観光列車「ＨＩＧＨＲＡＩＬ１３７５」に乗る！

2022/11/26 - 2022/11/26

小海線は小淵沢駅（山梨県北杜市）～小諸駅（長野県小諸市）を結ぶ駅数３１（起終点を含む）線路距離７８．９ｋｍの単線非電化路線です。甲斐小泉駅～海尻駅間では標高１，０００ｍ越える高所を走り、清里駅～野辺山駅間にはＪＲ線で一番標高が高い地点（１３７５ｍ）があります。
その小海線を観光列車「ＨＩＧＨ ＲＡＩＬ１３７５」が２０１７年７月１日から土・日曜日・祝日を中心に走っています。小海線の特徴である標高の高さを表す「ＨＩＧＨ」と、線路の「ＲＡＩＬ」、そして野辺山駅から清里駅にかかるJR線標高最高地点「１３７５m」を組み合わせて名付けられました。ＨＩＧＨ ＲＡＩＬ１３７５は下りの１号・上りの２号・夜間の星空号と１日に１．５往復（冬季では１号は走らずに１往復）走ります。

この旅行記は長野県に一泊旅行（２０２２年１１月２７日～２８日）したときに乗車したものを詳しく書いたものです。

エリア 南牧・小海(長野)

１１月末の土曜日、中央線の列車から駅のホームに降りました。暦上では冬のこの時期では１８時になると辺りはもう真っ暗です。心配だった空模様は朝の曇り空が嘘のように晴れて雲がほとんどありません。
この小淵沢駅にて以前から乗りたかった列車がまもなく出発します。

小淵沢駅 駅

駅のホームには観光列車「ＨＩＧＨ ＲＡＩＬ１３７５（以下ハイレールと書きます）」がすでに停まっていました。これに乗車するには乗車券だけではなく別途に指定席券（通常期）大人８４０円（子供４２０円）が必要となります。今回は「週末パス」というＪＲ東日本のフリーきっぷを乗車券代わりに使い１８時１７分発のハイレール星空号に乗ります。

HIGH RAIL 1375 乗り物

車体の側面を見るとヘッドマークと同じ柄があります。この列車の名前と八ヶ岳の山々のバックには星空、そして一番星でしょうか？周りにはレールも描かれています。

乗車するとデッキにはウェルカムボード（ボードを使ったアテンダントによる記念撮影のサービスがあります）があって、感染対策のためにアルコールも置かれていました。

星空号は快速列車ですが、小淵沢駅から終点駅の小諸駅まで普通列車よりも時間をかけて３時間ほどで着きます。最後まで乗ると乗車時間が長くなるのでトイレが車内にあります。

列車は２両編成で一号車（小淵沢駅方面の車両）に「えきねっと」を使い席を予約しました。１号車にはシングルシート７席・ペアシート７組・４人掛けのＢＯＸシート２組あります。奥に見えるのが物販カウンターです。

こちらが今回座るシングルシート。シートにはロゴデザインをアクセントに四季の星々をあしらっています。リクライニングもできます。

車体全体にも言えますが金属風の質感をベースにして、リベット調の窓枠は観光列車らしく大きな窓です。ただ今回は陽が落ちてから走行するので辺りは真っ暗で景色を楽しむことができないのが残念です。

ペアシートは窓向きに設置されています。このようにリクライニングはできません。シート幅が狭く名前の通り知らない人との相席には不向きだと思います。

こちらは二号車です。２人掛けのリクライニングシートが９組、１人掛けのシートは３席あります。

二号車の奥にあるギャラリーHIGH RAILには天文関連の書籍が置かれていて自由に見ることができます。また車内Wi-Fiには「星空」「宇宙」にちなんだオリジナルコンテンツを配信しています。スマホで星座や星空の知識・クイズ・沿線情報などを見ることができました。

出発時間が近くなると乗客がだいぶ集まってきました。ハイレールは小淵沢駅を出て、清里駅・野辺山駅・小海駅・中込駅・佐久平駅に寄り終点の小諸駅に停まります。そろそろ発車するので席に戻りました。

小淵沢駅を出発して２５分ほどで野辺山駅に着きました。この駅では停車時間を多く取り（約５０分間）、星空号のメインイベントと言える星空案内人による星空観察会を開催されます（野辺山は観測に適しているので国立天文台野辺山宇宙観測所があるほどです）。

野辺山駅 駅

星空案内人を先頭に駅から歩いて数分のところにある銀河公園に来ました。公園には蒸気機関車がライトアップされて置かれていました。その道中はとても暗いのでライトがあると安全に歩くことができます。

銀河公園 公園・植物園

公園から野辺山駅の方を写真を撮りました。iPhoneのナイトモードを使って撮ったので駅周辺が明るく写っていますが実際にはもっと暗いです。

その日は雲がほんの少しある程度の絶好とも言える観察会日和でした。

案内人の方が星座・星空に関連することを発車時間ギリギリまで説明してくれます。時間の経つのを忘れるほど星を見ていました。星座についてほとんど知識がなかったのですがあればもっと楽しめたと思います。

観察会が終えて野辺山駅に戻りました。この駅の構内には様々な仕掛けがあります。

野辺山駅の天井はカメラのフラッシュをすると星座の絵が出るそうです。

他にも駅内には野辺山駅のジオラマがありました。

駅にあったハイレールのポスターです。

駅ホームにはハイレールの看板もありました（顔出し看板？）。

そろそろ出発時間なのでハイレールの車内に戻ります。

野辺山駅から終点の小諸駅までは８０分ほどあるので事前にネット予約しておいたハイレールの車内限定弁当を食べることにしました。中央にあるカップは物販カウンターで買ったホットコーヒーです。

小海駅では８分ほど停車するので列車から降りました。

小海駅の外観を撮りました。

小海駅 駅

終点の小諸駅１つ手前の佐久平駅のこのホームは新幹線のもので（ちょうど新幹線が停まっていました）在来線が新幹線の上を走っている珍しい駅です。
この駅ではたくさんの乗客が降りて行きました。

佐久平駅 駅

物販カウンターでロゴ入りショットグラス・ストラップ・ピンバッチを買いました。野辺山宇宙電波観測所のパンフレットは星空観察会前に車内で行われた説明の時に資料として配られたものです。

終点の小諸駅に着きました。ホームの向かい車線には２１時７分発小海行が停まっていました。ハイレールはこの車両を改造したものです。

名残惜しいですが楽しかったハイレールの乗車もここで終わりです。列車を見送ります。

駅の外に出ました。今回乗った星空号ではとても充実した時間を過ごしました。夜間に走る列車で車窓は楽しめなかったので、また昼間の時間帯の１号（もしくは２号）に乗って八ヶ岳が見える車窓を楽しみたいと思いました。

小諸駅 駅