2022/11/05 - 2022/11/06
25位(同エリア306件中)
かっちんさん
長野県南部の伊那谷の北部に位置する伊那市高遠(たかとお)町。
中央構造線に沿う長い縦谷で、東に南アルプス、西に中央アルプスを望むことができます。
江戸時代、「高遠石工」と呼ばれる優れた技術を持つ石工たちが各地に出向き、石仏や石塔、鳥居、石垣などの石造物を作りました。
「高遠石工」の作品は、高遠町に数多い寺や街道筋で出会うことができます。
中でも稀代の名工と呼ばれた「守屋貞治」の作品は、高遠町に数多く残されています。
毎年11月初旬に開催される「高遠城下 石仏ウォーク」は、10ヶ所以上の石仏や道祖神などを巡ります。
2022年は11/6(日)に開催され、8:00からコースのマップの道順に従って、集印帳にスタンプを押しながら約7km(所要3時間)のコースを歩きます。
自分たちのペースで歩くことができ、途中、高遠城址で「新そば祭り」に立ち寄ることができます。
各スポットには案内人がおり、石仏の歴史や特徴の説明を聞くことができます。
参加には事前申し込みが必要(2022/8/18~10/20)で、参加費が1,500円。
守屋貞治作の最高傑作「大聖不動明王」は、前日に単独で訪れます。
宿泊先は高遠湖の畔にある「高遠さくらホテル」です。
旅行記は2部に分けて紹介します。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・日本で最も美しい村「伊那市高遠」
・スポーツ エントリー「秋の伊那巡り 高遠城下石仏ウォーク2022」のHP
・伊那市「高遠城下石仏ウォーク2022」パンフレット
・伊那市・高遠町・長谷村合併協議会「市町村データ」:町章
・伊那市「高遠石工」「伊那市高遠町・長谷周辺の石造物探訪マップ」「石仏探訪まっぷ」
・伊那市観光協会ブログ、facebook「高遠城下石仏ウォーク」:的場の十王像、樹林寺、桂泉院
・nekataさんプログ「高遠町 香福寺の弘法大師」「建福寺の西国三十三観世音菩薩」
・風に誘われてブログ、石仏・道祖神に会いに「建福寺の石仏」
・高遠さくらホテルのHP
・火の見櫓図鑑のHP
・伊那市「高遠町のデザインマンホールカードができました」
・中日新聞「高遠のアートなバス停巡ろう 住民らがマップ、缶バッジ作製」2021/4/17
・かっちん旅行記「アルプスと桜が眺められる信州の高遠(長野)」2015/4/9
・localwiki「九段木」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
JR関東バス「高遠駅」
JR飯田線伊那市駅から路線バスで「高遠駅」に来ています。
昔から国鉄バスが走っていた路線なので、駅の名前が付いています。 -
高遠町の観光案内図
今晩の宿は高遠湖畔の「高遠さくらホテル」。
翌日の石仏ウォークは、文化センターから出発し、高遠スケッチ街道、ポレポレの丘、高遠城址公園、高遠町歴史博物館、小原、天女橋を巡るコース。
出会う石仏は、香福寺、的場の十王仏、樹林寺、桂泉院、小原の道祖神・十王像、二十二夜様、建福寺。
今日は「さくらホテル」の先にある大聖不動明王を訪れます。 -
「三峰川の紅葉」(常盤橋)
高遠駅から石仏「大聖不動明王」の佇む常盤橋までは、3.5km。
コミュニティバス「長谷循環バス」がありますが朝夕のみなので、タクシーを利用します。
「三峰川(みぶがわ)」は南アルプスの仙丈ヶ岳を源流とし、常盤橋付近の紅葉はちょうど見頃。
ここは高遠町勝間(かつま)地区です。 -
イチオシ
災厄から集落を守る「大聖不動明王」(勝間地区)
高遠町勝間の三峰川にかかる常盤橋のたもとに佇んでいます。
勝間の村人の求めに応じて文化~文政年代(1804~1830)に彫像されたもの。
集落を背にした村境に座しており、昔も今も外から入ってくる災厄から村を守っています。
憤怒の形相、光背の大火焔、どっしりした体つきから、「不動明王」の名にふさわしく、天地眼と牙上下出(がじょうげしゅつ)が特徴。
守屋貞治石仏の最高傑作です。 -
青空に映える美しい紅葉(勝間)
では、紅葉の景色を見ながら国道152号を歩いて今晩の宿「高遠さくらホテル」へ向かいます。 -
「原勝間」はこちら(勝間)
国道から横道に入り、坂道を上がったところが「原勝間」集落。
「日本で最も美しい村」マークがあるので調べてみると、高遠町がこの「美しい村連合会」に加盟しています。 -
裸電球がある「火の見櫓」(勝間)
屋根飾りは矢尻状の先端部とくるくる髭。
四角屋根に吊るされる半鐘と裸電球、六角型の見晴台。 -
イチオシ
赤いトタン屋根のバス待合所(勝間)
伊那市が運行する長谷循環バスが停車する「滝沢バス停」。 -
田んぼの野焼き(勝間)
-
「薬師堂しだれ桜」の紅葉(勝間)
-
春爛漫「薬師堂しだれ桜」(2015年4月9日訪問)
春に訪れると素晴らしい桜が見られます。 -
ここにも「火の見櫓」(勝間)
屋根の四隅にカールした飾り、蛍光灯照明、サイレン?などが取り付けられています。 -
鮮やかな紅葉(勝間)
日が当たると紅葉の色合いが強調されます。 -
里山のバス停「西勝間」(勝間)
後ろに薬師堂が見えます。 -
今晩の宿「高遠さくらホテル」(勝間)
高遠湖畔に佇む静かな公共の宿。アルカリ性の高遠温泉が楽しめます。
「大聖不動明王」から1.7kmほどでした。 -
夕食(さくらホテル)
ちょっと少なめの料理コースにしましたが、信州蕎麦が付いています。 -
翌日の朝食(さくらホテル)
定食スタイルです。 -
イチオシ
朝日の当たる「高遠湖畔の紅葉」(さくらホテル)
宿から見える朝の清々しい紅葉です。 -
「桜が満開の高遠湖畔」(2015年4月9日訪問)
7年前の春に訪れた時、さくらホテルのまわりは見事な桜で囲まれていました。
宿泊はしなかったので、「さくらホテル」に一度泊まりたいと思っていました。 -
高遠湖畔の「隠れ桜」(2015年4月9日訪問)
高遠城址の「タカトオコヒガンザクラ」が有名ですが、ここは静かに花見ができるところです。 -
「高遠城下 石仏ウォーク2022」のパンフレット
2022年11月6日(日)開催した石仏ウォーク。
「高遠城下コース 約7km」を高遠文化センターから①から⑨の順に歩きます。 -
集合場所は「文化センター」
8:00から受付、スタートします。
「さくらホテル」からは2.5km離れているので、タクシーを利用しました。 -
「ストロベリーフィールド」(文化センター)
受付会場の広場に咲いているイチゴのような花。
では、石仏ウォークを出発~。 -
町なかの「火の見櫓」(西高遠地区)
半鐘が下にもあります。 -
「咳の地蔵堂」(香福寺)
最初に訪れるのは、高遠町最古の寺院「香福寺(こうふくじ)」。
入口にある「咳の地蔵堂」には、向山重左衛門作の石仏を安置しています。 -
「色づくモミジと石仏」(香福寺)
-
「太子堂」(香福寺)
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「不動明王」(香福寺)
太子堂の裏手に佇む「不動明王」。
何となく「子どもの不動明王」のような感じ。
では、次の石仏へ進みます。 -
素晴らしい眺望の「中央アルプス」(高遠スケッチ街道)
高遠の町を挟み、中央アルプスが見えます。
雪が積もる山は、左に空木岳(うつぎだけ)、右に宝剣岳、伊那前岳、中岳、木曽駒ヶ岳(西駒ヶ岳)。
今歩いている道は眺望が良く「高遠スケッチ街道」と呼ばれています。 -
「火の見櫓」(高遠中学校前)
先ほどと同じような形です。 -
「ファンタジックなバス待合所」(高遠中学校前バス停)
地元の路線バス停留所待合所にユニークなデザインを施した「バス停アートプロジェクト」の作品です。
絵はロープウェイを上がるとそこにはファンタジックな宮殿が並んでいて・・・ -
大きな石でできた「庚申塔」(的場地区)
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「的場の十王像」
2番目に訪れる石仏です。
閻魔大王などの十王信仰の石仏が10体と奪衣婆や人頭杖など、多数の石仏が囲いの中に安置されています。 -
苔むした姿の「閻魔様」
顔の表情がよくわかりません。
では、次の石仏へ進みます。 -
美しい彩りの紅葉(九段木坂)
的場から藤沢川を渡り、「九段木坂」を上がりながら南へ向かいます。
高遠中学校グランドから見える的場地区の紅葉が素晴らしいです。
「九段木坂」は、的場から高遠城への近道であり、昔は登り坂に九段あった?からといわれています。 -
美しい彩りの山肌(九段木坂)
-
イチオシ
美しい彩りの紅葉(九段木坂)
赤・黄・橙・緑が混ざり合う秋の紅葉。 -
デザインマンホール(九段木坂)
中央に旧高遠町の町章、その周囲に「タカトオコヒガンザクラ」がデザインされています。
町章は頭文字「タ」を図案化したもので、四方を山に囲まれた城下町を表すとともに、新しい希望と限りない発展を意味し躍進する高遠町を象徴しています。 -
「ポレポレの丘」(九段木坂)
左へ行くと「ポレポレの丘」。
真っすぐ進み、国道152号を陸橋で渡ります。 -
地元の人の説明では「甲斐駒ヶ岳」が見える(九段木坂)
「甲斐駒ヶ岳」は大きな山かと思えば、それは伊那前岳。
その左隣が宝剣岳、右隣が中岳、次に木曽駒ヶ岳です。 -
「庚申塔」(樹林寺前)
樹林寺入口に到着。 -
「モミジの紅葉が美しい境内」(樹林寺)
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高遠城の鬼門に当たる「山門」(樹林寺)
「樹林寺」は江戸初期、高遠城主保科家の祈願寺。
保科家が高遠に移封になる前の領地である下総多胡にある名刹樹林寺、その観音堂の土を運んで高遠城の鬼門に当たるこの地に堂を建立しました。 -
山門前に三基の「庚申塔」(樹林寺)
梵字の書かれた石塔の下部に二猿、三猿が彫られています。 -
本堂(樹林寺)
では、次の石仏へ進みます。 -
イチオシ
青空に映える絶景「中央アルプス」(樹林寺~桂泉院)
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紅葉と柿の実(樹林寺~桂泉院)
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長野県宝「梵鐘」(桂泉院)
桂泉院(けいせんいん)に到着。
この「梵鐘」は、織田信忠の大軍が、武田氏攻略のため北上する際、開善寺(飯田市)にあった「梵鐘」を奪い、陣鐘としてひきずりながら運んできたもの。
擦り傷が多く、一部乳も欠損しています。
「梵鐘」は文和4年(1355)藤原朝長の作で、当時の形式をよく伝えています。 -
貞治の石仏(桂泉院)
参道階段の左右に建立されている守屋貞治の石仏があります。
これは「延命地蔵尊」。 -
イチオシ
こちらは貞治作「准胝観世音」(桂泉院)
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「紅葉と中央アルプス」(桂泉院付近)
次は高遠城址へ向かいます。 -
秋空の「ススキ」(桂泉院付近)
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なまこ壁の蔵(高遠城址付近)
高遠城址へ近づくにつれ、集落の蔵が増えてきます。
石仏ウォークの旅行記は後半へ続きます。
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