観光ゼロ！ ひたすら走る青春１８きっぷ 中部ジグザグ＞横滑り ４日目 （飯山線・上越線・信越本線・越後線・弥彦線）

2023/08/30 - 2023/09/03

４日目はJR５路線を乗り継ぎ、長野県北部、新潟県南部、群馬県北部を迷走します。

鉄ちゃん（鉄オタ）ではないので、この旅を計画するまで飯山線、越後線の存在すら知りませんでした。弥彦線も少し耳にした程度の認識です。

デスティネーションを水上にしたのは、この日が土曜日で他の駅では駅近ホテルを予約できなかったから。当初は新潟に立ち寄る計画でしたが、せっかく温泉旅館が取れたのでこの日は目一杯走り回るのをやめ、少しショートカットして温泉と食事を楽しむことにしました。

最後の上越線は、国境の長い長いトンネルに、モグラ駅、そしてループ線もある鉄ちゃん憧れのエキサイティングな路線です。

エリア 水上温泉(群馬)

• 旅行の満足度: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

９月２日（土）晴れ

《本日のルート》
長野 5:10（しなの鉄道北しなの線）→ 豊野 5:24
豊野 5:25（飯山線）→ 越後川口 8:53
越後川口 8:56（上越線）→ 長岡 9:18
長岡 9:57（信越本線）→ 柏崎 10:41
柏崎 10:46（越後線）→ 吉田 11:53
吉田 12:31（弥彦線）→ 東三条 12:50
東三条 12:58（信越本線）→ 長岡 13:25
長岡 13:50（上越線）→ 水上 15:48

昨日コンビニで買っておいたパンとコーヒーを部屋で摂り、５時前にホテルを出発。

チサングランド長野 宿・ホテル

長野駅
誰一人歩いていません。

長野駅 (JR東日本) 駅

飯山線は当駅始発ですが豊野までの３駅は、しなの鉄道北しなの線です。なので券売機で切符（260円）を購入。

有人改札口で青春１８きっぷのスタンプを押してもらい、チケットで自動改札を通過します。

5:10発 飯山線直通（普通）越後川口行
５両編成、後ろ３両は途中の戸狩野沢温泉駅で切り離します。

セミクロスシート。先頭車両はほとんど空席です。

未明のJR東日本長野総合車両センター。

JR東日本長野新幹線車両センターでしょう。令和元年東日本台風（台風19号）によって壊滅的な浸水被害を受け、車両検修機能をほぼ喪失したことがニュースになりました。2021年10月には機能がほぼ復旧したようですが、新幹線車両は見えません。

豊野駅
飯山線はこの駅が起点。

JR飯山線 乗り物

北陸新幹線とは飯山駅までお別れ。

飯山線鳥居川橋梁
下を流れるのは千曲川の支流 鳥居川。

立ヶ花橋
千曲川との長い旅が始まります。

朝ぼらけに高社山（高井富士）が姿を見せます。

苗場山、鳥甲山でしょうか。

替佐駅で列車交換。

替佐駅 駅

5:45 朝日が昇ってきました。

千曲川に高社山の水鏡。

蓮（はちす）駅隣りの永国寺。その名の通り蓮池があります。

蓮駅 駅

三国山脈の稜線

西は斑尾高原に連なる里山。

飯山駅
北陸新幹線に接続します。

飯山駅 駅

朝靄たなびく田園風景。

幻想的です。

三角屋根の戸狩野沢温泉駅

戸狩野沢温泉駅 駅

後ろ３両切り離しのため７分停車。

列車に行先表示がないので間違えて反対方向に乗った若者が慌てて仲間に電話しています。

幸い10数分後に、切り離した後ろ３両が長野方面に戻るようですが、ここまでどのくらい乗り過ごしたのでしょうか？旅に影響が出ないと良いのですが。

柏尾橋
美しいトラス橋。

民家の屋根が面白い。

上桑名駅手前の大蛇行。千曲川の名に恥じません。
飯山線も川に沿って180度向きを変えます。

この先の西大滝ダムまで川はゆったりと流れます。

市川橋
こちらはアーチ橋。

桑名川駅で列車交換。

桑名川駅 駅

西大滝駅
1923年（大正12年）飯山鉄道の駅として開業、今年が100周年。

西大滝駅 駅

秋の風情です。

平滝駅
有人の簡易委託駅。なので綺麗に清掃され、打ち水が施されています。

平滝駅 駅

飯山線の代表的な景観。
飯山線の覆道や百合居橋（緑のトラス橋）が見え、人々の営みが感じられます。

森宮野原駅にあるJR日本最高積雪地点の碑。
列車交換のため４分間停車するので、鉄ちゃんはもちろん乗客のほとんどが記念撮影しています。

碑のてっぺんが7.85メートル。ここまで雪が積もると大きな駅舎もほとんど雪に埋もれてしまいます。

JR日本最高積雪地点の碑 名所・史跡

越後田中駅手前。県境を越えたので信濃川と名前を変えています。

信濃川と清津川の合流地点。
右が信濃川、左が清津川。

越後田沢駅周辺の民家
新しい住宅はほとんどが下駄ばきになっています。それだけ豪雪地帯ということ。

土市駅隣のこの建物は、アート作品「幸せのきっぷの列車 Kiss & Goodbye」。2015年、ジミー・リャオ（台湾）氏の作品。

逆光でよく見えないのが残念。

十日町盆地に出てきました。

十日町駅でなんと40分の時間調整。北越急行ほくほく線（上下線）からの乗り換え待ちのようです。にしては、乗り換えてくる客はパラパラ。

十日町駅 駅

仕方がないので駅の外に出てみますが、さして観るべきものはありません。

魚野川橋梁

魚野川は信濃川の支流。このすぐ下流で信濃川に合流します。

8:53 越後川口駅に到着。
飯山線は予想以上に沿線風景が美しく、見応えがありました。

8:56発 上越線（普通）長岡行が入線。

越後川口駅 駅

妙見堰
上水道・灌漑用の堰です。

宮内駅手前で信越本線と交差。
宮内駅は上越線の終点。この駅で次の信越本線に乗り換えることもできますが、乗り換え時間が少しあるのに駅自体には何もないので、一つ先の長岡駅まで乗り過ごします。

というわけで長岡駅。
上越新幹線と接続しているので大きくて新しい駅です。

長岡駅 駅

乗り換え時間39分では駅の外に出るのも気が急くのでトイレを借り、待合室で過ごします。

NewDaysで酢飯のおにぎりを買い、小腹を満たします。なかなか美味しい。正解でした。

そういえばこんなものも売っていました。長岡は山本五十六の出身地です。

9:57発 信越本線（普通）直江津行に乗車します。

モダンなボックスシート。

JR東日本長岡車両センターに珍しい転車台が残っていました。

信濃川橋梁 （信越本線）

寳徳山稲荷大社 内宮
越後岩塚駅隣りの小高い丘に巨大な社が突然現れてびっくりします。
創建は縄文時代と称していますが、神社本庁に属していないので単立宗教法人のようです。

のどかな山あいを走ります。

北条駅
武家屋敷風の駅舎。

北条駅 駅

柏崎駅で越後線に乗り換えます。

柏崎駅 駅

10:46 越後線（普通）吉田行は０番線から発車します。

JR越後線 乗り物

信越本線と同じセミクロスシート。

この路線を選んだのは柏崎刈羽原子力発電所に敬意を表するため。日本の将来が掛かっています。原発そのものは小高い丘に囲まれて見えません。

10年前、出張でロンドン～エディンバラ間を鉄道で移動しましたが、列車から原子力発電所が見えたように記憶しています。

刈羽駅
サッカークラブ帰りの中学生が数名下車するだけののどかな駅です。

刈羽駅 駅

高圧鉄塔だけが原発の存在を物語っています。

出雲崎駅
良寛（1758～1831）は越後出雲崎に生まれたそうです。3kmほど離れた海岸線に良寛記念館があります。

出雲崎駅 駅

島崎川の堰
たくさんの河川が流れるこの地域は昔から治水が最大の課題です。

越後線は日本海に沿って走っているので、海が見えるものとばかり思っていましたが、丘に阻まれて海は全く見えませんでした。

越後線信濃川分水橋梁

大河津分水路
大河津分水路は信濃川の洪水を日本海に直接流すべく作られた人工河川で、1922年（大正11年）に通水しました。

分水駅

分水駅 駅

弥彦山が見えてきます。
山全体が弥彦神社の神域です。弥彦駅に行くには連絡が悪く、諦めます。

弥彦線への乗り換え時間が38分あるので駅の外に出てみますが、何もありません。

吉田駅 駅

12:31発 弥彦線（普通）東三条行

弥彦線 乗り物

中ノ口川
信濃川水系の分流です。

燕三条駅
上越新幹線との接続駅。

燕三条駅 駅

こちらが信濃川の本流。

12:50 東三条駅に到着。

東三条駅 駅

12:58 信越本線（普通）長岡行に乗り継ぎ。

長岡駅の乗り継ぎ時間25分を利用してCocolo長岡食品館へ。

CoCoLo長岡 ショッピングモール

目指したのはこのお店。人気店で行列ができています。テイクアウトです。

フレンド CoCoLo長岡店 グルメ・レストラン

12:50発 上越線（普通）水上行に乗車。

JR上越線 乗り物

フレンドで購入したペア（「イタリアン」と餃子）500円を座席でいただきます。
「イタリアン」とは、焼きそばにミートソースをかけた新潟の隠れソウルフードです。これが食べたくてずっとお昼を我慢していました。期待通りなかなか美味しい。

屋根にハシゴを取り付けたままの住宅を時々見かけます。防犯上如何なものかと思いますが、雪下ろしのための生活の知恵なんでしょう。

見えているのは魚野川。

浦佐駅に接近中。ここでも上越新幹線に接続します。

越後三山（越後駒ヶ岳、八海山、中ノ岳）の山並み。

六日町盆地
南魚沼産コシヒカリの産地です。

コシヒカリ御殿がずらり。

舞子スノーリゾート

湯沢高原スキー場

上越線上り線はこれからが佳境です。

右の下り線はΩカーブを辿りますが、左の上り線は、

トンネルの中で時計回りの松川ループを描いています。

トンネルを出て毛渡沢橋梁。

すぐそばに東京発電 土樽発電所の水路が見えます。

土樽駅

そこから国境の長い清水トンネル（1931年開通）で谷川岳をくぐると、

土樽駅 駅

土合駅です。

下り線は1967年に開通した長大な新清水トンネルを使うのでループはありません。その代わり土合駅の下りホームはトンネル途中になるのでモグラ駅と呼ばれています。

土合駅 駅

上り線はさらにそこから逆時計周りの湯檜曽ループを描き、湯檜曽駅に到着します。

鉄ちゃんは（私を含め）列車先頭に集まりループを撮影しようと試みますが、視界が狭く、さらにほとんどがトンネルの中なのでうまくいきません。

湯檜曽駅から見上げると、先ほど走ったループ途中の線路があんな上を走っているので、ループの威力が実感できます。

湯檜曽駅 駅

国境を越えると、こちらは太平洋に流れる利根川上流です。

15:48 水上駅に到着。ほとんどの乗客は跨線橋を越えて、高崎方面の列車に乗り継ぎます。

水上駅 駅

私は水上で下車。

頼んでおいたホテルの送迎車でただ一人、今宵の宿に向かいます。

源泉湯の宿 松乃井

水上温泉 源泉湯の宿 松乃井 宿・ホテル

チェックイン後、すぐに入浴して、

夕食会場へ。
最近、温泉旅館で流行のビュッフェスタイルです。働き手不足なのでこれもアリかと‥。

座席は満席。食事が美味しいと評判の人気の宿です。
こんな繁忙期に予約が取れて良かった。

まずは人気メニューから。

中華料理が充実していたので、次は中華を中心に。

飲み放題 2,000円をチョイス。
赤ワイン。悪くない。

つまみを追加して、もう一杯。

日本酒の利き酒も。

この旅で初めて、ゆったりと食事を楽しみます。

デザートもいただいて、ごちそうさまでした。

この日のJRは
走行距離 348.2km
乗車時間 8:25
正規料金 6,612円
割引率 64％（=1-12,050/5/6,612）
でした。

三セク鉄道を合算すると
走行距離 359.0km
乗車時間 8:39
となります。

明日も余裕の出発なのでゆっくりと休みます。