2022/10/22 - 2022/10/22
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雲のすけさん
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今回は愛知県の「名鉄蒲郡線(吉良吉田~蒲郡駅)・名鉄西尾線(新安城~吉良吉田駅)」を乗車してきました。通称「にしがま線」は乗車人数が減り、西尾駅~吉良吉田~蒲郡の区間は廃線危機の路線です。過去には特急まで走って温泉や海水浴・潮干狩りなどで盛り上がった観光路線は、現在はレジャーの多様化などより、その地域全体の観光需要が減り、さらに車社会化により通勤・通学路線としての需要となり乗客数が減りました。現在は西尾市と蒲郡市の支援金により2025年度までは運行する事が決定されていますが、それ以降はどうなるかわかりません。ローカル線の廃線問題はJR路線では大きく話題になり知っていましたが、大手私鉄路線でもあるとは知りませんでした。微力ですが助けになると思い切符(いつものフリーきっぷではなく)を購入して乗車してきました。
最後まで読んでいただき、旅の参考になると嬉しいです。
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名鉄蒲郡線の終点「蒲郡駅」がらスタートします。蒲郡駅は高架化され名鉄とJRが同居(?)している駅です。こちらは南口側で入ってすぐ左手に名鉄の改札口があります。
蒲郡駅 駅
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駅前の広場にある船はヨットの最高峰レース「アメリカ杯」のために作られたものです。船の長さは23.2m、高さ5.2m、幅5.5m、重さ25tあります。マストの長さは32.6mで全高は37,8mにもなります。レース時には16名のクルーが乗るそうです。レースに3度参加した日本チーム「ニッポンチャレンジ」が蒲郡市をベース基地としたので、記念として2007年に置かれたそうです。
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駅の近くにあった蒲郡市の観光マップです。地図に下の方にある島「竹島」がここ蒲郡での目的地です。その途中には水族館や博物館館あります。
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竹島水族館
遠州灘・三河湾の魚を中心に熱帯の魚や深海魚など500種、約4500匹の生き物がいます。また一日3回行われるアシカショーや珍しいカピバラショーをやっています。入館料は大人500円と安く時間があったら寄りたかった場所でした。 -
15分ほど歩き竹島が見える竹島園地公園に着きました。ここにはベンチアートプロジェクト003の「5」があり、そこに腰かけて海を見ながら朝食にすることにしました。
竹島 自然・景勝地
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乗換で降りた豊橋駅で買ってきました。天むすだけではなく駅弁屋「壺屋」で有名ないなり寿司も入っている駅弁「天むす稲荷」です。
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食事が終わったので竹島に渡ろうと思います。入口には常夜灯が置かれ、その奥には竹島まで続く「竹島橋(約400m)」が見えます。
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この辺りは春には潮干狩りが行われ、とても賑わうそうです。
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7分ほどかけて橋を渡り切りました。竹島側の入り口には大鳥居があり、ここから島全体が境内です。竹島は陸地からの距離が近い島ですが、暖地性の植生で植物相が違います。このため1930年に国の天然記念物に指定されました。そのため島から植物や土や石を持ち出さないように1930年の文体のまま厳しく書いた看板が鳥居をくぐった場所にあります。
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八百富神社は1181年三河国国司の藤原俊成が、琵琶湖の竹生島によく似ている竹島に「竹生島弁才天」を勧請したことにより始まりました。この時この島には竹がなかったので、竹生島から二本の竹を根こそぎ運びご神体として植えたことから竹島と呼ばれるようになったと伝わっています。藤原俊成は当時としてはかなり長寿の91歳まで生き、境内神社の千歳神社に祀られています。
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社殿まで101段の階段があります。参道や遊歩道では暖地性の植物を見ることができます。
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八百富神社(やおとみじんじゃ)
御祭神は「竹島弁財天(市杵島姫命)を祀っています。ご利益は開運・縁結びなどとされています。また弁財天は芸能・学問の神としても信仰があります。島内には境内社が他にも4社(宇賀神社・大黒神社・千歳神社・八大竜神神社)があり、その中心的な神社です。八百富神社(竹島弁天) 寺・神社・教会
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竜神岬の先端です。前に見える島が三河大島で、ここからは渥美半島など広く三河湾を見ることが出来ます。徳川家康が参拝したと伝承があり、この三河湾が海上交通の要衝であったために歴代の将軍との繋がりも強いものだったそうです。
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島には遊歩道があり、約680mほどで一周することができます。先ほど竹島に渡るときに使った橋の対岸(本州側)の高台には蒲郡クラシックホテルが見えます。1912年創業の料理旅館「常磐館」の別館として建てられた「蒲郡ホテル」が前身です。令和4年2月にホテルの本館・六角堂・料亭竹島・鶯宿亭が登録有形文化財に登録されました。
では対岸の本州に戻ります。蒲郡クラシックホテル 宿・ホテル
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竹島八百富神社遥拝所
昭和初期まで橋「竹島橋」はなく、12年に一度の御開帳のときにだけ木橋が臨時で渡されていました。昔は容易には参拝が出来なかったので、ここから代わりに祈っていました。 -
海辺の文学記念館
常磐館跡(常磐館は廃業し建物は昭和57年に取り壊し)に建てられた博物館で常磐館に関わりがある文人たちの作品や常磐館で実際に使われた調度品などが展示されています。記念館建物は常磐館が建てられた同時期に蒲郡市内で建設された岡本医院を模倣復元したものです。海辺の文学記念館 美術館・博物館
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蒲郡駅に戻りました。切符を買い改札口で駅員にスタンプを押していただき(自動改札ではありません)ホームに入りました。名鉄蒲郡線では交通系ICカードは使用することはできないようです。
蒲郡駅 駅
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12分ほど電車に乗り「こどもの国駅」に着きました。歴史を感じる駅で高架化されています(蒲郡線ではこの駅と蒲郡駅だけが高架駅)。ただこの駅は赤字路線である蒲郡線でも1番少ない乗降客数です(遠鉄全体でもそうらしい…)。
こどもの国駅 駅
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次の目的地は高台の上にあります。途中このようなヘアピンカーブを登らないといけなく、とてもきつい道のりです。
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駅から坂道を上り10分ほどかけて「愛知こどもの国」に着きました。この場所は中央広場です。
愛知こどもの国 テーマパーク
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(駅前にあった案内図ですが説明のためにここで使います)「愛知こどもの国」はあさひが丘とゆうひが丘という2つの里山からできた児童総合遊園施設です。これから向かうのは地図の左側のゆうひが丘にある展望台です。
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こども汽車駅(土日祝日のみ運行)
こども汽車は全長1,135mに及ぶ沿線で三ヶ根山や三河湾国定公園などの壮大なパノラマが約7分にわたり見ることができます。こども汽車に使われている車両B12「しおかぜ」は石炭を使う本物の蒸気機関車で開園当時昭和49年から走っています。 -
ゆうひが丘にはこども汽車以外にもゴーカートやパドルボートなどの遊具があります。こどもの国は入場料はなく、遊具に乗る時に現金またはチケットを支払います。
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高さ12mある展望台に着きました。螺旋階段を上り展望デッキまで行きます。
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海抜でいうと124mからの景色はすばらしく三河湾に浮かぶ島(左から沖島・前島・ちょっと遠くには梶島・さらに遠くうっすらと見えるのは佐久島)が見えました。
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東に視線をずらすと手前には先ほど降りた駅「こどもの駅」があります。東幡豆港の防波堤が見えます。それを覆うような西浦半島(蒲郡市西浦町)には温泉があります。展望台からの景色は360°パノラマビューで時間を忘れてずっと眺めていました。
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愛知こどもの国はとても広いので、あさひが丘~中央広場~ゆうひが丘の間を結ぶランドトレインが30分間隔で走っています。乗るには1日乗車券(300円)が必要になります。
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園内にはC11が静態保存されています。屋根が付いているので比較的保存状態が良かったです。運転台に乗る階段がありますがチェーンがかかっていて入ることはできませんでした。
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こどもの国駅に戻り電車に乗りました。蒲郡線では車窓から海が見えるところがあり風光明媚な路線です。
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名鉄蒲郡線の始発駅吉良吉田駅に着きました。かつては蒲郡線と西尾線は直通運行されていましたが現在では分断され蒲郡線だけで運用されています。
吉良吉田駅 駅
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吉良吉田駅には2004年まで碧南まで続く三河線が接続されていました。上の画像の蒲郡線の電車が停まっているホーム(2番線)はその時に廃止されましたが、2008年の蒲郡線の単独での運行により再び使用されるようになりました。
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駅の外にある西尾市の案内看板です。西尾市は2011年に幡豆郡一色町・吉良町・幡豆町の3町を合併しました。今回はにしがま線の沿線を旅したのですが他にもたくさんの観光スポットがあります。
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吉良吉田駅には徒歩で行ける範囲内に国宝を見れる寺があります。そちらへ向かってのどかな田園風景の道を歩いています。
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駅から25分ほど歩いて目的地の金蓮寺(こんれんじ)に着きました。
金蓮寺 寺・神社・教会
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金蓮寺弥陀堂(国宝)
源頼朝の命により安達盛長が作ったとされる「三河七御堂」の1つと言われていましたが、現在では鎌倉後期に建立したとされています。左右非対称で右側には庇があります。平面は平安期の阿弥陀堂の形式をとりつつ外観は住宅風の意匠を用いた特徴的な建物で、東海地方でも有数の古建築です。 -
お寺から徒歩5分ほど離れた場所にある「末乃」で昼食をとることにしました。ご当地メニューである味噌煮込みうどんを注文しました。
末乃 グルメ・レストラン
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30分ほど歩いて吉良吉田駅に戻りました。今度はこちらの西尾線のホーム(3番線・4番線)から電車に乗り、次の目的地に行きます。
注)徒歩だと駅から金蓮寺までは往復1時間かかります。駅前の店のレンタサイクル(無料)を利用すれば、そこまで時間をかけず行くことができます。吉良吉田駅 駅
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西尾駅で降りました。駅の西口側に出て、次の目的地に向かいます。
西尾駅 駅
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15分ほど歩き西尾市歴史公園に着きました。駐車場すぐ横にある「二之丸丑寅櫓」は二重三階の櫓で、土塀と共に2020年7月に復元工事が完了しました。櫓は内部を見ることはできますが、柵があり中に入ることはできません。また土塀は「屏風折れ」と呼ばれる折れ目が2つあり全国でも珍しい特徴のものです。
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西尾市歴史公園の全体地図になります。西尾城は天守が本丸ではなく二の丸にありました。明治維新になって天守閣を始めほとんど取り壊されました。
西尾市歴史公園 名所・史跡
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鍮石門(ちゅうじゃくもん)は城主の居所である二の丸御殿の表門でした。
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御劔八幡宮
西尾城の築城のときに城内鎮護のために別の場所から勧請されたと伝わる神社。石灯籠・陶製狛犬などは西尾市の指定文化財です。 -
本丸丑寅櫓
本丸の丑寅の隅に建てられた櫓で、西尾城内の隅櫓の中では一番高かったものです。本丸丑寅櫓 (西尾城) 名所・史跡
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本丸丑寅櫓は入ることができます。こちらは2階の内部を撮ったもので平成8年に再建されたので真新しさを感じます。
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西尾市資料館
昭和57年西尾城姫丸跡に建てられました。西尾の歴史・文化を学ぶことができます。外観は入母屋造瓦葺で城郭を思わせる建物です。西尾市資料館 美術館・博物館
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旧近衛邸
摂家筆頭の近衛家の邸宅の一部を京都から歴史公園内に移築しました。書院と茶室からなる建物です。旧近衛邸 名所・史跡
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西尾市は抹茶の生産量が宇治に続いて2番目に多く、ここでは有料で抹茶を頂くことができます。抹茶を飲み縁側に座り、足をぶらぶらしながら景色を見てまったりとした時間を過ごしました。
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西尾駅まで戻ってきました。ここから名鉄に乗って新安城経由で豊橋に行き東海道本線で帰ります。
西尾駅 駅
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西尾駅近くの観光案内所が入っている西尾コンベンションホール内にあった自販機で買ったペットボトルと缶のお茶です。煎茶だけではなく西尾の特産品の抹茶が入っています。西尾駅周辺は観光地ではないので、お土産屋らしい店はなく個人店を周りお土産を手に入れるしかありません。ただ観光案内所には多くはないのですが置いてありました。
今回は急いで西尾線と蒲郡線を巡りました。次に行くときは春の季節の蒲郡線だけをゆっくりと巡る計画を立てて行きたいと思います。
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