2025/03/07 - 2025/03/07
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プロムナードさん
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2025年2月~3月のネパール→インド→パキスタンの旅を記録します。最終目的地スワート地方滞在4日目。
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昨日でこの旅のハイライトは終えたのだが、スワートには他にも多くの遺跡がある。今日はとりあえず、スワート北部にあるという磨崖仏を見に行こうと思う。
移動にいちいち個人利用のリキシャを使っていてはお金がもたないため、使うのはやはり「スズキ」だ。写真のような軽トラが道を走っているので、つかまえる。 -
とりあえず最初のスズキに飛び乗ると、学生が乗っているので少し安心する。学生なら英語が通じる確率が高いからだ。
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荷台のなか。行先を連呼し、うんうんと頷いてもらえるなら合ってるということ。もし乗り継ぎが必要な場合も、たいていここで降りろと教えてくれる。「スズキ」の使い方がだいたいわかってきた。
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「スズキ」の後ろはこんな感じ。さらに乗員が増えると屋根に乗る。
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目指す磨崖仏は、ガイドブックには「Shaholi」とあるがGoogleマップで調べると「Jahanabad」といったほうが通じるようだ。滞在しているフィザガットからだと、まずは「Manglor」を目指し、そこから別の「スズキ」をつかまえることになるようだ。
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Jahanabadは渓谷に沿って一面に桃の木が植えられている。桃で有名な山梨県笛吹市にも似た景観だ。花の季節になると桃源郷になるだろう。
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ここにある磨崖仏を旅行者が観にくることは知られているようで、「ブッダ」というと、みながあっちだよと方角を教えてくれる。
なお、英語のできないひとが多いなかで会話を受け持ってくれた青年がひとりいたので、お礼の意味もこめて彼の店でジュースを買っておく。 -
ガイドブックでは、道はわかりにくいので現地のひとに聞こう、としか書いてない。そもそも「スズキ」の乗り方も簡単ではないし、一般的な「観光」というよりゲームのミッションみたいだ。
そういえばここスワートに来てからも、外国人はおろか、はっきりそうとわかる旅行者にひとりも会ってない。観光地らしい光景はなにもなく、ただ日常があるだけだ。写真は羊たちに草を食べさせている羊飼い。 -
斜面を登っていくと、川と桃の景観がはっきりしてくる。開花の時期にはさぞ美しいだろう。対岸に家屋が並んでいるのも見映えがする。
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いくつか咲き始めているものもある。
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車も通らない細い道も、なぜかGoogleマップが些細に教えてくれるのが相変わらずとんでもない。おかげで道に迷う不安はない。
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さすがに最後のほうはマップも途切れるが、その先はもうトレッキングといっていい。興味をもったらしい子供が先導してくれたりする(なお、あとでこの子供に案内料として50ルピーほどカツアゲされる。まあそんな気はしていたので構わないが……)。
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そして丘の頂へ。Jahanabadの全景を見はるかす素晴らしい眺め。何度も書くが、桃の花が咲き誇る景観が見てみたい。
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振り返ると磨崖仏がある。10数年前にタリバンによって顔が破壊されており、これは修復後のもの(なのでガイドブックなどむかし撮影された写真とは顔が違う)。そのせいか、正直それほど驚くようなものではない。
それでもこの高さにある巨岩の偉容が、ある種の雰囲気を漂わせている。 -
しばらく休んでいると、先ほど集落で話をしてジュースを買った青年が友人と一緒にやってきた。外国人と話す機会が欲しかったようだ。親戚がスペインにいるので、いつか向こうへ渡って勉強したいそうだ。
旅の目的の話になり、「かつてこの地に王国があったでしょう」としゃべり始める。「いまではみなイスラームになったけど」そこで青年が「Yes,Freedom」と合いの手を入れるので驚いてしまう。彼らの世界では「王国」(マウリヤ朝、クシャーナ朝などの古代王朝全般のことか)からの解放をもたらしたのがイスラームなのだ。もちろんそうだろう。彼らの目に、古代王朝の遺跡を偲んで旅をする私はどう映っているのだろう。 -
戻る途中、ある建物のそばまで来たとき、なにかを話しかけられるが理解できない。すると青年は、両手を両耳のうしろにあてて耳を澄ますようなジェスチャーをする。これは見たことがある。
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「礼拝」の時間というわけだ。ここでも、拒絶するでも誘うでもない空気を感じたので、そちらがよければ一緒にやると伝えてみる。まずは入口で靴と靴下を脱ぐ。
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奥でトイレを済ませたあと、写真左手に並ぶ四角い台に乗って、口、鼻、顔、髪、両腕、両足を洗う。
そのあと2階の礼拝スペースへ上がる。ふたりのおじさんが先にきていて、許可をもらって青年たちと礼拝をする。見よう見まねだ。 -
礼拝スペースは日差しが燦々と注ぐテラスで、裸足で踏む緑のカーペットが暖かく、とても居心地がよかった。メッカの方角を向いて目を閉じると、はるか彼方からこちらを見てくれている神の存在を感じるようで、心身に暖かさが満ちるようだ。日本の神社を参拝するときの、透明な空気に溶け込んでいく感覚も大好きだが、ムスリムの礼拝も、なるほどいいものだと思う。勝手な旅行者感覚だろうが。
礼拝所のそとでは子供たちも集まっていて、晴天ということもあり朗らかな雰囲気だ。
なお、彼らはパシュトゥーン人とのこと。パキスタン北部からアフガニスタンに住む民族。日本人だと感覚がつかみにくいが、もちろんパキスタン人といっても多種多様な民族がいて、顔つきも言葉も文化も多彩だ。ひとつの「パキスタン人」がいるわけではない。半年も住めば、顔つきや言葉などから主だった民族を知ることもできるんだろうな、と思う。 -
JahanabadからManglorへ戻る途中の車中からの景観。遠くに雪で白い山脈が見える。
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Manglorは少し賑わいがあり、「スズキ」乗り換えのため降りて少し散策してみる。
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実は昨日、デリーで2週間前に買ったばかりのリュックの紐が切れて困っていたのだが(とてつもなく脆いリュックだ)、完璧なタイミングで裁縫修理のお店を見つける。これまでこんなお店を見かけたことがないので、天の差配を感じるほど。いきなり飛び込んできた外国人に、みな笑顔で接してくれる。
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そしてお腹の調子がずっと治らないため、たまたま見かけた薬局にも入って相談してみる(Google翻訳とジェスチャー)。すると思いのほか丁寧に考えてくれて、4種類もの薬を出してくれる。
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断食中の食料としてサモサも購入。
なお、これらリュックの修繕、薬局の薬、サモサ、そのすべてについてお金はいらないといわれる。だれもが「you are guest」と口を揃える。これはもう、ラマダーンだからと考えるほかない。まさかこの地方では通年で旅行者からお金をもらわないなんてことはないだろうし……。
この経験はかなり衝撃的だ。祝祭のムード、集落全体に満ちた優しい空気。バックパッカーをしていると、たまたま生まれた国の通貨が強かったというだけで旅ができ、旅先で暮らすひとびとの日常にずかずかと足を踏み込めるという事実に、漠然とした罪悪感がつきまとう(初めてバックパック旅行をしたとき、現地で同世代の若者と会話したときの経験が強く関係している。彼女は「unfair」といった)。それは、心のうちではだれもが旅行者を嫌っているのだろうという思い込みにも通じている。しかしこの土地では、客人としてもてなされる立場にある。なにか救われた気になる。これもひとつの思い込みなのだろうが。 -
ホテルまでの「スズキ」では、同乗者のおじいさんが、運賃は払っておくからいいぞとまでいってくれる。ありがたく好意に甘える。
「ありがとう(シュークリア)」というと、みな片手を胸にあてて会釈をするような仕草をする。これがムスリムの友愛なのだ。 -
ホテルに戻り、サモサやお菓子を食べたあと、もらった薬を飲んでみる。デリーでお腹を壊してからほぼずっと、何かを食べるとすぐ出てしまうのが日常だったが、ようやくその状況から抜け出せそうだ。
もっと早く薬を買っておけばとも思うが……この旅ではお金や洗濯、移動や食事など優先して考えなければならないことが多かったので、この土地でようやく薬を買う余裕が出てきたともいえる。 -
断食あけの夜の食事は、昨夜と同じくご近所のレストランで。またMixed Vegetablesとチャイをいただく。すっかり顔馴染みだ。そしてまた端数の10ルピーをまけてもらう。シュークリア。
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明日の食糧としてお菓子などを買って本日はおしまい。
どこでも外国人は珍しがられ、たいていのひとは話したそうにもじもじしているので、こちらから声をかけるとすぐ賑わいができる。これまで中国、東南アジア、南アジアで、外国人と見ると色んなものを売りつけようと集まってくるひとたちをたくさん見てきたが、どうもスワートでは異なるようだ。
実は予想以上に早くこの最終目的地に着いたため、帰国便の出る日まで時間をもてあましそうな状況なのだったが、下手に他の都市をまわるより、ずっとここにいたほうがいいかも知れない、と思う。
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