2024/10/25 - 2024/10/29
601位(同エリア1216件中)
芦花さん
彦根を拠点に湖東を周遊。今回は近江八幡市や東近江市の戦国時代の軌跡や近江商人、湖東三山などをテーマに自転車で周遊しました。
*東近江市・多賀町・甲良町・豊郷町
*彦根市・長浜市・竹生島
*近江八幡市・安土町
今回は、東近江市・多賀町・甲良町・豊郷町。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自転車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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印象的な一本松ならぬ、一本柿。
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西武グループが運営する近江鉄道を横目に見つつ
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滋賀県出身の作家、姫野カオルコが著書『忍びの滋賀』でおすすめしていた新八日市駅舎。
確かにこの鄙びた感じがいいかも。 -
そして滋賀県の友人おすすめの太郎坊へ。
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行けるところまで階段登ればいいかな、と思っていたのですが。。。
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途中、自転車で使う筋肉と階段で使う筋肉が同じであることに気づき。。。
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思わず最後まで登ってしまった。
この巨岩の割れ目がいかにも日本の神話にでてきそうで、なんとも神々しい。 -
実際にこの細道を通ると
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近江の絶景が望めます(琵琶湖がほとんど見えないところも、いとおかし)。
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近江商人発祥のひとつ、東近江市やさらに南の甲賀市を望む。
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下りもきなりの色の「千本鳥居?」。
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太郎坊から箕作山をぐるっと反時計回りに走ると、五箇荘「近江商人の街」へ。
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美しい歴史的保存地区のお堀。
近江商人は、交通の要衝という地理的要因と同時に「楽市楽座」という制度が近江商人を誕生させる、そのきっかけになったのではないかと言われています。
楽市楽座は、自由な市=フリーマーケット、自由な座=「座」という、寺社権力が認可する組合に属していなくても「誰でも商売していい」という意味で、織田信長が始めたともいわれていますが、最近の研究では近江守護大名「六角氏」が始めたということに。 -
京都にて木綿呉服で財を成した外村家の邸宅を見学。贅を尽くした2階の居間?
六角氏は、応仁の乱が落ち着いて以降、近江領内の寺社権力の領地(荘園)を彼らに返還せず、京都の寺社権力が幕府に訴えて、返還してもらうよう交渉するのですが、近江では六角氏の方が幕府よりも強いので、六角氏は幕府の言うことを聞きません。
このため近江では、商人に対して寺社権力が徴税する権利を持っていた「座」制度も荘園制度同様に立ち行かなくなって消滅。結果的に「楽市楽座」になってしまった、ということ。これを六角氏が黙認。 -
そんな自由な商環境で誕生したのが自治能力に長けた近江商人。こんな感じで、天秤棒を担いで日本全国行脚して稼いだらしい。
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次に中江純五郎邸へ。
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戦前に朝鮮半島・中国大陸を中心に20数店の百貨店を経営した「百貨店王」三中井一族の五男である中江準五郎の本宅。びわ湖を模したという池も。
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この界隈(五箇荘)で一番デカい邸宅、藤井彦次郎の迎賓館へ。
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藤井彦四郎は、化学繊維のパイオニアとも呼ばれ、レーヨンやスキー毛糸で財を成した豪商。
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ここは、もともと藤井家の迎賓館ということもあってか、豪華な邸宅で、庭に面した大広間の景観など、庭を一望できる絶景となっている。
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化粧室も天井は網代だし、なんとも贅沢な作り。
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別棟にはスイスのコテージを模した洋館も。
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さて、近江商人の街を満喫した後は国道8号線を北上し「彦根キャッスルホテル&リゾート」へ。
ホテルから彦根城を望む。 -
客室はツインルームで彦根城とは反対側の客室
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バスタブ付きの宿でしたが、大浴場からのキャッスルビューが素晴らしいのでバスタブは利用せず。
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夜は彦根駅前にある彦根名物の「近江ちゃんぽん」へ。
彦根には長崎ちゃんぽんとはまったく異なるちゃんぽん「近江ちゃんぽん」というちゃんぽんがあって、ここ「ちゃんぽん亭」はそのチェーン店。美味しかったので関東にないかと調べたら水道橋にあったらしいのですが今は閉店。是非とも東京方面にもまた出店してもらいたいチェーン店。 -
一番ノーマルな近江ちゃんぽん税込890円。
確かにこれは、名物にふさわしい美味なるラーメン。とにかくスープがいかにも関西的で、とんがってなくて脂っこくなくて和風の優しい味。みた目薄く見えるのですがしっかり旨みも抽出されています。聞けば、ほぼ和出汁のスープだとか。
近江ちゃんぽんのトッピングには、ベースとしては魚介類が入らないということで、薄切りの豚肉と野菜たっぷりなところが特徴的か。特に豚肉は超薄切りのしゃぶしゃぶ風なのでとても食感が気持ちいい。
麺はなんと彦根産の小麦を使っているとのことで、そんなことは食べてもわかるはずもないのですが、長崎ちゃんぽんとはまったく異なる中細麺のスタンダードな麺。 -
ホテルの翌朝は、朝食バイキング。
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朝食の名物が、黄金だしでいただく天茶です。
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ホテルを後にし、
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多賀町にある多賀大社へ。
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ここには寿命石なるものあり、
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寿命石は、東大寺を再興するために朝廷はじめ各地を勧進した重源上人が霊験をいただいたという石らしく、私も500円お布施して、今年のジェフJ1昇格祈願(願いは叶いませんでしたが。。。)。
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こんなふうに寿命石がいっぱいになっています。
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参拝帰りに多賀大社の名物、糸切餅を買うため「元祖莚寿堂本舗 本舗」へ。
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多賀大社の門前にある二つの「糸切餅」のお店あり、どちらでも良かったのですが、一応、彦根の知り合いの方のオススメにしたがい、こちらの方を選択しました。
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それにしても、このお餅は非常に美味。個人的には甘い餡子の方が好きで、むしろここの餡子は好みではないタイプなのですが、あまりにも滑らかな食感にあまり甘くなくてもこんな餡子もいいなと思った次第。
さらに出来立てだったのか、お餅の食感が素晴らしい。絶妙な粘り具合でこちらも超滑らか食感。
糸に見事に綺麗にカットされたお餅は、見た目も美しく、悪霊を断ち切る、という意味合いから、あえて糸で切ったという糸切餅。お参りの際には是非ともいただきたい一品でした。 -
湖東三山に行く途中で訪れた「勝楽寺」。ここは佐々木道誉の邸宅跡地。
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そのためか、佐々木道誉のお墓もありますが、今は至って寂れた寺で、かの有名なバサラ大名の墓がここにあるとは、ちょっとびっくりでした。
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そして最初の湖東三山「西明寺」。滋賀県に数多くある天台宗のお寺(比叡山延暦寺も天台宗)。
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直下に名神高速道路があって騒音がちょっと気になるものの、
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不断桜がちょうど見頃でした。
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小堀遠州風だという庭園も素晴らしく、
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高低差を見事に生かした池泉回遊式庭園でした。
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ここは本当に苔が豊富で、京都の西芳寺(苔寺)に比肩しうる苔のオンパレード。
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でも京都の苔寺のように拝観料は高くなく(800円)、インバウンドもほとんどいない超穴場の苔寺。
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本堂と三重塔は「国宝」です。
鎌倉時代の創建で、織田信長の焼き討ちを免れた貴重な建物。当時お坊さんが、他の建物に放火して全焼したように見せかけ、奥の本堂や三重塔を守ったからだとか。 -
さらに南下して湖東三山「金剛輪寺」へ。こちらも天台宗のお寺。
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「国宝 己を忘れて他を利する」
金剛輪寺は、行基や円仁など、日本仏教界の錚々たる名僧ゆかりのお寺。 -
庭園は、桃山時代から江戸末期にかけて作庭されたのではないか、とのこと。
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間口狭く、奥に長い庭園で、ここも紅葉が綺麗だろうな。
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山道に戻ると千体地蔵が連なり、
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置ききれなくなって、かつて塔頭があったと思われる空地にも多くの千体地蔵が祀られている。
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そして山門へ。
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国宝の「本堂」。
紅葉の季節は「相当に美しいだろうな」と容易に想像されます。 -
重要文化財の三重塔も紅葉に囲まれたアングルで撮影できる。
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金剛輪寺の山を下り、最後の湖東三山「百済寺」へ。
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「西明寺」「金剛輪寺」同様にお寺の手前に庭園があります。
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湖東三山の中で一番広々とした庭園でした。
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百済寺は、聖徳太子の勅願で開山され、高麗の僧「慈恵」が導師となって、百済の僧「道欣」によって供養され、伽藍は百済の「龍雲寺」に倣って建てられたという。
展望台からは東近江の景色が一望に。 -
その後、他の近江の寺同様、天台宗に改宗し、室町時代には1,200人余りの人々がここに住んでいたという。
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参道を登ると、今でも多くの更地が脇にあってかつて、百済寺が三百坊あったという由来も納得です。
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やっと仁王堂が見えてきた。
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こちらの本堂は江戸時代に建てられた重要文化財。
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百済寺の山を下って向かったのが豊郷町の伊藤忠兵衛記念館(旧邸)。
伊藤忠商事や丸紅の新入社員は、必ずここにきて創業者伊藤忠兵衛=近江商人のスピリットを学ぶそうです。 -
でかい邸宅ではあるが、五箇荘の近江商人と違い、至って質素で実務的な邸宅。
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近江商人が創業した企業のうち、なぜ伊藤忠兵衛の創業した企業が、いまだにトップオブトップの総合商社なのか、本邸宅を見るとよくわかる。
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「始末してきばる」
実に堅実で質素な家風が、この邸宅を訪れると実感できます。 -
庭も、琵琶湖を模した池のような贅沢なしつらいもまったく無し。
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そして伊藤忠兵衛記念館から歩いてもいける豊郷小学校の旧舎。
近江兄弟社の建築家ヴォーリス設計のこの小学校は、昭和12年建築で当時の最先端のデザインで建築された小学校。 -
なんと、伊東忠兵衛の甥「古川鐵次郎」が私財の3分の2を遺贈して建てられたという。
今でも十分通用するセンス良い内装の意匠。 -
小学校らしく、ところどころに小動物の像がある。
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特におしゃれなのが階段周り。
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いかにも西洋風で左右対称の幾何学的デザインは、当時流行ったアール・デコ調。
今は、若い子たちが大挙して押しかけていて「けいおん」などの舞台になったからだとか。。。 -
そして、旧中山道を北上し、彦根の防衛の最前線としての人工の堀=芹川沿いを下る。
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琵琶湖沿いを彦根市街地へ。
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夕景とともに美しい琵琶湖。
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彦根城の外堀を回って宿に戻る。
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彦根ホテルキャッスル&リゾートでは2階でまったりできるスペースがあり、
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無料でビールをいただきつつ、
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彦根城のライトアップを楽しむ。
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翌朝の客室からの朝焼け。
次回は彦根市内→彦根城と佐和山城について展開します。
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2024年秋:滋賀県の周遊
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