂。玄関の両脇を摩耗したライオン像が守ります。そして庇(ひさし)の上にはナンディ君が鎮座しています。

  • 小祠堂の中にはシヴァ神の家族が岩に彫り込まれています。<br />

    小祠堂の中にはシヴァ神の家族が岩に彫り込まれています。

  • 大祠堂の屋根。本尊はシヴァ・リンガです。<br />

    大祠堂の屋根。本尊はシヴァ・リンガです。

  • 天辺のお椀を伏せたような造りは、この時代の特徴です。<br />

    天辺のお椀を伏せたような造りは、この時代の特徴です。

  • 大祠堂の屋根に鳥が留まりました。<br />

    大祠堂の屋根に鳥が留まりました。

  • ヤツガシラと言う鳥で、南方で越冬し、春に北へと戻って行く渡り鳥です。日本は通過点なので滅多に見られませんが、2025年3月に福井県で見られたそうです。冠羽を扇のように広げると綺麗なオレンジ色で、先端に黒い飾りがついているのが美しく人気があります。<br />

    ヤツガシラと言う鳥で、南方で越冬し、春に北へと戻って行く渡り鳥です。日本は通過点なので滅多に見られませんが、2025年3月に福井県で見られたそうです。冠羽を扇のように広げると綺麗なオレンジ色で、先端に黒い飾りがついているのが美しく人気があります。

  • リスは寺の中を好き勝手に走り回っています。最初は外壁のナンディ君の辺りにいたのですが、カメラを向けるとあっという間に大祠堂まで駆け上がってしまいました。<br />

    リスは寺の中を好き勝手に走り回っています。最初は外壁のナンディ君の辺りにいたのですが、カメラを向けるとあっという間に大祠堂まで駆け上がってしまいました。

  • こちらはインドハッカ。日本では樺色八哥(カバイロハッカ)と呼ばれます。本州中部(千葉・神奈川)で繁殖することがありますが、本拠地は南アジアで、インドではポピュラーな鳥です。<br />

    こちらはインドハッカ。日本では樺色八哥(カバイロハッカ)と呼ばれます。本州中部(千葉・神奈川)で繁殖することがありますが、本拠地は南アジアで、インドではポピュラーな鳥です。

  • またリスが敷地に入って来ました。ネズミみたいですね。<br />

    またリスが敷地に入って来ました。ネズミみたいですね。

  • 大祠堂の本尊シヴァ・リンガです。<br />

    大祠堂の本尊シヴァ・リンガです。

  • 防風林を背景にした海岸寺院。強い海風を防ぐ日本の松林のようなものです。<br />

    防風林を背景にした海岸寺院。強い海風を防ぐ日本の松林のようなものです。

  • ライオン像の胸に神像が彫られています。神像はシヴァの妻パールヴァティーが変化したドゥルガーで、ライオン像の手前には供物として首をはねた山羊の彫刻が置かれています。<br />

    ライオン像の胸に神像が彫られています。神像はシヴァの妻パールヴァティーが変化したドゥルガーで、ライオン像の手前には供物として首をはねた山羊の彫刻が置かれています。

  • たくさんのナンディ君がぐるっと囲んで寺院を守っています。<br />シヴァ神像に向かって1頭が座っている像はどこでも見られますが、こんな風にナンディで外周を占めるのはちょっと珍しい気がします。<br />

    たくさんのナンディ君がぐるっと囲んで寺院を守っています。
    シヴァ神像に向かって1頭が座っている像はどこでも見られますが、こんな風にナンディで外周を占めるのはちょっと珍しい気がします。

  • 沐浴場だったのかな?<br />

    沐浴場だったのかな?

  • 反対側の海岸はまさにビーチリゾート。<br />

    反対側の海岸はまさにビーチリゾート。

  • インドの人は服を着たまま、サリーを纏ったまま海に入ります。<br />海水でびしょびしょのサリーを着て、その後どうするんだろう?<br />

    インドの人は服を着たまま、サリーを纏ったまま海に入ります。
    海水でびしょびしょのサリーを着て、その後どうするんだろう?

  • 海岸寺院から「アルジュナの苦行」に向かう途中、大きな貯水池がありました。<br />

    海岸寺院から「アルジュナの苦行」に向かう途中、大きな貯水池がありました。

  • 岩山の上に赤い帽子を被った灯台が見えて来ました。こちらの灯台は新しく作られた方で、旧灯台はすぐ近くの岩山の上にあります。<br />

    岩山の上に赤い帽子を被った灯台が見えて来ました。こちらの灯台は新しく作られた方で、旧灯台はすぐ近くの岩山の上にあります。

  • 旧灯台です。とても灯台には見えませんが、かつて蝋燭を灯して灯台の役目を果たしていたそうです。この真下にはマヒーシャ・アスラム・マルディニー・マンダパムがあります。(1997年のフィルム写真です)<br />

    旧灯台です。とても灯台には見えませんが、かつて蝋燭を灯して灯台の役目を果たしていたそうです。この真下にはマヒーシャ・アスラム・マルディニー・マンダパムがあります。(1997年のフィルム写真です)

  • マヒーシャ・マンダパムにはドゥルガーが悪魔(アスラム)を退治している場面の見事な彫刻があります。<br />マハーバリプラムには歴史的に優れた寺院がたくさんあるのですが、<br />大手旅行会社のツアーではほんの一部にしか訪れないので、ちょっと捕捉します。<br />

    マヒーシャ・マンダパムにはドゥルガーが悪魔(アスラム)を退治している場面の見事な彫刻があります。
    マハーバリプラムには歴史的に優れた寺院がたくさんあるのですが、
    大手旅行会社のツアーではほんの一部にしか訪れないので、ちょっと捕捉します。

  • 道路脇にある「アルジュナの苦行(Arjuna&#39;s Penance)」が彫り付けられている大岩です。マハーバーラタに描かれている話をモチーフにしています。クル王国の王パーンドゥの王子アルジュナがシヴァ神の加護を得るべく、一本足で立ちつづける苦行をしているというものです。<br />また、「ガンガーの降下(Descent of the Ganga River )」とも呼ばれています。これはガンガー(ガンジス川)の女神がこの世に降りて来た時を表しているとも言われます。

    道路脇にある「アルジュナの苦行(Arjuna's Penance)」が彫り付けられている大岩です。マハーバーラタに描かれている話をモチーフにしています。クル王国の王パーンドゥの王子アルジュナがシヴァ神の加護を得るべく、一本足で立ちつづける苦行をしているというものです。
    また、「ガンガーの降下(Descent of the Ganga River )」とも呼ばれています。これはガンガー(ガンジス川)の女神がこの世に降りて来た時を表しているとも言われます。

    アルジュナの苦行 寺院・教会

  • 幅29m、高さ13mの大岩に彫られたものです。<br />

    幅29m、高さ13mの大岩に彫られたものです。

  • 左の下半分は未完成のままです。<br />

    左の下半分は未完成のままです。

  • 彼がアルジュナです。マハーバーラタではクリシュナの化身でもあるとか。<br />

    彼がアルジュナです。マハーバーラタではクリシュナの化身でもあるとか。

  • 右手・右足を上げるポーズにはどんな意味があるのでしょう?<br />

    右手・右足を上げるポーズにはどんな意味があるのでしょう?

  • アルジュナの隣にはシヴァ神がいます。そこへ向かって神々や動物たちが集まって来ています。<br />

    アルジュナの隣にはシヴァ神がいます。そこへ向かって神々や動物たちが集まって来ています。

  • 猫はアルジュナの真似をしています。<br />

    猫はアルジュナの真似をしています。

  • 大岩の中心部には「ガンガーの降下」が彫られています。<br />ナーガとナーギのガンジス川(ガンガー)の神様が流れ下っています。<br />

    大岩の中心部には「ガンガーの降下」が彫られています。
    ナーガとナーギのガンジス川(ガンガー)の神様が流れ下っています。

  • 「アルジュナの苦行」の隣には、パンチャパンダヴァ石窟寺院(Pancha Pandava Cave)がくっついています<br />

    「アルジュナの苦行」の隣には、パンチャパンダヴァ石窟寺院(Pancha Pandava Cave)がくっついています

  • スフィンクスが描かれていることから、エジプトと交易があったことが伺われます。(1997年フィルム写真です)

    スフィンクスが描かれていることから、エジプトと交易があったことが伺われます。(1997年フィルム写真です)

  • 少し北に歩くとガネーシャ・ラタ(Ganesha Ratha)が建っていました。<br />

    少し北に歩くとガネーシャ・ラタ(Ganesha Ratha)が建っていました。

  • 通路ではチョークを売っています。丸い版木にチョークの粉を付けてスタンプすれば出来上がり。それはなかなかいい。<br />

    通路ではチョークを売っています。丸い版木にチョークの粉を付けてスタンプすれば出来上がり。それはなかなかいい。

  • 斜面の真ん中に巨大な岩が引っ掛かっています。「クリシュナのバターボール」です。クリシュナは子供の頃、バターボールが大好きだったという逸話があり、この岩の名前になりました。ヒンズーの神様の中で、幼年期が表される珍しい神様がヴィシュヌ神の化身であるクリシュナです。<br /><br />

    斜面の真ん中に巨大な岩が引っ掛かっています。「クリシュナのバターボール」です。クリシュナは子供の頃、バターボールが大好きだったという逸話があり、この岩の名前になりました。ヒンズーの神様の中で、幼年期が表される珍しい神様がヴィシュヌ神の化身であるクリシュナです。

    クリシュナのバターボール 史跡・遺跡

  • 1991年に南インドを訪れた際のフィルム写真です。<br />マドゥライのミナクシ寺院で撮りました。ギーと呼ばれる礼拝用の精製バターの粒をクリシュナの像に投げつけます。辺りは甘い匂いが広がっていました。<br />

    1991年に南インドを訪れた際のフィルム写真です。
    マドゥライのミナクシ寺院で撮りました。ギーと呼ばれる礼拝用の精製バターの粒をクリシュナの像に投げつけます。辺りは甘い匂いが広がっていました。

  • 斜面を上って裏側を見ると、バターナイフで切り取ったようになっていました。<br />

    斜面を上って裏側を見ると、バターナイフで切り取ったようになっていました。

    クリシュナのバターボール 史跡・遺跡

  • こうした岩は世界中にあります。日本でも高知県の山の中に「ゴトゴト石」というのがあります。この石の事を知ったのは残念な事件が起きてからでした。大学生の7人組が「落ちない石」で有名なこの石を落とそうと画策。それでも落ちなかったので動かないように隣の岩にくっつけてしまったのだそうです。<br />

    こうした岩は世界中にあります。日本でも高知県の山の中に「ゴトゴト石」というのがあります。この石の事を知ったのは残念な事件が起きてからでした。大学生の7人組が「落ちない石」で有名なこの石を落とそうと画策。それでも落ちなかったので動かないように隣の岩にくっつけてしまったのだそうです。

  • 変わった実の生る木を見つけました。ソーセージの木です。<br />アフリカ原産のノウセンカズラ科で夜に赤い花が咲きます。<br /> さて、3か所でマハーバリプラムの観光は終了です。でもここにはもう1つ有名な寺院群があるのです。前回1997年に来た時には更にいくつかのマンダパムにも立ち寄りました。随分端折るんだなと寂しくなり、現地ガイドに「ファイブ・ラタ」には行かないのと尋ねました。すると、別料金を払うなら連れて行くと言い出しました。ツアーの人たちが事態をよく把握できないでいるうちに、OP敢行となりました。今までインドの観光で、ガイドが見学地を「せっかくだからここも見て行って」と増やすことはよくあることで、それで別料金を請求されたことなどなかったので心底びっくりしました。<br />

    変わった実の生る木を見つけました。ソーセージの木です。
    アフリカ原産のノウセンカズラ科で夜に赤い花が咲きます。
    さて、3か所でマハーバリプラムの観光は終了です。でもここにはもう1つ有名な寺院群があるのです。前回1997年に来た時には更にいくつかのマンダパムにも立ち寄りました。随分端折るんだなと寂しくなり、現地ガイドに「ファイブ・ラタ」には行かないのと尋ねました。すると、別料金を払うなら連れて行くと言い出しました。ツアーの人たちが事態をよく把握できないでいるうちに、OP敢行となりました。今までインドの観光で、ガイドが見学地を「せっかくだからここも見て行って」と増やすことはよくあることで、それで別料金を請求されたことなどなかったので心底びっくりしました。

  • 閉園間近の夕陽が照らす「5つのラタ」です。7世紀半ばに1つの花崗岩から5つの寺院を彫り出してあります。こうした巨大な岩から寺院を彫り出す手法は、エローラのカイラーサ寺院が世界最大です。「5つのラタ」は、この後に続く石窟寺院の先駆的存在なのです。<br />

    閉園間近の夕陽が照らす「5つのラタ」です。7世紀半ばに1つの花崗岩から5つの寺院を彫り出してあります。こうした巨大な岩から寺院を彫り出す手法は、エローラのカイラーサ寺院が世界最大です。「5つのラタ」は、この後に続く石窟寺院の先駆的存在なのです。

    ファイブ ラタ 寺院・教会

  • 右がアルジュナ・ラタで左がドラウパディー・ラタ。<br />

    右がアルジュナ・ラタで左がドラウパディー・ラタ。

    ファイブ ラタ 寺院・教会

  • 手前がナクラ・サハデーヴァ・ラタ。象を挟んで向こうにはビーマ・ラタ。<br />

    手前がナクラ・サハデーヴァ・ラタ。象を挟んで向こうにはビーマ・ラタ。

  • 左がビーマ・ラタで、右がダルマラージャ・ラタです。<br />これらが全部もとは1枚の岩だったのですから驚きです。今でも地下で繋がっているのです。<br />

    左がビーマ・ラタで、右がダルマラージャ・ラタです。
    これらが全部もとは1枚の岩だったのですから驚きです。今でも地下で繋がっているのです。

  • ナクラ・サハデーヴァ・ラタ。5種類のラタの中で唯一、前方後円形の仏教礼拝堂の流れを汲みます。(2枚前の写真参照)<br />

    ナクラ・サハデーヴァ・ラタ。5種類のラタの中で唯一、前方後円形の仏教礼拝堂の流れを汲みます。(2枚前の写真参照)

  • ビーマ・ラタ。長方形の堂宇の上に切妻屋根が乗っている農家の家の形をしています。この形が後世のゴプラム(塔門)に発展して行ったと考えられています。<br />

    ビーマ・ラタ。長方形の堂宇の上に切妻屋根が乗っている農家の家の形をしています。この形が後世のゴプラム(塔門)に発展して行ったと考えられています。

  • ダルマラージャ・ラタ。海岸寺院に似た4層の塔を持つ寺院。本堂の部分はほとんど未完成です。これは上から彫って来るので最後に取り掛かるのが下部になるからです。

    ダルマラージャ・ラタ。海岸寺院に似た4層の塔を持つ寺院。本堂の部分はほとんど未完成です。これは上から彫って来るので最後に取り掛かるのが下部になるからです。

  • ダルマラージャ・ラタ側から見ています。随分と観光客がいます。<br />

    ダルマラージャ・ラタ側から見ています。随分と観光客がいます。

  • 正面は4本の柱のライオンと、左右の守護像のみ。下から石を積み上げるのではなく、1枚岩から下に彫って行くという手法はエローラで初めて知りました。すごい発想の転換です。<br />

    正面は4本の柱のライオンと、左右の守護像のみ。下から石を積み上げるのではなく、1枚岩から下に彫って行くという手法はエローラで初めて知りました。すごい発想の転換です。

  • ビーマ・ラタの反対側もライオンの柱のみ。完成形が無いのが残念です。<br />

    ビーマ・ラタの反対側もライオンの柱のみ。完成形が無いのが残念です。

  • 積み上げたり、嵌め込んだりするのではなく、1つの岩から切り出すというのは、なかなかたいへんなものですね。内部をくり抜いて行くのが一番たいへん。だからどれも内部が未完成になってしまったのでしょう。<br /><br /><br />

    積み上げたり、嵌め込んだりするのではなく、1つの岩から切り出すというのは、なかなかたいへんなものですね。内部をくり抜いて行くのが一番たいへん。だからどれも内部が未完成になってしまったのでしょう。


  • ラタとは荷車や馬車の意味で、神様の乗り物である山車をも指します。<br />

    ラタとは荷車や馬車の意味で、神様の乗り物である山車をも指します。

  • アルジュナ・ラタの側面にはいくつかの神像が彫られています。<br />5つのラタの名前にはラーマーヤナの登場人物の名前が付けられています。<br />

    アルジュナ・ラタの側面にはいくつかの神像が彫られています。
    5つのラタの名前にはラーマーヤナの登場人物の名前が付けられています。

  • 象さんも未完成。海岸寺院のように摩耗したのではありません。牙は別に取り付ける予定だったのでしょう。<br />

    象さんも未完成。海岸寺院のように摩耗したのではありません。牙は別に取り付ける予定だったのでしょう。

  • なかなかいい味わいの彫刻なので、せめて側面は完成させて欲しかったです。<br />

    なかなかいい味わいの彫刻なので、せめて側面は完成させて欲しかったです。

  • ドラウパディー・ラタの正面。左右の女性像が素敵です。これからこの彫刻がどんどん発展して行きます。「5つのラタ」のすごいところは、5つすべてが全く別の様式で作られていることです。まるで寺院建築の見本市のようです。<br />

    ドラウパディー・ラタの正面。左右の女性像が素敵です。これからこの彫刻がどんどん発展して行きます。「5つのラタ」のすごいところは、5つすべてが全く別の様式で作られていることです。まるで寺院建築の見本市のようです。

  • ドラウパディー・ラタの内部の彫刻。一応内部が出来ている唯一の祠堂です。<br />

    ドラウパディー・ラタの内部の彫刻。一応内部が出来ている唯一の祠堂です。

  • 象の他にライオン、アルジュナ・ラタの向こう側に牛の像があります。<br />

    象の他にライオン、アルジュナ・ラタの向こう側に牛の像があります。

  • これらは長い間砂の中に埋もれていました。それを掘り出したので、海岸寺院のように摩耗していないのです。<br />

    これらは長い間砂の中に埋もれていました。それを掘り出したので、海岸寺院のように摩耗していないのです。

  • 夕陽が落ちて行きます。見学中に、ピリピリと笛の音が鳴っていました。何かと思ったら、閉園の時間なので出るように促していたのです。インドの人たちは、かなりしつこく対処しないと言う事を聞かないことが当たり前です。<br />

    夕陽が落ちて行きます。見学中に、ピリピリと笛の音が鳴っていました。何かと思ったら、閉園の時間なので出るように促していたのです。インドの人たちは、かなりしつこく対処しないと言う事を聞かないことが当たり前です。

  • バス停の屋根が彫刻群になっていました。<br />さて、「5つのラタ」はオプショナルツアーとなりました。ツアー参加者全員1人千円ずつ徴収されました。マハーバリプラムの観光で、ここに行かないツアーなんてまず無いのに、半端なツアーに参加してしまいました。ガイドに余計なことを聞かなければ良かった。ツアーの人たちにとんだ迷惑を掛けてしまいました。<br />この後、チェンナイに戻ってホテルに泊まりました。<br />次回はマドゥライのミナクシ・アンマン寺院とティルマライ・ナーヤカ宮殿です。<br />

    バス停の屋根が彫刻群になっていました。
    さて、「5つのラタ」はオプショナルツアーとなりました。ツアー参加者全員1人千円ずつ徴収されました。マハーバリプラムの観光で、ここに行かないツアーなんてまず無いのに、半端なツアーに参加してしまいました。ガイドに余計なことを聞かなければ良かった。ツアーの人たちにとんだ迷惑を掛けてしまいました。
    この後、チェンナイに戻ってホテルに泊まりました。
    次回はマドゥライのミナクシ・アンマン寺院とティルマライ・ナーヤカ宮殿です。

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