紅葉の芸備線に乗って備後落合駅から比婆山温泉へ　駅から歩いて温泉vol.4

2023/11/23 - 2023/11/24

ローカル線を途中下車して歩いて温泉へ。第4回となる今回の旅は、まずは岡山から引退間近の381系の特急やくもに乗って伯備線の新見駅へ。新見駅から芸備線に乗り、備後落合駅で途中下車、歩いて比婆山温泉へ。翌日は歩いて木次線の油木駅から木次線をひと駅乗り、備後落合駅から再び芸備線で広島に向かいました。このシリーズとしては鉄分多めの旅行記です。

【旅程】
○11月23日（木・祝）
岡山駅11：05（特急やくも9号）12：07新見駅13：02（芸備線）14：28備後落合駅14：50（徒歩6km）16：15民宿比婆山温泉
○民宿比婆山温泉8：00（徒歩2.7km）8：30油木駅8：52（木次線）9：07（備後落合駅）9：12（芸備線）10：29三次駅10：49（芸備線）12：14
【歩行距離】
9km（２日間合計）

エリア 庄原(広島)

• 交通手段: JR特急 JRローカル

今回の旅の出発点は岡山駅です。

岡山駅 駅

岡山駅２番ホームへ。これから乗車する特急やくも9号。2024年に定期列車からの引退が決まっている381系特急電車です。国鉄色リバイバル車両です。

JNRマークが誇らしげです。381系特急電車は1973年（昭和48年）に中央西線の特急しなのでデビューし、1982年（昭和57年）に特急やくもに投入、リニューアル工事を経て40年以上活躍しています。

381系は側面が丸みを帯びているのが特徴です。

飛び石連休初日で、指定席はほぼ満席です。

高梁川に沿ってカーブの多い伯備線を車体を左右に振りながら駆け抜けます。

井倉駅周辺はカルスト地形で石灰岩の岩山が見られます。

岡山駅から約１時間で新見駅に到着。

新見駅は姫新線、芸備線の列車が発着し比較的大きな規模の駅です。

新見駅 駅

乗り継ぎ時間は約１時間あり、改札を出て駅近くの「cafe&bar213」でランチとします。

cafe&bar213 グルメ・レストラン

歴代の特急やくもの絵がラベルの「大山Gビール」があります。

ピルスナーのラベルは2007年（平成19年）に運行を開始した「ゆったりやくも」。特急やくもの歴史を振り返りながら一杯。

看板メニューのカレーライスをいただきます。新見の食材を煮込んだカレーはほんのりトマト味がします。ライスにさつまいもがのっています。とても美味しかったです。

新見駅に戻ります。

新見駅 駅

新見駅13時2分発、芸備線の備後落合行きのディーゼルカーに乗り込みます。

新見駅からはしばらく伯備線を走ります、新見駅の次の布原駅は芸備線の列車のみが停車し、伯備線の列車はすべて通過します。備後落合までの写真は列車の最後部から撮ったものです。

布原駅 駅

備中神代駅に停車。この駅が芸備線の起点で、0キロポストがあります。

備中神代駅 駅

矢神駅。芸備線は歴史のある駅舎が多く途中下車してみたいところですが、新見から三次の間は本数が少なく駅舎めぐりは車かバイクでなければ困難です。

野馳駅も趣のある駅舎です。ここまでが岡山県の駅になります。

広島県に入って最初の駅、東城駅を発車。山に囲まれた盆地の中を走ります。

山の中に入りました。ここから備後西城までは峡谷を縫うように走ります。

１両編成のディゼルカーは満席です。ほとんどが乗り鉄の人々を含む観光客。

渓流に沿って走ります。

内名駅を発車。

落ち葉が舞い上がっています。

紅葉が綺麗です。

道後山駅に停車。標高は611メートルです。

写真は最後部から撮っていますので、トンネルに入ったところです。

新見駅から１時間20分。備後落合駅に到着しました。

備後落合駅 駅

この駅で芸備線三次駅行きと木次線宍道駅行きの列車と接続しています。この日は奥出雲おろち号のラストランで、２時間ほど前に発車した余韻が残っていて大勢の人々。三次行きと折り返し新見行きとなる列車は満席で出発しました。

転車台が保存されています。

折り返し宍道駅行きとなる木次線のディーゼルカーがやって来ました。大勢の人々が待っています。

つかの間の賑わいを見せる備後落合駅で途中下車。

国道183号線から右折し国道314号線を島根県の雲南方面に向かいます。もう少し早く駅を出ていれば国道を渡る鉄橋を走る木次線のディーゼルカーを撮ることができました。

2023年の秋は全国的に熊の出没が多い状況です。広島県北部でも熊の目撃情報は結構あるようで、念のため熊よけの鈴を鳴らしながら歩きます。

木次線は国道とほぼ並行して走っています。ここの鉄橋は川面に列車が写り絶好の撮影ポイントですね。

鉄道模型のジオラマに迷い込んだような景色です。ここでも撮ってみたいですね。

夕陽に照らされた紅葉の山。

ここは紅葉の山をバックにした列車の写真が撮れますね。

備後落合駅から１時間20分ほどで今晩の宿「民宿比婆山温泉」に到着。日が陰り寒くなってきました。

民宿　比婆山温泉 宿・ホテル

一人ですが、大きい部屋に案内されました。暖房がよく効いていてこたつもあり温まります。

夕食前に風呂に入ります。泉質はアルカリ性単純泉。泉温は25℃で加温されています。

昭和の雰囲気の浴室。ほどよい湯加減で長湯しました。

夕食です。年配のご主人が一人で切り盛りされています。１泊２食付きで7,500円であり、夕食は正直期待していませんでしたが、期待以上です。

鍋物は猪鍋。くさみは全くなく、とても美味しかったです。

風呂は夜のみで朝風呂は入れません。朝食をいただきます。ごはんが進むおかずです。

8時に宿をチェックアウト。標高が高く雪が降ってきそうな寒い朝です。油木駅に向かって歩きます。

おろちループまでは9ｋｍ。木次線は三段スイッチバックで山を下る場所です。

鉄橋を見ると写真を撮りたくなります。列車は来ないけど。

1日に6回しか遮断機が下りない踏切を渡ります。

油木の集落が見えてきました。

歩いてきた道を振り返ります。

油木駅前簡易郵便局は名前のとおり駅前にあります。

油木駅前の広場。駅舎はありません。

油木駅のホーム。

油木駅 駅

駅名標。

標準時刻表。奥出雲おろち号以外は1日上下各3本。

プラットホーム上に待合室があります。

待合室の中には「押し鉄サミット」作成のスタンプがあります。小生は「押し鉄」ではありませんが持っていたノートにスタンプを押しました。

7分程度遅れて備後落合駅行のディーゼルカーがやって来ました。

乗り込むやいなや運転手さんから備後落合駅で三次行に乗換えるのか聞かれました。乗換えると答えたら指令に連絡をとり、接続列車の出発を遅らせ、乗り継げるように手配してくれました。

乗客は小生ひとりです。

昨日歩いた道路が見えます。

備後落合駅の構内に入りました。

1番ホームから2番ホームに急いで渡り、三次駅行のディーゼルカーに無事乗換えることができました。定刻より5分遅れの出発です。

備後落合駅 駅

芸備線のディーゼルカーも乗客は小生ひとり。

島根県の江津で日本海に流れ込む江の川の支流、西城川に沿って走ります。広島県は瀬戸内側と日本海側の分水嶺は南に寄っていて、広島県北部の川は日本海へ流れます。

比婆山駅の駅舎は社殿風の立派な造りです。

備後西城駅で一人乗車し貸切状態でなくなりました。

備後西城駅 駅

次回は備後西城駅で途中下車して西城の街を散策してみたいです。

並行する西城川の川幅が広くなってきました。

備後庄原駅に到着。庄原市の中心駅で、数人の乗車がありました。

備後庄原駅 駅

三次に近づくと江の川の支流、馬洗川に沿って走ります。

備後落合駅から1時間17分で三次駅に到着。

三次駅 駅

三次駅での乗換え時間は20分。10時49分発の快速みよしライナーに乗り込みます。芸備線の三次駅・広島駅間はキハ40系デイーゼルカーが活躍しています。

キハ47の車内。

吉田口駅と向原駅の間にある分水嶺を越え瀬戸内側に入ります。2018年（平成30年）の西日本豪雨で被害が大きかった三篠川に沿って走ります。河川改修工事が至る所で行われています。

矢賀駅は山陽新幹線の車両基地に隣接しています。

三次駅から68.8ｋｍを1時間25分で走って広島駅に到着。単線ディーゼルカーの快速列車としてはなかなかの速さです。

広島駅 (JR) 駅

広島駅構内にある驛麺屋でがんす天うどんをいただきます。揚げたてのがんす（揚げかまぼこ）がのった広島ならではのうどん。これはうまい。芸備線の旅はこれにて終了。（おわり）

驛麺家 広島駅店 グルメ・レストラン