2023/02/23 - 2023/02/23
1011位(同エリア1716件中)
菊花さん
松本城周辺のスタルジックな建築にアート作品を展示する芸術祭が開催されていることを知る。
2月の松本は寒いだろうと身構え、天気予報と睨めっこし、そこそこ天気の良い温暖な祝日に松本に行ってみた。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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新宿駅7時発の特急あずさ1号松本行きに乗車。
車内は「これから登山です!」という方々で満席。
木曜祝日というのは金曜日を休めば4連休になることも影響しているだろうね。 -
電車に揺られたら眠たくなるといういつもの調子で、ハッと気がついたらもうすぐ9時という時間。
車窓からは、うっすらと雪を被った山がぐるっと見渡せた。 -
予定通り9:40頃に松本駅着。
まずは、マツモト建築芸術祭のチケットである共通パス(一般1,000円)を購入するため、上地シネマを目指してトコトコ歩きます。 -
マンホールの蓋から、松本は手鞠の伝統工芸が有名であることを知る。
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パルコの壁に「マツモト建築芸術祭」のポスターが貼ってあったよ。
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マツモト建築芸術祭の会場ではないけれど、コンクリート打ちっ放しの壁に絵が描かれている建物を発見。
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こちらも何やらおもしろげな形をした建物。
商業ビルだと思われる。 -
女鳥羽川を渡った四柱神社前に、蝦蟇がいたよ。
何らかの神輿だと思う。 -
天守閣、乗ってます。
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今はまだ、松本城は華麗にスルー。
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10時過ぎ
会場No.8:上土シネマ のチケット売り場は大賑わい。
天気が良いから朝イチでチケット購入(9時半開場)という人が多かったのだと思う。
係員「共通チケットの説明をしま~す。まず、今日なんですけど、祝日なので市庁舎は閉まっていますのでご注意ください。土日も休みなので~」
ああああ・・・そうだよね。しょうがない。
上土シネマでは、河合政之の映像作品を上映してました。
色合いが綺麗な作品だったけれど、強烈な印象は残らなかったな。 -
上土シネマの隣にあるのが、
会場No.7:下町会館。
昭和3年に建てられた木造3階建。これぞ看板建築。 -
階段の手すりが優雅。
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青木悠太朗の木材を使ったアート。
ちょっと、ゼムクリップっぽい。室内はほのかに木の香り。 -
会場No.5:レストランヒカリヤ
明治20年代の蔵屋敷。
観音扉付きの窓に(この写真だとわかりにくいけど)なまこ壁と黒漆喰の外壁。 -
後藤宙の糸を使ったアート。
天井が低い日本建築に浮かび上がる、蛍光色の糸。 -
イチオシ
幾何学の美。
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会場No.6:かわかみ建築設計室
大正14年築の看板建築。
医院併用住宅として作られたので、建物内にはその名残も見られたよ。 -
MISSISSIPPIの絵画。
ほんわかとした色合いが良き。
このアーティストの絵が、マツモト建築芸術祭のポスターに使用されているのだ。 -
アートとして展示されているわけではないのだけれど、興味深かったのがこの本棚。
現役の建物の現役のモノを垣間見る。 -
会場No.2:池上邸 土蔵
明治時代に作られた土蔵。
黄色の看板が無ければここでアート展示されていることは分からないし、そもそも、ここに足を踏み込もうとすら思わない、そんな風貌の建物。 -
井田幸昌のアートは、アイヌのトーテムポールのような何か。
あるいは、もののけの森にいる精霊。 -
会場No.3:旧三松屋蔵座敷(はかり資料館)
明治に作られた擬洋風の蔵屋敷。 -
オランダ発のデザインユニットであるドローグ・デザインのアート。
規則的に穴が開けられた壁紙(だったかな?)とか、照明器具としてのシャツとか。 -
市内には素敵な看板建築が多く保存されている。
赤い円筒形の郵便ポストは、現役。 -
会場No.4-b:アルプスコーヒーラボ
ワンオーダーすれば入場して店内の作品を見られるとのことなのだけれど、満席っぽかったので入店せず。
午後にこの店の前を通過した時も、大混雑はしていないけれど席は埋まってる感じだった。 -
大きな振り子時計だなぁと思ったら、時計博物館でした。
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建築という現代アート
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会場No.12:旧油三洋裁店
長屋状の看板建築で、隣(写真奥側)の仏具店との対比も面白い。 -
荒れた店内に凄みを与えるヨーガン・アクセルバルの写真。
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吉本天地のアートは、焦げたり朽ちたりと壊れかけているようでいて、しかし光を放つ。
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会場No.13:旧高松屋商店
係員に共通チケットを渡してスタンプを押して貰う際、私が共通チケットをPASMOと同じ場所に入れていたのを係員はめざとく見たのだろう
係員「東京からですか?」
自分「そうです」
係員「おっ、たくさん回ってるね。え?まさか今日だけで?」
自分「今日だけ、です。めっちゃ順調~」 -
松村英俊は石にこだわった作家。
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イチオシ
ランプも、バイクも、実は大理石。
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会場No.14:松本市立博物館
白鳥真太郎の写真がどーーーーん! -
屋外設置のアートを見られる無料会場の場合は、(無料なので)共通パスをチェクする係員がいない。
すなわち、共通パスにスタンプを押してくれる人がいない。
なので、建築芸術祭の旗あるいは看板の横にひっそり設置してあるスタンプを使って、各自で共通パスの該当欄にスタンプを押すのだ。
有料会場は緑のスタンプ、無料会場は赤のスタンプ。
うん、順調、順調。 -
12時になってお腹が空いたので、たまたま目に入った蕎麦&お焼きのカフェで昼ごはん。
小昼堂、です。 -
とろろ蕎麦とお焼きのセットを注文したわけですが、自分がイメージしていたお焼きとは何かが違う。
スイーツな具材もあったよ。
お蕎麦は普通にお蕎麦で美味しかったです。(腹減りでガッついたので、お蕎麦の写真は無し) -
どちら側を見ても、かなりクッキリと山が見える。
松本は盆地なのだと実感 -
会場No.9:割烹・松本館
明治23年創業の老舗料亭。 -
イチオシ
福井江太郎は、ダチョウをテーマにした作品を作り続けている作家。
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折上格天井の豪華絢爛な大広間で、存在感を示しつつも空間に馴染んで品格を失わないダチョウたち。
ただし、自分はここでは食事はしたくない。空間に負けてしまいそう。 -
この派手な彫刻が施された床柱は目黒雅叙園を思い出させるなぁと思ったら、目黒雅叙園に感銘を受けた2代目当主が昭和10年頃に建築した大広間とのこと。
超納得。 -
手洗いも見学できました。
目黒雅叙園の手洗いは朱色に塗られた欄干がかけてある橋を渡るのだったなぁ。 -
その手洗いの派手派手しい天井。
落ち着いて用を足せないというか、用を足しながら周囲を見てしまって粗相しそうというか。 -
会場No.10:かき船
堀の跡(?)に3本の銀テープを渡すという、中島崇のアート。
折角のかき船との関わりが薄いアートだったのと、(作家のせいではないが)水が濁っている箇所があったのが残念。 -
会場No.16:池上百竹亭 茶室
昭和33年に建てられた私邸。 -
茶室の中にステファニー・クエールのアートが展開されていて、見学者は茶室の躙口から覗き込む必要が
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茶室の中は、動物たちの楽園だった
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歩いていて気がついたのは、井戸や湧水所がたくさんあること。
しかも飲める水。
周辺の山々からの湧き水、北アルプス天然水なのだね。 -
旧開智学校は、工事中。
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会場No.18:旧司祭館
明治時代に宣教師の住居として建築されたものが、現在の場所に移設された。 -
CALMA by Ryo Okamoto によって浮かび上がる福助さん
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このアーティストは、CALMAという言葉で生物の存在を突き詰めているのかな~と、ぼんやり思った
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会場No.17:旧小穴家住宅
大正時代の建物。 -
鬼頭健吾の発光する円と金属光沢を放つ石のような物が窓ガラスに映り込み、更に庭に溶け込む。
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お雛様が飾ってありました。
3月はもうすぐそこ。 -
裏側の駐車場にもアート有り。
こちらはもう少し薄暗い時間帯に見たかった。 -
会場No.11:松本市本庁舎展望室
役所なので、土日祝日は閉館。
中島崇のアートは見られず。 -
展望室からだと、松本市街地をぐるりと囲む山々がよく見えるのだろうなぁ。
今日は天気も良いし、見晴らしも素晴らしいのだろうなぁ。
残念。 -
会場No.4a:珈琲茶房かめのや
ワンオーダーすると入場できて飯沢耕太郎のアート作品を見られ、且つ、こちらのレシートが有れば会場No.4bアルプスコーヒーラボではオーダー不要。
4aかめのや→4bアルプスの順番がお得になるので、かめのやには行列。
ここは平日に来ないとアートと珈琲をゆっくり楽しむことは出来なさそう。 -
サッカー・Jリーグに参戦している松本山雅のマスコットが描かれたマンホールの蓋
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達磨2つに巨大熊手。
ゲストハウスengiya、だ、そうです -
松本市美術館はマツモト建築芸術祭の会場ではないけれど、草間彌生が展示されているから見ねばならない。
自分的に must see なのだ -
幻の華
えげつないまでにドットだけれど、爆発する生命力にこちらがワクワク笑顔になれる。
だから、草間彌生の作品を私は好きなのだ -
草間彌生のドットだぞ。参ったか。
館内のコレクション展示(有料)に草間彌生の作品が並んでいるのは知っていたけれど、屋外展示だけでお腹いっぱいになったので、引き上げます。 -
ピンボケ写真ですが・・・
古書の店なのか、古い書店なのか、とても味わい深い書店があったよ -
中町・蔵シック館
会場No.は振られていないけれど、こちらでは公開制作をやっているということで -
mouse on the keysがドラムとピアノを置いて公開制作中。
音楽ユニットなので曲を弾きながら合わせていくのかと思ったのだが
「タタタタって、ここで1/16を**回やって~そうすると**拍が余るから~」
などと、数学の積み重ね的な話をしており。
音楽を作る手法を知らない私には驚き。 -
土蔵造りの家屋が連なる中町通りは雰囲気がある。
「漆器」と書かれたお椀型の看板も良いね。 -
会場No.15:コーヒーラウンジ紫陽花
MISSISSIPPIの絵は、会場No.6:かわかみ建築設計室でも見たよ。
こちらのコーヒーラウンジの場合は、横が更地なのを生かした屋外展示だから無料で見られる。 -
15時なので、おやつの時間。
長野県にいるんだから林檎を食べるべきだと思ったのでアップルパイ。
林檎がぎっしりで嬉しい。 -
国宝・松本城。
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お堀に白鳥がいました。
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梅が咲いていた。
実は、街歩きをしている途中、樹木に咲く早春の花をほとんど見かけなかった。
松本城の梅園も、それなりに咲いていたのはこの白梅だけで、他の梅の木はまだ蕾の膨らみも硬い感じで。
松本に春が来るのはもう少し先なのかな。 -
牛つなぎ石
越後の武将・上杉信玄公の義侠心による塩を積んだ牛車が、塩の道を通り、ここに辿り着いたという伝承による。 -
会場No.1:信毎メディアガーデン
どことなく仙台メディアアークを思い出させるなぁと思ったら、同じ伊東東雄の設計でした。 -
井村一登のアートは、黒曜石を溶かして透明になる過程で生まれたものたち。
会場No.13:旧高松屋商店で見た村松英俊の、何かの一部が代理石に置き換わったアートとはまた違った角度から「石」にこだわった作品。
アートであると同時に、サイエンス。 -
16時過ぎ、松本駅に戻る。
マツモト建築芸術祭の共通パス対象建物18箇所のうち、有料会場11箇所、無料会場5箇所(+無料見学の公開制作1箇所)を見学できたよ。
見られなかったのは、共通パスは不要だけどオーダーが必要なカフェ2箇所と、祝日土日は閉館している市庁舎1箇所の合計3箇所。
お天気に恵まれて、1日で多くの会場を回れて超満足。
歩いて回れる範囲に会場があり、見学のルート設定を多少間違うというか効率の悪いルートになっても、周りきれてしまうのも良い。 -
駅ビルで早めの夕食。
松本なら山賊焼定食かな?と迷ったけれど、松本からあげセンターなので唐揚げを選択。
唐揚げ定食をもりもり食べながら、特急あずさの指定席もスマホで買います。 -
少し時間があったので、松本駅のアルプス口(西口)側に出てみた。
陽が西に傾いて完全に逆光なので、山の稜線がクッキリ見えてはいる。
が、そもそもこちらに山の知識が無いので、どういう山々が見えているのかさっぱり分からず。 -
松本駅17:20発あずさ50号、千葉行きに乗るよ。
登山帰りのような方もちらほら。
ただし、乗客は圧倒的に少なかった。
まぁ、まだ時間帯も早いしね。 -
折角の松本始発なので、あずさの顔を。
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17時半過ぎの暮れてゆく空を見ていたら、いつの間にか寝入る。
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定刻の20:10頃、新宿駅着。
面白かったね、次、どこ行く?
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この旅行記へのコメント (2)
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- Zebraさん 2023/03/17 23:43:05
- アーティストは誰?
- 折上格天井とダチョウの絵、良いですねえ……バランスが素晴らしい。
ぜひ肉眼で見てみたいです。そして福井江太郎という作家さん、覚えておきます。
松本って、アートな町なんだな、と思って読んでいたのですが、
イチオシの糸の写真や、そのちょっとしたの本棚の写真とか、
これって、もしかして写真が良いの? 写真がアートなの? と思い至りました。
CALMA by Ryo Okamotoの骸骨の写真のピントの合わせ方とか、素敵です。
また見に来ます♪
- 菊花さん からの返信 2023/03/18 08:06:05
- Re: アーティストは誰?
- Zebraさん
こんにちは。
写真がアート!・・・そんなふうに言われたの、初めてです。ありがとうございます。
アートと建築を合わせて見た時に、自分が「面白いな」と思った角度・視点を、いい感じに残せたらと思いながら写真を撮っていました。
この旅行には、最近買ったばかりの中古で型落ちの高級コンデジを持って行ったのですが、当然に全く機能を使いこなせておらず・・・
それでも、挙げていただいた3点(糸、本棚、骸骨)は、自分が目で見て惹かれた見え方を、写真ならではのピントで(それなりに)再現できたやつです。嬉しい。
マツモト建築芸術祭、面白かったです。Zebraさんも機会があれば、是非。
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