2023/12/26 - 2023/12/26
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旅熊 Kokazさん
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国立西洋美術館 "パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 ~美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ~" (その3)
https://cubisme.exhn.jp/exhibition/
撮影禁止でしたが、彫刻の森美術館の"コンスタンティン・ブランクーシの《接吻》" (の石膏による複製?オリジナルはルーマニアのクライオヴァ美術館)が展示されてました
https://hakone-oam.or.jp/permanent/?id=11336029&entry=11336249
"ブランクーシの《接吻》(の複製?)"は、アーティゾン美術館にも展示されているようです
https://www.artizon.museum/collection/category/detail/174
- 旅行の満足度
- 5.0
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"画家で版画家のジャック・ヴィヨン(本名ガストン・デュシャン)と彫刻家レイモン・デュシャン=ヴィヨンの兄弟がパリ郊外のピュトーに構えたアトリエには、未弟のマルセル・デュシャンやフランティシェク・クブカ、フランシス・ピカビアといったサロン・キュビスムの芸術家たちが1911年頃から毎週日曜日に集い、彼らは「ピュトー・グループ」と呼ばれました。彼らを中心に組織されたのが、1912年に開催されたキュビスムの大規模な展覧会「セクション・ドール(黄金分割)」でした。その名称からも明らかなとおり、「ピュトー・グループ」は、黄金比や非ユークリッド幾何学といった数学、四次の概念、そして運動の生理学的分析といった科学を、キュビスムと理論的に結び付けようとしました。
こうした理論が厳密に彼らの完成作に表われているわけではありませんが、運動のダイナミズムの表現は、彼らの作品の大きな特徴のひとつとなっています。ヴィヨンの《行進する兵士たち》(no.61)では、いくつもの力線に還元された表現で行進という運動が表現されています。またクプカの《挨拶》(no.63)では、複数の時間が同一画面内に描かれることで動きが示されています。" -
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レイモン・デュシャン=ヴィヨン
《マギー》1912年(1948年鋳造) -
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レイモン・デュシャン=ヴィヨン
《恋人たちⅡ》1913年 -
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レイモン・デュシャン=ヴィヨン
《恋人たちⅢ》1913年 -
59
レイモン・デュシャン=ヴィヨン
《座る女性》1914年 -
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60
マルセル・デュシャン
《チェスをする人たち》1911年12月 -
61
ジャック・ヴィヨン
《行進する兵士たち》1913年 -
62
フランティシェク・クプカ
《色面の構成》1910-1911年 -
63
フランティシェク・クプカ
《挨拶》1912年 -
64
フランシス・ピカピア
《赤い木》1912年頃 -
"1903年に創設されたサロン・ドートンヌは、装飾芸術の振興にも力を注ぎました。1912年のサロン・ドートンヌには、「メゾン・キュビスト(キュビスムの家)」が展示され、キュビスムを建築や室内装飾へと展開する試みがなされます。全体は装飾芸術家のアンドレ・マールによるもので、ピュトー・グループを中心とする多くのキュビストが参加しました。
会場には、デュシャン=ヴィヨンのデザインによる2階建ての建築模型が展示され、また1階部分のみ、3メートルの高さで石膏によって制作されました。幾何学的な装飾が施された入り口を進むと、左右には「サロン(応接間)」と「寝室」が配されていました。「サロン」の暖炉やその上の置時計はロジェ・ド・ラ・フレネーがデザインしており、壁にはメッツァンジェやレジェ、ローランサンのキュビスム絵画が掛けられていました。
マールに宛てた手紙の中でレジェは次のように語っています。「君の考えは我々にとってとても素晴らしい。人々がキュビスムを住居で見ることになるというのはとても重要だ」。新たな時代にふさわしい装飾芸術として、前衛的な造形を取り込もうとしたのがメソン・キュビストでした。" -
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"モンパルナスの集合アトリエ「ラ・リュッシュ(蜂の巣)」には、フランス国外から来た若く貧しい芸術家たちが集うようになり、最先端の美術運動であったキュビスムを吸収しながら、それぞれが独自の前衛的な表現を確立していきます。その中には、当時ロシア帝国領であったベラルーシから来たマルク・シャガール、ルーマニア出身のコンスタンティン・ブランクーシ、そしてイタリア人のアメデオ・モディリアーニらがいました。
シャガールは、幾何学的に断片化された表現やドローネーの鮮やかな色彩を自作の表現に取り入れ、独特の幻想的な絵画を描いています。形態の単純化を追求したブランクーシは、アポリネールの『キュビスムの画家たち』(no.D1)の中で、キュビスムと結びつけられた彫刻家のひとりです。モディリアーニは、1912年のサロン・ドートンヌにおけるキュビスムの展示室に、石に彫られた頭部像の連作を出品しています(no.D8を参照)。"
「ラ・リュッシュ」のキュビスムの彫刻家には、アレクサンダー・アーキペンコやジャック・リプシッツもいました。また、レジェも一時ここに暮らし、《縫い物をする女性》(no.38)など彼の最初のキュビスム絵画を描いています。
69
コンスタンティン・ブランクーシ
《接吻》1908年
https://hakone-oam.or.jp/permanent/?id=11336029&entry=11336249 -
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70
コンスタンティン・ブランクーシ
《眠れるミューズ》1910年 -
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コンスタンティン・ブランクーシ
《プロメテウス》1911年 -
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マルク・シャガール
《ロシアとロバとその他のものに》1911年 -
73
マルク・シャガール
《婚礼》1911-1912年 -
74
マルク・シャガール
《白い襟のベラ》1917年 -
75
マルク・シャガール
《墓地》1917年 -
76
マルク・シャガール
《キュビズムの風景》1919年-1920年 -
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アメデオ・モディリアーニ
《女性の頭部》1912年 -
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アメデオ・モディリアーニ
《カリアティード》制作年不詳 -
79
アメデオ・モディリアーニ
《赤い頭部》1915年 -
83
アレキサンダー・アーベンコ
《女性の頭部とテーブル》1916年 -
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"キュビスムの運動には、ロシアやウクライナといった東欧出身の芸術家が多く関わっていました。1912年の「セクション・ドール」展には、キーウ出身のアーキペンコをはじめ、4人の東欧の芸術家が参加しています。
1920年に2回目の「セクション・ドール」展が開催された時、中心となったのは、グレーズとアーキペンコに加え、モスク7出身のレオポルド・シュルヴァージュでした。参加者には、エレーヌ・エッティンゲン(画家名フランソワ・アンジブー)、セルジュ・フェラ、ナターリヤ・ゴンチャローワ、ミハイル・ラリオーノフら、多くのロシアや東欧の芸術家が名を連ねました。
画家のみならず詩人や作家としても活動したエッティンゲンは、いとこのフェラとともに、大戦以前からキュビスム運動を支えました。アポリネールと親交を結び、1913年からは雑誌『レ・ソワレ・ド・パリ』に出資し、編集に携わっています。また、モンパルナスのフェラのアトリエや彼らのアパートは、前衛芸術家たちが交流する拠点のひとつとなり、その集まりの常連だったシュルヴァージュは、パリの街頭とエッティンゲンが鎮座する室内の空間を総合した作品を描いています(no.85)。" -
84
レオポルド・シュルヴァージュ
《カップのある静物》1913年 -
85
レオポルド・シュルヴァージュ
《エッティンゲン男爵夫人》1917年 -
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86
セルジュ・フェラ
《静物》1914年 -
87
セルジュ・フェラ
《静物:グラス、パイプ、ボトル》1914-1915年 -
88
エレーヌ・エッティンゲン
《無限》1920年頃 -
(12.立体未来主義に続く・・・)
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