2024/12/13 - 2024/12/14
2736位(同エリア6855件中)
古川大輔さん
↑秋田中央交通秋田営業所「秋田200 か 1181」↑
高速路線
日野セレガ、スーパーハイデッカー3列シート、中央化粧室、床下仮眠室
2011年3月5日以来、最低月一は訪問するよう努めている、秋田。
市内での移動手段としてはもちろん、関東から秋田へのリーズナブルかつ快適な移動手段として大変お世話になっている秋田中央交通さんの話題を、マニアックな目線でお伝えします。
2022年3月末より、交通系ICカード「AkiCA」サービスが開始され、これ以降路線バスのワンマン機器仕様にも、いくつかの進化が見られました。
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先ずは一般路線バスの様子です。写真は2024年9月24日に開催された秋田バスまつりの展示車両で撮影させていただきました。車両は、京成グループの千葉内陸バスさんから移籍した日野レインボーHR、登録番号「秋田200 か 1455」です。
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中扉後方、扉から向かって右手側に置かれた、ICカードの乗車側読み取り器と小田原機器製整理券発行器の様子です。これが最も標準的な配置ですが、ICカード読み取り器の位置は車両の条件により異なるものもあります。
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小田原機器の運賃箱も新型になり、上部にICカード降車側読み取り器が付いています。運転手さんに申し出て、車内チャージも可能です。
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運賃表示器は以前からレシップ製を採用していたため、同社の「OBC VISION」に交換されました。
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運転席周りの様子です。
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個人的に最も衝撃的だった変化は、2023年度末に実施された音声合成放送装置の一斉交換で、それまでのクラリオン製のものから、運賃箱と同じ小田原機器製のものに置き換えられました。昨今、運賃収受関係に何かと費用がかかるので、放送装置もこれらのメーカーのものに揃えて効率化を図る動きが、主に地方の事業者さんで増えています。
この更新に合わせて、バスロケのサービスも開始されました。 -
運転席右手側のスイッチの様子、系統設定器が小田原機器製のタッチパネル式になり、操作器も同社の新しいものに交換されています。操作器の横に置かれた注意喚起などを流すための″お知らせスイッチ″は、クラリオン製のものを流用しています。一番手前のテンキーは、オージ製LED行先表示器の設定器です。
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メーターパネルの左側です。レシップ製の運賃表示器設定器(上)、小田原機器製の整理券発行器操作器(下)、オージ製降車合図ボタン運転席表示灯などが置かれています。
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ネプチューン(現在のレゾナントシステムズ)製のインターホンアンプは、明らかに千葉内陸バスさんのキャリーオーバー品ですね。
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2024年12月14日撮影
空港リムジン運用にて撮影
続いては4列シート高速路線車のパターンです。写真は「秋田200 か 1180」、小田急バスさんから転属した三菱ふそう、エアロバスを観察します。ちなみに小田急さん時代も、空港リムジンバスで主に活躍した車両です。4列シート高速車は秋田空港リムジンバス運用に対応する関係で、ワンマン機器は一般路線の仕様に準じます。 -
ICカード乗車側読み取り器は扉後方、向かって右手側に置かれています。また影になってしまいましたが、整理券発行器は扉後方の棚の扉に穴を開け、収納する形で設置されています。高速車では乗降扉周辺の微妙な配置の違いにより、取り付け位置が大きく異なります。
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運賃箱も一般路線と同じ機種です。乗車時もうっかりこちらにタッチしてしまいたくなりますね。
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オーディオパネル部、クラリオンの音声合成放送装置本体が収まっていた位置に、小田原機器のものが取り付けられました。その上に整理券発行器の操作器、右のテンキーは行先表示器(方向幕)の設定器です。
下部右のテンキーは運賃表示器の設定器で、左にはキャリーオーバーのラジオアンプと、テープで塞がれていますが何かAV機器と思われるものが付いています。車両によっては、こちら側に整理券発行器、ICカード乗車側読み取り器が置かれているものもあります。 -
1180号車の特徴は、行先表示器がLEDではない点で、前部、後部は方向幕、側面は方向幕窓の車内側にサボプレートを差し込む形で対応しています。
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運転席の様子です。
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一般路線車同様、小田原機器のタッチパネル系統設定器と操作器に交換されました。
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運賃表示器も一般路線と同様で、「OBC VISION」に置き換えられました。
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2024年12月14日撮影
大宮・新宿線「フローラ号」運用にて
3列シート高速路線車、「秋田200 か 1362」、2018年式の日野セレガ、スーパーハイデッカーのパターンです。 -
運転席の様子です。
ステアリングスイッチ付き4本ステアリングホイールは、2017年モデル以降に採用された装備です。また、ハザードスイッチも法律の改定により押しボタン式になり、シフトレバー横に配置されました。
現在「フローラ号」は一部多客期を除き、基本的に木曜秋田発、金曜新宿発、土曜秋田発、日曜新宿発のローテーションで、秋田中央交通さんが単独で運行を維持しています。車両は、僕が乗せてもらう時はこちらの「1362」号車か「1181」号車の何れかになっていますが、今年になって小田急ハイウェイバスさんの三菱ふそうエアロクィーンが転属したらしく、3列シート車は一応4台が在籍しているみたいです。 -
3列シート高速車には運賃箱やICカードシステムズを搭載しないため、音声合成放送装置は引き続きクラリオン製のCA-6000Aを使用しています。国産のバス用AV機器はクラリオンが完全独占で、バックモニターもほぼそれに近い状態なので、高額な運賃収受関係機器を搭載しない車両ではクラリオンの方が何かと有利ではないかと思われます。
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クラリオンのタッチパネル式系統設定器と操作器です。
音声合成放送装置に加え、運賃表示器としてクラリオン製のビジュアルガイドシステム、路線バスのワンマンマイク入力も付いているので、一応ワンマン運行にも対応しています。 -
もう1台の1181号車です。車種は1362号車と同じですが、少し先輩の2016年式になります。
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1181号車の運転席、2016年式のため、ステアリングホイールはまだ2本式で、ハザードスイッチはステアリング左のレバーを引くタイプです。
放送装置本体は1362号車と同じCA-6000Aですが、系統設定器はテンキー入力式を使用しています。 -
1181号車のマルチビジュアルガイドシステムの画像です。観光バス用のTVモニターを運賃表示器として活用するシステムで、音声合成放送装置に連動します。バス用自動放送装置の老舗メーカーであるクラリオンとレゾナントシステムズ(旧、ネプチューン)が、この方式の機器を開発、販売しています。
今後も進化する秋田のバスを追いかけて行きます。
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