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《2023.September》あみんちゅぶらり淡海を歩く旅そのLI大津~旧竹林院庭園編~<br /><br />早いもので今日から9月。秋らしい気候になりつつある時期ではあるが、そんなことは何処へやら、兎に角クソ暑い日々が続いている。季節は変わらないが取り巻く環境には少し変化があった。あの口うるさいはるが入院することになった。<br /><br />遡ること2ヶ月と少し、私自身丁度恒例の“沖縄旅”の頃だった。なにも聞いていなかったために当たり前の如く私は沖縄に行った。帰った後はシフト制の性である“連勤”が待っている。4年間のブランクがあったとはいえ、6月の恒例の行事のようなものだ。24日に自宅に戻り25日から仕事に復帰する訳ではあるが、27日位だったと記憶している。はるが入院することを知る。基本病気持ちの人なので、まあ暫くすれば普通に帰って来ると思っていた。ただ今回に限ってそうはならなかった。暫く入院する日々が続き、お盆明けにやっと一時退院することができた。<br /><br />病状がどうのこうのということは素人の私にはわからない。というよりも今は知る必要がないという風に私自身が考えているだけかも知れない。定期的な通院後にまた入院となった9月1日、この辺りが我が家のいい加減なところであるが、私自身シフト勤務に就いているために平日でも休むことは可能である。しかし一月のシフトは前月始めつまり8月初旬には8月16日~9月15日迄の勤務が基本決まってしまう。再入院が決まったのは8月末のこと。それからすぐの休み取得は正直キツい。最初は“休めない筈”だったのでタクシーで行くとの話であったが、出勤をスライドして貰えることとなり、急遽病院迄はるを送ることとなった。<br /><br />以前の入院時には荷物を病室まで持ち込んだりとバタバタした挙句それなりの時間を費やした記憶がある。しかし相変わらず終息する気配のないコロナ禍に於いて、家族とは言えど病棟に入ることは原則許されない。着替えやその他の荷物は病棟入口で看護師に渡せばそれ以上何をするわけでもない。そんなあっさりとしたものだと知らなかった私は、念のため余裕を持った時間を告げてシフト変更をして貰った。早く終わればさっさと出勤しろよと思われるのかも知れないが、一日あたりの勤務時間が決まっていることから、予定より早く就業すれば休み時間=控除時間が変わるため、また別の日に出勤時間を増減するなど大変面倒くさいことになってしまう。当初3時間遅れる体で出勤時間を決めた。なのでせっかくだから空いた時間を利用して“街歩き”をしてみようという結論に至った。行き先は何度も目の前を通過しているものの訪れたことのない“旧竹林院”。残念ながら夜ではないので“ライトアップ”を楽しむ訳には行かないが、やはり知名度がある分だけ行きたい気持ちは前向きになる。そんな経緯があって坂本の旧竹林院を目指して車を走らせる。平日なので訪れている観光客も少なく穴場的な場所のように思ったのが第一印象である。入口で330円の拝観料を支払い主屋に入る。竹に切り目を入れて“竹林院”の文字を浮かび上がらせている灯りはさすが竹林院と思わせるものである。建物内にトイレが設けられていることなど庭園の景観を考慮しているなと思えることであった。<br /><br />この旧竹林院は延暦寺里坊群のひとつで、坂本伝統的建造物群保存地区の伝統的建造物でもある。敷地内にある回遊式庭園は近代庭園として国の名勝にしていされており、同時に3,300平方メートルの面積は里坊庭園の中では最大の広さを誇っている。近くを流れる大宮川を引き込んで曲水とし、八王子山を借景として、滝組・築山・茶室・四阿(あずまや)などを配している。歴史はそれ程古くはなく江戸時代初期に築造された里坊の書院前庭園であるが、明治時代初頭の廃仏毀釈の影響で竹林院は衰退。土地は個人の手に渡った。現存する庭園はこの時代に改修されたものである。<br /><br />そんな歴史を持つ旧竹林院であるが、近隣の日吉大社や西教寺と比べると知名度は決して高くはなかったようだ。むしろ“地味”な場所と言われていたものがブレイクしたのは、他ならぬ座卓を利用した“リフレクション撮影”がSNSにアップされたことがきっかけだ。夏から秋にかけて“ライトアップ”も行われるようになり、様々な色合いを呈する庭園が座卓に反射し“Symmetrical”ななんとも言えない景色を眺めることができる場所としてバズったようだ。時間的に今年はライトアップ時間に訪れることができないので昼間の景色だけにはなってしまうのだが、それでも十分その様子を楽しむことができた。同じようにシンメトリックな景色が楽しめる場所は他にもあるが、地元で楽しめる場所としてはポイントは高い。ただ写真を見て頂くとわかることだが、意外にリフレクションを撮影するのは難しい。座卓に写った様子と言えば簡単だが、座卓に映る範囲というのは意外と広い。かと言って超広角で撮影すると座卓の端が写り込んでしまい、何を撮影したのかわからなくなってしまう。試行錯誤しながら少しずつ場所を変えながらシャッターを押して行ったのだが、残念ながらベストショットなるものは撮れなかったように感じたことが本音である。割り切ってひとつのエリアに限定した方が良いのかもと考えながら、時間のこともあり主屋を出て庭園へと向かうことにした。<br /><br />門を潜り庭園に入る。地形を利用して作られた庭園は大正年間に再構築されたもの。八王子山を背景とし、大宮川を引き込んで曲水としたものに、石塔や多くの樹木、そして手入れの行き届いた苔からなる庭園は、四季折々しっとりとした風情を醸し出している。その他にも穴太衆積石垣を採用しており、文字通り坂本界隈の景観の一角を成している。庭は広いが順路は単純なので、一周するのに何も考えなくても良いことはメリットだと思う。ただ借景を含めた庭園であるために、通路のアップダウンはある。また通路は舗装されてはいないためにある程度の脚力は必要かと思う。<br /><br />国の名勝指定を受けているだけに庭園全体としては纏まりもあり、良い雰囲気を醸し出しているのだが、やはり作られた時期が新しい分だけ石塔等は重みが感じられない。庭園の様子を小まめに写真で切り取って後から見直すと、カメラマンの“腕”の問題を加味しても、それぞれのパーツが見る者を引き付ける程の魅力が伝わってこないように思えてならない。茶室等も使用頻度の問題があるのか歴史ある風情というものではなく、単純に風雨に晒されて傷んできたように見えるのが残念であった。<br /><br />ライトアップ等イベント開催中は勿論違うのであろうが、昼間だとやはり“リフレクション”あっての旧竹林院だと私には思えた。<br /><br />昼間に体験できることはこれ位だろうと考え、車へと戻ることにした。途中イオンスタイル大津京店に立ち寄ってマックで遅い昼食を摂る。久しぶりにオーダーしたダブルチーズバーガーセットは新鮮さを感じながらも頂いた。今日は自宅まで帰る時間がないために職場の駐車場を利用する。時短で働いたことも随分と久しぶりであったが、一日が過ぎるのをすごく短く感じた一日であった。<br /><br />  《終わり》

《2023.September》あみんちゅぶらり淡海を歩く旅そのLI大津~旧竹林院庭園編~

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2023/09/01 - 2023/09/01

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たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

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《2023.September》あみんちゅぶらり淡海を歩く旅そのLI大津~旧竹林院庭園編~

早いもので今日から9月。秋らしい気候になりつつある時期ではあるが、そんなことは何処へやら、兎に角クソ暑い日々が続いている。季節は変わらないが取り巻く環境には少し変化があった。あの口うるさいはるが入院することになった。

遡ること2ヶ月と少し、私自身丁度恒例の“沖縄旅”の頃だった。なにも聞いていなかったために当たり前の如く私は沖縄に行った。帰った後はシフト制の性である“連勤”が待っている。4年間のブランクがあったとはいえ、6月の恒例の行事のようなものだ。24日に自宅に戻り25日から仕事に復帰する訳ではあるが、27日位だったと記憶している。はるが入院することを知る。基本病気持ちの人なので、まあ暫くすれば普通に帰って来ると思っていた。ただ今回に限ってそうはならなかった。暫く入院する日々が続き、お盆明けにやっと一時退院することができた。

病状がどうのこうのということは素人の私にはわからない。というよりも今は知る必要がないという風に私自身が考えているだけかも知れない。定期的な通院後にまた入院となった9月1日、この辺りが我が家のいい加減なところであるが、私自身シフト勤務に就いているために平日でも休むことは可能である。しかし一月のシフトは前月始めつまり8月初旬には8月16日~9月15日迄の勤務が基本決まってしまう。再入院が決まったのは8月末のこと。それからすぐの休み取得は正直キツい。最初は“休めない筈”だったのでタクシーで行くとの話であったが、出勤をスライドして貰えることとなり、急遽病院迄はるを送ることとなった。

以前の入院時には荷物を病室まで持ち込んだりとバタバタした挙句それなりの時間を費やした記憶がある。しかし相変わらず終息する気配のないコロナ禍に於いて、家族とは言えど病棟に入ることは原則許されない。着替えやその他の荷物は病棟入口で看護師に渡せばそれ以上何をするわけでもない。そんなあっさりとしたものだと知らなかった私は、念のため余裕を持った時間を告げてシフト変更をして貰った。早く終わればさっさと出勤しろよと思われるのかも知れないが、一日あたりの勤務時間が決まっていることから、予定より早く就業すれば休み時間=控除時間が変わるため、また別の日に出勤時間を増減するなど大変面倒くさいことになってしまう。当初3時間遅れる体で出勤時間を決めた。なのでせっかくだから空いた時間を利用して“街歩き”をしてみようという結論に至った。行き先は何度も目の前を通過しているものの訪れたことのない“旧竹林院”。残念ながら夜ではないので“ライトアップ”を楽しむ訳には行かないが、やはり知名度がある分だけ行きたい気持ちは前向きになる。そんな経緯があって坂本の旧竹林院を目指して車を走らせる。平日なので訪れている観光客も少なく穴場的な場所のように思ったのが第一印象である。入口で330円の拝観料を支払い主屋に入る。竹に切り目を入れて“竹林院”の文字を浮かび上がらせている灯りはさすが竹林院と思わせるものである。建物内にトイレが設けられていることなど庭園の景観を考慮しているなと思えることであった。

この旧竹林院は延暦寺里坊群のひとつで、坂本伝統的建造物群保存地区の伝統的建造物でもある。敷地内にある回遊式庭園は近代庭園として国の名勝にしていされており、同時に3,300平方メートルの面積は里坊庭園の中では最大の広さを誇っている。近くを流れる大宮川を引き込んで曲水とし、八王子山を借景として、滝組・築山・茶室・四阿(あずまや)などを配している。歴史はそれ程古くはなく江戸時代初期に築造された里坊の書院前庭園であるが、明治時代初頭の廃仏毀釈の影響で竹林院は衰退。土地は個人の手に渡った。現存する庭園はこの時代に改修されたものである。

そんな歴史を持つ旧竹林院であるが、近隣の日吉大社や西教寺と比べると知名度は決して高くはなかったようだ。むしろ“地味”な場所と言われていたものがブレイクしたのは、他ならぬ座卓を利用した“リフレクション撮影”がSNSにアップされたことがきっかけだ。夏から秋にかけて“ライトアップ”も行われるようになり、様々な色合いを呈する庭園が座卓に反射し“Symmetrical”ななんとも言えない景色を眺めることができる場所としてバズったようだ。時間的に今年はライトアップ時間に訪れることができないので昼間の景色だけにはなってしまうのだが、それでも十分その様子を楽しむことができた。同じようにシンメトリックな景色が楽しめる場所は他にもあるが、地元で楽しめる場所としてはポイントは高い。ただ写真を見て頂くとわかることだが、意外にリフレクションを撮影するのは難しい。座卓に写った様子と言えば簡単だが、座卓に映る範囲というのは意外と広い。かと言って超広角で撮影すると座卓の端が写り込んでしまい、何を撮影したのかわからなくなってしまう。試行錯誤しながら少しずつ場所を変えながらシャッターを押して行ったのだが、残念ながらベストショットなるものは撮れなかったように感じたことが本音である。割り切ってひとつのエリアに限定した方が良いのかもと考えながら、時間のこともあり主屋を出て庭園へと向かうことにした。

門を潜り庭園に入る。地形を利用して作られた庭園は大正年間に再構築されたもの。八王子山を背景とし、大宮川を引き込んで曲水としたものに、石塔や多くの樹木、そして手入れの行き届いた苔からなる庭園は、四季折々しっとりとした風情を醸し出している。その他にも穴太衆積石垣を採用しており、文字通り坂本界隈の景観の一角を成している。庭は広いが順路は単純なので、一周するのに何も考えなくても良いことはメリットだと思う。ただ借景を含めた庭園であるために、通路のアップダウンはある。また通路は舗装されてはいないためにある程度の脚力は必要かと思う。

国の名勝指定を受けているだけに庭園全体としては纏まりもあり、良い雰囲気を醸し出しているのだが、やはり作られた時期が新しい分だけ石塔等は重みが感じられない。庭園の様子を小まめに写真で切り取って後から見直すと、カメラマンの“腕”の問題を加味しても、それぞれのパーツが見る者を引き付ける程の魅力が伝わってこないように思えてならない。茶室等も使用頻度の問題があるのか歴史ある風情というものではなく、単純に風雨に晒されて傷んできたように見えるのが残念であった。

ライトアップ等イベント開催中は勿論違うのであろうが、昼間だとやはり“リフレクション”あっての旧竹林院だと私には思えた。

昼間に体験できることはこれ位だろうと考え、車へと戻ることにした。途中イオンスタイル大津京店に立ち寄ってマックで遅い昼食を摂る。久しぶりにオーダーしたダブルチーズバーガーセットは新鮮さを感じながらも頂いた。今日は自宅まで帰る時間がないために職場の駐車場を利用する。時短で働いたことも随分と久しぶりであったが、一日が過ぎるのをすごく短く感じた一日であった。

  《終わり》

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
グルメ
5.0
ショッピング
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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