
2025/02/28 - 2025/02/28
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プロムナードさん
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2025年2月~3月のネパール→インド→パキスタンの旅を記録します。インドのアムリトサルからパキスタン国境を越えてラホールへ向かいます。
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アムリトサル出立の朝は雨。
食欲ゼロだが、チャイだけ飲んで、昨日の薬を流し込んでおく。まだ本調子の30%くらいだが、西洋医学は即効性だけはある。
チェックアウトの精算時、細かい釣りは出せないといわれたあと、オーナーが思い直したように慌てて釣銭をかき集めて渡してくれる一幕があった。周りのスタッフが笑ってるので何事かと思ったら「良いレビューよろしくね!」とのこと。インターネット時代、宿の治安は良くなっているのかも。 -
宿で手配したタクシーで国境のワガへ向かう。地面からの振動を直接うけるトゥクトゥクに比べて、タクシーのシートはなんて快適なんだろう。外が雨だろうと排ガスまみれだろうと無敵だ。
まあ……香水(芳香剤?)の匂いがきつめなのと、車内で大音量のインドPOPがエンドレスなのとが、少しだけアレかもだが。 -
国境に着いてからはひとりで歩いていく。国境を越えるときの手続きなどは知らないが、個人旅行者っぽい雰囲気を出しつつふらふらしてればだいたい誘導してくれる。
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相手は武装した軍人さんたちだからちょっと緊張はする(基本的にとてもジェントルです)。
そんなことより「国境を歩いて越える」というだけでとても盛り上がるものがある。いいんですか? 国家権力が規定したラインを私これから越えますけど? という謎の興奮がある。 -
空路の大混雑と違い、陸路はパラパラとひとが行き来する雰囲気もいい。国家と大資本によってつくられた空輸システムではなく、もっと日常的で地域ベースななにかが息づいている。
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余りのインドルピーをすべてパキスタンルピーに両替。パキスタン入国後に声をかけてくるだろう両替屋と税関内の両替のどちらがいいか迷うが、レートはそこまで悪くなかったので税関で換えた。「ほんとはあと50ルピー渡さなきゃなんだけど細かいお金切れてるからないよ」といわれたのは朝のループのようだった。
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なんやかやの手続きを経て、どうやらついに国境へ。ワガはインドとパキスタンが毎夕互いの国威を示し合うフラッグセレモニーの舞台として有名だが、その観客席がいきなり現れてびっくりする。今日も夕方になると、ここは観客でいっぱいになるのだろう。私には関係がないが。
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インド側のゲートを越え、すぐ前のパキスタン国旗マークのゲートへ。ゲートとゲートのあいだは、どちらの国にも属しない空白地のように思える。
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パキスタン側でもインド側でやった手続き(の逆)を概ね繰り返す。やはりいまいち順路がわからない。とにかく、私は外国人旅行者だからほっとくと変なとこ行っちゃいますよという体でふらふらしてるか、片言英語で話しかけまくれば、そのうち手続きが終わっている。
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終わったらしい。国境を越えた! 世界の外に飛び出す痛快さ。この陸路国境越えがしたくて旅をしているといってもいい。
今回の旅ではネパール→インドでもできるはずだったのに、貴重な体験をひとつ逃してしまったのが改めて悔しい。 -
国境まで行くのは難しくないが、国境を越えたあとどうやって市街地まで行くかは大きな課題だ。そこはもう国が違い、貨幣も交通体系も違う。大抵はバスやタクシーがあるはずだが……
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見る限り、ツアーバスや親族などのチャーター車などしかない。大通りまで出ればタクシー拾えるぜと聞いて、ひとまず歩く。
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早速と登場した(ように見える写真に偶然なった)のが国境までひとを送り届けたばかりらしいタクシー。こちらも渡りに船。朝からチャイだけなので、延々と歩かされるより、早々にタクシーにありつけたのはラッキーだ。
目指すはパキスタン第2の都市・ラホール。その市街地まで、古いガイドブックでは500~700パキスタンルピーが相場とあったが、昨日ホテルの価格などをみるとだいぶ物価はあがってるようだ。交渉の結果1000ルピー(約500円)に。所要40分くらい。 -
インド側のタクシーとはグレードがぜんぜん違う。窓は手動、シートベルトは閉まらない。サブスクの音楽を流す機能もない。サスペンションも効いておらず、マニュアル車だ。
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でもそれがいい。国境は郊外なのでこの世の終わりみたいな雰囲気があり、そのなかを窓全開のボロタクシーで走っていく。
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だんだんひとや車が増えてくる。途中でカラス(?)がたくさん集まっていたので、なにか大きな生き物が死んでいたのだろう。
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市街地までくると普通にインドと変わらないクラクションと排ガスの洪水が始まる。ラホールは大気汚染もひどいらしい。
しかし午後早いうちに着けたので気が楽だ。あとは宿を確保すればいい。 -
宿には市街地の中心あたりにある「national hotel」を選ぶ。一泊4500ルピーといわれて、部屋の下見もしながら高いなあと首を捻り続けていたらなぜか4000ルピー(約2000円)になる。ゲストハウスならともかく、ホテルも値下げ交渉効くのか……。ということは、これでもまだぼられているんだろうな。
しかし宿が確保できると精神的にとてつもなく安心できる。国境越えミッションはひとまずクリアだ。 -
さて、ラホールには日本料理店があるそうだ。
この旅、どうも最初にストリートフードを食べ過ぎたのがよくなかった。だから体調を崩し、いまも引きずっている。チャイ一杯でここまで来たが、いまだに身体が油やスパイスの濃厚な味を拒絶していて、とても地元店に入る気がおきない。少し豪華に日本料理といきたい。 -
Googleマップにいわれるまま歩いていくと、いつの間にか武装した警備員のいるゲートを越え、綺麗な中庭的空間を歩き、ドアマンの開ける扉の向こうへ足を踏み込んでいる。
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いや、ただ日本料理を食べたかっただけで……と、汗と排ガスにまみれた私が、セレブ風の清潔な方々がどこまでがロビーでどこからが飲食スペースかわからない広々したビュッフェを愉しまれているなかを横切っていく。
ビュッフェ空間の奥で、日本料理店はこの上でございますとスタッフのひとが教えてくれる。階段はいちいち装飾の施された大理石。 -
ラホール屈指の高級ホテルであり複合的商業施設でもある「アヴァリ・ラホール」、その巨大な建物のなかに目指す日本料理店「フジヤマ」が存在するのだった。
まあ、知っていれば来れなかったろうな……。
でも朝から食べてない状態で、ここで帰るわけにはいかない。 -
メニューは多いが迷わない。しくしくする胃と腸は暖かく、優しく、栄養いっぱいのものを求めている。注文どおりに「鍋焼きうどん」が現れる。
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濃いめのだし、野菜と鶏肉の具材、そしてサクサクの海老天。鍋焼きうどんの味がする。急いで食べるのが惜しいとも思わせないほどボリュームもしっかりある。
2500ルピー(約1250円)というのは、インドで食べてきたストリートフードの30倍。この旅で一番豪華な食事だろう。 -
今日最低限やっておくべきことがあとひとつあり、それは現金の入手だ。パキスタンでは、外国人が現金をつくることがとても難しく、都市から離れるととても見込めないらしい。かといってクレジット対応が進んでいるわけでもないため、都市にいるうちに必要なキャッシュを手元に確保しておかなければ旅が詰んでしまう。
現金をつくるといっても、方法はATMしかないのだが。 -
しかしデリーで会ったKさんや個人ブログのいうには、パキスタンのATMで日本のクレカやデビットカードが使えるのは5、6台に1台ほどだという。どういうことなんだろう。
そうはいえどラホールくらいの大都市なら大丈夫だろうと甘くみていたが、あっという間に10台ほどのATMでリジェクトされ、ATM難民となってしまう。 -
一度はカードが飲み込まれて出て来なくなり、併設の銀行(があって良かった)スタッフに頼んで出してもらう追加イベントが発生。
現金が必要だとまくしたてる東アジア人をユーモアすら感じさせる対応で落ち着かせる流れは良かったし、OK OKというのでついに現金化ができるものかと思ってたらカードだけを返されてイベントは終わり、結局現金は手に入らんのんかーいとなる。 -
その後もカード消失にも怯えながら、とにかく街なかをさまよいながらATMガチャを繰り返す。
デビットカードのサイトでパキスタンで利用できる銀行リストも見たが、その銀行のATMでもうまくいかない。どういうことなんだろう、これは。 -
もしや、なんらかの制度変更があってそもそもパキスタンで外国人がキャッシングすること自体が不可能になっているのでは? などと思い詰めるようになる。
なお、旅の最強のサポーターGoogleマップも、パキスタンのATMの位置把握は不十分のようで、マップにないところにもATMがたくさんある。まずは足と目を使い、この雑踏のなかでATM自体を探さなければならないゲームなのだ。 -
すでにATMを見つけたら宝箱を発見したくらいのテンションになっている。そして最終的に……現金化ができた! それがここだ。一日の限度額があるようなので、ラホール滞在中は通うことになるだろう。
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ようやく宿に戻る。朝はモーニングを注文できるらしいし、洗濯サービスもあるし、次の目的地への交通チケットの相談にも乗ってくれた。さすがにホテルだと対応が違う。だがお湯はなかった……。いや、聞けば朝7時~10時まで限定のサービスだそうだ。そうか……。
しかしまあ、今日は国境を越え、宿を確保し、日本料理を食べ、現金入手のめどを立てているので、概ね大躍進だろう。体調も、鍋焼きうどんと薬のおかげでだいぶ回復している様子だ。明日はラホール自体を(あまり興味はないが)観光しておこうと思う。
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