新米、新蕎麦、鮭に酒。晩秋の越後はうまいもんだらけ。新潟二泊三日の旅・新潟の居酒屋と鮭の町村上編

2022/10/30 - 2022/11/01

2022年の夏、利尻で食べたバフンウニは鮮烈だった。

ウニ丼を食べたのだけれど、残念だったのは白飯。
このウニを新潟や山形あたりの新米に乗せたら・・・
なんて考えが頭から離れず。

そんな折、一度泊って見たかった越後湯沢の宿、里山十帖に空きを見つけ迷わず予約。
当初一泊で帰るつもりでいたものの、考えてみれば新潟は新米・新蕎麦の季節。
おまけに鮭の遡上の時期じゃないの。

新潟米に利尻のウニという組み合わせは叶わなかったが、イクラなら行けるんちゃう？
と無理やり1泊追加して鮭の町村上へ足を延ばす事に。

「全国旅行支援」が10月11日より始まった。新潟行きを決めたのは8月下旬。そんなことは全く考えずホテルや列車を別々に手配。

列車とホテルを一緒に取ったら8000円/人　割り引きと3000円分のクーポンに釣られてあれこれ予約の取り直しを試みる。
おや、新潟のホテルは予約した時よりも料金が随分高くなっている。
えきねっと経由のお先にトクだ値で30％offで予約している新幹線をキャンセルして取り直した方が果たして本当にお得か？
と逡巡。

結局それも、めんどくさくなって途中で挫折。
お得って、結構疲れる。

ということで、ちょっとだけお得に新潟へ。

ところで、越後＝新潟だと思っていましたが、越後とは佐渡を除く新潟のことらしい。
佐渡は次回の宿題だ。

この旅行記は、

新米、新蕎麦、鮭に酒。晩秋の越後はうまいもんだらけ。二泊三日新潟の旅・越後湯沢 里山十帖編
https://4travel.jp/travelogue/11786067
の続きです。

エリア 村上・岩船(新潟)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 新幹線 JRローカル

さて、大沢の里山十帖を出て、越後湯沢経由で1年ぶりの新潟へ。

まずは、ぽんしゅ館へ向かい、へぎ蕎麦をあちらこちらに送った。

新潟へ行くと聞きつけた知人からの要望である。

ぽんしゅ館 (新潟駅前店) 専門店

本日の宿はアパホテル＆リゾート＜新潟駅前大通＞

昨年の12月に新潟を訪れた時には建築中だった。
駅から見ると真正面にそびえています。

パチンコ店のように見えて仕方がない。

アパホテル＆リゾート＜新潟駅前大通＞ 宿・ホテル

内装もしかり。

このホテル、正面から見ると結構な迫力なんだけれど実際はL字というかV字というか妙な形をしており、エレベータ脇の部屋は景観が悪く、ハズレだと思われる。

最高層19階のデラックスツイン。

「全国旅行支援」がはじまると部屋代が1万円ＵＰしていた。

大浴場を含めお風呂は快適。

萬代橋からの夕焼け

萬代橋 名所・史跡

本日の夕食は五郎という居酒屋を予約しておいた。
新潟イチ人気の居酒屋のようだ。

お連れさんがのどぐろの塩焼きが食べたい、というので居酒屋飯。
この店から一番近いホテルがアパだったという訳だ。

https://ideal-co.jp/goro-bandai/

五郎 万代店 グルメ・レストラン

旬のお刺身おまかせ盛り合わせ　7品　1480円×2人前

鯵、のどぐろ、マグロ、かつお、南蛮海老、鰆、ツブ貝というラインナップ

切身の厚いこと。
一切れで回転寿司の3貫分くらいありそうだ。

串揚げ盛り合わせ 5種　1480円×2

随分と上品な揚げ物だこと。

鴨ロースと無花果。
これは、どってことなかったな。

本日のメインディッシュッシュ
のど黒一本焼　時価（3,000円くらい～）※大きさによって変動。

こんなところで、ケチっても仕方ないので、一番大きいものを、と大人オーダー。

のどぐろ、のどというか口の中が黒いのでこう呼ばれる。
正式名称アカムツ。
いつのまにか超高級魚になってしまいましたね。

言うまでもなく、べらぼうに美味かったです。
全身大トロ状態。

これを食べるために明日行く村上の瀬波温泉泊を止めて新潟泊にした甲斐があったというもの。
今まで食べたのどぐろでも最大級じゃないかな。

日本酒は竹に入れて供され、雰囲気抜群。

焼き魚には米ということで、おにぎりを追加。
新潟で食べるおにぎりって、大きいので1個をシェアするくらいで十分。

さて、五郎ではあまり飲まないことを訝しがられましたが、それには理由があって・・・

デンジャラスチキン

新潟の立ち飲み事情の調査は一人じゃないとな。

デンジャラスチキン グルメ・レストラン

翌日。
新潟駅前は流石にイチョウが色づくのが早い。
本日は、今回の旅の目的の一つ、村上へ。

本日は、えちごワンデーパスを利用する。

2日観有効のえちごツーデーパスと、1日のみのワンデーパスがありうまく使うとかなりお得だ。

https://tabi.iinaa.net/JapnPass/niigata.html

このチケット提示で村上では、500円のレンタサイクルが無料、1000円の電動自転車が500円で借りることが出来る・・・はずだった。

村上までは白新線で1時間ほど。

さて、村上。

酒・鮭・人情のまち

というのがキャッチフレーズ。

村上駅 駅

村上駅　駅前。

典型的な日本海側の駅前だ。
車も少なく、人もいない。

ここでちょっと予定が狂った。
レンタサイクルが見つからない。

緑の窓口に行き、えちごワンデーパス購入者が利用できるレンタサイクルはどこで借りられるの？と訊くと、2年前に廃止になったと返ってきた。

コロナで観光客が減ったからかと推測されるが、それならばそうとHPに記載願いたい。

さて、困ったと駅前にあった観光案内所へ飛び込む。

教わった通りまちなか巡回バスで小町へ

https://www.city.murakami.lg.jp/soshiki/13/machinaka-bus.html

目的のきっかわはすぐに見つかった。

村上へ来た目的の一つがここ千年鮭きっかわ

https://www.murakamisake.com/

千年鮭 きっかわ/きっかわ グルメ・レストラン

築約130年の町屋（登録有形文化財）の天井の梁から、1,000尾もの鮭がずらりとぶら下がっている。

圧巻。
結構な迫力。

お土産も販売されている。
こちらは後でまた買いに来よう。

次いで井筒屋

https://www.murakamisake.com/idutsuya/

井筒屋は、2017年3月に、千年鮭きっかわが開いた村上伝統の鮭料理が食べられる初の専門店。
建物は松尾芭蕉も泊まったという元旅館だそうな。

一般的にはイクラ丼と呼ぶが、新潟あたりでははらこ丼と呼ばれる。

興味津々の鮭コースがスタート

左から、

鮭の手毬寿司
白子寒風干し
鮭の酒びたし

鮭の酒びたしの皮　おどり焼き

鮭の塩引

皮から焼いてください、と指示される。

「川は皮から、海は身から」と良く言われる。

食べてみると慣れ親しんだ鮭の塩焼きとは全然違う。
ハムの様だ。


川魚は、皮目から、海の魚は身から焼け、と言うことだけれど遡上する前の鮭を海で獲った場合、どっちから焼くんだろう？

土鍋でご飯が炊かれる。

まずはそのままでひと口お召し上がりくださいと。

昨晩、里山十帖で食べた魚沼のコメも美味かったがこの関川村のコメもめっぽう美味い。
甲乙つけがたい。

◯鮭の酒びたし
◯鮭の手まり寿司
◯鮭の白子の寒風干し
◯鮭の酒びたしの皮　おどり焼き
◯鮭の焼漬
◯はらこの味噌漬
◯鮭のかぶと煮
◯鮭の塩引
・土鍋炊きご飯
・だし（村上茶+生揚醤油+鰹節）
・薬味（三つ葉・海苔・お漬物）
・ひとくち甘酒

今回予約しておいたのは8品のコース。
この８品をベースに料理が追加され、一番数が多い物で22品。

実は、この鮭料理の数々、あまり期待していたわけではない。
鮭は食べ慣れた魚だしね。

米は美味いだろうから、ちまちました料理は酒のアテとして食べて、単品のしょうゆいくらを追加オーダーしてクラ丼にして食べようと思っていた。

ところが全品、ものすごく美味しく気が付けば米が無くなりかけていた。
特に驚いたのが、

鮭の手まり寿司、鮭の白子の寒風干し、鮭の焼漬。

最期の一口ではらこ丼。

たまらん・・・・

ノンアル甘酒で〆。

きっかわは元造り酒屋なので麹の扱いはお手の物らしい。

村上の鮭料理は100種類を超えるらしい。
慣れ親しんだ鮭料理とはまったく違う料理の数々。

恐れ入りました。

嘉門亭

きっかわが運営する村上茶が楽しめる施設だが残念ながら定休日。

https://www.murakamisake.com/kamontei/

茶館きっかわ 嘉門亭 グルメ・レストラン

鮭が遡上する三面川。
居繰網漁という伝統漁法で鮭を獲るらしい。

いつだったか福島県でサケの遡上と漁を見学したことがあり、その印象が強烈だった。
村上でも少し期待したが、鮭の気配なし。

背びれの一つでも見えればよかったのだけれど。

三面川中州公園 公園・植物園

ということで、イヨボヤ会館　入館料600円。
村上では鮭のことをイヨボヤと呼ぶらしい。
日本初の鮭の博物館という触れ込みである。

https://www.iyoboya.jp/

イヨボヤ会館 美術館・博物館

北海道あたりの新巻鮭は、内臓を取り除き水洗いし塩漬け、冷凍。

村上の塩引き鮭は、内臓を取り除き水洗いし塩をまぶし、塩抜き後軒先に吊るす。

あぁ、なるほど。ベーコンと同じ製法ですね、だから鮭ハムなんだ。

鮭の稚魚ではなく、ヤマメの稚魚が泳いでいるのはどうもね。

遡上してきた鮭も水槽に。


鮭以外の魚の方が圧倒的に多かったが・・・

青砥武平治

世界で最初に鮭の「回帰性」に着目した村上藩士。
今から約250年前に、鮭の自然ふ化増殖システム「種川の制」を考案。

村上の鮭料理の祖とも言えるのが漁師ではなく武士だったというのが興味深い。

ところで、驚いたことに地下通路の突き当りは三面川の分流。

ここで遡上してきた鮭でも見ることが出来たのなら感動的だったんだろうけれど。

鮭皮のジャケットだそうな。

黒塀通り（安善小路）

2002年、市民による「黒塀一枚千円運動」が始まり、ブロック塀を黒塀に変えて行ったらしい。

安善小路 （黒塀通り） 名所・史跡

割烹 新多久

こちらも有名な割烹。この日は残念ながら定休日。

割烹 新多久 グルメ・レストラン

黒塀通りの中心に位置する安善寺

藤基神社

藤基神社 寺・神社・教会

西奈弥羽黒神社

西奈弥羽黒神社 寺・神社・教会

裏山に登ると海が見えた。

村上の街を徘徊していると、

昨日、新潟から神戸と西宮の知人送った蕎麦がもう届いた、とお礼メールが入った。(日本の物流ってホント優秀)

一人旅？と訊かれたので、


このきっかわの“鮭”の暖簾の写真と共に、

千年鮭 きっかわ/きっかわ グルメ・レストラン

このポスター写真を、

こうトリミングして、

今回の旅の道連れ。

と送ったら真に受けられた。

ＪＲ東日本の大人の休日倶楽部のCMのポスターだけれども、関西じゃ放映されていなかったんですかね？

再度きっかわに戻りお土産を購入して新潟へ。

きっかわではこんなものを購入。

新潟で一番お気に入りの新発田三新軒のえび千両ちらしを頂きながら帰ります。

新発田三新軒 グルメ・レストラン

ふたを開けると玉子焼きとエビそぼろ。

玉子の下は、えび、うなぎ。イカにコハダ。
どれも美味い。
もちろんおぼろ昆布が敷かれた米も絶品。

崎陽軒のシウマイ炒飯弁当で始まり、新発田三新軒のえび千両ちらしで締めた旅もこれにて終了。

えちごって本当に美味しいものが多い。

村上では、鮭で満足してしまい村上牛を食べ損ねた。
これは次回の宿題に。

今回も良い旅でした。

この旅行記へのコメント （2）

• ポテのお散歩さん 2022/11/16 17:33:50

  村上

  y_0236さん　こんばんは。
  
  新潟旅行記から辿り着きました。
  いつか村上の方へ行ってみたいと思っていて
  きっかわさんの　鮭が吊るされている風景が見たいと思っています。
  井筒屋さんのお料理や　新潟市の居酒屋さんも、行きたいと思っていた
  お店だったので、雰囲気が良くわかりました。
  各地の旅行記も拝見させて下さいね。
  今後とも宜しくお願いします。
  
  　　ポテのお散歩

  y_0236さん からの返信 2022/11/16 22:12:17

  RE: 村上

  ポテのお散歩さん、こんばんは。
  
  村上ってちょっと行きにくい場所ですよね。
  一度行ってみたいと思ってから随分経ってからの初村上でした。
  きっかわの鮭は圧巻。
  旅行記にも書きましたが井筒屋の鮭料理はすべて美味しく。
  ただ、こちら予約必須です。
  空いていれば予約なしでも入店できるようですが・・・
  
  後、列車で行く場合は列車の時間と、井筒屋の予約の時間をうまく組み合わせないとあたふたするかもしれません。
  
  良いご旅行を。
  村上の旅行記楽しみにしております。
  
  
  追記
  
  山形の旅行記、知らないことばかりで大変勉強になりました。
  
  元山形県民　
  y_0236
  
  
  
  
  
  
  > y_0236さん　こんばんは。
  >
  > 新潟旅行記から辿り着きました。
  > いつか村上の方へ行ってみたいと思っていて
  > きっかわさんの　鮭が吊るされている風景が見たいと思っています。
  > 井筒屋さんのお料理や　新潟市の居酒屋さんも、行きたいと思っていた
  > お店だったので、雰囲気が良くわかりました。
  > 各地の旅行記も拝見させて下さいね。
  > 今後とも宜しくお願いします。
  >
  > 　　ポテのお散歩