ひのさと48で親子ウィンウィンな休日ランチ＆ついに完成！折尾駅【18きっぷ親子旅その１の１】

2022/07/24 - 2022/07/24

　この夏、２１年ぶりに「青春１８きっぷ」を買ってみました。全国の普通列車が５日間乗り放題で12,050円という、格安旅行には欠かせない歴史ある割引きっぷです。中学生～大学生の頃は、数え切れないほどの思い出を作ってくれました。
　今は育児に忙しく、気ままな一人旅など夢のまた夢。今度は子どもとの思い出作りという、新たな使い道を開拓することにしました。

エリア 宗像・古賀(福岡)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル

　今回は２回分の権利を使って、職場同期のザキ君親子と旅に出ました。久留米発、小倉行の快速電車で旅のスタートです。
　４割の座席が撤去された「ドイヒー快速」ですが、始発駅なのでトイレ横のボックスを確保できました。窓を少し開け、座席周りを除菌し、感染対策に努めます。

JR鹿児島本線 乗り物

　この秋（2022年9月）のダイヤ改定で、小倉～久留米の快速は間引かれることが決まってます。ひどいダイヤだと憤慨していましたが、空いた車内を見ているとやむを得ない気も。
　休日10時台に博多着という、買い物にはベストタイムな時間なのに、ほとんど立客も出ない有様でした。

　約１時間10分で、宗像市の東郷駅に到着。日の里口に出ると、アプリで予約していたオンデマンドバス「のるーと」が待っていました。
　東郷駅から日の里団地や「宗像ユリックス」まで１回200円で乗れる、安くて便利なラストワンマイルの交通手段です。

東郷駅 駅

　巨大な公団住宅「日の里団地」内を快走。
　高度経済成長期に一気に開発された団地は、ご多聞に漏れず、高齢化の波が押し寄せています。

　運転士さんから「48号棟に行くんでしょ？」と尋ねられ、本来の停留所とは反対車線の停留所に回ってくれました。おかげで子連れで道路を渡らなくて済みます。多謝！

　バス停から歩いて１分、目的地の48号棟こと「ひのさと48」にやって来ました。公団住宅の住棟１つを改造した「生活便利施設」です。
　日の里団地を再生すべく動き出した、数々のプロジェクトのひとつ。

ひのさと48 グルメ・レストラン

　楽し気な雰囲気に、子どもたちも自由な場所と認識した様子。さっそく芝生広場を駆けまわっていました。

　ものづくり工房があって、かわいい木工品に我が子も釘付けです。ささくれには気を付けてね～！

　時間は11時、保育園なら お給食の時間です。１階のコミュニティカフェ「みどりto ゆかり日の里」にお邪魔しました。
　掘りごたつの座敷席があるので、小さな子ども連れにも安心。以前来た時には、飛び跳ねて大騒ぎするような子でもＯＫとお聞きしました。

みどりtoゆかり グルメ・レストラン

　もちろんテーブル席もあるので、大人同士でも楽しめます。

　オープン１年を期に、7月21日にリニューアルされたばかり。メニューも変わり、ご飯ものは おばんざいlunchがメインになりました。550円と お手頃です。

　量が足りない向きには、プラス300円でお肉料理を付けられます。子ども２人は分けあうことにして、おばんざいlaunch３つとお肉料理２つをオーダーしました。

　忘れちゃいけない。隣のビール工房でできたての「生」を飲めるのも、嬉しいカフェなんです。というかザキ君を誘った口実がうまいビールなんで、欠かせません。
　１杯600円。クラフトビールとしては、リーズナブルな方では。

　サーバーから注がれる昼の生ビール、たまりませんね。

　仕込みの度に違う味に挑戦するブリュワリーで、今日はヘイジーＩＰＡ。ガツンと感よりさっぱりした味わいが前に出ていて、夏向きの味わいでした。いや～、うまい！

　お座敷には絵本やおもちゃがあるので、親父たちも気楽にビールを飲めて嬉しいです。

　さあご飯が来ましたよ。
　宗像の地のものをメインに、手間暇かかっていることが分かるおいしいランチでした。我が子の食らいつく勢いが、すごかった！

　お肉料理のつくねハンバーグも、ボリュームがあって満足な一品です。
　おごちそうさまでした！

　さとのＢＥＥＲにも、おじゃましておきましょう。

　なんと今回の醸造分は、残り１本！ 僕は来たことがあるので、ザキ君に譲りました。

　ひのさと48に隣接する区画は、集合住宅を取り壊し、新たな分譲住宅に生まれ変わっています。２ヶ月前に比べ、ずいぶん棟数が増えました。
　攻めた施設の真横の住宅地を あえて買おうという人たちは、いっそう ひのさと48を盛り上げてくれそう。今後の展開がまた、楽しみです。

　サクサクっと のるーとを呼び出してみれば、12分待ち。現在地を探索すると、一旦東郷駅に向かって走っていました。利用者が定着しているようで、なによりです。
　僕らも拾って、他の乗客と相乗りで東郷駅に行くのか、一旦駅に行って僕らを迎えに来るのかは、ＡＩの判断になります。

　子どもたちも、のるーとの名前は覚えてくれたようです。「のるーとにバイバーイ」と呼び掛けると、揃って手を振ってくれました。かわええのお。

　ちょうどやって来た、小倉行きの快速電車に飛び乗ります。811系のロングシート改造車の８両編成。好みの席を探せるほど空いていて、むむむ、やはり減便やむなしか…。

　予定より１時間早い電車だったので、僕の頭の中のＡＩが一計を案じた結果、折尾駅で下車しました。

折尾駅 駅

　長年に渡る折尾駅の高架化工事が、2022年3月に完了。鹿児島本線と筑豊本線が直角に立体交差していた線路を「並列」に敷き直して高架化する、大規模なものでした。
　コンコースには、立体交差だった姿を継承すべく、かつての筑豊本線の線路がモニュメントとして残されていました。２人とも２年前に来た時には地平の線路が残ってたけど、覚えているかな？

　折尾駅名物、東筑軒のかしわうどんと、駅弁の立ち売りが、高架化後も健在なのは嬉しいことです。特に立ち売りは、令和の奇跡と言ってよいかも。
　列車が停車する時間もわずかなので、折尾で乗降する人を相手に、コンコースで立ち売りしているのは時代の流れです。

東筑軒 グルメ・レストラン

　新しい駅舎は、大正時代にできた旧駅舎をモチーフにしたもの。再現度は高く見えるけど、それでも のっぺりした印象になってしまうのは、新しさゆえでしょうか。

　ちなみにこちらが、2001年撮影の旧折尾駅舎。場所も違い、鹿児島本線の南側に建っていました。

　一方で建物内は、真新しいみどりの窓口や券売機が並ぶにも関わらず、風格が感じられます。
　それもそのはず、化粧柱や円形ベンチ、棟飾りなどは、旧駅舎から移設されたものなんだそうです。次の１００年も末永く、活躍してほしいですね。

　折尾駅では、若松方面の筑豊本線（愛称・若松線）に乗り換えです。
　電化区間の直方～折尾間では架線から集電して走り、非電化区間の折尾～若松間は充電した電気で走る蓄電池車、愛称「DENCHA」が走っています。

JR筑豊本線 乗り物

　僕はDENCHAへの置き換えを「DEN化」と呼んでいます。走行音はもちろん、加速もよく、非電化のままサービスレベルを電化区間同等にアップさせた立役者。
　すごいだろうと我が子に説明してみても、知らんがなといった表情です。

　仕方ないので、ザキ君に説明しておきました。

　非電化区間なのに電車の乗り心地なのは、不思議な感覚。しかも九州ではここだけの、非電化複線区間というのも、また珍しい光景です。
　若松からまた、旅は続きます。