2024/04/12 - 2024/04/12
5438位(同エリア6764件中)
ちゃんさん
釜山のモノレール巡り、2ヶ所目は「所望(ソマン)階段モノレール」を訪ねてみました。オープンエアの懸垂式モノレールは、すっかり「映えスポット」になっていましたが、周辺は素朴な釜山の街そのものでした。
バス停を折り間違えたことをキッカケに、坂の上の道についても深く知る機会に。3ヶ所目のモノレールは再生に向け工事中、新たな展開に期待です!
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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190番のバスを、東大新2洞(トンデシン イドン)で下車。
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バス停は、住民センターとの複合施設になっていました。待合室にはバスの発着案内もあり、公共交通を快適に利用できる工夫が凝らされています。
こちらも桜並木が続き、1週間前まではさぞかしキレイだったのでは… -
バスの走る望洋路(マンヨンノ)山腹道路も充分に高度があり、見下ろせば「釜」と例えられた釜山の地形がよく分かります。
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さらに上の道路との間にある集落への、上下移動のため整備されたのが、所望階段モノレール。所望とは、韓国語で「願い」の意。「願いの階段モノレール」と呼びたいですね。
「韓国初の懸垂式モノレール」の看板が誇らしげ。所望階段モノレール 鉄道系(地下鉄・モノレールなど)
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懸垂式モノレールとはいっても、福岡の嘉穂製作所製のスロープカーの一種で、無料で乗れる昇降機の扱い。定員はわずか2名で、もちろん地域住民の利用が優先です。
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かわいい緑色のゴンドラが降りてきました。アジア系の女性が乗っていて、同行者が階段から記念撮影中。すごく楽しそうです。
いわゆる「映えスポット」としてバズったようで、すっかり観光地になっていました。 -
次のゴンドラで、僕も上に上がってみます。おばちゃん案内人がおり、乗り方を説明してくれるので安心。乗り降りの際には、ガタガタと揺れるのでご注意を。
オープンエアのゴンドラで、柵をしっかり閉めないと発車できない仕組みです。ボタンを押して、出発! -
階段のど真ん中を、ゆっくりと登って行きます。健常者なら歩いた方がはるかに早く、本来の目的は、足腰の弱い人への福祉的な意味合いの強い乗り物です。
同じく坂の街である長崎市にも、同じ形態の「斜面輸送システム」が3ヶ所にあります。 -
途中に踏切があるのがユニーク。直角方向の交通を分断できないからこそ、地面にレールを敷かない懸垂式が選ばれたのだと思われます。
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踏切を道路から見ると、こんな感じ。青ランプの点灯時にボタンを押すと、遮断機が上がる仕組みです。
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駅に到着。家々が並ぶ階段、その間を静かに走るモノレール。背景には、高層マンションが立ち並びます。
釜山ならではの風景で、人気の観光地となったことにも納得できました。 -
さらにユニークなのは、上へ向かうもう一つのモノレールがあること。上下双方の道にバス路線があるので、モノレールを直通させる必要はないわけです。
区間を分けて、それぞれ動かした方が待ち時間も少なくなり、うまい工夫だと感心しました。 -
上のモノレールは待つ人が多かったので、階段を歩いて登りました。「乗り継ぎ駅」と上の駅にも案内のおばちゃんがおり、都合3人の見守りがあります。
かなり高度を稼いだので眺望もよかろうと思うのですが、建物に阻まれ、景色が広がる場所がありません。 -
古びた地元人向けのプンシク屋(粉モノの軽食堂)「ロト粉食」があり、中から景色が広がりそう。小腹も減っていたので、思い切って入ってみました。
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なんと客席はオープンエア。外にはダイレクトに、釜山の街が広がっていました。これはどんなホテルの展望レストランよりも、絶景ではなかろうか。
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山腹道路を行くバスの姿。大都市・釜山の、素朴な一面です。
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手延べカルククス、程よいコシでおいしかったです。
しかし、おばあちゃん一人でやっている素朴な粉食屋のカルククスが、6千ウォンか…。 -
下りのモノレールでは、本来の利用者である住民のおじいちゃんと一緒に。自然に会話が生まれ、日本から来たというと、日本語で自己紹介されました。
老人と日本語で話す機会は、留学してた20年前には割とよくありました。独立から79年、めっきり減っちゃったなぁ。 -
乗り継ぎ駅にいたおばちゃん案内人に、観光客と地元の人、どっちの利用が多いのか聞いてみたところ、
「もとは地域の人の利用が多かったんですが、必要としていた街のご老人の多くは亡くなってしまったので、今は観光客の方が多いですね」
とのこと。 -
「ところでこのモノレール、日本製なんですよ」
と言われ、そうなんです、このモノレールの会社がある県から来たんです! と盛り上がってたら、関係者と思われたのか、近所のおばちゃんから、
「2人乗りで作ったのは絶対間違い!」
と苦情を申し立てられてしまいました(笑)。 -
モノレールの周辺の裏道は散策ルートが設定されていて、壁画の街としても売り出し中のようです。ふらり歩くのも、楽しそう。
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反対方向のバスに乗って、次の目的地に向かいます。
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内陸から…
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海岸へ、変わりゆく景色に見ほれていたら、降りるバス停を通過してしまいました。
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ここは海外。気を抜いたらアカンなと反省しつつ、来た道を戻っていたら…
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「望洋路山腹道路展示館」に行き当たりました。今日は、たまたま歩いていたら展示館に巡り合う日のようです。
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傾斜地ならではの建物で、最上階が駐車場になっています。
駐車場の隅にあるスロープを下っていくと、記念館の入り口にたどり着きました。 -
こちらも入場無料。
望洋路山腹道路展示館 博物館・美術館・ギャラリー
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傾斜地に密集した住宅地と、工場地帯を結ぶ大動脈だった山腹道路の歴史と当時の生活を、アートを通じて表現・展示しています。
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黒電話が「ほぼ」消えたのって、日韓どちらが早かったんでしょうか。今の子ども達は日韓問わず、使い方を分からないでしょうね。
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館内からの眺めも素晴らしいのですが…
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屋上に上がると、また違った風景を見ることができます。
バス停を間違えたおかげで、いいモノを見ることができました。 -
昔ながらの街角スーパーと、背景の超高層ビルが好対照を成す、釜山らしい眺めの中を歩いて…
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次なる目的地・168階段モノレールへ。
こちらも嘉穂製作所のモノレールが活躍していたのですが…草梁イバグギル 観光名所
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運行中止の案内が。安全点検の結果、不適合の判断となったとのことで、昨年(2023年)に事実上の廃止となってしまいました。
実は運休を承知の上での来訪。モノレールに乗れないのは残念だけど、どんな場所なのか見てみたかったのです。 -
運行中止の案内とともに、利用案内もまだ残っていました。運行時間は7~21時(冬季は20時)。割と夜遅くまで運行されていたんですね。
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既にレールは撤去され、跡にはごみが散乱していました。
今夏には斜行エレベーターとして復活するとのことで、これから急ピッチで工事が進むものと思われます。 -
周辺は朝鮮戦争当時、南攻してくる北朝鮮軍からの避難民が押し寄せた地域。168階段も、その頃に生まれた道です。
街は「イバクキル」と呼ばれ、近年では観光地化されていました。今はモノレールの再整備とともに、周辺も改めて整備が進んでいる様子。 -
モノレールの駅施設はそのまま残されていたけど、斜行エレベーター建設の際には再利用されるのかな。
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夏以降に、また訪ねてみたい168階段でした。
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お寺の横の坂道を下り、平地に降りてきました。
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次の目的地は南浦洞(ナンポドン)。以前の僕なら迷わず地下鉄を使うところでしたが、スマホで経路検索をしたところ、駅より近い位置にバス停が出てきました。
ポールだけの小さなバス停でも、接近表示があるのは立派。 -
青い路線バスに乗って、市街地へ向かいます。
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韓国では二日前に、国会議員選挙が行われたばかり。韓国名物・懸垂幕の選挙広告が、多く残っています。いや、今まさに取り付けられているところ…?
「声援ありがとうございました」
「これからも頑張ります」
なるほど選挙後は、感謝の広告を掲げるんですね。文面からは当落が読み取れませんが。 -
南浦の旧市街最寄り・チャガルチに到着。中央バスレーンはここまで続いており、街並みがずいぶんすっきりしました。
バス停には街路樹が植えられ、特に新緑の季節には爽やかな都市景観を作ります。 -
バス停が道路の真ん中になったので、必然的に横断歩道が増えたのも大きな変化。韓国では国防上の理由から地下街が多く、自動車優先の考えもあって、地下道での横断を強いられることが多かったのです。
これから足腰も弱くなってくる年ごろ(笑)。韓国の街はしんどいなと思っていましたが、これなら老後も釜山旅行を楽しめそうです。
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麗水
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