最後のパキスタン旅３　パスー氷河を横断するぜ～

2023/07/21 - 2023/08/05

フンザで1泊した後、クルマでトレッキングの出発点であるパスーガーに向かう。8泊9日のトレッキングが始まる。

表紙写真は、パスー氷河を行く美女（期待）

エリア その他の都市(パキスタン)

• 旅行の満足度: 5.0

• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

7月25日、フンザをクルマで出発。
10数年前に、巨大地滑りによってフンザ川が堰き止められ出来た「アボッダバード湖」

カラコルムハイウェーが寸断されてしまったので、ここをボートでピストン輸送する事態に陥っていたが・・・

中国様の協力で・・・

トンネルが完成して、地滑り前よりも快適な道路となった。

途中、車窓からこんな眺めが。

ここって2012年には、恐る恐る歩いて通過したところだよね～

パスーの村の手前でカラコルムハイウェーを外れ、トレッキング出発点に向かう。
下を走っているのがカラコルムハイウェー。

ボリッド湖という氷河湖畔に集落があって、そこでランチをして登山口に向かう。この辺りは地元との「いろいろ」がある様で、10時半にランチになったり、この先は運が良かったらもう少しクルマで行ける・・・とか。

かつては何も無かったボリッド湖だったが、今は観光開発が進みつつある様に見えた。

こんなのがあって、本気かも。

ここ、ちょっと長いです。

実は大昔、1982年にひとりでこの辺りまで来たことがある。今でこそカラコルムハイウェーはこの先のクンジェラブ峠を越えてカシュガルまで行けるが、当時は「外国人はここまで」だったのだ。

フンザで退屈していた私は「外国人はここまで」ポイントまでパキスタンジープで来てみた。当時はパスー氷河が道路まで進出していて、すっげ～ところに道路を造ったもんだと感心したが、氷河は再訪する度に後退して、今回は道路のはるか先に氷河の末端を見ることが出来た。

当時は当然フィルムカメラだったし、長旅だったのでフィルム節約のために「無駄撮り」はしなかった。今思えばこの「ボリッド湖」が最奥地だったのだが、その写真さえない。２少年の後ろに見えるのがボリッド湖。

ボリッド湖って、どんなに詰まんない湖なのか、今回も全体像を撮るのを忘れた・・・なぜ？

湖の向こうに山が見えるが、この辺りはカラコルムのど真ん中。何処にいてもこれくらいは見えるから、景色で客を呼ぶのは難しいかも。

レストランの照明器具。

小さくて奇麗なトンボがいた。
ソニーのミラーレスに標準ズームレンズだが、ほんと今どきのデジカメは凄い。強力な手振れ補正のお蔭。

何を撮ったか分かるかな？

ランチ後は運良く？村人がクルマを回してくれたので、道路の終点までクルマで楽することが出来た・・・楽は楽しい。

ここでポーターと合流する。

ここにチェックポストがあって、最後のブリーフィング。
今なら、今日中にフンザの快適なホテルに戻れるぞ～・・・これ覚えておいて。

ここから先に足を踏み入れたら、最後まで歩かなくっちゃね。

今回歩くのはオレンジ丸の中。
ネパールのトレッキングと違うのは、細かい地図やガイドブックが無いこと。しかもこの辺りはフンザから近いのにトレッキングコースとしては、まだ未開な感じ。

みんな大好き「バルトロ氷河」は右下だ。
https://4travel.jp/travelogue/11154672

青線はクルマ移動。
赤線はこれから1日半で歩くところ。

チェックポストを出発したのは14時頃。

長いトレッキング、最初の10分。

パキスタンはかなり山奥にまで放牧地があるので、そこまでは道が整備？されている。

ここからはパスー氷河のモレーンを行く。

暖かい日差しで、トカゲも充電中。

1時間も歩くと、景色はカラコルム風。
中央やや左の坂を登った赤丸のところが、今日のキャンプ地。

赤星が出発点。
3時間ほどで初日のキャンプ地のパースガーに着いてしまった。

殿様トレッキングなので、テントはスタッフが建ててくれる。大きいのはダイニングテント。

ダイニングテントには人数分の椅子とテーブルが用意されていて、何時でも利用できる。

ダイニングテントから

意外と暖かい

陽が当たってる山の麓をカラコルムハイウェーが走っている・・・フンザ川も。

パスー氷河トイレ

トイレタイムにお約束？の1枚。

あさ～

トレッキング中のキャンプの朝は早く、せわしない。

ところがこの日はのんびりしている。

ガイド曰く
今日は氷河を横断。陽が高くなって氷の表面が柔らかくなり始める頃に氷河横断をするから、出発は10時頃だよ～

・・・な～るほど。

そう聞いても、せっかちな日本人はジタバタ。
しかもじっとしてられないお年頃の「お元気なジジババ集団」

二日目も氷河のモレーンを行く。

1時間ほど歩いたところで、ガイドが
「ここらでパスー氷河を横断します・・・いいですか？」
って、誰に聞いてんだよ、いやだっていう選択肢はあるの？

氷河横断は何回か経験があるが、そんなに楽しいモノじゃないで。

赤丸辺りが、今日のキャンプ地。

おば様二人がガイドの後を行く…その後を私。
更にその他大勢が続く。

ポーターは30kgもの荷物を背負って、ペラペラのズック靴で風の様に行ってしまった。

氷河も下流だと表面が小石に覆われているから、滑ってすってんころりんってことは滅多に無い。

時々、つるっつるの氷が表面に出ていて、それが地面の様に黒く見えるから要注意。これ踏むと、ほぼ確実に尻もち。

山歩きにはちょうどいい気温。
氷河を渡る冷風が気持ちいいくらい。

もっともらしいアングルで撮ってみたが、実際は大したことない。

で、ここで美女（期待）が何故かひとりで反対側から歩いて来た。

この辺りでナントカの研究をしてるとかで、遅れてポーターもふたりやって来た。パキスタンも都会では女性が普通のカッコで歩いてたりするが、こんな山奥を「そんなカッコ」で歩いていていいのか？　　日本のおば様たちは奥ゆかしい。

今回のトレッキングで会った唯一のガイコク人。
この後、パキスタン人のトレッカーとは数人遭遇した。

パスー氷河の横断には2時間半くらい掛かった。

横断後は氷河のモレーンを登らなければならない。

モレーンの反対側の草原には、先発隊が既にキャンプを設営してあった・・・これぞ殿様トレッキング！

歩き足りない？ので、裏山に登ってみた。
パスー氷河の畔のキャンプ地だ。
この写真をトリミングして、前回の旅行記の表紙写真にした。

氷河横断の実際は動画の方が分かり易いと思います。「後から手振れ補正」が効き過ぎて画面が歪みます。4分と長いですが、現場では2時間以上掛かってます。
https://youtu.be/WhUwwIZyXv8?si=OwFlhnq8uvk8muYQ

この旅行記へのコメント （4）

• gontaraさん 2024/02/19 00:23:25

  白い氷河

  山間部の氷河は砂礫に覆われて黒いと言うイメージが有ったけど、絵に描いたような綺麗な氷河ですね。
  この辺りは相当気温が低いのですか？
  あまり寒そうには見えないのですが・・・
  氷河を歩くのって楽しいですよね。
  GONTARA

  ほいみさん からの返信 2024/02/19 08:18:23

  RE: 白い氷河

  お早うございます。
  
  カラコルムの氷河は長大なのでアルプスの氷河と違って下流？では砂礫に覆われちゃいます。山の中腹の氷河は真っ白で美しいのですが、それは遠くから眺めるしかない地形の厳しさです。
  
  一番気温が高くなる時期ですから、そんなに寒くないです。意外にも零下まで下がった日は無かった様な。フンザからも近いので、これから人気が出るコースかもしれません。
  
  gontaraさんもこの辺りのカラコルムハイウェーを通ったんですよね。私はまだクンジェラブ峠を通ったことが無いので羨ましいです。
  
  ほいみ

• ノーーウォリーズさん 2024/02/18 20:06:58

  氷河は絶滅危機かも

  ほいみさん、こんにちは
  
  私の旅行では氷河を見るのが大きなテーマです。ここ数年、アラスカ・カナダ・NZと訪れましたが、どこでも氷河の後退はものすごいです。NZでは10年ぶりに行こうと思っていた氷河が1km以上後退して、今はヘリコプターで山頂へ行く氷河ツアーしかないそうです。もう地球上の氷河は絶滅危機ですね。
  
  パキスタンも秘境で行きたい国です。ほいみさんは長年に何回も行かれていますが、私の住む白人の国では旅行保険が効かないので幻の国です。白人はテロリストの殺害や誘拐の対象になりやすいらしく、政府も怖い事言って警告しています。日本からは普通にツアーで行ける様で、羨ましいです。

  ほいみさん からの返信 2024/02/18 22:06:54

  RE: 氷河は絶滅危機かも

  今晩は。
  
  確かに世界中で氷河が後退してますね。温暖化の影響だということで大騒ぎになってますが、これって氷河が成長したらもっと被害は大きいわけで・・・といって人類の歴史の中でずっと同じでいろっていうのも無理な話。まぁ、氷河期になれば世界中が氷河に覆われちゃうわけだし、人類が小手先でどうなる、ってものでないことは確か。
  
  パキスタンは・・・といっても、最近は北部の山岳地帯にしか行ってませんが、これほどフレンドリーな人々を他に知らないのは私が日本人で、パックツアーを利用してるからかもしれません。カラコルムのトレッキングが楽しいのは、彼らと旅が出来るということも大切な要素だと思います。
  
  確かに欧米人は少ないですが、イスラマバードのレストランには白人も何人かいました。そういえばトレッキングでも白人グループは見かけなくなったかな。登山隊は入ってるみたいですが。
  
  ほいみ