「青い５００系」と「赤いレッドウイング」に乗って宮島へ行くよ！【バリ得広島家族旅行その１】

2024/01/20 - 2024/01/20

　一昨年の秋に予定していた広島への家族旅行は、前日に我が子が体調を崩し、延期になってしまいました。月日は流れ３年越し、ようやく実現です！
　まずは、我が子も大好きな５００系「こだま」に乗って広島へ。広島都市圏の顔「レッドウイング」に乗り継ぎ、宮島へと向かいました。

エリア 宮島・厳島神社(広島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 乳幼児連れ家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 船 新幹線 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 日本旅行

　今回利用したのは、日本旅行の企画商品「バリ得こだま」。こだま限定なのでちょっと時間がかかる代わりに、大幅割引になる切符です。
　例えば博多～広島なら、通常9,100円のところが6,300円。およそ３割引です。ネットで購入できて、券売機でQRコードをかざせば受け取れるのも便利。

久留米駅 駅

　久留米発でも、わずか300円プラスの6,600円。しかも久留米～博多間でも「つばめ」の指定席が使えちゃいます。通常10,070円に比べ、なんと45％オフ！
　というわけで座席の心配をすることなく、博多駅まで移動できました。らくちんです。

九州新幹線 800系 つばめ 乗り物

　「つばめ」と「こだま」の接続は、長かったり短かったりまちまちで、朝10時台は45分待ち。お買い物の時間と捉えれば、よきインターバルです。
　なお博多駅では途中下車もできるので、駅ビルまで買い物に出るのもOK。

博多駅 駅

　博多駅新幹線コンコースの、セブンイレブン横の駅弁屋さんって、実はセブンイレブンのワンコーナーなんですね。各種クーポンも使えてお得です。
　子ども向けの鉄道グッズも揃っていて、「のぞみ」のプラコップを買ってあげました。今や毎日の愛用品です。

　ホームに上がると、何か騒がしいです。
　「そういえばさっきも、カメラ持った人をいっぱい見た」
　「ドクターイエローでも来るのかな」
　「あれって、いつ来るか分からないんでしょ？」
　「SNSで調べると、割と情報出てるらしいよ」
　なんてヨメさんと話しながら振り返ったら、ドクターイエローがおるやないけ！

　我が子も大歓声を上げて駆け寄って行きました。僕だって間近で見たのははじめてで、ラッキーです。
　３０秒後には発車してしまい、わずかな出会いではありましたが、幸先良い旅のスタートとなりました。

　「ドクターイエローに乗ろう！」と我が子は言ってますが、そうもいかないので、５００系「こだま」に乗りましょう。（新岩国駅で撮影）
　齢４２歳のおっちゃんが高校生の頃にデビューした新幹線なのに、今もってカッコイイです。我が子をはじめ、令和のちびっ子のヒーローでもあります。

山陽新幹線 乗り物

　「バリ得こだま」は、ネット予約時にシートマップで座席を指定することができるので、知る人ぞ知る６号車を指名しました。

　もともとグリーン車だった車両で、座席はそのまま指定席になっている乗りドク車両です。重厚感のある座席で、重役気分を味わえます。

　シートピッチもそのままなので、前後の間隔が広々。その分窓も大きく、N700系に比べてワイドな車窓を楽しめるのも魅力です。

　今もって第一線で活躍できそうな500系も、車内を巡ってみれば時代を感じます。
　デビュー時には、サービスコーナーと呼ばれる売店スペースがあったんですよね。車内販売すら消えようとしている昨今では、贅沢なスペースと思えます。

　洋式トイレを嫌う人もいるので、和式トイレを一定数残すのが、列車でも建築でも常識とされていた時代でした。
　今は洋式トイレに改修されていて、時代に合わせる努力はなされています。

　快適な６号車の唯一の欠点が、テーブルがインアーム式（ひじ掛け内蔵型）で、子どもと使うにはちょっと難があること。
　そこで、背面テーブルがある８号車の自由席を少し借りて、ランチタイムにしました。我が子は隣町・鳥栖の名物駅弁を１個まるごとペロリ。

　ママは、我が子が喜ぶパッケージのお弁当をチョイス。外側を大切に持ち帰りました。

　そしてこの８号車の先頭部分には、「お子様向け運転台」があります。

　運転台は、廃車された５００系から移設されたホンモノ。マスコンハンドルを動かすと、スピードメーターが３００ｋｍまでぐんぐん上がります。
　座席を離れて遊べるスペースはありがたく、広島までの１時間45分を、飽きずに過ごすことができました。「のぞみ」より、かえってラクかもしれません。

　駅ごとに「のぞみ」「さくら」に抜かれる「こだま」だけど、停車時間は３～４分と意外に短め。新岩国では７分停車と、はじめて車外に出る余裕がありました。
　広島までは15分、あとわずかです。

新岩国駅 駅

　13時3７分、広島に到着。我が子も名残り惜しそうにバイバイしていました。
　車内でお弁当を食べたので、すぐさま観光に移れます。コインロッカーに荷物を預けて、出発だ。

広島駅 (JR) 駅

　広島駅って、こんなにスッキリしてたっけ？ 2016年以来、８年ぶりに降りたので、記憶があいまいです。

　交通系ICカードをピッとかざして、広島電車旅のはじまりです。
　広島都市圏の在来線は６方向に線路が伸び、便利ながらも複雑。JR西日本のコーポレートカラーの青を差し置いて、ラインカラーで各方面が案内されています。

　そして走る電車も、鮮烈な赤を纏った227系「レッドウイング」が主役。我が子も旅の前にしっかり「予習」していたので、「レッドウイング、来た！」と大喜びです。
　山陽線の宮島方面・大野浦行は大混雑。国鉄時代には１０分毎だった電車が１５分毎に間引かれた上、インバウンドも復調している中、４両編成じゃ厳しいです。

JR山陽本線 乗り物

　どうにか家族並びで座れて、我が子もはじめての広島の景色に見入っています。西広島からは、広島電鉄が並走。「ひろでん、来ないかなぁ」と期待が高まります。
　車庫に置かれたグリーンムーバーの一群を見つけ、目ざとく反応。廃車体ばかりということは、今は黙っておきましょう。

広島電鉄 (電車) 乗り物

　家並みは途切れることなく、広島都市圏の大きさを感じながら30分で、宮島口駅に到着。ほとんどが宮島への観光客で、電車はガランとしてしまいました。

宮島口駅 駅

　国鉄時代からのRC造駅舎が生きる宮島口駅は、面目を一新。木のルーバーがスタイリッシュな、今風の駅になっていました。

　外観は国鉄っぽいんだけどね。

　桟橋までの通りも、今風の店あり、老舗あり。

　歩いて５分、宮島行きのフェリー乗り場に着きました。ターミナルは2020年に建て替えられたばかり。広電の駅も2022年に移転しており、景色が変わりました。

　市内から宮島口までJRと広電が競うのと同様、宮島への航路も、JRの連絡船と広電グループの宮島松大汽船が結びます。
　どちらも15分間隔で、同運賃・交通系ICカード利用可。早く出る方に乗れば問題なしです。

　ただし２種障害者の介助者は、JRだと割引なし、松大は半額と大きな差があります。ありがたく、割引運賃の恩恵に預かりました。
　眺めのいい連絡線「厳島」に乗船です。

宮島松大汽船 乗り物

　真横をJR西日本宮島フェリーがすれ違っていきます。２社の競合、興味深いです。

宮島フェリー 乗り物

　厳島神社の鳥居が見えてきました。
　この週末は大雨の予報ながら、ここまで何とか持ちこたえてくれていましたが、ぼちぼち雨模様。厳島神社まで行けるかなぁ。

厳島神社 寺・神社・教会

　観光客でごった返す、宮島桟橋に到着。

宮島桟橋 乗り物

　ちょうど島内バスが来ましたが、タッチの差で満員になってしまいました。次の便は１時間近く後。惜しかったな。雨脚も強くなってきたし、諦めるか。
　しかし雨雲レーダーを見てみれば、１時間後に一旦雨脚が弱まりそう。片道だけ頑張ろう！ 我が子を雨合羽と長靴で完全防備して、いざ出発。

　実は宮島に来たのは、小学校６年生以来だから30年前。あの時は連絡船に乗るのが目的で、厳島神社まで来たかも定かではありません。
　なので宮島の海と海岸線ってこんなにキレイだったのかと、我が子と同じ新鮮な目線で歩けます。

　海岸沿いには、ブリュワリーもあるんだね。帰り道に寄ってみよう。

MIYAJIMA BREWERY グルメ・レストラン

　雨の中を歩くこと１５分で、厳島神社に到着。障害者手帳所持者と付添１人までは拝観料が無料になり、大人１人分で済みました。感謝。
　なるほどアルコールが「お清め」か。手を清めて、いざ参拝です。つづく。