京都・三条通 を歩く！

2024/02/28 - 2024/02/28

三条通は平安京の三条大路に相当し東は山科区四宮から西は右京区の嵐山（渡月橋）に至る京都市の主要な東西通りのひとつです。
その中の東海道五十三次の西の起点である三条大橋から京都三条会商店街の先の千本通まで約３㎞を歩きました。

エリア 京都

三条大橋は東海道五十三次の西の起点で、江戸からの長旅の終着点でもあります。
三条大橋西詰南側に設置された弥次喜多像はその旅人の安全を願っています。

弥次喜多像 (三条大橋) 名所・史跡

三条大橋西詰北側に旧三条大橋の石柱が置いてあります。「天正一七年津國御影　七月　吉日」と刻まれていて日本で初めての石柱橋とも言われています。
隣には高札場について書かれた駒札が建っていますのでご覧ください。

旧三条大橋の石柱 名所・史跡

三条通を西へと進むと三条小橋があり、そこには江戸時代末期に造られた運河の高瀬川が流れています。
また高瀬川沿いに通る木屋町通には藩邸跡など多くの史跡を見ることができます。

三条小橋 名所・史跡

その南側手前には豊臣秀次とその一族の菩提寺である瑞泉寺があります。
覗いてみましょう。

瑞泉寺 寺・神社・教会

1595年（文禄4）に豊臣秀次が高野山で自刃し、その後一族が処刑場とされた三条河原で処刑されました。
これが一族のお墓です。瑞泉寺内にあります。

瑞泉寺 寺・神社・教会

さらに三条通を西へと進みましょう。

三条通 名所・史跡

すると河原町通りの手前右側に池田屋跡があります。
1864年（元治1）に池田屋騒動のあったところで、長州・土佐など諸藩の討幕派が新撰組に急襲され討幕派7人、新撰組3人が亡くなりました。寺田屋とともに維新の史跡になっていて、現在は新撰組をテーマにした居酒屋を営業しています。店頭には池田屋騒動之址の石碑があります。

池田屋跡 名所・史跡

河原町通の信号の先には三条名店街になっています。進みましょう。
ここからさらに三条通の奥深さを実感できるエリアになっています。

三条名店街 市場・商店街

三条名店街は河原町通から寺町通まで続く比較的短い商店街です。
京都で最も古い商店街とも言われ創業から200年を越える老舗は多く、若者に人気のファッションや音楽を扱う商店も並んでいます。
人通りは時間とともに徐々に増えてきます。

三条名店街 市場・商店街

京都らしいお店の大西京扇堂さんも店舗を構えています。

大西京扇堂 専門店

新京極通は南北を通る新しい通りで明治以降に造られています。
比較的若い方たちに人気の店舗が多く、南へ行くと四条通にでます。

新京極 名所・史跡

この寺町京極商店街も南北を通る寺町通で、豊臣秀吉の京都改造によって天正18年（1590）に通りの東側に寺院が集められました。
なので現在も寺院が点在し歴史ある通りです。

寺町京極商店街 市場・商店街

大阪で有名な「かに道楽」があります。
大きな看板で目立ちますが京都ではこのくらいの大きさにしときましょ。

かに道楽 京都本店 グルメ・レストラン

三条名店街のアーケードを抜けると左側に色使いの良いレトロの建物が見えてきます。
名称は1928ビル、当初は大阪毎日新聞社京都支局ビルとして1928年に造られました。現在は2階はギャラリーで3階は劇場「ギア-GEAR-」になっています。

1928ビル 名所・史跡

さらに三条通を進み右側にある三条TCビル前に弁慶石があります。
幼少の頃に三条京極界隈に住んでいた弁慶が熱愛したと伝えられる石で、この石をなでなですると弁慶のように男の子は力持ちになる、と言われています。

弁慶石 名所・史跡

そしてまたまた左側にレトロな建物があります。家邊徳時計店です。
1890年（明治23）の建築で130年以上が経過、煉瓦造り建物で３連アーチの造りがしびれます。当初は時計店だったようですが中を覗くと現在は時計店ではないようです。しかし当時の金庫や木製の螺旋階段があり格好よかったです。

家邊徳時計店 名所・史跡

富小路通まで来ました。今まで現代・幕末・明治の時代を「あっちこち」タイムスリップしているようです。まだまだこの体験は続きます。
レトロな SACRA ビルが見えてきました。1916年頃（大正5）のルネサンス風建築で旧不動貯金銀行京都支店として建てられました。現在は内部改装されテナントビルになっていて国の登録有形文化財に指定されています。

SACRA (旧不動貯金銀行京都支店) 名所・史跡

明治大正時代の洋風建築が続きましたが町家風の建物も残っています。
御食事処の「うしのほね あなざ」で気になったのは店前にある材木で造られた趣のある置物で、中を覗くと横に仕切りがあり下駄箱のような格好しています。果たして何でしょうか？

うしのほね あなざ グルメ・レストラン

さらに進むと通り左側に京都YMCAがあり、角っこに「バスケットボール発祥の地碑」が建っています。そうだったんですか。
大正4年（1915）に日本で初めて籠球チームが誕生した場所とのことです。シュートしようとするモニュメントが印象的です。

京都バスケットボール発祥の地 名所・史跡

またまた洋風のレトロな建物です。
大正3年（1914）に完成した煉瓦造2階建の旧日本生命京都支店で塔屋を含むスパン部分が現存し、国の登録有形文化財に指定されています。
洋風の近代建築が多く立ち並ぶ三条通です楽しみましょう。

日本生命京都三条ビル 名所・史跡

近代建築物が立ち並ぶ三条通にひと際目立つ和風建築の建物があります。足袋屋さんの「分銅屋足袋」です。
1864年に創業で、なんと江戸時代から続く老舗足袋専門店です。いやぁ～驚きです「足袋」この漢字を久しぶりに見ました。書けますか？
黒い外観に「足袋」と白く書かれ見応えあります。

分銅屋足袋 専門店

次は赤煉瓦造りの「京都府京都文化博物館」で近位建築の代表格と言っても過言ではないでしょう。カッコいいです。
京都の歴史と文化の紹介を目的として、平安建都1200年記念事業として創立され1988年（昭和63）に開館しました。内部観覧でき無料エリアや中庭もあって休憩できお洒落な店舗があります。イベントも開催されています。

京都府京都文化博物館 美術館・博物館

そして河合塾の隣には、またデザインが違った赤煉瓦の中京郵便局があります。1902年（明治35）に建設されたネオルネサンス様式の美しい外観で今も現役郵便局です。
多くのお客さんが出入りしています。
そして中に入って見ました。

中京郵便局 名所・史跡

すると中京郵便局内には、壁面博物館があって外観を保存した経緯などをパネルなどで紹介しています。
休館日でも見学できる、とのことです。是非お立ち寄りを！

中京郵便局 名所・史跡

そしてその隣、東洞院三条交差点北西角のNTT京都支店敷地内に京都電信発祥の地・京都電信100年記念碑があります。
全国的な電信電話網の整備のひとつとして、京都では1897年(明治30)に京都電話交換局をこの地に建設しました、その碑が下に。そして電話交換局設置から100年の1997年(平成9)に「京都電話百年記念」の上の碑が作られました。
電信電話の発展により現在は便利になりました、

京都電信発祥の地 名所・史跡

ここまでの三条通は近代建築の建物が多く残されていましたが、それは昭和初期にメインストーリーが四条通になったことで近代建築は壊されずに残った、とのこです。
地下鉄が南北に走る烏丸通に出ました。そして写真の左下に石柱が見えます。

烏丸通 名所・史跡

その石柱は「京都市道路元標」です。1920年(大正91)に施行された旧道路法と同法の施行令にもとづき市町村に道路元標が設置されました。この石標は京都市の道路元標です。

京都市道路元標 名所・史跡

そして烏丸三条東北角に「三条通界わい景観整備地区」碑が建っています。
京都市内には八つの地区が界わい景観整備地区に指定されそのひとつです。大切にしましょう。

三条通界わい景観整備地区 名所・史跡

そしてその向かいには1555年創業の京友禅「千總本店」がありすばらしい着物が展示されていました。

三条通 名所・史跡

その横の区民の誇りの木「クスノキ」の前には鳥羽法皇の「三条烏丸御所跡」と「平安京左京四条三坊跡」を示す碑が建っています。
平安京の中心付近へ近づいています。

三条烏丸御所跡 名所・史跡

さらに西へ進むと左側に御釜師大西家の「大西清右衛門美術館」があり、約400年の湯釜の伝統と技を受け継いでいます。
京都の奥深さをあらためて感じます。

大西清右衛門美術館 美術館・博物館

「堀川通」に出てきました。平安京時代には堀川が流れ一部は残されていますが、現在は主要な南北の通りのひとつとされ車幅は広く交通量の多い道路です。
信号を守り横断しましょう。

三条通 名所・史跡

信号を渡ると「京都三条会商店街」に入ります。進みましょう。

京都三条会商店街 市場・商店街

先日有名な俳優さんが旅番組で紹介していた「ブラザーベーカリー 三条店」が左側にありました。
番組では「大福ドーナツ」を食べていましたが私は「チキンバーガー」を購入です。

ブラザーベーカリー 三条店 グルメ・レストラン

「チキンバーガー」を食べ歩きしました。味のあるパン生地にチキンをレタス？とても美味しかったです。

京都三条会商店街 市場・商店街

商店街に突如と表れた赤い鳥居「八坂神社 又旅社」といい、祇園祭と関わり深い神社で祇園祭発祥の社と言われています。
平安時代の歴史を残すところです。

八坂神社御供社（又旅社） 寺・神社・教会

商店街沿いに憩いの場「三条大宮公園」があり、遊具も充実しトイレもあります。ベンチもあり休憩にも最適です。

京都三条会商店街 市場・商店街

さらに「京都三条会商店街」は続きますが「武信稲荷神社」との案内がありますので行ってみましょう。

京都三条会商店街 市場・商店街

すると途中左側に「三条台若中会所」あって説明文を読むと、祇園祭の神輿御渡に携わっている有志の集う組織の集会所のようです。
詳しくは駒札をご覧ください。

三条台若中会所 名所・史跡

その先に「武信稲荷神社」はありました。
商売繁盛、必勝などの御利益がある神社で、 昔話の一寸法師の物語の舞台になるゆかりの地です。また坂本龍馬とおりょうの逸話があり話題となっている神社でもあります。

武信稲荷神社 寺・神社・教会

京都三条会商店街に戻ってさらに西へ商店街は続きます。
歴史ある商店街で三条会結成110年のようです。

京都三条会商店街 市場・商店街

もう直ぐアーケードは終わり千本通りにでますが花屋さんもあって楽しめる商店街で、様々な時代がミックスした通りと言えるでしょう。

京都三条会商店街 市場・商店街

「千本通」に到着です。千本通は京都市で主要な南北の通りのひとつで二条以南は平安京の朱雀大路のあった場所と言われています。そして平安時代のメインストリートであった三条通との交差点「千本三条」は平安京のど真ん中？ と言えるでしょう。そしてタイムトラベルしかのような散策でした。
今日の散歩は終わります。See-you

三条通 名所・史跡