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【2日め】<br />朝、嬉野温泉の「ハミルトン宇礼志野」というオーベルジュを後にして「筑後川昇開橋」見学後、九州自動車道に乗るために走行している途中で水郷「柳川」に立ち寄りました。もとは海であったというこの地域の中心部には、たった2km四方に総延長60kmものおびただしい数の水路が張り巡らされているそうです。柳川藩主立花邸周辺は柳も美しく、行き交う舟も風情を添えています。次回はゆっくり訪れ、納涼舟に乗ったり名物のうなぎをいただいたりして夏の夜の掘割の静けさを味わいたいものです。<br />さて、みやま柳川インターから九州道に乗り、熊本県八代市の宮原サービスエリアでくまモン陣太鼓や太平燕など熊本土産をゲットした後、人吉球磨スマートインターを出て山道を走行します。鹿児島県に入り、全都道府県制覇を達成しました。目的地である曽木の見学後再び九州道に乗るために横川インターを目指して山道を下るのですが、いずれのルートもなかなかの長駆です。これでショボかったらガッカリだなあと心配しながらの訪問でしたが、想像以上の満足感が味わえました。「曽木の滝」は東洋のナイアガラと呼ばれているそうですが、水量による迫力は群馬県の吹割の滝の方が上回っているでしょうか。しかしながら210mにも及ぶという幅のある滝の姿は、むしろこちらの方がカナダ滝とアメリカ滝からなる本家ナイアガラに近いかも知れません。また、少し上流から発電用の水路に向かう緩やかな部分と急滝の部分のコントラストの美しさもあり、いろいろな姿を味わえる魅力的な瀑布でした。<br />https://youtu.be/bRqyOSnGJP0<br />そして、橋を渡って少し走った対岸の駐車場に移動しました。すぐ近くに「曽木発電所遺構」があるのです。天空の城ラピュタの世界とも言われる夏にしか味わえない景色を楽しみにしていたのですが、2021年7月の水害で建物の大きな部分が倒壊してしまったそうで、修復工事が行なわれていました。もともと12月にはほぼ水没する古く脆い建造物ですから已むを得ないのですが、ちょっぴり残念でした・・・。わずかに残された壁はまるでマカオの聖ポール天主堂跡のようでしたが、かえって想像力を駆使して味わうことが出来たかも知れませんね。<br />此処からまた長距離ドライブです。九州道を南下し、鹿児島市内から指宿方面に向けて海岸線を走り(南薩縦貫道の方が早く到着できたかも知れませんが)、少し内陸の道に入ると「池田湖」が見えてきます。九州最大のカルデラ湖なのですが、特徴のない丸い湖でなかなか観光資源が見当たらない中、ネッシーならぬ「イッシー」ブームが一世を風靡したことはある年代以上の方は記憶されているでしょう。しかしながら南西に聳える開聞岳(薩摩富士)との画は、間違いなく映えるものです。<br />そしていよいよ「筑後川昇開橋」と並ぶ私にとってのメインイベントである「西大山駅」訪問です。JR最北端は言うまでもなく稚内駅。最東端も北海道の東根室駅で、隣は終点根室。最西端は佐世保駅。いずれも特急停車駅や特急・快速が通過して行く駅なのですが、最南端のこの駅だけは終点枕崎までも遠く、特急や快速は手前の指宿や山川駅止まりなので通過すらしてくれません。そんな辺境感のある西大山駅ですが、実際に行ってみると、夕方でしたが多くの方々がレンタカーやタクシーで乗りつけて来ていて、家内は驚いていました。お約束の記念写真をパチリ! 美しい山容を見せる開聞岳の山頂付近に雲がかかっていたのが残念でした・・・。<br />もう夕方です。取って返して鹿児島市内のホテルへ向かわなければなりません。帰りは指宿スカイラインを利用しましたが、行きに走った東海岸線の美しさと帰りのスカイラインの快適さの関係は、まるで伊豆半島のようでした。<br />天文館前にある「レム鹿児島」が今夜のホテルです。チェックイン後南九州最大の繁華街天文館で、地元出身の知人おすすめの地鶏料理を味わうため「みやま本舗」へ。人気No.1というみやまコース(2,600円)を注文。予約していなかったので「お待たせするかも」と言われましたが、さほど待たされず大量の枝豆が出てきました。小鉢で出された鶏皮のポン酢も「薩摩らしい」ものでした。鶏のタタキ二色盛は、カツオのたたきのように真ん中は完全に刺し身状態なので、一瞬ためらいましたが、地元の自信作と信じて口に運ぶと、何ともやさしい口当たりにニンニクが適度に効いて絶品でした。食べてみてよかったです!! 桜島溶岩焼きは塩4種とたれ3種がそれぞれ皿に盛られているものを溶岩プレートでジュウジュウ焼くのですが、何と言っても鶏肉が美味しいので大満足です。おいどんの?唐揚げも美味しかったのですが、本日の一品として登場した地鶏の玉子焼きは、味が濃すぎて卵本来の味がよく分かりませんでしたし、〆の飯ものとして出されたミニ鶏丼も強烈に濃い味に閉口しました。地元の味付けなのだろうとは思いますが、終盤ちょっと厳しかったのが残念でした。そしてすぐ近くにある天文館むじゃきの「白熊菓琲」でさっぱり白熊を堪能しようとしたところ、ガ~ン! 遅すぎたのか既に閉店した後・・・。疲れもあってぐっすりと鹿児島の夜は更けていったのでした。<br /><br />【最終日】<br />ホテルでの朝食前後に市内散策を。<br />https://youtu.be/DrHAUhR29G4<br />ザビエル公園は天文館通りから北に入った所にある市民公園ですが、あのフランシスコ・ザビエルを中心にベルナルドとヤジロウ(弟子?)たちの像も立っています。鹿児島に滞在したことを記念した公園のようです。桜島の降灰を集積する場所にもなっていました。向かい側には鹿児島カテドラル・ザビエル教会もありました。天文館という不思議な地名は、江戸時代に薩摩藩主・島津重豪が天体観測や暦の研究施設として明時館(別名「天文館」)を建設したことに由来するそうで、その施設の跡地付近に碑が建てられていました。近くには「島津重豪、薩摩の科学技術の礎を築く」という像も立っていますし、天体望遠鏡をモチーフにした作品もありました。<br />天文館通りと交差する参道を城山方面に向かって北上すると、巨大な鳥居が眼に飛び込んできます。◯に十の字の家紋もあちこちに見えることからもわかるように、あの島津斉彬を祀る別格官弊社・照国神社です。境内(といっても東側の隣接地ですが)には斉彬・久光・忠義という三公の銅像も立っています。そこからさらに東南へ進み、仙巌園(磯庭園)へ向かう磯街道に面した所に西郷隆盛の銅像が立っています。上野の西郷さんとは異なり、犬は連れていませんし軍服姿の凛々しい銅像です。上野がオフだとすればこちらはオンといった感じでしょうか。脇にあるビルからよく見えるようなのですが、そこは西郷どんの子孫がやっているお店だとか。最後に僧俊寛の碑へ。俊寛僧都の悲劇は近松門左衛門の人形浄瑠璃や歌舞伎でもお馴染み。鬼界ヶ島に流されたのはここ鹿児島からということで、記念碑が建てられています。鹿ヶ谷の陰謀が露顕した俊寛ら三人は望郷の日々を過ごしていましたが、恩赦の船が鬼界ヶ島にやって来たものの赦されたのは2人だけであり、俊寛は謀議の張本人という理由から赦されず島に独りとり残されました。「連れてゆけ、具してゆけ」は胸に迫る台詞としても有名ですね。これらを小一時間で巡りました。<br />そしてチェックアウト後いよいよ「仙巌園」へ出発したのですが。市の中心部から十数分で到着する予定のところが、国道が事故渋滞で9時の開園前には到着できませんでした。それでもまだ駐車場には余裕がありました。入園するとまず帰りに立ち寄らせようとするお土産屋さんが立ち並んでいますが、どの店も地元を代表する名店のようです。庭園を進んで行って気づいたのですが、この庭園には大名庭園によく拵えられている大きい池や築山が配されていません。それはすぐ眼の前の桜島と海を借景としているからだそうです。島津家歴代に愛された、桜島が最も美しく見えるといわれるここからの景観は、美事のひと言です。西側の巨岩に「千尋巌」の3文字が刻まれていますが日本の大名庭園では珍しいものです。琉球を通じて中国貿易を行なっていた島津家らしく中国文化の影響がみられることも特徴のようです。もう一つの見どころは御殿です。藩主の別邸として庭園を構えてから歴代受け継がれてきた御殿はさすがの風格です。照国神社の東に銅像が立っていた島津忠義が鹿児島に住んだ12年間は本邸として使用されたそうです。それにしても暑い!と思っていた矢先、眼に「天然水のかき氷」の文字が飛び込んで来ました。たまらず園内の茶寮に立ち寄り、白熊ならぬ「さりょくま」をいただきました。身体がクールダウンされると後半冷房が効き過ぎの感じではありましたが、暑さもしのげ、宿題であった白熊もいただけて大満足でした。次に入口近くの「両棒屋」で名物両棒餅の3種(しょうゆ・みそ・きなこ)6本入セットを購入し、「鶴嶺神社」にも参拝しました。御朱印は仙巌園の受付窓口でいただけました。さらには洋館をリノベーションしたスターバックスでアイスコーヒーも購入しました。島津家ゆかりの登録有形文化財でいただくコーヒーは、心なしか豊かな味がします。次の予定があったのでゆっくり出来ませんでしたが、テイクアウトが出て来るのを待つ時間さえも楽しく感じられました。<br />尚古集成館本館は、耐震・リニューアル工事のため、2024年10月末まで休館とのことでした。<br />鹿児島市内方面に少し戻って鹿児島北インターから乗った九州自動車道を溝辺鹿児島空港で降り、そこから山道を進んで「霧島神宮」に向かいますが、それほど狭くなく走りやすい道でした。第一駐車場に駐めて歩きましたが、もっと近い駐車場もあったようでした。森の中の参道を進んで行くと、鮮やかな朱塗りの本殿が姿を現します。今年2月に国宝に指定されたばかりということで、お祝いムードが漂っていました。御朱印も通常のものとは別に国宝指定奉祝バージョンもありました。脇から山神社にも是非お参りを。展望台からは桜島はもちろん開聞岳まで望めました。<br />国道をさらに北上し霧島温泉郷の近くにある丸尾滝という湯の滝に向かいました。給油したガソリンスタンドで訊いてみると「普通の滝です。期待し過ぎない方が良いですよ」と言われましたが、なんのなんの、なかなかの幅と落差がありますし、何よりも柱状節理で流れ落ちる向きが変えられて斜めの文様が浮かび上がる美しい滝でした。<br />https://youtu.be/d15P0TW718I<br />空港へ向かう途中で「嘉例川駅」に立ち寄りました。此処はJR肥薩線の駅なのですが、知る人ぞ知る歴史を刻む名駅舎です。なんと1903年に開業してから百年余の歳月を重ねて来た木造の味わい深い駅舎なのです。もちろん無人駅なのですが、なんとあのクルーズトレイン「ななつ星」も立ち寄ることがあるようで、私たちが行った際も見物に訪れる人々が多くいました。<br />鹿児島空港のスカイラウンジ菜の花でくつろいだ後、機上の人となりましたが、上空から桜島に別れを告げ、伊豆諸島を眺め、羽田で着陸予定のA滑走路と平行するC滑走路への着陸を目指す他の航空機を目撃したりと面白い空の旅でした。<br />https://youtu.be/7CQufD10w_g<br />https://youtu.be/k005mneZtD0<br />https://youtu.be/EdLxszagomM<br />https://youtu.be/-5WQlsxOdyw<br />

柳川から熊本県を抜け、薩摩半島へ!(2日め~最終日)

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2022/08/04 - 2022/08/05

5629位(同エリア11624件中)

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TOSHI

TOSHIさん

【2日め】
朝、嬉野温泉の「ハミルトン宇礼志野」というオーベルジュを後にして「筑後川昇開橋」見学後、九州自動車道に乗るために走行している途中で水郷「柳川」に立ち寄りました。もとは海であったというこの地域の中心部には、たった2km四方に総延長60kmものおびただしい数の水路が張り巡らされているそうです。柳川藩主立花邸周辺は柳も美しく、行き交う舟も風情を添えています。次回はゆっくり訪れ、納涼舟に乗ったり名物のうなぎをいただいたりして夏の夜の掘割の静けさを味わいたいものです。
さて、みやま柳川インターから九州道に乗り、熊本県八代市の宮原サービスエリアでくまモン陣太鼓や太平燕など熊本土産をゲットした後、人吉球磨スマートインターを出て山道を走行します。鹿児島県に入り、全都道府県制覇を達成しました。目的地である曽木の見学後再び九州道に乗るために横川インターを目指して山道を下るのですが、いずれのルートもなかなかの長駆です。これでショボかったらガッカリだなあと心配しながらの訪問でしたが、想像以上の満足感が味わえました。「曽木の滝」は東洋のナイアガラと呼ばれているそうですが、水量による迫力は群馬県の吹割の滝の方が上回っているでしょうか。しかしながら210mにも及ぶという幅のある滝の姿は、むしろこちらの方がカナダ滝とアメリカ滝からなる本家ナイアガラに近いかも知れません。また、少し上流から発電用の水路に向かう緩やかな部分と急滝の部分のコントラストの美しさもあり、いろいろな姿を味わえる魅力的な瀑布でした。
https://youtu.be/bRqyOSnGJP0
そして、橋を渡って少し走った対岸の駐車場に移動しました。すぐ近くに「曽木発電所遺構」があるのです。天空の城ラピュタの世界とも言われる夏にしか味わえない景色を楽しみにしていたのですが、2021年7月の水害で建物の大きな部分が倒壊してしまったそうで、修復工事が行なわれていました。もともと12月にはほぼ水没する古く脆い建造物ですから已むを得ないのですが、ちょっぴり残念でした・・・。わずかに残された壁はまるでマカオの聖ポール天主堂跡のようでしたが、かえって想像力を駆使して味わうことが出来たかも知れませんね。
此処からまた長距離ドライブです。九州道を南下し、鹿児島市内から指宿方面に向けて海岸線を走り(南薩縦貫道の方が早く到着できたかも知れませんが)、少し内陸の道に入ると「池田湖」が見えてきます。九州最大のカルデラ湖なのですが、特徴のない丸い湖でなかなか観光資源が見当たらない中、ネッシーならぬ「イッシー」ブームが一世を風靡したことはある年代以上の方は記憶されているでしょう。しかしながら南西に聳える開聞岳(薩摩富士)との画は、間違いなく映えるものです。
そしていよいよ「筑後川昇開橋」と並ぶ私にとってのメインイベントである「西大山駅」訪問です。JR最北端は言うまでもなく稚内駅。最東端も北海道の東根室駅で、隣は終点根室。最西端は佐世保駅。いずれも特急停車駅や特急・快速が通過して行く駅なのですが、最南端のこの駅だけは終点枕崎までも遠く、特急や快速は手前の指宿や山川駅止まりなので通過すらしてくれません。そんな辺境感のある西大山駅ですが、実際に行ってみると、夕方でしたが多くの方々がレンタカーやタクシーで乗りつけて来ていて、家内は驚いていました。お約束の記念写真をパチリ! 美しい山容を見せる開聞岳の山頂付近に雲がかかっていたのが残念でした・・・。
もう夕方です。取って返して鹿児島市内のホテルへ向かわなければなりません。帰りは指宿スカイラインを利用しましたが、行きに走った東海岸線の美しさと帰りのスカイラインの快適さの関係は、まるで伊豆半島のようでした。
天文館前にある「レム鹿児島」が今夜のホテルです。チェックイン後南九州最大の繁華街天文館で、地元出身の知人おすすめの地鶏料理を味わうため「みやま本舗」へ。人気No.1というみやまコース(2,600円)を注文。予約していなかったので「お待たせするかも」と言われましたが、さほど待たされず大量の枝豆が出てきました。小鉢で出された鶏皮のポン酢も「薩摩らしい」ものでした。鶏のタタキ二色盛は、カツオのたたきのように真ん中は完全に刺し身状態なので、一瞬ためらいましたが、地元の自信作と信じて口に運ぶと、何ともやさしい口当たりにニンニクが適度に効いて絶品でした。食べてみてよかったです!! 桜島溶岩焼きは塩4種とたれ3種がそれぞれ皿に盛られているものを溶岩プレートでジュウジュウ焼くのですが、何と言っても鶏肉が美味しいので大満足です。おいどんの?唐揚げも美味しかったのですが、本日の一品として登場した地鶏の玉子焼きは、味が濃すぎて卵本来の味がよく分かりませんでしたし、〆の飯ものとして出されたミニ鶏丼も強烈に濃い味に閉口しました。地元の味付けなのだろうとは思いますが、終盤ちょっと厳しかったのが残念でした。そしてすぐ近くにある天文館むじゃきの「白熊菓琲」でさっぱり白熊を堪能しようとしたところ、ガ~ン! 遅すぎたのか既に閉店した後・・・。疲れもあってぐっすりと鹿児島の夜は更けていったのでした。

【最終日】
ホテルでの朝食前後に市内散策を。
https://youtu.be/DrHAUhR29G4
ザビエル公園は天文館通りから北に入った所にある市民公園ですが、あのフランシスコ・ザビエルを中心にベルナルドとヤジロウ(弟子?)たちの像も立っています。鹿児島に滞在したことを記念した公園のようです。桜島の降灰を集積する場所にもなっていました。向かい側には鹿児島カテドラル・ザビエル教会もありました。天文館という不思議な地名は、江戸時代に薩摩藩主・島津重豪が天体観測や暦の研究施設として明時館(別名「天文館」)を建設したことに由来するそうで、その施設の跡地付近に碑が建てられていました。近くには「島津重豪、薩摩の科学技術の礎を築く」という像も立っていますし、天体望遠鏡をモチーフにした作品もありました。
天文館通りと交差する参道を城山方面に向かって北上すると、巨大な鳥居が眼に飛び込んできます。◯に十の字の家紋もあちこちに見えることからもわかるように、あの島津斉彬を祀る別格官弊社・照国神社です。境内(といっても東側の隣接地ですが)には斉彬・久光・忠義という三公の銅像も立っています。そこからさらに東南へ進み、仙巌園(磯庭園)へ向かう磯街道に面した所に西郷隆盛の銅像が立っています。上野の西郷さんとは異なり、犬は連れていませんし軍服姿の凛々しい銅像です。上野がオフだとすればこちらはオンといった感じでしょうか。脇にあるビルからよく見えるようなのですが、そこは西郷どんの子孫がやっているお店だとか。最後に僧俊寛の碑へ。俊寛僧都の悲劇は近松門左衛門の人形浄瑠璃や歌舞伎でもお馴染み。鬼界ヶ島に流されたのはここ鹿児島からということで、記念碑が建てられています。鹿ヶ谷の陰謀が露顕した俊寛ら三人は望郷の日々を過ごしていましたが、恩赦の船が鬼界ヶ島にやって来たものの赦されたのは2人だけであり、俊寛は謀議の張本人という理由から赦されず島に独りとり残されました。「連れてゆけ、具してゆけ」は胸に迫る台詞としても有名ですね。これらを小一時間で巡りました。
そしてチェックアウト後いよいよ「仙巌園」へ出発したのですが。市の中心部から十数分で到着する予定のところが、国道が事故渋滞で9時の開園前には到着できませんでした。それでもまだ駐車場には余裕がありました。入園するとまず帰りに立ち寄らせようとするお土産屋さんが立ち並んでいますが、どの店も地元を代表する名店のようです。庭園を進んで行って気づいたのですが、この庭園には大名庭園によく拵えられている大きい池や築山が配されていません。それはすぐ眼の前の桜島と海を借景としているからだそうです。島津家歴代に愛された、桜島が最も美しく見えるといわれるここからの景観は、美事のひと言です。西側の巨岩に「千尋巌」の3文字が刻まれていますが日本の大名庭園では珍しいものです。琉球を通じて中国貿易を行なっていた島津家らしく中国文化の影響がみられることも特徴のようです。もう一つの見どころは御殿です。藩主の別邸として庭園を構えてから歴代受け継がれてきた御殿はさすがの風格です。照国神社の東に銅像が立っていた島津忠義が鹿児島に住んだ12年間は本邸として使用されたそうです。それにしても暑い!と思っていた矢先、眼に「天然水のかき氷」の文字が飛び込んで来ました。たまらず園内の茶寮に立ち寄り、白熊ならぬ「さりょくま」をいただきました。身体がクールダウンされると後半冷房が効き過ぎの感じではありましたが、暑さもしのげ、宿題であった白熊もいただけて大満足でした。次に入口近くの「両棒屋」で名物両棒餅の3種(しょうゆ・みそ・きなこ)6本入セットを購入し、「鶴嶺神社」にも参拝しました。御朱印は仙巌園の受付窓口でいただけました。さらには洋館をリノベーションしたスターバックスでアイスコーヒーも購入しました。島津家ゆかりの登録有形文化財でいただくコーヒーは、心なしか豊かな味がします。次の予定があったのでゆっくり出来ませんでしたが、テイクアウトが出て来るのを待つ時間さえも楽しく感じられました。
尚古集成館本館は、耐震・リニューアル工事のため、2024年10月末まで休館とのことでした。
鹿児島市内方面に少し戻って鹿児島北インターから乗った九州自動車道を溝辺鹿児島空港で降り、そこから山道を進んで「霧島神宮」に向かいますが、それほど狭くなく走りやすい道でした。第一駐車場に駐めて歩きましたが、もっと近い駐車場もあったようでした。森の中の参道を進んで行くと、鮮やかな朱塗りの本殿が姿を現します。今年2月に国宝に指定されたばかりということで、お祝いムードが漂っていました。御朱印も通常のものとは別に国宝指定奉祝バージョンもありました。脇から山神社にも是非お参りを。展望台からは桜島はもちろん開聞岳まで望めました。
国道をさらに北上し霧島温泉郷の近くにある丸尾滝という湯の滝に向かいました。給油したガソリンスタンドで訊いてみると「普通の滝です。期待し過ぎない方が良いですよ」と言われましたが、なんのなんの、なかなかの幅と落差がありますし、何よりも柱状節理で流れ落ちる向きが変えられて斜めの文様が浮かび上がる美しい滝でした。
https://youtu.be/d15P0TW718I
空港へ向かう途中で「嘉例川駅」に立ち寄りました。此処はJR肥薩線の駅なのですが、知る人ぞ知る歴史を刻む名駅舎です。なんと1903年に開業してから百年余の歳月を重ねて来た木造の味わい深い駅舎なのです。もちろん無人駅なのですが、なんとあのクルーズトレイン「ななつ星」も立ち寄ることがあるようで、私たちが行った際も見物に訪れる人々が多くいました。
鹿児島空港のスカイラウンジ菜の花でくつろいだ後、機上の人となりましたが、上空から桜島に別れを告げ、伊豆諸島を眺め、羽田で着陸予定のA滑走路と平行するC滑走路への着陸を目指す他の航空機を目撃したりと面白い空の旅でした。
https://youtu.be/7CQufD10w_g
https://youtu.be/k005mneZtD0
https://youtu.be/EdLxszagomM
https://youtu.be/-5WQlsxOdyw

旅行の満足度
4.0
観光
4.5
同行者
カップル・夫婦
交通手段
レンタカー JALグループ 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
利用旅行会社
阪急交通社

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  • 「東洋のナイアガラ」曽木の滝

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  • あの薩摩示現流!

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  • 白熊ならぬ「さりょくま」

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  • 霧島山

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  • 鹿児島空港

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  • 神津島?

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