
2023/05/27 - 2023/05/28
15位(同エリア173件中)
Islanderさん
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『お車でお越しですか』「鉄道です」『駅から送迎は必要ですか』「送迎は要りません、歩いて伺います」『えっ、歩いてですか。かなり遠いですよ。お気をつけて・・・』こんなやりとりで始まる「駅から歩いて温泉」の旅。
第3回の今回は、水戸から水郡線に乗って1泊2日の旅。福島県矢祭町の南石井駅でで下車、かっぱのすり鉢に立ち寄り、湯岐温泉で1泊。翌日は渓流に沿った道を滝を見ながら下り、代官所があった塙町へ。磐城塙駅から駅弁を食べながら帰途につきました。
【旅程】
○5月27日(土)
水戸駅9:23(水郡線)11:05南石井駅(徒歩12km)かっぱのすり鉢(徒歩4km)16:30湯岐温泉山形屋旅館
○5月28日(日)
湯岐温泉山形屋旅館10:00(徒歩8km)Shiro Cafe(徒歩4km)磐城塙駅15:08(水郡線)15:38常陸大子駅15:52(水郡線)17:14水戸駅
【歩行距離】
28km(2日間合計)
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JR特急 JRローカル 徒歩
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特急ひたちで水戸へ。
水戸駅 駅
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水戸駅で水郡線のディーゼルカーに乗換えます。水郡線は水戸と福島県の郡山を結ぶ全長142kmの結構長いローカル線です。
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常陸大宮を過ぎると久慈川に沿って走ります。久慈川は福島県と茨城県の県境にそびえる八溝山から流れ出す一級河川。流域には関東では珍しく大きなダムがなく、鮎のみならず鮭の遡上が見られる清流です。水郡線の愛称は「奥久慈清流ライン」。何度か久慈川を渡ります。
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水戸から約1時間40分、南石井駅で下車します。南石井駅は福島県矢祭町にある駅です。
南石井駅 駅
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駅から数分歩くと国道118号線に出ました。この道は旧棚倉街道で、古民家が所々残っています。
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ランチを予定していたうどん店、門屋はお休み。この周辺には飲食店はなく、このような事態にも備えて持参している行動食で昼食とすることにします。
門屋 グルメ・レストラン
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国道でもない、県道でもない道を歩き、まずは約12km先の「かっぱのすり鉢」を目指して歩きます。
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田植えが間近の田んぼ。
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六角地蔵で休憩します。ここは正覚院というお寺があった場所とのこと。地蔵堂は残されています。
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正覚院の跡地にひっそりと鎮座する六角のお地蔵様。この地蔵尊の由来は分りませんでしたが、古いお地蔵さんと思われます。
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塙町に入ります。
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再び矢祭町に入ります。
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国道349号線に出ました。国道でもこれまで歩いてきた道と道幅はあまり変りません。
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間伐された杉林。丸太を乗せた林業関係の車が行き交い、この周辺の山は林業が盛んなようです。
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バス停の待合所で休憩します。
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入り口は網戸でごみ集積所のような作りですが、待合所です。六角地蔵から座れる場所はなく、ありがたく座って休憩します。
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再び塙町に入ります。
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伐採作業中です。このような場所が数カ所あり、木を伐採する音を聞くことができました。
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この先を左折すれば1.5kmで湯岐温泉ですが、「かっぱのすり鉢」を目指し、直進します。
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南石井駅からから歩くこと約3時間半、「かっぱのすり鉢」の遊歩道入り口に到着。
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渓流に沿って地元の方々が整備されている遊歩道を歩きます。
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カッパが棲んでいそうな淵です。
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淵の上を電柱で作った橋を渡り遊歩道は終了です。かっぱのすり鉢はどこにあったのか。
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遊歩道の入り口の写真で紹介されている「かっぱのすり鉢」。見逃してしまいました。
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宿に向かって歩きます。山の中の道で、最後の1kmが果てしなく遠く感じました。
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16時30分、今日の宿、山形屋旅館に到着です。今日の歩行距離は17kmになりました。
湯岐温泉 山形屋旅館 宿・ホテル
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純和風の客室。1泊2食付税込で13,200円のところ全国旅行支援で2割の補助があり、10,560円となりました。1,000円のクーポン券もいただきました。ありがたいです。
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別棟にある岩風呂に入ります。
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泉質はアルカリ性の単純泉。泉温は38.7℃とぬるめです。
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左の浴槽は源泉にあり、奥の岩の割れ目から湯が湧き出しています。ぬるめの湯なので、長く浸ることができます。(写真は夕食後に入浴した際に、他のお客さんがいないのを確認して撮影したものです。)
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風呂上がりのビールはうまい。
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お待ちかねの夕食。部屋にお膳で運ばれてきました。福島の地酒、廣戸川とともにいただきます。
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塙町の名物、福美精肉店の豚の味噌漬を鉄板で焼いていただきます。味噌の味が濃すぎず、豚の旨味を引き立てています。日本酒に合います。
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山女の塩焼き。焼きたてが出てきます。
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原木しいたけと山菜の天ぷら。旬のしいたけは肉厚で味も濃厚です。
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しめのご飯はなめこの味噌汁とともに。素材にこだわった料理で、とても美味しかったです。
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翌朝、朝風呂に浸ります。朝食は8時と遅めなのでゆっくりできます。
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朝食も部屋食で、お膳で出てきます。今日もそれなりの距離を歩くので、しっかりいただきます。納豆とヨーグルトもあります。因みに福島県の1人あたり消費量は納豆が2位、ヨーグルトは1位です。
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食後しばらく休憩後、内風呂に入ります。内風呂は貸切になっていて、到着日は予約制で、翌朝は空いていれば自由に入ることができます。内風呂も掛け流しで、熱めの湯がいい人のために加温できるようになっています。
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10時に宿を出発。磐城塙駅に向けて歩きます。宿の方の話ですと、行きは南石井駅から歩いて来るお客さんは少なからずいるそうですが、帰りはバスを使い、帰りも歩く人は珍しいとのことです。
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宿を出るとすぐに急坂を下ります。
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坂を500メートルほど下るとバス停があります。磐城塙駅からは路線バスで来ることもできます。
湯岐温泉 温泉
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県道を少しだけ岩城塙駅とは逆方向に進むと「雷滝」があります。マイナスイオンが多いのか癒やされる滝です。
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湯岐温泉がある場所は標高500メートル、岩城塙駅は標高200メートル弱。今日の道のりはほぼ下りになります。
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県道から臨むことができる不動滝。落差20メートルほどの大きな滝で、不動明王が祀られています。
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渓流に沿って歩いてきました。
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新緑のもみじと渓流。秋の紅葉も見てみたい。
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湯岐の集落が見えてきました。集落内には自動販売機があり、水分を補給します。
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湯岐温泉から塙町の市街地まではほぼ県道111号線を歩きます。この県道は茨城県の高萩と塙を結ぶ県境をまたぐ県道です。
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緑のトンネルに入ります。
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緑のトンネルの中は渓流がそばを流れ、涼しく快適です。
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塙まで7km。これまで歩いて来た距離は5km。まだまだです。
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ドイツアヤメが咲いています。
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集会所の広場にある東屋をお借りしてしばし休憩します。
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幾つかの川が合流し、川幅が広くなってきました。
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茨城県の大津港と塙町を結ぶ県道27号線と合流します。交差点から先は県道27号線になります。
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福島県では聖徳太子と書かれた石碑をよく見かけます。鎌倉時代に東国で広まった太子信仰が江戸時代以降も庶民の間で承継されてきました。
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笹原地区に入りました。
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塙町立笹原小学校。歴史のありそうな小学校です。
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めだか販売の幟があり、めだかを育てているハウスの中を見ていると、店の方が出てきて、めだか飼育について詳しいお話を聞くことができました。めだかを買って帰りたいところでしたが、徒歩旅なので次の機会とします。
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12時を過ぎ、おなかも空いてきました。ちょうどいいところにお洒落なカフェ「Shiro Cafe」があり入店します。
Shiro cafe グルメ・レストラン
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「きまぐれプレート」をテラス席でいただきます。ラザニアにミネストローネスープ、サラダ、ヨーグルトにパン。ラザニアがとても美味しく、もっと量があればと思いました。
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アイスカフェラテとデザートのクレムブリュレ。クレムブリュレは凍った状態で出てきます。出された直後はアイスクリームとしての食感を楽しめます。とても雰囲気のいい店でした。
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駅に向かって再び歩きます。
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あと3kmを切りました。
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「奥久慈塙蒸留所」の看板がありました。訪ねたいところですが、ここから1km以上あり、列車の時間に間に合わなくなりそうなので断念しました。塙産の大麦を原料とする麦焼酎を製造しているとのことです。
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塙の市街地が見えてきました。
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水郡線の「川上川橋りょう」。橋りょうに付けられている銘板を見ると昭和6年(1931年)に川崎車輌が製造したものと書いてありました。この区間が開業したのは同年で、開業時の橋りょうが今も現役です。
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塙市街地の中にある塙代官所跡へ。当時の建物や遺構はなく、代官所の御殿ががあったとされる場所には「子育て地蔵尊」が祀られている地蔵堂があります。
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当時の想像図。塙代官所(陸奥代官塙陣屋)は1729年に置かれ塙は幕府の直轄領として治められ、慶応4年(1868年)まで代官所は存在していました。この地は年貢米を運んでいた久慈川があること、また、奥州外様大藩の牽制、江戸の防衛のため重要な場所であったことから代官所が置かれてたものと考えられています。
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市街地には趣のある建物があります。
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14時30分過ぎに無事、磐城塙駅に到着。図書館から建設し、5年の歳月をかけ、駅舎は平成5年(1993年)に図書館と合築する形で完成した斬新なデザインの建物です。
磐城塙駅 駅
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駅舎の部分の内部。屋根の部分は木造です。図書館のほか、富永一朗の原画を展示した「はなわ漫画廊」、物産品販売所がある複合施設です。宿でいただいたクーポン券で土産を買いました。
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待合室には先客が列車を待っていました。
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昼間は列車の時間が近づくと有人の窓口できっぷが買えます。東京までの普通乗車券を買います。
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列車の行き違いから、これから乗る15時8分発の水戸行きディーゼルカーは出発時刻前に到着していました。跨線橋を渡って反対側のホームに向かいます。
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2両編成でワンマン運用、入り口の扉から乗り込みます。
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定刻どおり出発。磐城塙駅を後にします。
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水郡線で活躍するディーゼルカーはE130系。座席は1人がけクロスシートとロングシートに。
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2人がけクロスシートとバラエティに富んでいます。
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今やJR東日本の一般車両の標準仕様となっている赤外線を遮断する窓ガラス。遮光スクリーンやカーテンを省略するためのもので、コストダウンに寄与しているかも知れませんが、青白く見える車窓は「車窓鉄」泣かせです。
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茨城県に入り常陸大子駅に到着。14分の停車時間があり、駅前にある玉屋旅館で予約しておいた「奥久慈しゃも弁当」を受け取ります。
玉屋旅館 宿・ホテル
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停車時間で増結作業を行っていまいた。ここから水戸までは4両編成になり、車掌が乗車します。
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常陸大子駅を出ると久慈川の川面が最も近く見える場所をゆっくりと走ります。
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磐城塙駅から約2時間で水戸駅に到着。
水戸駅 駅
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品川行きの特急ひたちに乗り込みます。
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車内で奥久慈しゃも弁当をいただきます。ビールとともに。
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全国数ある鳥めしを食べた中で、この弁当の鳥の味はピカイチだと思います。ただ、駅弁らしからぬ発砲スチーロルの容器が玉にきず。
よく歩き、いい湯、いい味に出会えた1泊2日の旅でした。(おわり)
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