一日お遍路 ～ 京都・仁和寺の裏山にて

2024/03/14 - 2024/03/14

京都・仁和寺の裏山である成就山に四国八十八か所の写しである札所が点在し、全てを巡ることにより同じご利益を得ることができるそうだ。
信仰心のかけらもない自分には恐れ多いことではあるが、お迎えが近づくにつれ仏様にすがりたくもなることもある。
四国八十八か所巡りは到底不可能であり、2時間余りの御室成就山八十八か所巡りの一日お遍路を試みた。
併せて、仁和寺金堂の文化財を鑑賞し、駆け足の日帰り旅行にしては充足感に満たされた一日となった。

エリア 嵐山・嵯峨野・太秦・桂(京都)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

JR山陰本線（嵯峨野線）花園駅から歩く。
青春18きっぷを利用し、最寄駅から往復運賃6,160円のところ、1回分2,410円相当になった。

駅から10分足らずで雙（ならび）ヶ岡の入口に着いた。この丘を越えて仁和寺へと向かう。

市街地の雑踏から逃れることができる。

東の方角に比叡山、眼下には妙心寺の塔頭群。

歩みを進めていくと、めざす世界遺産の仁和寺が見えてきた。

京都の魅力は観光名所だけではない。ありのままの普段着の景観にも心惹かれるものがある。

駅から歩いて1時間で仁和寺の一角に到着。1番札所から時計回りに御室八十八か所霊場を巡る。にわかお遍路さんを演ずる。

2番札所は極楽寺、御本尊は阿弥陀如来。
四国だと1番札所から1.4kmのところ、ここなら歩いてすぐである。

ほどなく3番札所。

（以下キリがないので、写真は省略します）

霊場巡りの道は、緑に囲まれた快適なハイキングコースでもある。

48番札所。このあたりが成就山の頂上になる。
四国なら、徳島県を出発し高知県を経て愛媛県の松山に相当する。

山に囲まれた京都盆地を眺める。あいにくの春霞。

真下には仁和寺。
周辺に高層建築物は見られない。

休憩時間を含めて2時間半で、結願を果たす。
さて、その御利益やいかに。

せっかくの機会なので、裏口から仁和寺の境内に入り、金堂を拝観する。
阿弥陀如来を始め、観音菩薩、勢至菩薩、広目天、多聞天、帝釈天、持国天、増長天などの仏像や仏画、さらに特別公開中の五大明王壁画まで鑑賞できた。

（内部は撮影禁止）

仁和寺 寺・神社・教会

五重塔
御室の桜はつぼみ固し。

近くには妙心寺や龍安寺などもあるが、印象が散漫になるので、今回も一日一点豪華主義としよう。

JR花園駅へ戻る。途中の道筋も古都ならではの雰囲気が漂う。
乗り物でさーっと通り過ぎるのはいかにも惜しい。

JR京都駅。新旧のコントラストが極端になってきた。
かつての京都のイメージも変わりつつある。

京都駅 駅

駅ビル7階にピアノが置いてある。
上手な人の次だと弾きづらい。そこは旅の恥のかき捨てと割り切る。

日が長くなってきた。在来線沿線の風景を楽しみながら呑み鉄で締めくくる。